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第01話「追放された先は、クワ一本で無双できる場所でした」
「ノア・アークライト。貴様を当家から追放する!」
父親の怒鳴り声が、豪華絢爛な広間に響き渡る。
僕は、ああやっぱりか、と心のどこかで冷静に受け止めていた。
ここアークライト家は、代々強力な攻撃魔法の使い手を輩出してきた名門だ。
長男は【爆炎】、次男は【雷帝】。
そんな中、三男である僕が15歳の儀式で授かったスキルは、【土壌改良】。
文字通り、土をいじるだけの能力だ。
「攻撃魔法の一つも使えぬ恥さらしめ。二度とその顔を見せるな! 辺境の『嘆きの荒野』へ行き、そこで野垂れ死ぬがいい!」
そうして僕は、着の身着のまま屋敷を追い出された。
荷物は小さな袋一つ。中にはわずかな種籾と、ボロボロの農具だけ。
これでもう、面倒な貴族のしがらみともおさらばだ。
『……さてと』
僕は馬車に揺られること数日、ようやくたどり着いた「嘆きの荒野」を見渡して、大きく息を吸い込んだ。
目の前に広がるのは、見渡す限りの荒れ地。
草一本生えない赤茶けた大地はひび割れ、風が吹くたびに砂埃が舞い上がる。
普通の人間なら絶望して泣き崩れる光景だろう。
魔物さえ寄り付かない、死の世界。
けれど、僕の目には違って見えた。
「なんて……なんて広大な土地なんだ!」
僕は思わず歓喜の声を上げていた。
前世、ブラック企業でシステムエンジニアとして心をすり減らしていた僕にとって、唯一の癒やしは週末の家庭菜園だった。
土に触れ、植物の成長を見守る時間だけが、僕を生かしてくれていた。
いつか、広い土地で思いっきり野菜を作りたい。
そんな叶わぬ夢が、この異世界で、しかも誰にも邪魔されない場所で叶うのだ。
「まずは、土の状態を見てみるか」
僕は地面に膝をつき、ひび割れた大地に手を触れた。
ザラザラとした感触。魔力も栄養も枯渇しきっている。
これでは雑草すら育たないのも無理はない。
「よし、スキル発動。【土壌改良】」
心の中で念じた瞬間、僕の手のひらから温かい光が溢れ出した。
光は地面に染み込み、波紋のように広がっていく。
カッ、カッ、と乾いた音が消え、代わりにしっとりとした気配が満ちてくる。
赤茶色だった土が、見る見るうちに深く、濃い黒色へと変わっていく。
カチカチに固まっていた地面が、ふかふかの腐葉土のような弾力を帯びていくのが分かった。
「すごい……思った以上に効果範囲が広いな」
僕を中心に、半径10メートルほどの円形の土地が、まるで別世界のように黒く輝いている。
試しに指を突き刺してみると、ズブズブと抵抗なく沈んでいった。
温かい。まるで土そのものが生きているようだ。
栄養満点で、水はけも良さそうな、最高の土だ。
「これならいける。いや、最高傑作が作れるぞ」
僕は袋から、なけなしの「ラディッシュの種」を取り出した。
成長が早く、痩せた土地でも比較的育ちやすい初心者向けの野菜だ。
指先で土に小さな穴を開け、丁寧に種を蒔いていく。
「大きくなれよー」
優しく土を被せ、もう一度【土壌改良】の魔力を少しだけ注ぎ込む。
現代知識にある「肥料の配合」や「水分量」のイメージを、魔力に乗せて伝える感覚だ。
すると、信じられないことが起きた。
ボコッ、ボコッ。
土が盛り上がり、植えたばかりの場所から、鮮やかな緑色の芽が飛び出してきたのだ。
それは見る間に茎を伸ばし、青々とした葉を広げていく。
「えっ? 早すぎない?」
通常なら芽が出るまでに数日はかかるはずだ。
それが数秒で、すでに収穫直前のような大きさまで育っている。
しかも、葉の艶が異常にいい。宝石のようにキラキラと輝いているのだ。
「これが【土壌改良】の効果なのか……? いや、これ改良しすぎだろ」
僕は成長したラディッシュの茎を掴み、そっと引き抜いた。
スポンッ!
小気味よい音と共に現れたのは、僕の知っているラディッシュではなかった。
大人の拳ほどもある真っ赤な球体。
表面は張りがあり、今にも果汁が弾け飛びそうだ。
ほのかに漂う甘い香りだけで、空腹だったお腹がグゥと鳴る。
「……美味そうだ」
毒見が必要かもしれないが、僕の本能が「これは極上の食べ物だ」と告げていた。
服で土を拭い、ガブリとかじりつく。
シャリッ!
爽快な歯ごたえと共に、口の中いっぱいに瑞々しい液体が溢れ出した。
甘い。果物のように甘いのに、しっかりと野菜の旨味がある。
喉を通った瞬間、熱い何かが体中を駆け巡り、旅の疲れが一瞬で吹き飛んだ気がした。
「うまっ! なんだこれ、前世の高級フルーツより美味いぞ!?」
あまりの美味しさに、僕は夢中でラディッシュを食べ尽くした。
食べ終わる頃には、体から力がみなぎり、視界がクリアになっているのを感じた。
「ふう……最高だ。この力があれば、この荒野を最高の農園にできる」
僕はクワを握りしめ、黒くなった大地に立った。
追放された? 無能?
