吸血鬼の世界では出来損ない俺は魅力的らしくヌポヌポ愛されまくりなのだが(『1』完結+『2』連載中)

如月紫苑

文字の大きさ
26 / 62
第三章 軍人も古代種も俺を熱く欲す

※26 軍人は嫉妬をする

しおりを挟む
 俺は砂や石が粉砕した時に付いた粉が付いたシャツを脱ぎ、お湯をつけようとするがボタンが十個ぐらいあってイマイチ作動が分からない。四苦八苦しているとイーランが戻ってくる。彼は俺の体を見ると急いで視線を離す。自分の体を見下ろすとイリュに大量につけられた赤い鬱血が散っている。特に乳首と下腹部に多い。
 
――――イリュ……なんでマーキングなんかしたんだよ!
 
 服とタオルを近くに置き、視線を合わせないまま無言で出て行こうとするのを慌てて引き止める。
「お湯の出し方が分からないんだ。ごめん」
 イーランは頭を振りながらお湯を出してくれる。アラカイの浴室と同じで滝のように上から落ちてくるタイプだ。
「ユエン様は謝らないでくださいって」
 またすぐに出て行こうとするのを再び呼び止める。
「イーラン」
 彼の足が止まる。一拍置いてから振り向き、俺と視線を合わせてくれる。少し悲しそうな、でもあの温泉にいた時のような目付きにぞくぞくする。
「私とは……キスをしてくれないのですか? 私より、彼の方が好みですか?」
 その瞬間イーランは目を見開き、手で口を覆う。すぐに顔を背ける。
 水だったシャワーが温まったお湯へと変化して湯気が出る。
「……すみません。今のは失言です。忘れてください」
 
――――え、これってってやつ?
 
 初めての状況に戸惑うが、これは嫉妬なのだろう。その事に気付くとイーランが物凄く可愛く思えるのと同時に、彼にキスをしたくなる。彼に触れたくなる。
 
――――俺がキスをしたら、どんな顔をするんだろう
 
「……イーラン」
 観念したようにゆっくりと向けられる彼の熱い視線に、彼が優しく送り込んできた快楽を思い出す。彼は最初から俺が『好み』だと言ってくれていた。
 彼の方へと身を乗り出し、そっと唇の先が触れるだけの軽いキスをする。唇に当たる彼の硬い八重歯にぞくっとする。
「……憐れみ、ですか?」
 俺は頭を振る。少し顔を離す。
「俺がイーランとしたかったから」
 イーランは俺の頭を掴むと柔らかな舌をすぐに滑り込ませてくる。執拗に舌を絡ませ、愛撫するような濃厚なキスをされる。何度も角度を変えて情熱的に激しく求められる。
 
ヌチュ クチュ
 
 気付けば浴室の壁に押し付けられながら唇を貪られ、服越しにお互いの立った肉棒を擦り付けている。シャワーで濡れた服が絡み付き、イーランの頭の角度が変わる度に口内に水が入り込む。下半身を抱き上げられ、彼の股間に擦り付けられる。それは硬く熱く熱を放ちながら脈を打つ。あの大きな亀頭がズボンの中で跳ねるのを感じる。
「はっ、ぁっ、……あ」
 漏れてしまう喘ぎに俺を抱えている手に力が入る。俺も両足を彼の腰に回して彼にしがみ付く。唇をやっと離されると彼の熱い舌が首を舐め、唇が首を愛撫する。
「……抱きたい。私の体液を注ぎ込まれて喘ぐユエン様が、見たい。……欲しい。ユエン様が、欲しい」
 その掠れた小さなセリフは紛れもなく俺に欲情をしている証だ。俺を痛みつける為ではなく、性欲が溜まっているからとかではなく。紛れもなく俺自身に、欲情をしている男の、本音。
「……いいよ。奥に注いで」
 すぐに服を剥ぎ取りながら体に沿って手を滑らせる。濡れた服がビチャッと音を立てて床に落ちる。抱き上げられて移動する間も止まらない口付けをされながらベッドにもつれ込む。すぐに体をひっくり返され、腰を高く上げさせられる。
 いつもの癖ですぐに無理矢理挿入される衝撃に堪えようと体が強張る。だが感じたのは痛みではなく――――。

