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第二章「最強になった俺と聖女様、世界の真の黒幕を倒しに行きます。」
第68話「裏切り者の末路」
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「ルミナ、下がってろ! こいつは俺がやる!」
「でも、カイ!」
「大丈夫だ。こいつはシンやレンとは違う。ただ力に溺れただけの小物だ!」
俺は剣を構え、悪魔へと変貌したオルダスと対峙した。
邪神の力を取り込んだ彼の魔力は確かに強大だ。
だがその力はあまりにも不安定で制御できていない。
彼の瞳に宿るのは野望ではなく、力に食われることへの恐怖の色だった。
「ほざけ、小僧が! 我が力の前にひれ伏すがいい!」
オルダスが鉤爪を振りかぶり襲いかかってくる。
その動きは速いが直線的で読みやすい。
俺は最小限の動きでそれをかわすと、すれ違いざまに彼の腕を浅く切り裂いた。
「ぐあっ!?」
「どうした、宰相閣下。その程度か?」
俺の挑発にオルダスはさらに怒り狂う。
「黙れ、黙れ、黙れええっ!」
彼は見境なく鉤爪を振り回し、口からは黒い瘴気のブレスを吐き出す。
宝物庫の中の財宝がその攻撃の余波で次々と破壊されていった。
俺はその猛攻を冷静に、しかし着実に捌いていく。
ギルバート隊長との訓練の成果が今ここに現れていた。
無駄のない動きで相手の力をいなし、的確にカウンターを叩き込む。
少しずつ、少しずつオルダスの身体に傷が増えていく。
「な、なぜだ……。なぜ当たらん……! 我が力は完璧なはず……!」
焦りと混乱。
それが彼の動きをさらに鈍らせる。
「お前は力を勘違いしている」
俺は静かに言った。
「力ってのはな、ただ大きければいいってもんじゃない。それをどう使うか。何のために使うか。その『心』がなければただの暴力だ。お前にはそれがない」
「だ、黙れええっ!」
オルダスは最後の力を振り絞り、渾身の一撃を俺に叩きつけてきた。
俺はもうそれを避けることはしなかった。
俺は剣の切っ先に意識を集中させる。
『この剣に、「相手の邪気だけを断ち切り、その魂を、本来の姿に戻す力」を!』
俺の《概念編集》はもはや単なる物理法則の書き換えではない。
魂にさえ干渉する。
俺の剣がオルダスの振り下ろした鉤爪と交錯した。
キィン、という澄んだ音が響く。
次の瞬間、オルダスの身体から黒い瘴気が霧のように噴き出した。
膨れ上がっていた身体は急速にしぼみ、元の老人の姿へと戻っていく。
「……あ……あ……」
彼は自分の震える手を見つめ、呆然とつぶやいた。
「我が力が……消えた……?」
邪神の力の結晶は砕け散り、ただの黒い砂となって床にこぼれ落ちた。
俺は剣を下ろした。
「……終わりだ、オルダス」
そこに立っていたのはもはや国を揺るがす大悪党ではなく、ただの野望に破れた哀れな老人だった。
その時、宝物庫の入り口からギルバート隊長が駆け込んできた。
ゲルドたちはすでに騎士団によって全員捕縛されたようだった。
「……叔父上」
ギルバートは変わり果てた叔父の姿を見て、痛ましげにその名を呼んだ。
オルダスは甥の顔を見ると狂ったように笑い出した。
「ハ……ハハハ……! 終わり? 終わりだと? まだだ、まだ終わらせはせん……!」
彼は最後の力を振り絞り、近くにあった古代の魔法が封じられた壺を床に叩きつけた。
「この国も貴様らも、全て道連れにしてくれるわ!」
壺から制御不能の魔力が暴風となって吹き荒れる。
宝物庫全体が激しく揺れ、崩壊を始めた。
「まずい! ここが崩れる!」
ギルバートが叫ぶ。
「ルミナ!」
「はい!」
ルミナは聖なる光のバリアを展開し、俺たちを崩れ落ちてくる天井から守る。
オルダスは瓦礫の下敷きになりながら、最後まで高笑いを続けていた。
「ギルバート隊長、これを!」
俺は『星詠みの羅針盤』をギルバートに投げ渡す。
「カイ殿!?」
「それを持って早く外へ! ここは俺たちがなんとかする!」
「しかし!」
「いいから早く!」
俺の気迫に押されギルバートは一瞬ためらった後、羅針盤を抱え外へと脱出していった。
残されたのは俺とルミナ、そして崩壊していく宝物庫だけ。
「カイ、どうするの!?」
「このままじゃ王城ごと吹き飛ぶぞ……!」
俺は暴走する魔力の中心を見据え、覚悟を決めた。
「やるしかない……! 俺の力でこの魔力の暴走を無理やり書き換える!」
それは世界の理に干渉したあの時と同じくらい危険な賭けだった。
俺はルミナに頷きかける。
「お前の光で俺を守ってくれ」
「……ええ、分かったわ。絶対にあなたを死なせたりしない!」
ルミナが俺の全身を最大限の聖なる光で包み込む。
