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第215話 冒険者編の始まりだもの
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「新章……に入る前にだな」
「なんだなんだなんなノだ。読者がずっこけるノだ」
「ちょっと現状把握をしておこうかなと」
シキ研は、いまや100人を越える大所帯となっている。
「はぁぁぁぁ?!」 ←読者の叫び
トヨタから、エースの部下やらベータのお付きの人やら、なんだかよく分からん連中などが、わんさか押し寄せてきた結果である。
「おい、エース。それは連れて来すぎやろ!」
「いや、それがだな。これでも厳選したんだが、どうしてもついて来るってうるさいのがいて」
「厳選したってレベルじゃねぇだろ。うるさいやつを全部連れてきてどうするよ。それともお前に憑いてんのか。不成仏霊か。タケウチでも社員が30人に増えているのに、そこにさらに100人も増やしてそんなに仕事はあるのか」
「タケウチは32人なのだヨ?」
「細けぇこたぁいいんだよ! そんなに人がいたら緊張するだろうって話だ。俺が」
「また情けないことを自慢気に言ってるのか」
「うるさいわっ」
「仕事ならそのうちできるから心配するな」
「それと、誰だよ、ベータって。俺はそんなやつ知らねぇぞ」
「それはだな、これこれこういうあれこれくまぐま、そんなわけでこうなった」
「短いけど長い説明だな、おい。まあそれで、エースが納得しているのなら俺はかまわないけど、予算の確保だけはよろしくな」
「お前の心配は金だけか。あとでベータは紹介するが、トヨタ本家の第2家督継承者でシキ研の社長になる。失礼のないようにな」
「知らねぇよ。俺は相手が誰だろうと関係はない」
「関係なくきょどるノだ」
「やかましいわ! その通りだよ!」
彼らのうち独身者(約半分)はシキ研の5階から7階までを寮に改築し、住み込みで働くことになった。俺の部屋なんかもう影も形もなくなった。
「タケウチの寮にユウの部屋は残してあるわよ」
というミヨシの言葉が胸に突き刺さる。結局、俺はあの3畳1間の住み込みかよ。この世界では、所長ってのはあんまり偉くはないらしい。イズモ国の太守でもあるんだけどなぁ。それもそれほど偉くはないのかな。
「そんなわけないノだ。我らと同格なノだぞ」
「じー」
「なん、なんなノだ? そんなに見つめられるとテレクサイノだ」
やっぱりそんなに偉くない気がしてきた。
シキ研の総務には経理や事務・受付などで10人、営業に60人を振り分けたそうだ。残りは研究開発と製造要員となる。
ちょっと営業が多すぎると思うのだが、まずは販路の確保優先という判断らしい。
シキ研は製造工場を目指さない。開発だけやって、生産は専門の工場にまかせるのだ。ソロバンやイテコマシなどが代表例である。
だから、営業とはいっても注文を取りに行くことは少なく、主に商品の管理(生産・仕入れ・販売・在庫)と、販売ルートの構築が主な仕事となる。
それでは、まだ生産が軌道に乗っているとは言い難いが、国別に少しまとめをしておこう。
まずはホッカイ国。イシカリ大学と協定を結んでおり、そこで甜菜、ジャガイモ、トウモロコシを生産(開発込みで)してもらうことになっている。
それらを原料に、砂糖、ポテチ、爆裂コーン、ユウご飯をカンキチ主導で生産する予定だ。
それにエルフの里(ユウコのいたトウヤ)では、イテコマシ遊具一式を独占生産してもらうことが決まっている。
また、ポテチなどを入れる袋や、ユウコの発案で採用した旋盤やボール盤の回転ドラムもここで生産だ。
さらにエルフの隠れ里では、マツからエルフ薬と材木を仕入れることになっている。
ついでに、ここではイエローコーンが鬼のように生えるそうなので、これを買い上げて爆裂コーン作成に回す。
次にエチ国。ここでは主に小麦を作ってもらう。そのためにモナカが現在、強力粉の品種改良中である。当面は生産しながら開発をやってもらうことになる。薄力粉も田んぼを潰して生産を開始している。
