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第一章 卑猥な宴の始まり
△2 剣士は俺を強姦魔から救いたい
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月明りで体を清めていく。中に指を入れてスライムのぬめりを流していく。同じ水属性な為か、すぐ水に溶けて滑りがなくなる。
ゾワ ゾワゾワゾワ
「ぅああっ、……っ!」
まただ。
皮膚の下を得体の知れない何かが這い回る感覚。
一気に気持ちのいい脱力感から痛みで強張った感覚へと変化する。
以前よりも頻繁に感じる。多いと一日に数回皮膚の下が動き回る悍ましい感覚に悶絶をする。激痛ではないが原因も正体も分からぬ痛みに不安が走る。
浅い呼吸を繰り返し、その痛みが過ぎ去るのを堪える。冷汗が額に浮かび上がる。
俺は自分が何者なのかを知らない。
分からない。
まだ知ってはいけない気がする。
何を待っているのかも分からない。体か、精神か、魔力か、または別の何かがより強くなるまで待っているのかも知れないし、単に生きていく年月で消えていってくれるのかも知れない。それすらも分からない。
でも少しずつ俺の中で確実に何かが育っている。目に見える成長はとうの昔に止まった。だが最近自分の魔術も魔力も爆発的に増加している。
そして何よりも増加した性欲に悩む。そんな自分の性癖は男でも女でも気にしないが、人外である事が多い。人間が対象の時は自分の穴を抉られるのは好きなので男を圧倒的に好む。
発作が収まると池から上がり、ローブを羽織って自分の寝泊まりしている場所へと向かう。小さな焚火に荷物が置いてあるだけの簡易的な場所。最近木の上で寝るのが気に入っている。モンスターを警戒して、ではなく人間が近くにいるかどうかを見渡せるからだ。
寝床に着くと疲れた体で木の枝に寄りかかる。星空を見ながら頭の中で進行の予想や計算をする。
――――ここのスライム達は気に入ったけど、そろそろ次の場所へと移動するタイミングか
溜息を吐く。人の街に行くのは好きではないが今回の目的の為には必要だ。
少し寝てから、朝日が昇る前に起きる。今日から近くの街へと向かう事になる。
連日少し曇り空が広がっている。
スライムの生息地から歩いて三日。
大きな街だ。連なる建物も街の外から見えるぐらい高くそびえ立っている。土を固めて地味な色に着色した街並みは統一感はあるが面白味に欠ける。
顔を大きな布で隠し、冒険者たちがよく行き来する歩道を歩く。よくこうして他の人達に交じって街や道を歩いてはある人を探し回っている。そうしながら自分の生き方を考えている。旅をすればする程、人間に対する嫌悪感が強くなってくる。
暫く噂を追いかけていた。
そしてやっと追い付いた。
今、この街に彼がいると聞いている。
彼――――英雄候補。
モンスター達を殺しまわる正義の殺戮者。
見てみたい。人間がここ数十年で最高の英雄だと褒め称えるその英雄とやらを。
話してみたい。
触れてみたい。
そして彼の生き方をこの目で見てみたい。
俺は顔を出し、治安が悪そうな場所を彷徨う。ちらちらと体を舐めまわすような視線を感じる。
細い路地裏に入るとすぐに餌に釣られた男が俺を殴り、押し倒し、上にのし掛かる。
俺の容姿はとてもいいらしい。肩過ぎぐらいある髪の毛は真っ黒で少し癖があり、いつも軽く結いている。すべすべした肌に真っ黒な眉毛とまつ毛、中心部の瞳孔が見えない程周りの虹彩も漆黒の瞳。体付きは普通ぐらいだろうか、ヒョロくはない。背は辛うじて普通と言えなくはない、と思いたい。足は長めだし、腰も引き締まっている。顔は若い。年に全く見合わない年齢に見える。
そしてそんな俺は性欲を刺激する濃厚な香りも発している、らしい。自分では分からないがよく好色な雄らしい体付きの男に好かれる事が多いし、下卑た顔で上に乗っかられながらそう言われる。何故か圧倒的に女よりも男が群がる。俺は性欲を発散できればどちらでもいいので、それは全く支障にはならない。好きなだけ腰が砕ける程セックスが出来れば文句はない。
面白い事に、旅をしていて不思議とモンスターに襲われる事は少ない。何をしても俺に触れる手や触手は優しい。なので愛くるしいスライムのような下級や獣姿の中級モンスターで性処理をする事に躊躇いはない。
「大人しくしとけや」
乱暴に地面へと押さえつけられる。近くを酒瓶が転がっている。ゴミや汚物が付着した地面。