俺は両手を荒れ狂う魔力の渦へと突き出した。
そして俺の意識は純粋なエネルギーの奔流へと飲み込まれていった。
「でも、カイ!」
「大丈夫だ。こいつはシンやレンとは違う。ただ力に溺れただけの小物だ!」
俺は剣を構え、悪魔へと変貌したオルダスと対峙した。
邪神の力を取り込んだ彼の魔力は確かに強大だ。
だがその力はあまりにも不安定で制御できていない。
彼の瞳に宿るのは野望ではなく、力に食われることへの恐怖の色だった。
「ほざけ、小僧が! 我が力の前にひれ伏すがいい!」
オルダスが鉤爪を振りかぶり襲いかかってくる。
その動きは速いが直線的で読みやすい。
俺は最小限の動きでそれをかわすと、すれ違いざまに彼の腕を浅く切り裂いた。
「ぐあっ!?」
「どうした、宰相閣下。その程度か?」
俺の挑発にオルダスはさらに怒り狂う。
「黙れ、黙れ、黙れええっ!」
彼は見境なく鉤爪を振り回し、口からは黒い瘴気のブレスを吐き出す。
宝物庫の中の財宝がその攻撃の余波で次々と破壊されていった。
俺はその猛攻を冷静に、しかし着実に捌いていく。
ギルバート隊長との訓練の成果が今ここに現れていた。
無駄のない動きで相手の力をいなし、的確にカウンターを叩き込む。
少しずつ、少しずつオルダスの身体に傷が増えていく。
「な、なぜだ……。なぜ当たらん……! 我が力は完璧なはず……!」
焦りと混乱。
それが彼の動きをさらに鈍らせる。
「お前は力を勘違いしている」
俺は静かに言った。
「力ってのはな、ただ大きければいいってもんじゃない。それをどう使うか。何のために使うか。その『心』がなければただの暴力だ。お前にはそれがない」
「だ、黙れええっ!」
オルダスは最後の力を振り絞り、渾身の一撃を俺に叩きつけてきた。
俺はもうそれを避けることはしなかった。
俺は剣の切っ先に意識を集中させる。
『この剣に、「相手の邪気だけを断ち切り、その魂を、本来の姿に戻す力」を!』
俺の《概念編集》はもはや単なる物理法則の書き換えではない。
魂にさえ干渉する。
俺の剣がオルダスの振り下ろした鉤爪と交錯した。
キィン、という澄んだ音が響く。
次の瞬間、オルダスの身体から黒い瘴気が霧のように噴き出した。
膨れ上がっていた身体は急速にしぼみ、元の老人の姿へと戻っていく。
「……あ……あ……」
彼は自分の震える手を見つめ、呆然とつぶやいた。
「我が力が……消えた……?」
邪神の力の結晶は砕け散り、ただの黒い砂となって床にこぼれ落ちた。
俺は剣を下ろした。
「……終わりだ、オルダス」
そこに立っていたのはもはや国を揺るがす大悪党ではなく、ただの野望に破れた哀れな老人だった。
その時、宝物庫の入り口からギルバート隊長が駆け込んできた。
ゲルドたちはすでに騎士団によって全員捕縛されたようだった。
「……叔父上」
ギルバートは変わり果てた叔父の姿を見て、痛ましげにその名を呼んだ。
オルダスは甥の顔を見ると狂ったように笑い出した。
「ハ……ハハハ……! 終わり? 終わりだと? まだだ、まだ終わらせはせん……!」
彼は最後の力を振り絞り、近くにあった古代の魔法が封じられた壺を床に叩きつけた。
「この国も貴様らも、全て道連れにしてくれるわ!」
壺から制御不能の魔力が暴風となって吹き荒れる。
宝物庫全体が激しく揺れ、崩壊を始めた。
「まずい! ここが崩れる!」
ギルバートが叫ぶ。
「ルミナ!」
「はい!」
ルミナは聖なる光のバリアを展開し、俺たちを崩れ落ちてくる天井から守る。
オルダスは瓦礫の下敷きになりながら、最後まで高笑いを続けていた。
「ギルバート隊長、これを!」
俺は『星詠みの羅針盤』をギルバートに投げ渡す。
「カイ殿!?」
「それを持って早く外へ! ここは俺たちがなんとかする!」
「しかし!」
「いいから早く!」
俺の気迫に押されギルバートは一瞬ためらった後、羅針盤を抱え外へと脱出していった。
残されたのは俺とルミナ、そして崩壊していく宝物庫だけ。
「カイ、どうするの!?」
「このままじゃ王城ごと吹き飛ぶぞ……!」
俺は暴走する魔力の中心を見据え、覚悟を決めた。
「やるしかない……! 俺の力でこの魔力の暴走を無理やり書き換える!」
それは世界の理に干渉したあの時と同じくらい危険な賭けだった。
俺はルミナに頷きかける。
「お前の光で俺を守ってくれ」
「……ええ、分かったわ。絶対にあなたを死なせたりしない!」
ルミナが俺の全身を最大限の聖なる光で包み込む。
俺は両手を荒れ狂う魔力の渦へと突き出した。
そして俺の意識は純粋なエネルギーの奔流へと飲み込まれていった。
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