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第10章~モンスターパレード~
第72話 百鬼行進2――パレードって聞いただけじゃ楽しそうなんだけどね。
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アリアによる全力の一撃は、直撃の瞬間に爆発を巻き起こしその轟音は戦場中に響き渡り、当然その轟音はデュオスの耳にも届き、その瞬間だけデュオス意識は緊張から解き放たれた。瞬間、カトレアによる平手打ちがデュオスの頬に叩き込まれた。
「目が覚めまして!!」
「カトレア……」
未だに状況が上手く処理出来ていないのか、デュオスはカトレアの呼びかけにすぐに反応出来ないでいた。が、
「しっかりなさいな、ここは戦場、冷静さを欠いた者から死にましてよ」
カトレアの言葉でデュオスはハッと我に返り、周囲を見回した後、カトレアに訊く。
「アリアは?」
「敵中ど真ん中ですわ」
「なんでまたそんな所に!!」
「貴方が緊張でガチガチに固まっていたからでしょう!!」
そこまで言われてやっとデュオスは気づいた。先程までの自身の醜態に、しかし、反省は後だ。カトレアとアリアのおかげで、先程までの手の震えや緊張が嘘のようになくなっている。
「ありがとう、カトレア」
「どういたしまして。ですわ」
遊撃隊隊長のデュオスはなんとか復調。後は敵中ど真ん中にいるアリアと合流するばかり。そのためには自身らも敵中に攻め入り、最低でもアリアに声が届く場所まで行きたいところではあるが――肝心要のアリアが迫り来るモンスターたちの相手をしている内に敵中深くまで入り込んでいた。
「不味いな」
デュオスが独りごちる。
アリアの強さは規格外とはいえ、それはギリギリ人の範疇に留まる程度、体力の限界は必ずやって来る。
ましてや今回のような大規模戦闘の経験など、アリアには初めての経験。一応メルリリスの訓練で戦場における体力の使い方などは習ってはいるものの、今のアリアが――初陣の兵士がそんなことを考えて行動しているのか怪しいところだ。
その証拠にアリアはメルリリスに絶対にするなと言われていたことを一つ犯してしまっている。そのせいもあってか、アリアはこのままでは敵中で体力を使い果たし、モンスターどもの餌食となるおそれがある。
デュオスは考えるどうやってアリアを助けようかと。そして見る。アリアがいるであろう敵陣を、
「な!!」
デュオスが驚きを口にして、そして黙り、カトレアの方を見る。
「?なんですの?」
幸いカトレアは気付いていない。しかし、それも時間の問題だろう。
「――カトレア僕たちは一旦ここから指揮所まで戻ろう」
「アリアさんを見殺しにするつもりですの!?」
「違うよ、見たところアリアは既に敵中深くまで入り込んでしまっている。正直、僕と君の二人だけではアリアの元までたどり着けたとしてもその後が厳し過ぎる。だから、指揮所まで戻ってアリアの救出部隊を編成して、それからアリアを助けに行くんだ」
「でも……」
カトレアが迷いを見せる。
「カトレア、僕からの――遊撃隊隊長からの命令だ」
言われてカトレアはコクリと頷き身体強化の魔法を発動、走力を上げて指揮所まで一人で走る。そう、一人で。
「デュオスさん!?」
カトレアは急いで振り返るが既にデュオスは敵中に入ったのかその姿が見えない。
「まったくもう!!」
カトレアはそう言ってデュオスを追おうとするが、その時に見えてしまった。そして理解した。デュオスが何故たった一人でアリアの救出に向かったのか。最悪のケース、遊撃隊の全滅を避けるためだったのだ。目前に迫る山喰らいによる全滅から……
その頃のアリアはというとデュオスの予想通り、体力の限界が近づいていた。少し前まで全く重さを感じなかったディーバが重たい。体の動きも水中を動くかのように動きが鈍く感じる。このままではマズイ。アリアはそう思うが敵の攻勢が止まない。休む間がない。徐々に、徐々に追い込まれる。そして襲いかかるモンスターをアリアが屠り倒した時、アリアに大きなスキが生まれてしまう。そしてその隙をモンスターは見逃さなかった。
――しまった。
この敵の攻撃は当たってしまう。そうアリアが思った時、そのモンスターの眉間を何かが貫いた。
「アリア!!」
モンスターの眉間を貫いたのはデュオスの放った魔法矢の一撃であった。
「デュオスお兄様!!」
アリアが一瞬安堵の顔を見せる。が、デュオスは何やら大声で叫んでいる。しかし、周囲の音に掻き消され、その声は届かない。
「なに?なんて言っているの!?」
ついさき程まで怒涛のように攻め込んできていたモンスターたちが何故だか一匹もいなくなっている。しかし、アリアにその事にまで気を回す余裕などない。
