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第10章~モンスターパレード~
第73話 百鬼行進3――本当は百鬼夜行にしたかったんだけど夜行じゃないからね。
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「え?」
アリアは状況が飲み込めずに立ち尽くす。幸いなことに先程まで周囲にいたモンスターたちは、エクノルエの町方に移動している。ただ、
ドスンという轟音と地震のような激しい揺れがアリアの周囲で起きていた。どうやらデュオスを潰した巨大な何かはモンスターの足のようである。
アリアがデュオスのいた。場所を呆然と見ていると、巨大な柱のようなモンスターの足が持ち上がってゆく。それと共に、そのしたにあるモノが見えてくる。
アリアは見たくないという気持ちがあるにも関わらずその場から目が離せないでいた。そして、
「あ……あぁ……」
その場にあったモノ――無惨に潰されたデュオスの亡骸を目にしてしまう。
肉親の死という14歳の少女には耐え難い事実。
そのショックによりアリアのスイッチが強制的に切り替わる。
「お兄様!!デュオスおにいさま――」
アリアは大粒の涙を流しその場で泣き崩れてしまう。しかし、そこはまだ巨大なモンスターの足元、危険地帯であることには変わりはない。
やがてアリアの元にもその巨大な足の影が移動してくる。しかし、アリアは泣き崩れたまま、その場を動こうとはしない。そして、巨大なモンスターの足がアリアを踏み潰す。
ことにはならなかった。
「アリア!!」
アリアは名を呼ばれたその呼び主の方を見る。そこにはレイがおり、巨大なモンスターの足を魔力防壁によって防いでいた。
―――時は少し遡り開戦直後。
レイはその時はまだエクノルエの町の周囲を取り囲む防壁の上でカルロスらと戦況を見ていた。
「これは……話が娘ながら……」
末恐ろしい。カルロスはそう言いながら、迫り来るモンスターたちを次々と屠るアリアの姿を見ていた。
「父上、それに主よ、アリアの活躍も然ることながら我が軍も素晴らしい活躍を見せていますよ」
流石メルリリスによる過酷な訓練を耐え抜いてきた兵士たちである。迫り来るモンスターたちに怯むことなく果敢に攻め、エクノルエ軍は優勢にたっていた。
「しかし、アリアは大丈夫でしょうか。あんなに前にでてしま――」
レイはそこまで言って気づいた。今回のモンスターパレードの原因に。
「何ですかあれは!!」
レイが驚きと共に指差したその先には山のように巨大な6本足の亀ようなモンスターがいた。
「山喰らいだと!?なぜだ!!エクノルエ周辺は奴の活動範囲外のはずだぞ!!」
驚愕の表情でカルロスがそう言う。
「まさか、これがドルヘルの仕業だと!?一体どうやって山喰らいを」
そうトリオラが言うと、カルロスが努めて平静に言う。
「今は方法など考えている場合などではない!!今考えるべきは山喰らいへの対処、どうあれを攻略するかだ!!」
カルロスの言にトリオラが狼狽しながら言う。
「相手は災害指定のモンスターの一角ですよ!?そんな存在相手に逃げる以外の選択肢が――」
トリオラはそこまで言って気付いた。あの、生きる災害をどうにか出来うる存在に、それはカルロスもまた同様であった。
「「主よ!!」」
期せずしてカルロスとトリオラが同時にレイを見て言う。しかし、二人の言わんとすることを理解したレイは首を横に振る。
「僕が今ここにいるのは、貴方たちの味方をするためではありません。それに貴方たちの話を聞く限り、今回のモンスターパレードの原因は他国の工作によるものらしいではないですか。と、なればこれは国対国、人対人の戦いです。そんなことに僕の力を貸すわけにはいきません」
「しかし、それでは我が領民が――」
トリオラがそこまで言ってカルロスに制される。
