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第3章~大戦~
第20話 総力戦――あーあ始まっちゃったよ。どーすんのこれ
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『秩序』の軍勢と『混沌』の群れが激しくぶつかり合う。勢いは背水の陣で臨む『混沌』勢にあるが、数の利は『秩序』勢にあり、このまま時を経れば『混沌』勢が息切れを起こし、『秩序』勢の勝利に終わるだろう。
しかし、レイはそんなことは望んでいない。『秩序』も『混沌』も呼び名や考え方は違えど、同じ宇宙に生きる命である。いない方が管理しやすいなどという勝手な理由で奪って良い命などではないのだ。
「ヴァリス!!軍を、皆を止めてください!!」
レイは叫ぶようにヴァリスに助けを求める。しかし、
「――主、主のそのすべての生命を尊重するという深い慈悲の御心はわかります。しかし、戦は既に始まってしまったのです。その上あちら側には既に犠牲が出ている。たとえこちらが止まったとしても、あちらが止まらないでしょう」
ヴァリスの最もな意見になにも言い返せないレイ。確かにそうだ、戦は既に始まってしまっている。それに飛びかかる火の粉を払っただけとはいえ、自信も既に戦に加担している。
「――でも!!」
レイはヴァリスたちをその場に置き去る。
「主!!何処へ行かれるのです」
ヴァリスは慌ててレイを呼び止めようとする。しかし、
「すみませんヴァリス、貴方の言うこともわかります。しかし、僕はまだ諦められません!!」
言ってレイは飛びながら管理者ウィンドウを開いて確認する。いったい何を。禁忌を犯した獣、『混沌』の群れの頭、ケイオスの居場所だ。すると、ヴァリスがガヘリスに向かって言う
「ガヘリス、私は主について行く。後の事は頼んだぞ!!」
「あ!ちょ、待てコラヴァー公!!」
ヴァリスは飛び去ったレイを全速力で追う、
「主!少し待って下さい!!」
レイの後方に追い付いたヴァリスはレイを呼ぶ。呼ばれたレイは後方のヴァリスに気が付くが止まることはしない。
「何ですか、止まれと言われても止まりませんよ!」
レイは真面目が故に、一度決めたら聞き入れない頑固な面もある。しかし、ヴァリスもレイとは600年の付き合いだ。
「そんなことはわかっています。ですから、私も連れていって下さい!!」
ヴァリスの以外な申し出に、速度を緩めるレイ。するとヴァリスがレイの真横につけて言う。
「主、どちらへ行かれるおつもりですか?」
「無論、『混沌』の首領の所です」
「――話し合うおつもりですね」
「――はい」
ヴァリスの指摘に短く返事するレイ。
レイはどうしても諦め切れなかった。まだ『秩序』と『混沌』の戦いを止める方法はあると。
「しかし、主、今回の戦い、仕掛けてきたのはあちら側。話し合いに応じるとは思えませんが」
「それでもです。それに話し合うことは出来ずとも、戦いの目的くらいは訊けるでしょう。それが出来ればこの戦いを止める糸口が見つかるかもしれません」
「それでもなお、あちらが止まらぬ場合は?」
ヴァリスは厳しい目付きでレイを見る。レイはそんなヴァリスを横目に見つつ逡巡し、口を開く。
「その時はその時、また別の和解案を考えます」
そう言って気まずそうに微笑むレイに、ヴァリスは短くため息をついた。
「わかりました。では、私もご一緒させて頂きます」
「ありがとうございます」
申し訳なさそうにレイが言うと。ヴァリスは「それが役目ですから」と微笑んだ。
―――最前線
『秩序』の軍勢と『混沌』の群れの戦いの最前線。そこでは未だに勢いの衰えない『混沌』の群れと『秩序』の軍勢の攻防が繰り広げられていた。
「うらぁ!!オイオイオイオイ!『秩序』ってのはこんな雑魚ばっかなのかよ!!まちっと骨のある奴はいねぇのか?」