そんなことはどうでもいい。
ここから僕の、最高のスローライフが始まるんだ。
***
その時の僕は知らなかった。
僕が食べたそのラディッシュが、市場に出れば金貨100枚は下らない「高純度魔力回復薬(エリクサー)」以上の効果を持つ、伝説級の代物だったことを。
そして、その香りに引き寄せられ、荒野の王者と呼ばれる魔物が接近していることも。
父親の怒鳴り声が、豪華絢爛な広間に響き渡る。
僕は、ああやっぱりか、と心のどこかで冷静に受け止めていた。
ここアークライト家は、代々強力な攻撃魔法の使い手を輩出してきた名門だ。
長男は【爆炎】、次男は【雷帝】。
そんな中、三男である僕が15歳の儀式で授かったスキルは、【土壌改良】。
文字通り、土をいじるだけの能力だ。
「攻撃魔法の一つも使えぬ恥さらしめ。二度とその顔を見せるな! 辺境の『嘆きの荒野』へ行き、そこで野垂れ死ぬがいい!」
そうして僕は、着の身着のまま屋敷を追い出された。
荷物は小さな袋一つ。中にはわずかな種籾と、ボロボロの農具だけ。
これでもう、面倒な貴族のしがらみともおさらばだ。
『……さてと』
僕は馬車に揺られること数日、ようやくたどり着いた「嘆きの荒野」を見渡して、大きく息を吸い込んだ。
目の前に広がるのは、見渡す限りの荒れ地。
草一本生えない赤茶けた大地はひび割れ、風が吹くたびに砂埃が舞い上がる。
普通の人間なら絶望して泣き崩れる光景だろう。
魔物さえ寄り付かない、死の世界。
けれど、僕の目には違って見えた。
「なんて……なんて広大な土地なんだ!」
僕は思わず歓喜の声を上げていた。
前世、ブラック企業でシステムエンジニアとして心をすり減らしていた僕にとって、唯一の癒やしは週末の家庭菜園だった。
土に触れ、植物の成長を見守る時間だけが、僕を生かしてくれていた。
いつか、広い土地で思いっきり野菜を作りたい。
そんな叶わぬ夢が、この異世界で、しかも誰にも邪魔されない場所で叶うのだ。
「まずは、土の状態を見てみるか」
僕は地面に膝をつき、ひび割れた大地に手を触れた。
ザラザラとした感触。魔力も栄養も枯渇しきっている。
これでは雑草すら育たないのも無理はない。
「よし、スキル発動。【土壌改良】」
心の中で念じた瞬間、僕の手のひらから温かい光が溢れ出した。
光は地面に染み込み、波紋のように広がっていく。
カッ、カッ、と乾いた音が消え、代わりにしっとりとした気配が満ちてくる。
赤茶色だった土が、見る見るうちに深く、濃い黒色へと変わっていく。
カチカチに固まっていた地面が、ふかふかの腐葉土のような弾力を帯びていくのが分かった。
「すごい……思った以上に効果範囲が広いな」
僕を中心に、半径10メートルほどの円形の土地が、まるで別世界のように黒く輝いている。
試しに指を突き刺してみると、ズブズブと抵抗なく沈んでいった。
温かい。まるで土そのものが生きているようだ。
栄養満点で、水はけも良さそうな、最高の土だ。
「これならいける。いや、最高傑作が作れるぞ」
僕は袋から、なけなしの「ラディッシュの種」を取り出した。
成長が早く、痩せた土地でも比較的育ちやすい初心者向けの野菜だ。
指先で土に小さな穴を開け、丁寧に種を蒔いていく。
「大きくなれよー」
優しく土を被せ、もう一度【土壌改良】の魔力を少しだけ注ぎ込む。
現代知識にある「肥料の配合」や「水分量」のイメージを、魔力に乗せて伝える感覚だ。
すると、信じられないことが起きた。
ボコッ、ボコッ。
土が盛り上がり、植えたばかりの場所から、鮮やかな緑色の芽が飛び出してきたのだ。
それは見る間に茎を伸ばし、青々とした葉を広げていく。
「えっ? 早すぎない?」
通常なら芽が出るまでに数日はかかるはずだ。
それが数秒で、すでに収穫直前のような大きさまで育っている。
しかも、葉の艶が異常にいい。宝石のようにキラキラと輝いているのだ。
「これが【土壌改良】の効果なのか……? いや、これ改良しすぎだろ」
僕は成長したラディッシュの茎を掴み、そっと引き抜いた。
スポンッ!
小気味よい音と共に現れたのは、僕の知っているラディッシュではなかった。
大人の拳ほどもある真っ赤な球体。
表面は張りがあり、今にも果汁が弾け飛びそうだ。
ほのかに漂う甘い香りだけで、空腹だったお腹がグゥと鳴る。
「……美味そうだ」
毒見が必要かもしれないが、僕の本能が「これは極上の食べ物だ」と告げていた。
服で土を拭い、ガブリとかじりつく。
シャリッ!
爽快な歯ごたえと共に、口の中いっぱいに瑞々しい液体が溢れ出した。
甘い。果物のように甘いのに、しっかりと野菜の旨味がある。
喉を通った瞬間、熱い何かが体中を駆け巡り、旅の疲れが一瞬で吹き飛んだ気がした。
「うまっ! なんだこれ、前世の高級フルーツより美味いぞ!?」
あまりの美味しさに、僕は夢中でラディッシュを食べ尽くした。
食べ終わる頃には、体から力がみなぎり、視界がクリアになっているのを感じた。
「ふう……最高だ。この力があれば、この荒野を最高の農園にできる」
僕はクワを握りしめ、黒くなった大地に立った。
追放された? 無能?
そんなことはどうでもいい。
ここから僕の、最高のスローライフが始まるんだ。
***
その時の僕は知らなかった。
僕が食べたそのラディッシュが、市場に出れば金貨100枚は下らない「高純度魔力回復薬(エリクサー)」以上の効果を持つ、伝説級の代物だったことを。
そして、その香りに引き寄せられ、荒野の王者と呼ばれる魔物が接近していることも。
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