最強賢者の転生譚~転生したら世界のルールが変わっていて村人に! それでも過去の己を倒すために最強を目指す~

凛音 麻利

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5:賢者、村長から話を聞く

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村のおっさんに話を聞いたが、永樹えいじゅとは再生能力の高い厄介な樹という事だ。

 儂… じゃなくて、俺が転生する前にもあの樹はあった。
 だが、再生なんてそんな能力聞いたことはない。

 再々が勝手に身に付くなどあり得ないこどだ。

 いつからあるのか、何でこの村にあるのかなど聞こうとしたが知らなかった。

 そこでもっと詳しい話を聞こうと村長と話せるか、と聞いたら確認してくると言って行ってしまった。
 おかげで俺は絶賛暇だ。


「待たせた」

「いや、俺の為に聞いてきてくれたんだ。何ともない」

「そんじゃ行こうか。村長が待ってる」


 どうやら村長と話しが出来るようだ。
 詳しい話を聞ければいいんだが。

 村長の家へと向かう途中、村の中を見渡してみた。

 男の言っていた通り魔力が吸われていて作物の実りが悪い。
 男もそうだが、時々見える村人も全体的にやせ細っている。


「永樹の所為で作物の育ちが悪いと言っていたが、ここの村人たちの食事は足りているのか?」

「正直な話足りているとは言えない。俺や村人を見れば分かると思うが皆飢えてる。お腹一杯に食べたくとも実る作物は貧層、それだけなら数を食えばいいって思うかもしれないが、数もそんなに出来ない。これも土中の魔力濃度が薄い所為で育たないんだ」


 だろうな。

 永樹とは魔力を吸うのが特徴の樹だ。

 枝葉から大気中の魔力はもちろん、根を張った土中からも吸収する。

 どちらでも吸収するわけだが、大気よりも土中の方が吸収量は多いとされている。

 食事が満足に出来ないのは必然といえよう。


「一時的にでも魔力濃度を濃くする方法があるはずだ。それを試したりしないのか?」

「あそこが村長の家だ。俺に聞くよりも村長の方が詳しいだろうから村長に聞いてくれ」

「そう言うならそうさせてもらおう」


 案内してくれた男が村長宅の扉をノックする。
 数秒して中から老年の男性が出てきた。

 訝しそうにこちらをみてくる。

 今更気付いたが五歳児が村長に話を聞きたいなどおかしな話だろうな。

 訝しげな顔を納めると柔和な笑みを向けて口を開いた。


「あなたが私に話を聞きたいと言うお方だそうで。どうぞこちらへ」

「お邪魔させていただく」


 案内をしてくれた男性が軽く会釈をすると去っていく。


「私はこのジ―ル村の村長をさせていただいています、ファッドです。して、永樹のことについてお聞きしたいそうで… 私が答えられる範囲でしたら答えさせていただきますよ」

「ジ―ル村? ここはヘジット村じゃないのか?」

「! 懐かしい名前でございますな。まさか貴方のような小さきお方がその名を知っていようとは」

「どういう、ことだ?」

「貴方が仰った名前の村はかつて滅んだとされるものです。少なくとも私はそう聞かされています」


 どうやら俺が転生する間に色々あったようだな。

 時が経てば変わるのは承知していたが、これは一からこの世界のことについて学ばなければいけなくなったかもな。
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