言いながら、多くの『秩序』兵をその腕の一振で薙ぎ倒すケイオス。ケイオスは自身の有り余るマナを存分に用いて自身に迫る『秩序』の兵を次々と倒していく。
「さっきから敵が来ちゃなぎ払い、敵が来ちゃなぎ払いの連続、焼き増し、繰り返し、模倣。こりゃそういうゲームか何かか?ちったーヤル気全開テンアゲマックスになりやがれ!!」
言いながらケイオスは『秩序』の兵を嘲り笑う。
「いや、ボッス―が強すぎるだけっしょ。あたしなんかやることなくて暇だもん」
ペインもケイオスを褒めると見せかけて『秩序』の兵を嗤う。
「く、盾兵、前に!!」
部隊長らしき『秩序』の兵が命令を飛ばす。するとケイオスの周りに盾を構えた兵が現れる。
「なんだぁ手前ぇら」
ケイオスは突然現れ盾兵を怪訝な表情で見る。『混沌』の獣であるケイオスに『秩序』の兵が持つ武器の情報はない。しかし、これまで相手をしてきた『秩序』の兵は剣や槍といった武器を使っていた。それらの武器はあくまで獣で言う爪や牙の延長でしかなく、要は当たらなければどうということはなかった。が、今目の前にいる兵はどうだ。今までの兵のように自ら率先して攻撃をしてこない。となれば、
「うらぁ!!」
今までと同じ要領で攻撃を繰り出すケイオス。しかし、相対する盾兵はマナを盾に集中させ盾を強化。ケイオスの一撃を見事に防ぎきってみせた。
「防御用ってやつか、だがなぁ」
そんなことは時間稼ぎにしかならない。
「ボッス―困ってんならあたしが――
「必要ねぇ!!」
ペインが言い切る前に加勢を断り、断られたペインは興味もなさげに「あっそ」と言うのみであった。
「手前ぇら」
ケイオスは再び自身の右手にマナを集中させる。すると、
「その程度で」
相対する盾兵たちはケイオスの後ろに見たこともない巨大な獣を幻視する。
「この俺を止められると思うなよ!!」
言ってケイオスは渾身の一撃を繰り出す。
この一撃は止められない、それどころか自身の命すら危うい。ケイオスに相対していた盾兵たちは自身の死を覚悟し、その目をギュッと閉じた。しかし、いつまでたっても致命の一撃はやってこない。なぜなら
「メルリリスちゃんさんじょー」
『秩序』の軍勢戦士長メルリリスが駆けつけたからであった。
しかし、レイはそんなことは望んでいない。『秩序』も『混沌』も呼び名や考え方は違えど、同じ宇宙に生きる命である。いない方が管理しやすいなどという勝手な理由で奪って良い命などではないのだ。
「ヴァリス!!軍を、皆を止めてください!!」
レイは叫ぶようにヴァリスに助けを求める。しかし、
「――主、主のそのすべての生命を尊重するという深い慈悲の御心はわかります。しかし、戦は既に始まってしまったのです。その上あちら側には既に犠牲が出ている。たとえこちらが止まったとしても、あちらが止まらないでしょう」
ヴァリスの最もな意見になにも言い返せないレイ。確かにそうだ、戦は既に始まってしまっている。それに飛びかかる火の粉を払っただけとはいえ、自信も既に戦に加担している。
「――でも!!」
レイはヴァリスたちをその場に置き去る。
「主!!何処へ行かれるのです」
ヴァリスは慌ててレイを呼び止めようとする。しかし、
「すみませんヴァリス、貴方の言うこともわかります。しかし、僕はまだ諦められません!!」
言ってレイは飛びながら管理者ウィンドウを開いて確認する。いったい何を。禁忌を犯した獣、『混沌』の群れの頭、ケイオスの居場所だ。すると、ヴァリスがガヘリスに向かって言う
「ガヘリス、私は主について行く。後の事は頼んだぞ!!」
「あ!ちょ、待てコラヴァー公!!」
ヴァリスは飛び去ったレイを全速力で追う、
「主!少し待って下さい!!」
レイの後方に追い付いたヴァリスはレイを呼ぶ。呼ばれたレイは後方のヴァリスに気が付くが止まることはしない。
「何ですか、止まれと言われても止まりませんよ!」
レイは真面目が故に、一度決めたら聞き入れない頑固な面もある。しかし、ヴァリスもレイとは600年の付き合いだ。
