絶望の中の小さな奇跡

seki

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西暦1517年

土草井幕府

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第3話土草井幕府
ある日キセキは、村を大史に案内してもらってた。
キセキ「大史、あれみたらし団子じゃないの?」
大史「あー春さんの団子屋だね。」
キセキ「すみませーん。みたらし団子ください。」
春「はいはーい、あれ君はこの前の殺し屋?」
キセキ「えー。いや違いますよ。どんな広まり方してんの。」
大史「そうなんです。殺し屋散歩させてます。」
キセキ「そうなんですじゃねぇよ。それよりみたらし団子。」
春「はいはい。お待たせ。当店自慢のみたらし団子召し上がれ。」
パクッ。
キセキ「うまい!!こっちは顔に似合ってうまい。」
2人はポカンとした顔をした。その時真由が近づいてきた。
真由「こっちもでしょ。全く」
キセキ「真由いたの?食べる?」
真由「誤魔化すな!食べるけど。」
パクッ。
真由
「おいしい。春さんには勝てないな。」
春「ありがとう。でもね最近材料が減ってきてしまって、しばらく出せないかもしれないのよ。土草井のせいでね。」
キセキ「え!なんでですか。こんなにおいしいのに。」
大史と真由は黙って暗い顔をした。
キセキ「どういうことか聞かせてくれませんか?土草井ってなんなんですか?」
春「えっ!真由ちゃんキセキ君に話してないのかい?土草井将軍のこと。」
真由は頷いた。
春は何かを察した。
春「あの遠くに見える大きい城が土草井将軍の城。そして、土草井っていうのは、この村広石村を含む25の村を収めるこの国の幕府の長の名前だよ。でもこの国には身分差別と納税義務があって身分差別っていうのは、貴族や王族以外を全て奴隷とみなし、さらに女は人間とさえ見ていない。」
キセキ「どういうことだよ。その意味わからねぇ制度。差別って。」
キセキ自身自分がされていたためすごく共感できた。
春「そしてもう一つは、納税義務。村人が蓄えた農作物の9割を収めること。それと引き換えに村は攻められない。が守ってくれるわけではない。」
キセキは驚愕した。
キセキ「そんなこと絶対おかしいだろ。9割も取られたらそんなもん生きてもいけない程じゃないか。」
そしてキセキは気づいた。
キセキ「あ!ちょっと待てよ。おい真由じゃあ、お前相当無理してたってことか。そんな取られたら普通3食も出せる量無いだろ。」
真由「・・・」
キセキ「おい!真由!なんとか言えよ。」
大史「うれしかったんだよ!真由は・・・」
キセキ「は?どういう意味だよ。」
大史「キセキのように生きてて良かったってくらい美味しく食べてくれる人家族以外にいなかったから。久しぶりに人の役に立てるって思えたから・・・だから真由は・・・」
真由「もういいよ。大史。でもキセキあんたには関係ないでしょ。別にいつも通り食べたかったら食べたらいいし。いつも通りで構わないから。変な気使ったら許さないから。」
そういうと真由は立ち去ろうとした。だが、キセキは真由に近づいて頭を撫でた。そして、
キセキ「・・・あーそうだな。関係ない。気を使う?なんで俺がそんなことしなけりゃならない?俺は食いたいから食う。それだけだ。」
大史「おい!」
大史がキセキの腕を掴むと、大史は本能的に恐怖を感じた。
大史「(ゾッ)」
大史が腕を離すとキセキは村の奥の方へ姿を消した。
そしてその日の夜真由はいつも隣で寝ているキセキが帰ってきていないことが気になりながらも、その日は寝てしまった。
そして朝
真由「キセキ!は?へ?」
キセキ「zzzz」
隣を見ると少し服が汚れてはいるが普通にキセキが寝ていた。
真由は一安心し、キセキに布団をかけ、朝ごはんの用意をした。
真由「見栄張ってどっか行っても結局行くところなんてないんだから。全くしょうがない。」
朝ごはんの準備が出来てキセキを起こすと同時に外から騒ぎ声が聞こえた。
村の人「おいこれはどういうことだ。」
村の人「軽く1週間分の食料があるぞ。」
真由は気になって外に出ると、村の全ての家の前に1週間分の食料が積み重ねてあった。
真由「え!どういうこと!?ちょっとキセキあれ見て。」
キセキ「なんだよ。飯食ってんのに。」
真由「あれあれ。」
キセキ「・・・」
真由「キセキ?」
大史「真由これ何事だよ。すごくないか?」
真由「うん。」
真由がキセキの方を見るとキセキは無言のまま家の中に入っていった。
果たして土草井幕府とは?そして大史がキセキに恐怖を感じた理由は?なぜ村に大量の食料が現れたのか。
第4話に続く。
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