酒臭い息に汗ばんだ太い指が俺の服を破り裂いていく。大人しくしていても顔を殴られる。鼻の奥でツンとした痛みが走る。
――――そんな痛くするぐらいだったらやってあげるのに
ズボンを破かれる。太くって荒れた手が俺の陰茎を鷲掴みにする。何度か手を雑に上下に扱いてくる。
太い指を舐め、強引に曝された後孔に突っ込まれる。
「っ、……ぐっ!」
流石に前戯も潤滑もなしにいきなりの侵入は痛い。俺は呼吸を浅くして痛みに我慢しながら体を震わせると男が醜い笑みを浮かべて強引に指を動かしてくる。ずっぷりと根元まで突き入れ半分引き出してはまた突き入れる。乾いた肉襞が無理矢理擦られて傷付く。左手はまだ俺の陰茎を扱いては握り潰そうとするかのように揉んでくる。刺激に陰茎に血液が集まってくる。
「強姦されるのも好きそうな顔しているな。ちんぽ立ってきているじゃねぇか。なあ、その顔と体で今まで何人の男を咥え込んだんだ?」
指を増やされ、激しくジュブジュブと出し入れされる。犯される事に慣れている体がすぐに順応して腸液を分泌する。普通の人よりも粘着質で大量に溢れ出るそれに気をよくした男は笑いながら力強く俺の穴を広げる。
チュポン
指を抜かれ、強引に足を持ち上げられる。滾った臭い肉棒を俺の緩んだ後孔に押し付けてくる。
「お前のような淫乱は黙って俺様のちんぽで快がって――――」
ザシュッ!
「うぎゃあああああ!」
俺を強姦しようとしていた人間の腕が吹っ飛ぶ。切断された断面が綺麗に真っ直ぐ切られている。
ボトッ
宙に舞う腕が俺のすぐ横の地面に落ちる。赤とピンク、白の円形が真っ赤な色へと変化していく。宙に飛び散った血の飛沫がピチャピチャと地面に振り落ちる。
何故かそれを見て言葉に出来ない程の興奮をする。射精をしないように上がった陰嚢を掌で押し下げて堪える。
「私がいる場所で強姦しようなんざ、てめぇは馬鹿な上にツイてねぇのかもな。二度とその腐ったちんこ使えねぇようにチョン斬ってやろうか?」
彼は俺と男の間に割って入る。見上げる彼の背中は強く真っ直ぐに伸びている。力強い少し低めの声。金色に近い明るい茶髪を短く刈り上げている。磨かれた旅用の革鎧は年季が入っていて細かな傷がたくさん付いている。
大男は切られた部分を掴んで言葉にならない何かを喚きながら逃げていく。俺は地面に残った血溜まりを見てまた興奮を覚える。
「おい、あんた、大丈夫か?」
俺を覗き込んでくる。意思の強そうな茶色い目に力強い眉毛。少し肉厚の唇。男っぽいシャープなラインの顎。今まで見た人達の中で一番凛々しい顔をしている。
――――凄く好みの顔だな
「ありがとう。助かったよ」
若い彼は俺の顔を見ると少し顔を顰める。裂けた服を見ると顔を背けてローブを脱いで渡してくれる。
「そんな恰好じゃ危ないだろ。旅人ならば私の宿に来るか?」
――――これが例の男か?
無言で彼の顔を見つめる俺に勘違いをしたのか、慌てて顔の前で手を振る。
「いや、下心は一切ない! ただ、その恰好じゃ……流石にマズいだろ」
自分の恰好を見下ろすと破けたズボンやはだけたシャツが辛うじて俺の体に引っ掛っているだけだと気付く。殴られた頬も少し痛い。
「すまん、世話になる」
俺は微笑むと彼が変な顔をする。
「ショック状態か? 野郎に強姦されかかったのに随分と落ち着いているな」
「よくあるんだ」
「よくあるのか。……いや、ちょっと待て。よくあっていい事じゃねぇだろ」
「いや、よくじゃないかな。たまにだけだよ」
「たまにも駄目だろ。それは国の治安の悪さの表れだ。普通に過ごしていて危険な目に合うなんて最悪じゃないか」
「危険な目に良く合っていそうな剣士だと見受けるが」
「私の方は職業柄そういうものだ」
「俺を助けてくれた剣士様にお願いがあるんだけど。ついでに今夜泊めてくれない? 宿まだ取っていなくって今から『ショック状態』で、探すのも怠い」
彼は俺の事を見ると片眉を上げて笑う。
「あんた、見た目と違って相当図太い性格しているだろ」
「うん、ありがとう」
「いや、褒めていた訳じゃない」
彼は笑うと俺を街の治安の良い方へと案内していく。
入って行ったのは一週間以上の長期滞在用の宿だ。無言で一つのドアを開けて入る。俺も彼の後を追うと部屋の中を見渡して苦笑する。
剣士の部屋はなかなかのゴミ溜めとなっていた。
テーブルの上は外食を持ち込んだ後が山盛りだし、脱いだ服やタオルなど床一面に散らばっている。剣や革鎧のメンテナンス用のオイル瓶も複数転がっている。
――――旅していて私物は少ない筈なのになぜこんなにも散らかるんだ?