「わかりました。それではせめて、我が娘のアリアだけでも助けてはもらえないでしょうか?」
言われてレイはアリアが戦っていた方を見る。するとそこには、ただ立ち尽くすアリアとアリアを踏み潰そうとする山喰らいの姿があった。
「アリア!!」
レイはほとんど反射的に転移魔法を使用し、アリアの元へ転移する。防壁の上に立つトリオラと、僅かに口の端しを歪めるカルロスを残して……
―――そして現在
レイは魔力による防壁を展開したまま、山喰らいの足下でアリアの肩を強く揺する。
「アリア!!しっかりしてください!!」
すると、その瞳を涙で濡らしたアリアが小さく「主様」と言い。
「お兄様が、デュオスお兄様が」
と、うわごとのように繰り返し、デュオスの亡骸のある場所を指差す。レイは差された方に目をやると、デュオスの無惨な姿を目にし、その悲惨さに思わず目を背けると同時、アリアを強く抱き締めた。
「アリア、大丈夫です。大丈夫ですから」
一体何が大丈夫であるのか、それはレイにも分からない。ただレイはアリアにかける言葉が見つからず。ただ大丈夫とアリアに言い聞かせ、少しでもアリアを安心させたいという必死な思いがそこにはあった。
「主様ぁ、デュオスお兄様がぁ~」
そう言いながらレイの腕の中で泣きじゃくるアリアに、レイはなにもすることが出来ず、ただただ強く抱き締めることしか出来ない。しかし、無情にも状況は変わり続ける。
このまま山喰らいが進行し続ければ、半刻もしない内にエクノルエの町に浸入し、エクノルエの町を壊滅させることだろう。それに山喰らいに追いたてられたモンスターの大群もまだ存在している。それらの対処まで考えると状況は絶望的。それこそ何者かの救いの手なくしてはこの状況は打開出来ないであろう。
レイはアリアを強く抱き締めている間でも悩み続けていた。自分はどうするべきなのかと、カルロスたちの求めに応じてエクノルエに手を貸すべきか否か。レイがそう迷っていると空からメルリリスがやって来る。
レイは突然現れたメルリリスに困惑しつつも、
「メルリリス」
と声をかけるが、メルリリスはレイを一瞥すると、レイからアリアを引きはがし、アリアの頬に平手で一発ひっぱたいた。
アリアは状況が飲み込めずに立ち尽くす。幸いなことに先程まで周囲にいたモンスターたちは、エクノルエの町方に移動している。ただ、
ドスンという轟音と地震のような激しい揺れがアリアの周囲で起きていた。どうやらデュオスを潰した巨大な何かはモンスターの足のようである。
アリアがデュオスのいた。場所を呆然と見ていると、巨大な柱のようなモンスターの足が持ち上がってゆく。それと共に、そのしたにあるモノが見えてくる。
アリアは見たくないという気持ちがあるにも関わらずその場から目が離せないでいた。そして、
「あ……あぁ……」
その場にあったモノ――無惨に潰されたデュオスの亡骸を目にしてしまう。
肉親の死という14歳の少女には耐え難い事実。
そのショックによりアリアのスイッチが強制的に切り替わる。
「お兄様!!デュオスおにいさま――」
アリアは大粒の涙を流しその場で泣き崩れてしまう。しかし、そこはまだ巨大なモンスターの足元、危険地帯であることには変わりはない。
やがてアリアの元にもその巨大な足の影が移動してくる。しかし、アリアは泣き崩れたまま、その場を動こうとはしない。そして、巨大なモンスターの足がアリアを踏み潰す。
ことにはならなかった。
「アリア!!」
アリアは名を呼ばれたその呼び主の方を見る。そこにはレイがおり、巨大なモンスターの足を魔力防壁によって防いでいた。
―――時は少し遡り開戦直後。
レイはその時はまだエクノルエの町の周囲を取り囲む防壁の上でカルロスらと戦況を見ていた。
「これは……話が娘ながら……」
末恐ろしい。カルロスはそう言いながら、迫り来るモンスターたちを次々と屠るアリアの姿を見ていた。
「父上、それに主よ、アリアの活躍も然ることながら我が軍も素晴らしい活躍を見せていますよ」
