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冬
ジュディ様は再びお怒りモード
騎士服のアマンド様は応接室に入ると、ジュディ様に軽く会釈して、私の隣に腰を下ろした。
「アマンド様、どうされたんですか」
平日の昼間に彼が屋敷に来るなんて珍しい。
「今日マルグリット侯爵令嬢に会うと聞いて、警ら中に少し立ち寄らせてもらったんだ。」
そう言って、ジュディ様に向かって背筋を伸ばす。
「俺の不手際でレイリアを危険に晒し、あなたにも大変なご心配をおかけしたことを謝罪します」
「ふん、許さないわよ」
ジュディ様はそっぽを向いた。
その様子に、アマンド様が苦笑する。
「ここに来た理由がもうひとつ、あるんですが。」
もうひとつ?
きょとんと見上げる私に微笑みかけて、アマンド様は再びジュディ様に向き合った。
「レイリアに結婚の了承をもらったので、ご報告を」
ボボボと顔が熱くなる私の向かいで、ジュディ様は盛大に顔をしかめた。
「レイリアが婚約指輪を受け取ったからって、私は認めてないわよ!大体、こんな失態を犯した時点で、レイリアにはもっといい相手を探そうかと思っていたのに・・・」
「お気持ちはわかりましたから、それに関してはもう諦めてください。」
キッ!とジュディ様が私を睨む。
「レイリア!」
「は、はい?」
「その指輪を受け取る前に何で私に報告しなかったの!」
「えっ!」
報告案件だったのか!
「レイリアの結婚相手をうちのお兄様にすげ替えてやろうかと思ってたのに!」
「えぇっ!?」
焦る私の隣で、アマンド様が「指輪を渡しておいてよかった」と胸を撫でおろしている。
「では、ご報告も終わったので警らに戻ります。歓談中に失礼しました。」
いい笑顔のアマンド様が腰を浮かしたが、ジュディ様は目を細めながら、ツ、と閉じた扇子でソファを指さした。
「私の話はまだ終わっていないわ。ガーナー卿、おかけになって」
お怒りモードが再燃したジュディ様は強い。
立ち上がりかけていたアマンド様が、神妙な顔で再び着席した。
「レイリアがあなたとの結婚を決めたとしても、よ。だからってあなたを許すとは言っていないわ?…レイリアを危険に晒したあなたにも、私に虚偽の報告をした殿下にも、罰を与えないと私の気が済まなくてよ?さて」
閉じた扇子をパチン、と叩いてジュディ様が侍従に声をかけた。
マルグリット侯爵家の侍従さんが、テーブルの上に色とりどりのペーパーを広げていく。
上質なそれは、招待状に使うカードだろう。
「レイリア、どれがいい?」
「?」
くれるんだろうか?
「どれも綺麗ですが‥何に使うんですか?」
ジュディ様はにっこりと笑った。
「私たちの誕生日パーティの招待状よ」
「「私たち?」」
私とアマンド様が、ぴったり同じタイミングで聞き返した。
「レイリア、あなたの誕生日は?」
「2月10日ですが…え?ジュディ様は?」
「私も、2月10日なの」
ええ!
「同じ誕生日なんですか!?」
「そう!だから、今年はうちであなたと私の誕生日パーティを一緒にやろうと思って」
驚きと喜びが一緒に来て、一気に気持ちが高揚する。
「とっても嬉しいです!」
そうでしょう、とジュディ様は満足げに頷くと、アマンド様に顔を向けた。
「というわけで、あなたの参加はご遠慮いただくわ。あと殿下も」
「は!?」
「今年のお誕生日は、私とレイリアと私たちの友人と、水入らずでパーティをすることにしたわ」
「そんな横暴なっ!」
そう言いかけたアマンド様だが、ジュディ様の冷ややかな視線を受けて押し黙った。
「この話はこれでおしまいよ。さ、はやく警らにお戻りになって?殿下ともども、悔い改めるのね!」
「アマンド様、どうされたんですか」
平日の昼間に彼が屋敷に来るなんて珍しい。
「今日マルグリット侯爵令嬢に会うと聞いて、警ら中に少し立ち寄らせてもらったんだ。」
そう言って、ジュディ様に向かって背筋を伸ばす。
「俺の不手際でレイリアを危険に晒し、あなたにも大変なご心配をおかけしたことを謝罪します」
「ふん、許さないわよ」
ジュディ様はそっぽを向いた。
その様子に、アマンド様が苦笑する。
「ここに来た理由がもうひとつ、あるんですが。」
もうひとつ?
きょとんと見上げる私に微笑みかけて、アマンド様は再びジュディ様に向き合った。
「レイリアに結婚の了承をもらったので、ご報告を」
ボボボと顔が熱くなる私の向かいで、ジュディ様は盛大に顔をしかめた。
「レイリアが婚約指輪を受け取ったからって、私は認めてないわよ!大体、こんな失態を犯した時点で、レイリアにはもっといい相手を探そうかと思っていたのに・・・」
「お気持ちはわかりましたから、それに関してはもう諦めてください。」
キッ!とジュディ様が私を睨む。
「レイリア!」
「は、はい?」
「その指輪を受け取る前に何で私に報告しなかったの!」
「えっ!」
報告案件だったのか!
「レイリアの結婚相手をうちのお兄様にすげ替えてやろうかと思ってたのに!」
「えぇっ!?」
焦る私の隣で、アマンド様が「指輪を渡しておいてよかった」と胸を撫でおろしている。
「では、ご報告も終わったので警らに戻ります。歓談中に失礼しました。」
いい笑顔のアマンド様が腰を浮かしたが、ジュディ様は目を細めながら、ツ、と閉じた扇子でソファを指さした。
「私の話はまだ終わっていないわ。ガーナー卿、おかけになって」
お怒りモードが再燃したジュディ様は強い。
立ち上がりかけていたアマンド様が、神妙な顔で再び着席した。
「レイリアがあなたとの結婚を決めたとしても、よ。だからってあなたを許すとは言っていないわ?…レイリアを危険に晒したあなたにも、私に虚偽の報告をした殿下にも、罰を与えないと私の気が済まなくてよ?さて」
閉じた扇子をパチン、と叩いてジュディ様が侍従に声をかけた。
マルグリット侯爵家の侍従さんが、テーブルの上に色とりどりのペーパーを広げていく。
上質なそれは、招待状に使うカードだろう。
「レイリア、どれがいい?」
「?」
くれるんだろうか?
「どれも綺麗ですが‥何に使うんですか?」
ジュディ様はにっこりと笑った。
「私たちの誕生日パーティの招待状よ」
「「私たち?」」
私とアマンド様が、ぴったり同じタイミングで聞き返した。
「レイリア、あなたの誕生日は?」
「2月10日ですが…え?ジュディ様は?」
「私も、2月10日なの」
ええ!
「同じ誕生日なんですか!?」
「そう!だから、今年はうちであなたと私の誕生日パーティを一緒にやろうと思って」
驚きと喜びが一緒に来て、一気に気持ちが高揚する。
「とっても嬉しいです!」
そうでしょう、とジュディ様は満足げに頷くと、アマンド様に顔を向けた。
「というわけで、あなたの参加はご遠慮いただくわ。あと殿下も」
「は!?」
「今年のお誕生日は、私とレイリアと私たちの友人と、水入らずでパーティをすることにしたわ」
「そんな横暴なっ!」
そう言いかけたアマンド様だが、ジュディ様の冷ややかな視線を受けて押し黙った。
「この話はこれでおしまいよ。さ、はやく警らにお戻りになって?殿下ともども、悔い改めるのね!」
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