これでなにをしたいか。俺が目指している(食べたい)1番はケーキである。ふっくらとした生地に甘々のクリーム。それに季節のフルーツをのせたショートケーキである。
ああ、思い出しただけでもよだれがじゅるじゅる止まらない。
そして次がパンである。ユウご飯ではなく、本当の食パンである。それができたらサンドイッチや菓子パンの生産にも乗りだすつもりでいる。
エチ国の財政は苦しいらしいが、この小麦の生産だけで回復するだろう。そのぐらい、小麦の需要は多いのだ。なにより俺が必要としているのだわくわく。
そしてイズモ国。ここは俺が太守を務める国である。あくまで期間限定の代理だけど。
ここではソロバンと錬鉄、それに錬鉄を使ったドリル作りがメインとなる。ソロバンはチーム・スクエモンの活躍もあり、コスト削減の目処は立った。
なにより日に12,000個の作成が可能になったことが大きい。俺が目算した2万個まではまだまだ足りないが、それもいずれは達成できるだろう。
その大量生産によって、アッセンブリでオウミ方式が採用できることになる。これで生産コストは現状の400円から(概算だが)200円以下になるはずである。
売値はグースまかせではあるが、カンサイでもヤマトでも売値は1,000円ぐらいらしいので、それより少し安いぐらいの値段で売ることになるだろう。900円としても1挺で700円の粗利である。うはうはである。あとは市場拡大のために、ソロバン普及連盟という団体を作って級制度を構築する予定だ。それはオオクニの仕事である。
イズモで最も大切な商品は、砂鉄から作る鉄である。ここで錬鉄を量産してタケウチでニホン刀にすれば、ゼンシンの負担を減らしつつ生産数を増やすことができる。
特にたたら製鉄によってできる玉鋼(たまはがね)は、ミノでは作ることができない。
魔鉄ではなく普通の錬鉄でもない。特級錬鉄とでもいうべきか。これでニホン刀を作ったら、タケウチのニホン刀を上回るものになるかも知れない。
ただ生産量がごくわずかであるため、現在では神器などの宝物にしか使われていない。この量産化はこれからの課題である。
最後にミノ国。量産しているのは現状タケウチ工房の生産品のみである。
主力のステンレス包丁。それに根強い人気の金めっき。数は少ないが高利益率を誇るダマク・ラカス包丁。そして極めつきのニホン刀である。
これらは現在も増産に継ぐ増産が続いており、そのための人材も雇い入れている。
これに加えて、すでに開発の第1段階が終わったのが、旋盤とボール盤、それに研削用ドリルである。ドリルはイズモでも作るが、チーム・スクエモンの活動場所は最終的にはミノ国に戻す予定である。スクナがいなくなったあと、ウエモンひとりをイズモの派遣しておくわけにはいかない。
そしてこれから開発をするのが、車のサスペンション(板バネ)、それにチョコレートやケーキなどのお菓子類。そして主食となるパン。そしてまだ秘密のアレである。
これだけのことを、俺はこちらにきてから4ヶ月で成し遂げたのである。ついでに魔王を3人眷属にし、シキミ研究所を創設しその所長となり、さらにイズモ国の太守という地位まで得た。
「たいしたもんだろ?」
「だけど年収はほぼ0なノだあははははは」
「うぐぐぐっ。いまに見てやがれ」
ということで、現状紹介は終了である。なんか忘れていたらこっそり教えてくらさい。
唐突であるが、この物語は異世界ものである。人の死なないという摩訶不思議な設定を謳っているが、異世界ものである。だから、この世界には冒険者という者が存在する。
しかし、冒険者という職業は存在しない。魔物を倒してもコインを落とすことはなく、魔物の肉を買い取る業者もない。冒険者をサポートするギルドなんていうサービス組織もないからである。
魔物を倒しているだけで生活ができる、そんな生ぬるい(個人の感想です)ゲームのような世界ではないのだ。
冒険者と呼ばれるものは、いずれも他の職業に就きながら魔物退治をする人たちのことである。
しかしそれは、まったくの趣味というわけではない。