流石メルリリスによる過酷な訓練を耐え抜いてきた兵士たちである。迫り来るモンスターたちに怯むことなく果敢に攻め、エクノルエ軍は優勢にたっていた。
「しかし、アリアは大丈夫でしょうか。あんなに前にでてしま――」
レイはそこまで言って気づいた。今回のモンスターパレードの原因に。
「何ですかあれは!!」
レイが驚きと共に指差したその先には山のように巨大な6本足の亀ようなモンスターがいた。
「山喰らいだと!?なぜだ!!エクノルエ周辺は奴の活動範囲外のはずだぞ!!」
驚愕の表情でカルロスがそう言う。
「まさか、これがドルヘルの仕業だと!?一体どうやって山喰らいを」
そうトリオラが言うと、カルロスが努めて平静に言う。
「今は方法など考えている場合などではない!!今考えるべきは山喰らいへの対処、どうあれを攻略するかだ!!」
カルロスの言にトリオラが狼狽しながら言う。
「相手は災害指定のモンスターの一角ですよ!?そんな存在相手に逃げる以外の選択肢が――」
トリオラはそこまで言って気付いた。あの、生きる災害をどうにか出来うる存在に、それはカルロスもまた同様であった。
「「主よ!!」」
期せずしてカルロスとトリオラが同時にレイを見て言う。しかし、二人の言わんとすることを理解したレイは首を横に振る。
「僕が今ここにいるのは、貴方たちの味方をするためではありません。それに貴方たちの話を聞く限り、今回のモンスターパレードの原因は他国の工作によるものらしいではないですか。と、なればこれは国対国、人対人の戦いです。そんなことに僕の力を貸すわけにはいきません」
「しかし、それでは我が領民が――」
トリオラがそこまで言ってカルロスに制される。
「わかりました。それではせめて、我が娘のアリアだけでも助けてはもらえないでしょうか?」
言われてレイはアリアが戦っていた方を見る。するとそこには、ただ立ち尽くすアリアとアリアを踏み潰そうとする山喰らいの姿があった。
「アリア!!」
レイはほとんど反射的に転移魔法を使用し、アリアの元へ転移する。防壁の上に立つトリオラと、僅かに口の端しを歪めるカルロスを残して……
―――そして現在
レイは魔力による防壁を展開したまま、山喰らいの足下でアリアの肩を強く揺する。
「アリア!!しっかりしてください!!」
すると、その瞳を涙で濡らしたアリアが小さく「主様」と言い。
「お兄様が、デュオスお兄様が」
と、うわごとのように繰り返し、デュオスの亡骸のある場所を指差す。レイは差された方に目をやると、デュオスの無惨な姿を目にし、その悲惨さに思わず目を背けると同時、アリアを強く抱き締めた。
「アリア、大丈夫です。大丈夫ですから」
一体何が大丈夫であるのか、それはレイにも分からない。ただレイはアリアにかける言葉が見つからず。ただ大丈夫とアリアに言い聞かせ、少しでもアリアを安心させたいという必死な思いがそこにはあった。
「主様ぁ、デュオスお兄様がぁ~」
そう言いながらレイの腕の中で泣きじゃくるアリアに、レイはなにもすることが出来ず、ただただ強く抱き締めることしか出来ない。しかし、無情にも状況は変わり続ける。
このまま山喰らいが進行し続ければ、半刻もしない内にエクノルエの町に浸入し、エクノルエの町を壊滅させることだろう。それに山喰らいに追いたてられたモンスターの大群もまだ存在している。それらの対処まで考えると状況は絶望的。それこそ何者かの救いの手なくしてはこの状況は打開出来ないであろう。
レイはアリアを強く抱き締めている間でも悩み続けていた。自分はどうするべきなのかと、カルロスたちの求めに応じてエクノルエに手を貸すべきか否か。レイがそう迷っていると空からメルリリスがやって来る。
レイは突然現れたメルリリスに困惑しつつも、
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