ヌチュ チュプ……
 
「ひっ! ぁあ! あ、あっ、そんなとこ、舐める、なっ」
 何度も柔らかな舌が往復をする。その未知な気持ち良さに震え、体から力が抜ける。
 
ヌプッグプッ ヌチャ
 
 舌が穴に押し込まれる。引き抜かれ、再び押し込まれる。尻にイーランの熱い吐息が掛かる。柔らかいのに、力強い。長い舌はまるで指のように俺の体内に入り込み、内側から穴を拡げていく。卑猥な舌の蠢きに濡れた音が聞こえる。
 
ヌチュ グチュグチュ クチュ
 
 指が舌の横から入ってくる。あんなに欲望だらけの声をしていたのに優しく解されていく。温泉の時のようにゆっくりと痛くないように。優しく俺の力が抜けていくのを根気よく待ちながら、中から気持ちよく拡げられていく。
「あっ、ぁあ、ん、ん、……イー……ラン!」
 力の抜けた上半身を柔らかなシーツに擦り付け、彼の舌や指に合わせて腰を動かす。名前を呼ぶと嬉しそうに熱い吐息が掛かる。
「ひっ! あ、ぁあ! そ、こっ!」
 前立腺を優しく擦り上げられ、中が収縮をする。指の動きを止めて反対の手でなぞるように亀頭を撫でられる。指を巻きつけ、痛いほど硬くなった肉棒を扱かれ始める。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

悪役令嬢の兄でしたが、追放後は参謀として騎士たちに囲まれています。- 第1巻 - 婚約破棄と一族追放

大の字だい
BL
王国にその名を轟かせる名門・ブラックウッド公爵家。 嫡男レイモンドは比類なき才知と冷徹な眼差しを持つ若き天才であった。 だが妹リディアナが王太子の許嫁でありながら、王太子が心奪われたのは庶民の少女リーシャ・グレイヴェル。 嫉妬と憎悪が社交界を揺るがす愚行へと繋がり、王宮での婚約破棄、王の御前での一族追放へと至る。 混乱の只中、妹を庇おうとするレイモンドの前に立ちはだかったのは、王国騎士団副団長にしてリーシャの異母兄、ヴィンセント・グレイヴェル。 琥珀の瞳に嗜虐を宿した彼は言う―― 「この才を捨てるは惜しい。ゆえに、我が手で飼い馴らそう」 知略と支配欲を秘めた騎士と、没落した宰相家の天才青年。 耽美と背徳の物語が、冷たい鎖と熱い口づけの中で幕を開ける。

死に戻りした僕を待っていたのは兄たちによる溺愛モードでした

液体猫(299)
BL
1日数回ランダム投稿&1話1000~1500文字ほどになります。 現在新表紙イラスト作成中につき、代用品のおみくじとなっています。 【主人公(クリス)に冷たかった兄たち。だけど巻き戻した世界では、なぜかクリスを取り合う溺愛モードに豹変してしまいました】  アルバディア王国の第五皇子クリスが目を覚ましたとき、十三年前へと戻っていた。  前世でクリスに罪を着せた者への復讐は『ついで。』二度目の人生の目的はただ一つ。前の世界で愛し合った四男、シュナイディルと幸せに暮らすこと。  けれど予想外なことに、待っていたのは過保護すぎる兄たちからの重たい溺愛で……  やり直し皇子、クリスが愛を掴みとって生きていくコミカル&ハッピーエンド確定物語。  第三章より成長後の🔞展開があります。 ※濡れ場のサブタイトルに*のマークがついてます。冒頭、ちょっとだけ重い展開あり。 ※若干の謎解き要素を含んでいますが、オマケ程度です! *諸々の事情により第四章の十魔編以降は一旦非公開にします。十魔編の内容を諸々と変更いたします。

【BL】捨てられたSubが甘やかされる話

橘スミレ
BL
 渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。  もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。  オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。  ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。  特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。  でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。  理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。  そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!  アルファポリス限定で連載中

お腹を空かせた双子の怪獣との春夏秋冬

ユーリ
BL
「腹へった」「さっさと食わせろ」 風華はとある事情から幼馴染の双子のお世話をすることになったが、この双子は常に腹を空かせている上にいつも風華を狙ってくる!ーー「だから僕は食べものじゃありません!」 お腹を空かせた双子の怪獣との春夏秋冬はいつだって大変!

