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非モテ童貞不幸自慢の俺が異世界で美男子に生まれ変わって性的に無双します! その5

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 もうすぐ、冬休みが来る。
 しかし…、家に帰ってもいいものなのか。半ば追い出される形でこの学校に押し込められた俺だ。実家に手紙を出して判断を仰ごう。そう思いついた矢先、向こうの方から手紙が来た。


 冬期休暇には実家に帰るように。
 お母様も会いたがっている。
 ただし、帰省中の外出は禁じる。


 外出禁止!厳しい条件だ。だが、寄宿舎は一部を残して閉鎖してしまうし、いくら仕送りが潤沢でも、冬休み中、ホテルに泊まるというのも金銭的に無理だ。何より、これは命令なのだろう。
 というわけで、俺は帰省することになった。
 馬車で、三日かかる故郷へ。


「うう…腰いてえ…」
 馬車で送られて、到着した屋敷の前で、うんを伸びをする。これも魔法でなんとかならないものなのか。しかし、仮に自動車みたいなものを作れたとしても、今度はその自動車の走る道を整備しなければならない。遠大な計画になる。
 僕が到着したと知らせがいったのだろう。母や父が出迎えてくれた。
「ただいま、帰りました」
「おかえりなさい。ジル、まあ、大きくなって」
 そうかなあ。母は俺を抱きしめた。父も微笑んでいる。
 その背後から、よちよち歩きの幼児を伴って、若い女が現れた。
「マルセル、お兄様よ」
「おおーっ!大きくなったなー!」
 俺は弟を抱き上げて、高く掲げてくるくると回った。きゃっきゃっという、子供らしい軽やかな笑い声が響く。
「まあ、ジルったら…」
 母は呆気に取られている。この世界じゃこういうことしないのかな。貴族はしないのかもしれない。弟はかわいい。
 弟を乳母の元に帰して、屋敷に入る。
「おかえりなさいませ、ジル様」
 召使たちに、口々に挨拶される。相変わらずの熱視線。慣れたものだ。
 父が、その一人を呼び寄せ、俺に紹介した。全身、墨染めの衣。魔法士だ。
「新しい、魔法士を雇った。見習いだが」
「サ…サビ=ドウドウと申します」
 黒髪に黒い瞳の端正な面立ちの青年が、おどおどと名を名乗った。俺に対峙して、目は潤み、頬は染まっている。
 ドウドウ、俺が魔法薬を頼んだりしていた、屋敷付きの魔導士が、キジ=ドウドウというおじいちゃんだった。その息子は、他の貴族の屋敷に勤めていると聞いていた。
「ドウドウ…の、孫?」
「そうだ」
 と、父が言った。
「まだ、至らないところもあるだろう。よくしてやるように」
「はい、お父様」
 頼まれずとも、よくしてやりますとも。



