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44 思っていたより重傷です!
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俺の予想に反し、いつまでもシノは俺を手放す気にはならなさそうだった。
毎晩、時には昼から、だらしないと言われても仕方がないくらい貪欲に交わった。
ここへ来てから、三週間。その日も明るいうちから、俺はシノと求め合っていた。
「あ…♡あ…っ♡」
「タクト…タクト、いい?」
「あん…♡いい…♡はぁ…っ♡」
背面座位の体位で、乳首を両方ともつままれながら、下から突き上げられる。
俺は行為に夢中になっていった。依存症のように、セックスがしたくてたまらない。たくましいペニスが欲しい。めちゃくちゃに犯されたい…。
足枷が痛いので、足首と枷の間に折りたたんだ柔らかい布を挟んでいる。それでも痛い。が、セックスの最中はその痛みさえ快感に変わった。
「あ…っ♡あぁん♡イク…イッっちゃう…っ♡ああ…っ♡」
「タクト…!かわいい…ああ…!」
俺が限界が近いことを訴えると、突き上げる動きが速まった。
「ああ…!ああ…!僕もイクよ…!」
「ああ…っ♡あ…っ♡」
俺がびくびくと体を痙攣させて射精すると、体内でシノが絶頂に達し、精を放った。
「ああ……っ!」
「あ…♡ああ…あ…っ♡」
しばらくの間、快楽の余韻に浸りながら、荒い呼吸を整えた。
すぐにまた、したくなる。
シノが俺の体をベッドに横たえて、覆いかぶさってきた。その時、俺は初めて油断した。
シノと目が合った。
「あ……」
昏い絶望をにじませた、すがるような目だ。この目を俺は見たくなかったのかもしれない。
「シノ……あん…っ♡」
正常位で挿入される。気持ちいい…もっと気持ちよくなりたい…。ああ、でもそれよりも。
「はあ…♡シノ…シノ…あ…っ♡どうしてそんな…ずっと、そんな目で俺を抱いてたの…」
「ああ…そんな目…?」
「泣きそうな…後悔してるような…つらそうな…そんな…目…」
「僕はそんな目をしてるか?」
「してる…」
「……」
シノの動きが止まった。
「し、シノは俺にどうして欲しい…の?」
「どうして欲しいって」
「なんか…本当にしたいことは…せ、セックスじゃなくて…本当は…」
シノは黙った。それから、わからない…とぼそっと呟いた。
「僕は……」
「……」
俺は黙って、シノの言葉を待った。
「エリック……」
「……」
それはシノの初恋の相手の名。
「タクトは彼に似ているけど…彼じゃない…」
「うん…」
「彼には二度と会えない。この先、一生会うことはできない。永遠に失った…」
「う、うん……」
「君は彼じゃない。だけど…僕と一緒に生きてくれる?僕をどうしようもないほどめちゃくちゃにしてくれるかい?」
「な、なんで、めちゃくちゃにしなきゃならないの…?」
「僕がそうなりたいから…僕は…僕の存在が……彼を失った時に、僕は……」
俺はもう聞くのが怖くなって、シノの頭をひっつかんで引き寄せ、問答無用で口づけ、舌を入れてシノの唇を蹂躙した。
「ん…っ!んん…」
シノもそれに応えた。
腰をピストンさせて、俺を責めてくる。
「ああ…っ♡」
「はあ…はあ…タクトッ…」
「あ…っ♡あ…っ♡ああ…っ♡」
見つめ合って、お互いの肉体を貪り合う。至高の快楽だった。
快感にぼんやりする頭で思った。
シノの傷は思ったより深かった。リクには荷が重いだろうか。
毎晩、時には昼から、だらしないと言われても仕方がないくらい貪欲に交わった。
ここへ来てから、三週間。その日も明るいうちから、俺はシノと求め合っていた。
「あ…♡あ…っ♡」
「タクト…タクト、いい?」
「あん…♡いい…♡はぁ…っ♡」
背面座位の体位で、乳首を両方ともつままれながら、下から突き上げられる。
俺は行為に夢中になっていった。依存症のように、セックスがしたくてたまらない。たくましいペニスが欲しい。めちゃくちゃに犯されたい…。
足枷が痛いので、足首と枷の間に折りたたんだ柔らかい布を挟んでいる。それでも痛い。が、セックスの最中はその痛みさえ快感に変わった。
「あ…っ♡あぁん♡イク…イッっちゃう…っ♡ああ…っ♡」
「タクト…!かわいい…ああ…!」
俺が限界が近いことを訴えると、突き上げる動きが速まった。
「ああ…!ああ…!僕もイクよ…!」
「ああ…っ♡あ…っ♡」
俺がびくびくと体を痙攣させて射精すると、体内でシノが絶頂に達し、精を放った。
「ああ……っ!」
「あ…♡ああ…あ…っ♡」
しばらくの間、快楽の余韻に浸りながら、荒い呼吸を整えた。
すぐにまた、したくなる。
シノが俺の体をベッドに横たえて、覆いかぶさってきた。その時、俺は初めて油断した。
シノと目が合った。
「あ……」
昏い絶望をにじませた、すがるような目だ。この目を俺は見たくなかったのかもしれない。
「シノ……あん…っ♡」
正常位で挿入される。気持ちいい…もっと気持ちよくなりたい…。ああ、でもそれよりも。
「はあ…♡シノ…シノ…あ…っ♡どうしてそんな…ずっと、そんな目で俺を抱いてたの…」
「ああ…そんな目…?」
「泣きそうな…後悔してるような…つらそうな…そんな…目…」
「僕はそんな目をしてるか?」
「してる…」
「……」
シノの動きが止まった。
「し、シノは俺にどうして欲しい…の?」
「どうして欲しいって」
「なんか…本当にしたいことは…せ、セックスじゃなくて…本当は…」
シノは黙った。それから、わからない…とぼそっと呟いた。
「僕は……」
「……」
俺は黙って、シノの言葉を待った。
「エリック……」
「……」
それはシノの初恋の相手の名。
「タクトは彼に似ているけど…彼じゃない…」
「うん…」
「彼には二度と会えない。この先、一生会うことはできない。永遠に失った…」
「う、うん……」
「君は彼じゃない。だけど…僕と一緒に生きてくれる?僕をどうしようもないほどめちゃくちゃにしてくれるかい?」
「な、なんで、めちゃくちゃにしなきゃならないの…?」
「僕がそうなりたいから…僕は…僕の存在が……彼を失った時に、僕は……」
俺はもう聞くのが怖くなって、シノの頭をひっつかんで引き寄せ、問答無用で口づけ、舌を入れてシノの唇を蹂躙した。
「ん…っ!んん…」
シノもそれに応えた。
腰をピストンさせて、俺を責めてくる。
「ああ…っ♡」
「はあ…はあ…タクトッ…」
「あ…っ♡あ…っ♡ああ…っ♡」
見つめ合って、お互いの肉体を貪り合う。至高の快楽だった。
快感にぼんやりする頭で思った。
シノの傷は思ったより深かった。リクには荷が重いだろうか。
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