剣士は俺の顔を見ながら少し済まなさそうに座れる場所を作ってくれる。
「すまん。片付けは、物凄く、苦手でな。滅多に部屋に人来ねぇし」
ベッドの横のゴミ箱には山盛りになった古びて少し黄色くなったシコティッシュもある。なるほど。性欲はあるが特定の相手はいなさそうだ。
俺は笑いながら彼のローブを脱ぐと彼が慌てて視線を外す。
「取り敢えずあの後だし先に風呂にでも浸かってきたらどうだ? 今だったら人も少ないだろうし、その方が落ち着くだろ。その間に寝られるように少し片付けておくから」
タオルを渡されて早速部屋から追い出される。俺は笑いながら共同の風呂場へと向かう。まだ昼間の早い時間帯で確かに人影がない。少し大きめの風呂から湯気が立っている。
熱いお湯を体にかけると無理矢理太い指を突っ込まれて激しく掻きまわされた後孔がピリッと痛む。剣士に斬られたあの男の断面を思い出す。
ぴくっと立ち上がった陰茎を緩く扱きながら目を閉じる。指の隙間から滲み出てきた体液が手を伝う。人差し指の先で尿道を軽く引っ掻く。熱持った吐息が出る。
――――いいもん見せて貰った
「……っ」
あの剣士の視線を思い出しながら熱い精液を掌に受け止める。
――――体が疼く。相手が欲しい
ゾワ ゾワゾワゾワ
「ぅああっ、……っ!」
まただ。
皮膚の下を得体の知れない何かが這い回る感覚。
一気に気持ちのいい脱力感から痛みで強張った感覚へと変化する。
以前よりも頻繁に感じる。多いと一日に数回皮膚の下が動き回る悍ましい感覚に悶絶をする。激痛ではないが原因も正体も分からぬ痛みに不安が走る。
浅い呼吸を繰り返し、その痛みが過ぎ去るのを堪える。冷汗が額に浮かび上がる。
俺は自分が何者なのかを知らない。
分からない。
まだ知ってはいけない気がする。
何を待っているのかも分からない。体か、精神か、魔力か、または別の何かがより強くなるまで待っているのかも知れないし、単に生きていく年月で消えていってくれるのかも知れない。それすらも分からない。
でも少しずつ俺の中で確実に何かが育っている。目に見える成長はとうの昔に止まった。だが最近自分の魔術も魔力も爆発的に増加している。
そして何よりも増加した性欲に悩む。そんな自分の性癖は男でも女でも気にしないが、人外である事が多い。人間が対象の時は自分の穴を抉られるのは好きなので男を圧倒的に好む。
発作が収まると池から上がり、ローブを羽織って自分の寝泊まりしている場所へと向かう。小さな焚火に荷物が置いてあるだけの簡易的な場所。最近木の上で寝るのが気に入っている。モンスターを警戒して、ではなく人間が近くにいるかどうかを見渡せるからだ。
寝床に着くと疲れた体で木の枝に寄りかかる。星空を見ながら頭の中で進行の予想や計算をする。
――――ここのスライム達は気に入ったけど、そろそろ次の場所へと移動するタイミングか
溜息を吐く。人の街に行くのは好きではないが今回の目的の為には必要だ。
少し寝てから、朝日が昇る前に起きる。今日から近くの街へと向かう事になる。
連日少し曇り空が広がっている。
スライムの生息地から歩いて三日。
大きな街だ。連なる建物も街の外から見えるぐらい高くそびえ立っている。土を固めて地味な色に着色した街並みは統一感はあるが面白味に欠ける。
