結婚前夜に婚約破棄されたけど、おかげでポイントがたまって溺愛されて最高に幸せです❤

凪子

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振り向いたユリウスの厳しい横顔に、私はどきっとした。

「何があったの?」

「何でもありません」

「何でもないわけないでしょ。そんな怖い顔して」

私は言い返したが、ユリウスは何も答えずに黙っている。

仕方ないので、私は執事のほうに尋ねた。

「教えて、クロード」

クロードは穏和で優雅な物腰の執事で、私のお祖父様の代から仕えてくれている大ベテランだ。

こんなふうに困った顔をしているのは、とても珍しい。

「招かれざる客が訪れたので、追い返しただけですよ」

クロードが答える前に、ユリウスが素っ気なく言った。

「招かれざる客って……?」

聞き返すのとほぼ同時に、庭先で大きな声が響いた。

「お願いします!!せめて一目、ローラ様に会わせてください」

「ふざけるな!!」

これは、ただ事ではない。

私は部屋を出ようとしたが、ユリウスが「いけません」と両手を伸ばして立ちはだかる。

仕方ないので、部屋に戻ってバルコニーへ猛ダッシュした。

「ローラ様!」

ユリウスが追いかけてくる。

ガラス戸を開けて、手すりから見下ろすと、少年が警備員に取り押さえられているところだった。

サファイアのような青い髪に、海のような紺碧の瞳。

これって、もしかして――。

「イクス……!?」

取り押さえられていた少年がぱっと顔を上げ、私と目が合った。

間違いない。イクスだわ。

確信した瞬間、彼は絶叫した。

「ローラ様!!!!!」
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