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第7話「招かれざる客と、横柄な要求」
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いつものように畑仕事に精を出していた昼下がり。村の入り口の方から、やけに騒がしい物音が聞こえてきた。何事かと思い、護衛の元騎士であるハルトさんと一緒に様子を見に行くと、そこには信じられない光景が広がっていた。
村の入り口に、王家の紋章を掲げた豪奢な馬車が数台停まり、その周りを物々しい鎧姿の騎士たちが取り囲んでいる。村人たちは、突然の王都からの訪問者に戸惑い、遠巻きに見ているだけだった。
(一体、何が……?)
私が眉をひそめていると、馬車の中から一人の男性が降りてきた。金色の髪に、整っているが無駄にプライドの高そうな顔立ち。その顔には、見覚えがあった。
「アルフォンス……殿下」
思わず、かつての呼び名が口をついて出る。そう、そこにいたのは、私をこの地に追放した張本人、私の元婚約者であるアルフォンス殿下だった。彼の隣には、これでもかというほど純白のドレスで着飾った聖女リナの姿もある。
なぜ、今さら彼らがこの村に? 疑問に思う私を認めると、アルフォンス殿下は嫌悪感を隠そうともせず、つかつかとこちらに歩いてきた。
「久しぶりだな、アリア。こんな掃き溜めのような場所で、よく生きていたものだ」
開口一番、見下したような言葉を投げつけてくる。その態度は、昔と少しも変わっていなかった。
「……王太子殿下が、このような辺境にまで、一体どのようなご用件でしょうか」
私は感情を押し殺し、冷静に尋ねた。もう彼に対して、何の情も未練もない。ただの「招かれざる客」だ。
私の冷めた態度が気に入らなかったのか、アルフォンス殿下は不機嫌そうに眉を寄せた。
「単刀直入に言おう。お前がここで作っているという作物を、全て王家に献上しろ。それから、お前自身も王都へ戻り、我々のためにその力を使え。これは、王太子としての命令だ」
あまりに一方的で、横柄な物言いに、私は呆れて言葉も出なかった。
(はぁ? 何を言ってるの、この人?)
心の中で、盛大にツッコミを入れる。私を悪女と罵って追放しておきながら、今度は自分の都合で戻ってこい? しかも、私が汗水たらして育てた大事な作物を、全てよこせ? 冗談も大概にしてほしい。
私の隣にいたハルトさんが、私の前に出てアルフォンス殿下を睨みつけた。
「お待ちください、殿下。アリア様は、もはや王家の人間ではございません。殿下の命令に従う義務はありません」
「なんだ貴様は! 元王太子の婚約者に向かって、その口の利き方はなんだ!」
ハルトさんの正論に、アルフォンス殿下は逆上して声を荒らげた。その時、彼の隣にいたリナさんが、悲しそうな瞳で私を見つめて口を開いた。
「アリアさん、お願いします。今、王都では多くの民が病と飢えに苦しんでいるのです。あなたの力が必要なんです。どうか、私たちに協力してください……」
潤んだ瞳で訴えかける姿は、庇護欲をそそる可憐な少女そのもの。だが、私は知っている。この女の本性を。
「聖女様がいらっしゃるのでしょう? あなたの聖なる力で、民を救って差し上げればよろしいのではなくて?」
私が皮肉を込めてそう言うと、リナさんは一瞬、顔を引きつらせた。
「そ、それは……! もちろん、わたくしも全力で祈りを捧げております! ですが、わたくし一人では力が……」
しどろもどろになるリナさんを見て、私は確信した。王都の惨状は、おそらく彼女の力が原因なのだろうと。
アルフォンス殿下は、そんなリナさんを庇うように、再び私を睨みつけた。
「ぐだぐだと言い訳はよせ! いいか、お前は元々、この国に尽くす義務がある身だ。我々の命令に従うのが当然だろうが!」
「お断りします」
私は、きっぱりと言い放った。私の返事に、アルフォンス殿下もリナさんも、そして周りにいた騎士たちも、皆、驚愕の表情を浮かべている。まさか、私が逆らうとは夢にも思っていなかったのだろう。
「今、何と……?」
「お断りします、と申し上げました。この畑は、この村は、私と、ここに住む皆が力を合わせて築き上げた、私たちの『家』です。あなたたちの都合で、それを奪われるわけにはいきません」
私は、アルフォンス殿下の目をまっすぐに見つめて言った。もう、彼の前で怯えるか弱い令嬢はどこにもいない。
「それに、私の作る作物は、この村の人々や、取引をしてくださる商会の方々のためにあります。あなた方に献上する分など、一粒たりともございません」
「……き、貴様ぁっ!」
私の毅然とした態度に、アルフォンス殿下の顔が怒りで真っ赤に染まっていく。プライドを木っ端微塵に砕かれたのだろう。彼はわなわなと震えながら、腰の剣に手をかけた。
「罪人の分際で、王太子である俺に逆らうというのか! いいだろう、力ずくででも、お前を連れ帰ってやる! 者ども、あの女を捕らえよ!」
アルフォンス殿下の号令で、騎士たちが一斉に剣を抜き、私たちに迫ってくる。村人たちから悲鳴が上がった。
まずい、と思った瞬間。
私の背後から、地を揺るがすような、低く、力強い咆哮が響き渡った。
「「「グルォォォォォォォッ!!!」」」
それは、一匹の咆哮ではなかった。
村の入り口に、王家の紋章を掲げた豪奢な馬車が数台停まり、その周りを物々しい鎧姿の騎士たちが取り囲んでいる。村人たちは、突然の王都からの訪問者に戸惑い、遠巻きに見ているだけだった。
(一体、何が……?)