顔を大きな布で隠し、冒険者たちがよく行き来する歩道を歩く。よくこうして他の人達に交じって街や道を歩いてはある人を探し回っている。そうしながら自分の生き方を考えている。旅をすればする程、人間に対する嫌悪感が強くなってくる。
暫く噂を追いかけていた。
そしてやっと追い付いた。
今、この街に彼がいると聞いている。
彼――――英雄候補。
モンスター達を殺しまわる正義の殺戮者。
見てみたい。人間がここ数十年で最高の英雄だと褒め称えるその英雄とやらを。
話してみたい。
触れてみたい。
そして彼の生き方をこの目で見てみたい。
俺は顔を出し、治安が悪そうな場所を彷徨う。ちらちらと体を舐めまわすような視線を感じる。
細い路地裏に入るとすぐに餌に釣られた男が俺を殴り、押し倒し、上にのし掛かる。
俺の容姿はとてもいいらしい。肩過ぎぐらいある髪の毛は真っ黒で少し癖があり、いつも軽く結いている。すべすべした肌に真っ黒な眉毛とまつ毛、中心部の瞳孔が見えない程周りの虹彩も漆黒の瞳。体付きは普通ぐらいだろうか、ヒョロくはない。背は辛うじて普通と言えなくはない、と思いたい。足は長めだし、腰も引き締まっている。顔は若い。年に全く見合わない年齢に見える。
そしてそんな俺は性欲を刺激する濃厚な香りも発している、らしい。自分では分からないがよく好色な雄らしい体付きの男に好かれる事が多いし、下卑た顔で上に乗っかられながらそう言われる。何故か圧倒的に女よりも男が群がる。俺は性欲を発散できればどちらでもいいので、それは全く支障にはならない。好きなだけ腰が砕ける程セックスが出来れば文句はない。
面白い事に、旅をしていて不思議とモンスターに襲われる事は少ない。何をしても俺に触れる手や触手は優しい。なので愛くるしいスライムのような下級や獣姿の中級モンスターで性処理をする事に躊躇いはない。
「大人しくしとけや」
乱暴に地面へと押さえつけられる。近くを酒瓶が転がっている。ゴミや汚物が付着した地面。
酒臭い息に汗ばんだ太い指が俺の服を破り裂いていく。大人しくしていても顔を殴られる。鼻の奥でツンとした痛みが走る。
――――そんな痛くするぐらいだったらやってあげるのに
ズボンを破かれる。太くって荒れた手が俺の陰茎を鷲掴みにする。何度か手を雑に上下に扱いてくる。
太い指を舐め、強引に曝された後孔に突っ込まれる。
「っ、……ぐっ!」
流石に前戯も潤滑もなしにいきなりの侵入は痛い。俺は呼吸を浅くして痛みに我慢しながら体を震わせると男が醜い笑みを浮かべて強引に指を動かしてくる。ずっぷりと根元まで突き入れ半分引き出してはまた突き入れる。乾いた肉襞が無理矢理擦られて傷付く。左手はまだ俺の陰茎を扱いては握り潰そうとするかのように揉んでくる。刺激に陰茎に血液が集まってくる。
「強姦されるのも好きそうな顔しているな。ちんぽ立ってきているじゃねぇか。なあ、その顔と体で今まで何人の男を咥え込んだんだ?」
指を増やされ、激しくジュブジュブと出し入れされる。犯される事に慣れている体がすぐに順応して腸液を分泌する。普通の人よりも粘着質で大量に溢れ出るそれに気をよくした男は笑いながら力強く俺の穴を広げる。
チュポン
指を抜かれ、強引に足を持ち上げられる。滾った臭い肉棒を俺の緩んだ後孔に押し付けてくる。
「お前のような淫乱は黙って俺様のちんぽで快がって――――」
ザシュッ!