誰かに雇われてボディガードになったり、戦闘に特化した傭兵になったり、ハルミのように治安維持部隊に所属したり、若き日のエースのように近衛兵になったりしながら、冒険をするのである。
それを総称して冒険者と呼ばれているのである。
では彼らは、金にもならないのにいったいなんのメリットがあって冒険などをするのか。
ただひとつ。この世界にもゲームの世界と同じシステムがある。それが経験値である。
ただし経験値は魔物を倒したことによって得られるわけではない。以前にも書いたが、社会に貢献する、ということが必要なのだ。
魔物はほぼすべてが人にとって害虫である。魔ネズミは土壁に穴を開け、家畜の餌を奪う。魔モモンガは樹皮をかじって樹木を弱らせる。だから退治するとポイントがつくのだ。
つまり、人間社会への貢献ポイントが経験値なのである。このシステムは人間の都合(傲慢さと言っても良い)によって構築されている。
退治される魔物にとってはいい迷惑であろうが、それがこの世界のルールである。その点では、現代日本とたいして変わりはない。
しかしそれとは別に、クロム鉄鉱に覚醒魔法をかけて無害化したり、鉄に覚醒魔法をかけて還元させたりしても経験値はつく。
それによって毒が無害化されることが大きい。さらにそれを使った包丁や刀が生産されると、それが人々の役に立つのである。人間社会に貢献すると判断されるのである。
経験値は減ることはなく積み重なる。そしてある閾(しきい)値を超えると、レベルが上がりステータスに加算される。それはどの異世界でもほぼ同じであろう。
自分の得た経験値は、プロフスキルを獲得することによって確認ができるようになる。
ただ、これは必須スキルではないことと、それによっていくばくかの経験値を消費するため、初級レベルの者はでは取ってない者も多い。ハルミもこのスキルを取ったのはつい最近である。
しかし、経験値を自分で確認できるようになると、ハルミのように俄然張り切るようになるのである。目の前に差し出されたニンジンを追いかける競走馬のように。
そしてその事件は、イズモで起こった。
「なんだなんだなんなノだ。読者がずっこけるノだ」
「ちょっと現状把握をしておこうかなと」
シキ研は、いまや100人を越える大所帯となっている。
「はぁぁぁぁ?!」 ←読者の叫び
トヨタから、エースの部下やらベータのお付きの人やら、なんだかよく分からん連中などが、わんさか押し寄せてきた結果である。
「おい、エース。それは連れて来すぎやろ!」
「いや、それがだな。これでも厳選したんだが、どうしてもついて来るってうるさいのがいて」
「厳選したってレベルじゃねぇだろ。うるさいやつを全部連れてきてどうするよ。それともお前に憑いてんのか。不成仏霊か。タケウチでも社員が30人に増えているのに、そこにさらに100人も増やしてそんなに仕事はあるのか」
「タケウチは32人なのだヨ?」
「細けぇこたぁいいんだよ! そんなに人がいたら緊張するだろうって話だ。俺が」
「また情けないことを自慢気に言ってるのか」
「うるさいわっ」
「仕事ならそのうちできるから心配するな」
「それと、誰だよ、ベータって。俺はそんなやつ知らねぇぞ」
「それはだな、これこれこういうあれこれくまぐま、そんなわけでこうなった」
「短いけど長い説明だな、おい。まあそれで、エースが納得しているのなら俺はかまわないけど、予算の確保だけはよろしくな」
「お前の心配は金だけか。あとでベータは紹介するが、トヨタ本家の第2家督継承者でシキ研の社長になる。失礼のないようにな」
「知らねぇよ。俺は相手が誰だろうと関係はない」
「関係なくきょどるノだ」
「やかましいわ! その通りだよ!」
彼らのうち独身者(約半分)はシキ研の5階から7階までを寮に改築し、住み込みで働くことになった。俺の部屋なんかもう影も形もなくなった。
「タケウチの寮にユウの部屋は残してあるわよ」
というミヨシの言葉が胸に突き刺さる。結局、俺はあの3畳1間の住み込みかよ。この世界では、所長ってのはあんまり偉くはないらしい。イズモ国の太守でもあるんだけどなぁ。それもそれほど偉くはないのかな。