有能すぎる親友の隣が辛いので、平凡男爵令息の僕は消えたいと思います

緑虫
BL
第三王子の十歳の生誕パーティーで、王子に気に入られないようお城の花園に避難した、貧乏男爵令息のルカ・グリューベル。 知り合った宮廷庭師から、『ネムリバナ』という水に浮かべるとよく寝られる香りを放つ花びらをもらう。 花園からの帰り道、噴水で泣いている少年に遭遇。目の下に酷いクマのある少年を慰めたルカは、もらったばかりの花びらを男の子に渡して立ち去った。 十二歳になり、ルカは寄宿学校に入学する。 寮の同室になった子は、まさかのその時の男の子、アルフレート(アリ)・ユーネル侯爵令息だった。 見目麗しく文武両道のアリ。だが二年前と変わらず睡眠障害を抱えていて、目の下のクマは健在。 宮廷庭師と親交を続けていたルカには、『ネムリバナ』を第三王子の為に学校の温室で育てる役割を与えられていた。アリは花びらを王子の元まで運ぶ役目を負っている。育てる見返りに少量の花びらを入手できるようになったルカは、早速アリに使ってみることに。 やがて問題なく眠れるようになったアリはめきめきと頭角を表し、しがない男爵令息にすぎない平凡なルカには手の届かない存在になっていく。 次第にアリに対する恋心に気づくルカ。だが、男の自分はアリとは不釣り合いだと、卒業を機に離れることを決意する。 アリを見ない為に地方に移ったルカ。実はここは、アリの叔父が経営する領地。そこでたった半年の間に朗らかで輝いていたアリの変わり果てた姿を見てしまい――。 ハイスペ不眠攻めxお人好し平凡受けのファンタジーBLです。ハピエン。

【完結】冷酷騎士団長を助けたら口移しでしか薬を飲まなくなりました

ざっしゅ
BL
異世界に転移してから一年、透(トオル)は、ゲームの知識を活かし、薬師としてのんびり暮らしていた。ある日、突然現れた洞窟を覗いてみると、そこにいたのは冷酷と噂される騎士団長・グレイド。毒に侵された彼を透は助けたが、その毒は、キスをしたり体を重ねないと完全に解毒できないらしい。 タイトルに※印がついている話はR描写が含まれています。

記憶を無くしたら家族に愛されました

レン
BL
リオンは第三王子で横暴で傲慢で侍女や執事が少しでも気に入らなかったら物を投げたり怒鳴ったりする。家族の前でも態度はあまり変わらない… 家族からも煩わしく思われたていて嫌われていた… そんなある日階段から落ちて意識をなくした…数日後目を覚ましたらリオンの様子がいつもと違くて…

ブラコンネガティブ弟とポジティブ(?)兄

むすめっすめ
BL
「だーかーらっ!皆お前に魅力があるから周りにいるんだろーがっ!」 兄、四宮陽太はブサイク 「でも!それって本当の僕じゃないし!やっぱみんなこんな僕みたら引いちゃうよねぇ〜 !?」 で弟、四宮日向はイケメン 「やっぱり受け入れてくれるのは兄さんしかいないよぉー!!」 弟は涙目になりながら俺に抱きついてくる。 「いや、泣きたいの俺だから!!」 弟はドのつくブラコンネガティブ野郎だ。 ーーーーーーーーーー 兄弟のコンプレックスの話。 今後どうなるか分からないので一応Rつけてます。 1話そんな生々しく無いですが流血表現ありです(※)

処理中です...