「そんなことはわかっています。ですから、私も連れていって下さい!!」
ヴァリスの以外な申し出に、速度を緩めるレイ。するとヴァリスがレイの真横につけて言う。
「主、どちらへ行かれるおつもりですか?」
「無論、『混沌』の首領の所です」
「――話し合うおつもりですね」
「――はい」
ヴァリスの指摘に短く返事するレイ。
レイはどうしても諦め切れなかった。まだ『秩序』と『混沌』の戦いを止める方法はあると。
「しかし、主、今回の戦い、仕掛けてきたのはあちら側。話し合いに応じるとは思えませんが」
「それでもです。それに話し合うことは出来ずとも、戦いの目的くらいは訊けるでしょう。それが出来ればこの戦いを止める糸口が見つかるかもしれません」
「それでもなお、あちらが止まらぬ場合は?」
ヴァリスは厳しい目付きでレイを見る。レイはそんなヴァリスを横目に見つつ逡巡し、口を開く。
「その時はその時、また別の和解案を考えます」
そう言って気まずそうに微笑むレイに、ヴァリスは短くため息をついた。
「わかりました。では、私もご一緒させて頂きます」
「ありがとうございます」
申し訳なさそうにレイが言うと。ヴァリスは「それが役目ですから」と微笑んだ。
―――最前線
『秩序』の軍勢と『混沌』の群れの戦いの最前線。そこでは未だに勢いの衰えない『混沌』の群れと『秩序』の軍勢の攻防が繰り広げられていた。
「うらぁ!!オイオイオイオイ!『秩序』ってのはこんな雑魚ばっかなのかよ!!まちっと骨のある奴はいねぇのか?」
言いながら、多くの『秩序』兵をその腕の一振で薙ぎ倒すケイオス。ケイオスは自身の有り余るマナを存分に用いて自身に迫る『秩序』の兵を次々と倒していく。
「さっきから敵が来ちゃなぎ払い、敵が来ちゃなぎ払いの連続、焼き増し、繰り返し、模倣。こりゃそういうゲームか何かか?ちったーヤル気全開テンアゲマックスになりやがれ!!」
言いながらケイオスは『秩序』の兵を嘲り笑う。
「いや、ボッス―が強すぎるだけっしょ。あたしなんかやることなくて暇だもん」
ペインもケイオスを褒めると見せかけて『秩序』の兵を嗤う。
「く、盾兵、前に!!」
部隊長らしき『秩序』の兵が命令を飛ばす。するとケイオスの周りに盾を構えた兵が現れる。
「なんだぁ手前ぇら」
ケイオスは突然現れ盾兵を怪訝な表情で見る。『混沌』の獣であるケイオスに『秩序』の兵が持つ武器の情報はない。しかし、これまで相手をしてきた『秩序』の兵は剣や槍といった武器を使っていた。それらの武器はあくまで獣で言う爪や牙の延長でしかなく、要は当たらなければどうということはなかった。が、今目の前にいる兵はどうだ。今までの兵のように自ら率先して攻撃をしてこない。となれば、
「うらぁ!!」
今までと同じ要領で攻撃を繰り出すケイオス。しかし、相対する盾兵はマナを盾に集中させ盾を強化。ケイオスの一撃を見事に防ぎきってみせた。
「防御用ってやつか、だがなぁ」
そんなことは時間稼ぎにしかならない。
「ボッス―困ってんならあたしが――
「必要ねぇ!!」
ペインが言い切る前に加勢を断り、断られたペインは興味もなさげに「あっそ」と言うのみであった。
「手前ぇら」
ケイオスは再び自身の右手にマナを集中させる。すると、
「その程度で」
相対する盾兵たちはケイオスの後ろに見たこともない巨大な獣を幻視する。
「この俺を止められると思うなよ!!」
言ってケイオスは渾身の一撃を繰り出す。
この一撃は止められない、それどころか自身の命すら危うい。ケイオスに相対していた盾兵たちは自身の死を覚悟し、その目をギュッと閉じた。しかし、いつまでたっても致命の一撃はやってこない。なぜなら
「メルリリスちゃんさんじょー」
『秩序』の軍勢戦士長メルリリスが駆けつけたからであった。
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