「そんなわけないノだ。我らと同格なノだぞ」
「じー」
「なん、なんなノだ? そんなに見つめられるとテレクサイノだ」
やっぱりそんなに偉くない気がしてきた。
シキ研の総務には経理や事務・受付などで10人、営業に60人を振り分けたそうだ。残りは研究開発と製造要員となる。
ちょっと営業が多すぎると思うのだが、まずは販路の確保優先という判断らしい。
シキ研は製造工場を目指さない。開発だけやって、生産は専門の工場にまかせるのだ。ソロバンやイテコマシなどが代表例である。
だから、営業とはいっても注文を取りに行くことは少なく、主に商品の管理(生産・仕入れ・販売・在庫)と、販売ルートの構築が主な仕事となる。
それでは、まだ生産が軌道に乗っているとは言い難いが、国別に少しまとめをしておこう。
まずはホッカイ国。イシカリ大学と協定を結んでおり、そこで甜菜、ジャガイモ、トウモロコシを生産(開発込みで)してもらうことになっている。
それらを原料に、砂糖、ポテチ、爆裂コーン、ユウご飯をカンキチ主導で生産する予定だ。
それにエルフの里(ユウコのいたトウヤ)では、イテコマシ遊具一式を独占生産してもらうことが決まっている。
また、ポテチなどを入れる袋や、ユウコの発案で採用した旋盤やボール盤の回転ドラムもここで生産だ。
さらにエルフの隠れ里では、マツからエルフ薬と材木を仕入れることになっている。
ついでに、ここではイエローコーンが鬼のように生えるそうなので、これを買い上げて爆裂コーン作成に回す。
次にエチ国。ここでは主に小麦を作ってもらう。そのためにモナカが現在、強力粉の品種改良中である。当面は生産しながら開発をやってもらうことになる。薄力粉も田んぼを潰して生産を開始している。
これでなにをしたいか。俺が目指している(食べたい)1番はケーキである。ふっくらとした生地に甘々のクリーム。それに季節のフルーツをのせたショートケーキである。
ああ、思い出しただけでもよだれがじゅるじゅる止まらない。
そして次がパンである。ユウご飯ではなく、本当の食パンである。それができたらサンドイッチや菓子パンの生産にも乗りだすつもりでいる。
エチ国の財政は苦しいらしいが、この小麦の生産だけで回復するだろう。そのぐらい、小麦の需要は多いのだ。なにより俺が必要としているのだわくわく。
そしてイズモ国。ここは俺が太守を務める国である。あくまで期間限定の代理だけど。
ここではソロバンと錬鉄、それに錬鉄を使ったドリル作りがメインとなる。ソロバンはチーム・スクエモンの活躍もあり、コスト削減の目処は立った。
なにより日に12,000個の作成が可能になったことが大きい。俺が目算した2万個まではまだまだ足りないが、それもいずれは達成できるだろう。
その大量生産によって、アッセンブリでオウミ方式が採用できることになる。これで生産コストは現状の400円から(概算だが)200円以下になるはずである。
売値はグースまかせではあるが、カンサイでもヤマトでも売値は1,000円ぐらいらしいので、それより少し安いぐらいの値段で売ることになるだろう。900円としても1挺で700円の粗利である。うはうはである。あとは市場拡大のために、ソロバン普及連盟という団体を作って級制度を構築する予定だ。それはオオクニの仕事である。
イズモで最も大切な商品は、砂鉄から作る鉄である。ここで錬鉄を量産してタケウチでニホン刀にすれば、ゼンシンの負担を減らしつつ生産数を増やすことができる。
特にたたら製鉄によってできる玉鋼(たまはがね)は、ミノでは作ることができない。
魔鉄ではなく普通の錬鉄でもない。特級錬鉄とでもいうべきか。これでニホン刀を作ったら、タケウチのニホン刀を上回るものになるかも知れない。
ただ生産量がごくわずかであるため、現在では神器などの宝物にしか使われていない。この量産化はこれからの課題である。
最後にミノ国。量産しているのは現状タケウチ工房の生産品のみである。