「……げろ」
少しだけデュオスの声が聞こえた。
「デュオスお兄様、何を言っているの!?」
アリアが大声で怒鳴る。
「――逃げろ!!」
次の瞬間、デュオスが巨大な何かに潰された。
「目が覚めまして!!」
「カトレア……」
未だに状況が上手く処理出来ていないのか、デュオスはカトレアの呼びかけにすぐに反応出来ないでいた。が、
「しっかりなさいな、ここは戦場、冷静さを欠いた者から死にましてよ」
カトレアの言葉でデュオスはハッと我に返り、周囲を見回した後、カトレアに訊く。
「アリアは?」
「敵中ど真ん中ですわ」
「なんでまたそんな所に!!」
「貴方が緊張でガチガチに固まっていたからでしょう!!」
そこまで言われてやっとデュオスは気づいた。先程までの自身の醜態に、しかし、反省は後だ。カトレアとアリアのおかげで、先程までの手の震えや緊張が嘘のようになくなっている。
「ありがとう、カトレア」
「どういたしまして。ですわ」
遊撃隊隊長のデュオスはなんとか復調。後は敵中ど真ん中にいるアリアと合流するばかり。そのためには自身らも敵中に攻め入り、最低でもアリアに声が届く場所まで行きたいところではあるが――肝心要のアリアが迫り来るモンスターたちの相手をしている内に敵中深くまで入り込んでいた。
「不味いな」
デュオスが独りごちる。
アリアの強さは規格外とはいえ、それはギリギリ人の範疇に留まる程度、体力の限界は必ずやって来る。
ましてや今回のような大規模戦闘の経験など、アリアには初めての経験。一応メルリリスの訓練で戦場における体力の使い方などは習ってはいるものの、今のアリアが――初陣の兵士がそんなことを考えて行動しているのか怪しいところだ。
その証拠にアリアはメルリリスに絶対にするなと言われていたことを一つ犯してしまっている。そのせいもあってか、アリアはこのままでは敵中で体力を使い果たし、モンスターどもの餌食となるおそれがある。
デュオスは考えるどうやってアリアを助けようかと。そして見る。アリアがいるであろう敵陣を、
「な!!」
デュオスが驚きを口にして、そして黙り、カトレアの方を見る。
「?なんですの?」
幸いカトレアは気付いていない。しかし、それも時間の問題だろう。
「――カトレア僕たちは一旦ここから指揮所まで戻ろう」
「アリアさんを見殺しにするつもりですの!?」
「違うよ、見たところアリアは既に敵中深くまで入り込んでしまっている。正直、僕と君の二人だけではアリアの元までたどり着けたとしてもその後が厳し過ぎる。だから、指揮所まで戻ってアリアの救出部隊を編成して、それからアリアを助けに行くんだ」
「でも……」
カトレアが迷いを見せる。
「カトレア、僕からの――遊撃隊隊長からの命令だ」
言われてカトレアはコクリと頷き身体強化の魔法を発動、走力を上げて指揮所まで一人で走る。そう、一人で。
「デュオスさん!?」
カトレアは急いで振り返るが既にデュオスは敵中に入ったのかその姿が見えない。
「まったくもう!!」
カトレアはそう言ってデュオスを追おうとするが、その時に見えてしまった。そして理解した。デュオスが何故たった一人でアリアの救出に向かったのか。最悪のケース、遊撃隊の全滅を避けるためだったのだ。目前に迫る山喰らいによる全滅から……
その頃のアリアはというとデュオスの予想通り、体力の限界が近づいていた。少し前まで全く重さを感じなかったディーバが重たい。体の動きも水中を動くかのように動きが鈍く感じる。このままではマズイ。アリアはそう思うが敵の攻勢が止まない。休む間がない。徐々に、徐々に追い込まれる。そして襲いかかるモンスターをアリアが屠り倒した時、アリアに大きなスキが生まれてしまう。そしてその隙をモンスターは見逃さなかった。
――しまった。
この敵の攻撃は当たってしまう。そうアリアが思った時、そのモンスターの眉間を何かが貫いた。
「アリア!!」
モンスターの眉間を貫いたのはデュオスの放った魔法矢の一撃であった。
「デュオスお兄様!!」
アリアが一瞬安堵の顔を見せる。が、デュオスは何やら大声で叫んでいる。しかし、周囲の音に掻き消され、その声は届かない。
「なに?なんて言っているの!?」
ついさき程まで怒涛のように攻め込んできていたモンスターたちが何故だか一匹もいなくなっている。しかし、アリアにその事にまで気を回す余裕などない。
「……げろ」
少しだけデュオスの声が聞こえた。
「デュオスお兄様、何を言っているの!?」
アリアが大声で怒鳴る。
「――逃げろ!!」
次の瞬間、デュオスが巨大な何かに潰された。
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