私が眉をひそめていると、馬車の中から一人の男性が降りてきた。金色の髪に、整っているが無駄にプライドの高そうな顔立ち。その顔には、見覚えがあった。
「アルフォンス……殿下」
思わず、かつての呼び名が口をついて出る。そう、そこにいたのは、私をこの地に追放した張本人、私の元婚約者であるアルフォンス殿下だった。彼の隣には、これでもかというほど純白のドレスで着飾った聖女リナの姿もある。
なぜ、今さら彼らがこの村に? 疑問に思う私を認めると、アルフォンス殿下は嫌悪感を隠そうともせず、つかつかとこちらに歩いてきた。
「久しぶりだな、アリア。こんな掃き溜めのような場所で、よく生きていたものだ」
開口一番、見下したような言葉を投げつけてくる。その態度は、昔と少しも変わっていなかった。
「……王太子殿下が、このような辺境にまで、一体どのようなご用件でしょうか」
私は感情を押し殺し、冷静に尋ねた。もう彼に対して、何の情も未練もない。ただの「招かれざる客」だ。
私の冷めた態度が気に入らなかったのか、アルフォンス殿下は不機嫌そうに眉を寄せた。
「単刀直入に言おう。お前がここで作っているという作物を、全て王家に献上しろ。それから、お前自身も王都へ戻り、我々のためにその力を使え。これは、王太子としての命令だ」
あまりに一方的で、横柄な物言いに、私は呆れて言葉も出なかった。
(はぁ? 何を言ってるの、この人?)
心の中で、盛大にツッコミを入れる。私を悪女と罵って追放しておきながら、今度は自分の都合で戻ってこい? しかも、私が汗水たらして育てた大事な作物を、全てよこせ? 冗談も大概にしてほしい。
私の隣にいたハルトさんが、私の前に出てアルフォンス殿下を睨みつけた。
「お待ちください、殿下。アリア様は、もはや王家の人間ではございません。殿下の命令に従う義務はありません」
「なんだ貴様は! 元王太子の婚約者に向かって、その口の利き方はなんだ!」
ハルトさんの正論に、アルフォンス殿下は逆上して声を荒らげた。その時、彼の隣にいたリナさんが、悲しそうな瞳で私を見つめて口を開いた。
「アリアさん、お願いします。今、王都では多くの民が病と飢えに苦しんでいるのです。あなたの力が必要なんです。どうか、私たちに協力してください……」
潤んだ瞳で訴えかける姿は、庇護欲をそそる可憐な少女そのもの。だが、私は知っている。この女の本性を。
「聖女様がいらっしゃるのでしょう? あなたの聖なる力で、民を救って差し上げればよろしいのではなくて?」
私が皮肉を込めてそう言うと、リナさんは一瞬、顔を引きつらせた。
「そ、それは……! もちろん、わたくしも全力で祈りを捧げております! ですが、わたくし一人では力が……」
しどろもどろになるリナさんを見て、私は確信した。王都の惨状は、おそらく彼女の力が原因なのだろうと。
アルフォンス殿下は、そんなリナさんを庇うように、再び私を睨みつけた。
「ぐだぐだと言い訳はよせ! いいか、お前は元々、この国に尽くす義務がある身だ。我々の命令に従うのが当然だろうが!」
「お断りします」
私は、きっぱりと言い放った。私の返事に、アルフォンス殿下もリナさんも、そして周りにいた騎士たちも、皆、驚愕の表情を浮かべている。まさか、私が逆らうとは夢にも思っていなかったのだろう。
「今、何と……?」
「お断りします、と申し上げました。この畑は、この村は、私と、ここに住む皆が力を合わせて築き上げた、私たちの『家』です。あなたたちの都合で、それを奪われるわけにはいきません」
私は、アルフォンス殿下の目をまっすぐに見つめて言った。もう、彼の前で怯えるか弱い令嬢はどこにもいない。
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「……き、貴様ぁっ!」
私の毅然とした態度に、アルフォンス殿下の顔が怒りで真っ赤に染まっていく。プライドを木っ端微塵に砕かれたのだろう。彼はわなわなと震えながら、腰の剣に手をかけた。
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アルフォンス殿下の号令で、騎士たちが一斉に剣を抜き、私たちに迫ってくる。村人たちから悲鳴が上がった。
まずい、と思った瞬間。
私の背後から、地を揺るがすような、低く、力強い咆哮が響き渡った。
「「「グルォォォォォォォッ!!!」」」
それは、一匹の咆哮ではなかった。
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