「うぎゃあああああ!」
俺を強姦しようとしていた人間の腕が吹っ飛ぶ。切断された断面が綺麗に真っ直ぐ切られている。
ボトッ
宙に舞う腕が俺のすぐ横の地面に落ちる。赤とピンク、白の円形が真っ赤な色へと変化していく。宙に飛び散った血の飛沫がピチャピチャと地面に振り落ちる。
何故かそれを見て言葉に出来ない程の興奮をする。射精をしないように上がった陰嚢を掌で押し下げて堪える。
「私がいる場所で強姦しようなんざ、てめぇは馬鹿な上にツイてねぇのかもな。二度とその腐ったちんこ使えねぇようにチョン斬ってやろうか?」
彼は俺と男の間に割って入る。見上げる彼の背中は強く真っ直ぐに伸びている。力強い少し低めの声。金色に近い明るい茶髪を短く刈り上げている。磨かれた旅用の革鎧は年季が入っていて細かな傷がたくさん付いている。
大男は切られた部分を掴んで言葉にならない何かを喚きながら逃げていく。俺は地面に残った血溜まりを見てまた興奮を覚える。
「おい、あんた、大丈夫か?」
俺を覗き込んでくる。意思の強そうな茶色い目に力強い眉毛。少し肉厚の唇。男っぽいシャープなラインの顎。今まで見た人達の中で一番凛々しい顔をしている。
――――凄く好みの顔だな
「ありがとう。助かったよ」
若い彼は俺の顔を見ると少し顔を顰める。裂けた服を見ると顔を背けてローブを脱いで渡してくれる。
「そんな恰好じゃ危ないだろ。旅人ならば私の宿に来るか?」
――――これが例の男か?
無言で彼の顔を見つめる俺に勘違いをしたのか、慌てて顔の前で手を振る。
「いや、下心は一切ない! ただ、その恰好じゃ……流石にマズいだろ」
自分の恰好を見下ろすと破けたズボンやはだけたシャツが辛うじて俺の体に引っ掛っているだけだと気付く。殴られた頬も少し痛い。
「すまん、世話になる」
俺は微笑むと彼が変な顔をする。
「ショック状態か? 野郎に強姦されかかったのに随分と落ち着いているな」
「よくあるんだ」
「よくあるのか。……いや、ちょっと待て。よくあっていい事じゃねぇだろ」
「いや、よくじゃないかな。たまにだけだよ」
「たまにも駄目だろ。それは国の治安の悪さの表れだ。普通に過ごしていて危険な目に合うなんて最悪じゃないか」
「危険な目に良く合っていそうな剣士だと見受けるが」
「私の方は職業柄そういうものだ」
「俺を助けてくれた剣士様にお願いがあるんだけど。ついでに今夜泊めてくれない? 宿まだ取っていなくって今から『ショック状態』で、探すのも怠い」
彼は俺の事を見ると片眉を上げて笑う。
「あんた、見た目と違って相当図太い性格しているだろ」
「うん、ありがとう」
「いや、褒めていた訳じゃない」
彼は笑うと俺を街の治安の良い方へと案内していく。
入って行ったのは一週間以上の長期滞在用の宿だ。無言で一つのドアを開けて入る。俺も彼の後を追うと部屋の中を見渡して苦笑する。
剣士の部屋はなかなかのゴミ溜めとなっていた。
テーブルの上は外食を持ち込んだ後が山盛りだし、脱いだ服やタオルなど床一面に散らばっている。剣や革鎧のメンテナンス用のオイル瓶も複数転がっている。
――――旅していて私物は少ない筈なのになぜこんなにも散らかるんだ?
剣士は俺の顔を見ながら少し済まなさそうに座れる場所を作ってくれる。
「すまん。片付けは、物凄く、苦手でな。滅多に部屋に人来ねぇし」
ベッドの横のゴミ箱には山盛りになった古びて少し黄色くなったシコティッシュもある。なるほど。性欲はあるが特定の相手はいなさそうだ。
俺は笑いながら彼のローブを脱ぐと彼が慌てて視線を外す。
「取り敢えずあの後だし先に風呂にでも浸かってきたらどうだ? 今だったら人も少ないだろうし、その方が落ち着くだろ。その間に寝られるように少し片付けておくから」
タオルを渡されて早速部屋から追い出される。俺は笑いながら共同の風呂場へと向かう。まだ昼間の早い時間帯で確かに人影がない。少し大きめの風呂から湯気が立っている。
熱いお湯を体にかけると無理矢理太い指を突っ込まれて激しく掻きまわされた後孔がピリッと痛む。剣士に斬られたあの男の断面を思い出す。
ぴくっと立ち上がった陰茎を緩く扱きながら目を閉じる。指の隙間から滲み出てきた体液が手を伝う。人差し指の先で尿道を軽く引っ掻く。熱持った吐息が出る。
――――いいもん見せて貰った
「……っ」
あの剣士の視線を思い出しながら熱い精液を掌に受け止める。
――――体が疼く。相手が欲しい
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