主力のステンレス包丁。それに根強い人気の金めっき。数は少ないが高利益率を誇るダマク・ラカス包丁。そして極めつきのニホン刀である。
これらは現在も増産に継ぐ増産が続いており、そのための人材も雇い入れている。
これに加えて、すでに開発の第1段階が終わったのが、旋盤とボール盤、それに研削用ドリルである。ドリルはイズモでも作るが、チーム・スクエモンの活動場所は最終的にはミノ国に戻す予定である。スクナがいなくなったあと、ウエモンひとりをイズモの派遣しておくわけにはいかない。
そしてこれから開発をするのが、車のサスペンション(板バネ)、それにチョコレートやケーキなどのお菓子類。そして主食となるパン。そしてまだ秘密のアレである。
これだけのことを、俺はこちらにきてから4ヶ月で成し遂げたのである。ついでに魔王を3人眷属にし、シキミ研究所を創設しその所長となり、さらにイズモ国の太守という地位まで得た。
「たいしたもんだろ?」
「だけど年収はほぼ0なノだあははははは」
「うぐぐぐっ。いまに見てやがれ」
ということで、現状紹介は終了である。なんか忘れていたらこっそり教えてくらさい。
唐突であるが、この物語は異世界ものである。人の死なないという摩訶不思議な設定を謳っているが、異世界ものである。だから、この世界には冒険者という者が存在する。
しかし、冒険者という職業は存在しない。魔物を倒してもコインを落とすことはなく、魔物の肉を買い取る業者もない。冒険者をサポートするギルドなんていうサービス組織もないからである。
魔物を倒しているだけで生活ができる、そんな生ぬるい(個人の感想です)ゲームのような世界ではないのだ。
冒険者と呼ばれるものは、いずれも他の職業に就きながら魔物退治をする人たちのことである。
しかしそれは、まったくの趣味というわけではない。
誰かに雇われてボディガードになったり、戦闘に特化した傭兵になったり、ハルミのように治安維持部隊に所属したり、若き日のエースのように近衛兵になったりしながら、冒険をするのである。
それを総称して冒険者と呼ばれているのである。
では彼らは、金にもならないのにいったいなんのメリットがあって冒険などをするのか。
ただひとつ。この世界にもゲームの世界と同じシステムがある。それが経験値である。
ただし経験値は魔物を倒したことによって得られるわけではない。以前にも書いたが、社会に貢献する、ということが必要なのだ。
魔物はほぼすべてが人にとって害虫である。魔ネズミは土壁に穴を開け、家畜の餌を奪う。魔モモンガは樹皮をかじって樹木を弱らせる。だから退治するとポイントがつくのだ。
つまり、人間社会への貢献ポイントが経験値なのである。このシステムは人間の都合(傲慢さと言っても良い)によって構築されている。
退治される魔物にとってはいい迷惑であろうが、それがこの世界のルールである。その点では、現代日本とたいして変わりはない。
しかしそれとは別に、クロム鉄鉱に覚醒魔法をかけて無害化したり、鉄に覚醒魔法をかけて還元させたりしても経験値はつく。
それによって毒が無害化されることが大きい。さらにそれを使った包丁や刀が生産されると、それが人々の役に立つのである。人間社会に貢献すると判断されるのである。
経験値は減ることはなく積み重なる。そしてある閾(しきい)値を超えると、レベルが上がりステータスに加算される。それはどの異世界でもほぼ同じであろう。
自分の得た経験値は、プロフスキルを獲得することによって確認ができるようになる。
ただ、これは必須スキルではないことと、それによっていくばくかの経験値を消費するため、初級レベルの者はでは取ってない者も多い。ハルミもこのスキルを取ったのはつい最近である。
しかし、経験値を自分で確認できるようになると、ハルミのように俄然張り切るようになるのである。目の前に差し出されたニンジンを追いかける競走馬のように。
そしてその事件は、イズモで起こった。
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