「あ、ん、…あ…っ♡ジル様、これ以上はいけません…っ」
「嫌なのか」
「い、い…嫌というわけでは…いえ、でも…っ」
 三十分後、、俺の部屋の、天蓋付きのベッドに座って、俺とサビはキスをしていた。
「ここは、こんな風になっているのに」
「あっ!」
 右手を伸ばしてサビの股間に触れる。半ば立ち上がっている。
「サビ、恋人は…?」
「い、いません…」
「今まで、いたことは…?」
「ありません…っ」
「ふうん。でも、自分で慰めることくらいあるだろう。こんな風に」
 ゆるやかなシルエットのサビのズボンのベルトをはずして、中のものを取り出す。扱くと、すぐ大きくなった。
「ジル様、そんなこと…っ」
 口では拒むが、サビは全力で抗ってはこない。主人に対する遠慮か、体は正直だということか。
「あの…あの、その、僕たちとの性行為は禁じられていて…」
 一般には、そういうことになっている。俺たち普通の人間と、魔力を持った人間とのセックスはタブーだと。だが、正しくはこうだ。
「俺とサビはいいんだ。法律書にはこう書かれてる。人の子と魔女の血族の、避妊薬を用いない性行為は、これを禁じる」
「そ、そうなんですか…?」
 男どうしで、妊娠することはない。だから、こういうことをしてもいい。
 俺はサビの目をじっと見つめながら思わせぶりに、自分のシャツのボタンをはずしていく。
 サビは、目をそらせずにいる。シャツを脱ぎ捨て、あらわになった俺のしみひとつない白い半身に釘付けだ。スラックスと下着もゆっくりとした動作で脱いでいく。ペニスはもう、勃起している。
「俺にだけ脱がせて、サビはそのまま?」
 言うと、催眠術にかかったように、ぎこちない動きで、サビは墨染めの衣を脱ぎ始めた。すぐに、その裸体がさらされる。ひきしまった若い肉体は、俺よりたくましい。
 促されるまま、サビはベッドに横たわった。俺はその上にのしかかって、ペニスとペニスとをくっつけ、擦りつけた。
「んあ…♡これ…っ!ああ…っ♡あ…♡」
 ベッドに手をつき、わざとペニスどうしの摩擦だけで、乱れるサビを楽しんだ。
「んんー…♡ああん…♡ジル様…」
「気持ちいい?」
「はあっ♡気持ち…いいです…!ああん…♡」
 サビは枕にしがみついて、苦しそうに黒髪を振り乱した。胸が上下し、腰がもどかしげに揺れている。気持ちがよさそうだった。
「あっ♡あっ♡どうしよう…だめ、もう…っ♡」
 サビは不意に射精した。腹に精液が飛んだ。相当よかったらしい。でも、本番はこれからだ。
「あの…すみません…僕だけ…」
「気にするな」
「ほんとにすみません…」
「もっと、気持ちいいことをしよう」
 サビの足を開かせると、脱ぎ捨てたスラックスのポケットから取り出した、魔法薬を彼のアナルに押し込む。
「あ…っ!」
 魔法薬が溶けだし、なじむまでの間、サビの内腿にキスをする。これが孫の尻に仕込まれるなんて、キジ=ドウドウは思ってもみなかったろう…。
 媚薬の成分が効いてきて、サビがもじもじと膝をすり合わせ始めた。
「ああ…♡ううん…♡」
「どう…?」
「体が…熱くて……」
「うん」
「おちんちんがじんじんして…お尻が…お尻に何か入れたい…っ」
「うん」
 俺はサビの腰の下にクッションを挟んで、アナルが上を向くようにした。ぴくん、ぴくん、と収縮して、俺のペニスを待っている。
「入れるよ…」
「あう♡ううん…♡」
 ゆっくりと、淫らな穴にペニスを食べさせていく。
「ああ…♡ああん…っ♡ああん…っ♡」
 サビは枕に頭を押し付けて、快感に身悶えた。奥深くまでペニスを挿入する。
「はあっ…♡サビ…気持ちいいか…?」
「ああん…っ♡すごいっ♡すごいですっ♡ああっ…♡とても…とても気持ちいいですっ!」
「俺も、すごく気持ちいいよ!もっと、気持ちよくなろう」
「ああ…っ♡」
 サビのアナルに入れたペニスを途中まで引き抜き、また深くまで差し入れる。サビが甘く喘いで身震いした。それを何度も繰り返す。二人、一緒にどんどん気持ちよくなっていく。
「はあっ…♡あっ…♡あっ…♡あっ…♡はあっ…♡」
 ペニスを突き入れる度に、サビが甘く喘ぐ。熱い。
 射精に至るまで、俺はサビの中を貫き続けた。
「ああん…♡や…っ♡いく…いって…しまいます…!ああっ♡」
 言うと、サビは長く喘いで、たっぷりと濃いものを出した。
 俺も続いて、サビの中に注ぎ込む。射精の快感が、長く長く続いて、俺を充足させる。
 サビと抱き合って、しばらく余韻を味わった。
「喉がかわいた…」
 俺が枕もとの鈴を鳴らして、メイドを呼ぼうとすると、サビが慌てて、「僕がお持ちします」と止めようとした。「いいよ」と言って、構わず鈴を鳴らす。鈴には魔法が込められていて、メイド部屋にある鈴と連動している。しばらくして、ヒルダが現れた。
「ご用は何でしょうか」
「水と、果物を」
 セックスの後であることを隠そうともしないで、俺は言った。ヒルダの眉がやや吊り上がっている。サビは後ろを向いて小さくなっているが、若い男であることはわかるだろうし、ベッドに散らかった魔法士特有の黒い衣服からも、セックスの相手がサビであることは明白だ。
「かしこまりました」
 ヒルダは涼し気な声でそう言って去ったが、こころなし足音に怒りが感じられた。
 水と果物が届けられ、メイドが去ると、喉のかわきを癒し、体位を変えて、またサビと交わった。
 サビとセックスしながら、冬期休暇の前の歴史の講義を思い出す。
 君たち貴族の子息たちは、特に歴史の真実を知らなければなりません。
 俺が幼い時分に、家庭教師に教えられたこの国の歴史の始まりは、こうだ。西の大国で、王位継承戦争に敗れた王族が、この国に落ち延びて来た。そして、元からここに住んでいた、今では魔女の血族と言われる魔力を持った人々と出会い、互いに協力して、国を発展させ、仲良く暮らすようになりました。おしまい!
 嘘っぽい。と、思ってはいたが。
 事実はこうだ。落ち延びてきた王族たちは、魔法士たちを支配し、奴隷にしようとした。戦争が起こり、魔法士たちは、敗れ、男たちは殺され、女たちは犯され、人の子との子を産んだ。それが、サビたちの祖先だ。魔女の血族は、魔女の血族どうしで番わなくてはならない。これ以上魔力を薄めない為に。利用価値がなくなってしまうから。まあ、実際には法律など破っている者もいるが。
 生き延びた純血の魔法士たちは、未開の地に逃れ、そこで新しく国を作ったという。
「はいはーい!どーして、魔法士たちは敗れたんですか?魔法が使えるのに」
 俺が質問すると、教師は答えた。
「裏切者が出たんだ。一族の中でも、特に強大な力を持った魔女が、人の子の側に寝返った。それで、形勢が逆転した」
「なるほど、わかりました」
 だから、魔法士を輩出する一族は、魔女の血族と呼ばれるのか…。
「君たちは知らなくてはならない。自分たちが憎まれていることを」


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