通りすがりの龍喰らい

ヨルムンガンド

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第一章

ベルセルクとかいうやつ。

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 「女の子?」

そう。空間の中央で1人の少女が寝ていた。顔めっちゃ綺麗だし、黒髪ボブだし、服なんか独特でちょっとゴスロリ臭するし、俺の語彙力皆無だけどなんか凄かった。小並感。

 「う、ううん?」

 1時間ほど前の誰かさんのように、彼女は目覚めた。

 「うーん……ええと、君は誰?」

  そりゃこっちが訊きたい。

 「そりゃこっちが訊きたい」

 声に出てしまった。

 「僕は、ベルセルクっていうの。君は?」
 
 思考停止。ボクっ娘?いや、男の娘の可能性も否定できない。いや、でも性別訊くのは不味いだろってか、ベルセルクって厨二かな?

 「ええと、ライト・サコマです」

 何となく、姓名を逆にしてみる。

 「へぇーライトかー。カッコイイじゃん。てか、苗字持ちって結構貴族だったりする?」

 「あ、ありがとう。いや、別に貴族でもなんでもないただのへーみんですけど」

 「ふーん、人間界はよく知らないからなぁ」

 この時、俺の頭は何かを感じとりいつもの倍以上のスピードで回転した!人間界?そんな風に呼ぶのは、ラノベ的に考えて、人ならざる者では無いのか?村長の手紙の内容と総合すると…

 「君、まさか、龍だったりする?」

 「おーよく分かったねー」

 「………」

 ぜっんぜん嬉しくない。龍だぞ?コレマジで死ぬぞ?チートあっても苦戦する作品もあるんだぞ。絶対終わりだぁー!

 「あはは、そんな顔しなくても、取って食ったりしないから」

 「え?マジで?油断させてとかじゃなくて?」

 「……はは、よく気づいたな、若者よ!」

 「やっぱり!?」

 「なーんてね」
 
 「無駄にノリがいいっ!」

 なんか面白いなこいつ。じゃあ、性別訊いてみるか。

 「あのー訊きたい事がー」

 「どーぞどーぞ、何でもいいよー」

 「雌雄どっちですか?」

 「…君、初対面なのに失礼じゃない?」

 「なんでもって言ったじゃん!」

 これは、怒らしたかな?やっぱりここで終わりか?俺の人生。

 「まあ、久しぶりの話し相手だし、特別に答えてあげようじゃないか」

 「おお!」

 「雌です」

 意外とあっさり答えてくれた。しかも、雌だったのかよ。いや、今の姿的に女子と言った方がいいか。

 「なんか俺的にはよっしゃ」

 「どゆこと?」

 「ノーコメントで」

 これは、圧倒的に賛否両論ありそうだから、スルーで。

 「あ、そして俺、今日君の生贄になりに来たんだけどー」

 「随分と軽く言うねー。でも、そうかーあの村の人たちは僕が村を襲うと思ったのかな?」

 「そうみたいだぞ。そのおかげで、俺は睡眠薬盛られてここに放置だよ」

 「えっ!それは、悪い事をしたな…旅の途中に休みに来ただけなのに…」

 「旅してるのか?」

 「そうそう。故郷を追い出されてね」

 なんか、こいつも大変な思いをしているのか。俺も似たようなもんだからな。俺の場合は、故郷というか、住んでた世界からだけど。

 「大変、だったね」

 「なんか、それは白銀の髪のハーフエルフに言われたいなー」

 「なんで知ってるんだよ」

 兎に角、俺とベルセルクは洞窟を出ることになった。

 俺が目覚めた場所まで来る。

 「ここ壊せるね」

 「マジ?」

 「うん」

 ボッコォォッッッッッンン!!!!!!
……殴っただけでいとも簡単に壊れた岩壁。うん、やっぱこいつバケモンだわ。

 「これでOK」

 「よし、これで外出れるけどどうする?」

 「まず、村へ行こうよ」
 
 「え、また生贄にされそう。しかも、もっと手荒い方法で」

 「僕に策がある」

 そう言いながら、ベルセルクはニヤリとした。なんか嫌な予感がした。
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