「役立たず」と追放された調香師、覚醒した【魔香】スキルで聖女もエルフも完全支配する

黒崎隼人

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第8話「堕ちた聖女と壊れた勇者」

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「さあ、選べ、セレス」

 俺の冷たい声が、静まり返った谷底に響く。セレスは俺が差し出した「獣性の香」の小瓶と、ボロボロになって倒れ伏すガイアスの姿を、絶望に満ちた瞳で交互に見つめていた。
 聖女としてのプライド、人間としての尊厳、そして死への恐怖。彼女の心の中で様々な感情が渦巻いているのが手に取るように分かった。

「わ、私は……聖女……です。そのような、はしたないこと……」

 か細い声で抵抗を試みるセレス。だがその声は震え、瞳は恐怖に揺れていた。

「まだそんなことを言うのか。お前が崇拝していた勇者様はもうあのザマだ。お前の聖魔法も何の役にも立たない。お前に残された道は、俺にすがる以外にないんだぞ?」

 俺はゆっくりと彼女に近づき、その耳元で囁いた。小瓶の蓋を少しだけ開けると、むせ返るような甘く獣的な香りがふわりと漂う。

「ひっ……!」

 セレスの身体がビクリと震えた。甘美な毒のような香りが、彼女の理性を少しずつ蝕み始めている。瞳が潤み、呼吸が荒くなっていく。

「い、嫌……やめて……」
「嫌か?だが、お前の身体は正直だな」

 俺は彼女の白いローブの上から、豊かに膨らんだ胸をなぞるように触れた。彼女の身体は恐怖と、そして抗いがたい興奮で小刻みに震えている。

「あ……ぁ……」

 セレスの口から、か細い喘ぎが漏れた。
 その光景を、虫の息で見ていたガイアスが血反吐を吐きながら叫んだ。

「やめろ……レン……!セレスに、手を出すな……!」
「黙って見ていろ、負け犬。これからお前が愛した聖女が、俺の奴隷に成り下がるそのざまをその目に焼き付けてやるんだ」

 俺はガイアスに冷たい視線を投げつけると、再びセレスに向き直った。

「さあ、どうする?」

 セレスは数秒間、何かを決意するように固まっていたが、やがて震える手で俺が持つ小瓶を受け取った。そして自らその蓋を開け、中の液体を頭から浴びた。
 漆黒の液体が彼女の純白のローブと金色の髪を汚していく。同時に、濃密な獣の香りが彼女の全身から立ち上った。

「あ……あぁ……あぁぁ……!!」

 セレスの瞳から理性の光が急速に失われていく。焦点の合わない目で宙を見つめ、恍惚とした表情で喘ぎ始めた。身体は熱を帯び、自らの衣服をかきむしるように剥ぎ取っていく。

「あつい……身体が、熱い……!もっと……もっと欲しい……!」

 純白のローブの下から現れたのは、聖女という名にふさわしい豊満で柔らかな裸体だった。だがその肌はピンク色に上気し、はしたなく腰をくねらせている。

「レン……様……お願い……します。私を……あなたのものにして……」

 完全に理性を失ったセレスは四つん這いになり、まるで雌犬のように俺の足元にすり寄ってきた。そして俺のブーツに顔を寄せ、その革を夢中で舐め始めた。

「ははは!見ろよガイアス!これが、お前たちが崇拝した慈愛の聖女様の本当の姿だ!」

 俺は高らかに笑った。ガイアスはその信じがたい光景を目の当たりにし、ついに精神の糸がぷつりと切れた。

「あ……あ……あああああ……」

 口から意味のない音を漏らし、虚ろな目で宙を見つめる。もはや彼の心は完全に壊れてしまっていた。
 俺は足元にすがりつくセレスの髪を鷲掴みにして、その顔を上向かせた。

「良い顔になったじゃないか、セレス。その顔が見たかったんだ」
「はい……レン様……私を、お好きにしてください……」

 虚ろな瞳で、彼女はそう懇願した。
 俺は壊れた勇者と堕ちた聖女を、満足げに見下ろす。俺の復讐は、完璧な形で成し遂げられた。

「こいつらは生かしておけ。俺の『偉業』を後世に語り継がせるための、『語り部』としてな。もちろん、この聖女様は俺が貰い受ける」

 俺はフィリアたちにそう告げると、セレスを軽々と抱きかかえた。彼女は恍惚とした表情で俺の首に腕を回してくる。

「さあ、帰るぞ。俺たちの楽園へ」

 俺はグリフォンに乗り、新たなハーレムの仲間を抱いて絶望の谷を後にした。
 後ろからは、精神が崩壊したガイアスの空虚な笑い声だけがいつまでも響いていた。
 アジトに戻った俺は、早速「獣性の香」の効果が続くセレスを自分のものにした。聖女の身体は俺が今まで抱いたどの女よりも淫らで、貪欲だった。彼女は教えなくとも自ら様々な奉仕を試し、俺を喜ばせることに至上の喜びを感じているようだった。
 聖女が堕ちていく様はまさに圧巻だった。その背徳的な光景は俺に新たなインスピレーションを与え、さらに強力な香りを生み出すための糧となった。
 こうして、俺を追放した勇者と聖女への復讐は完了した。だが俺の物語はまだ終わらない。俺は手に入れたこの力で、自分だけの理想郷――魔物も人間も、そして堕ちた聖女さえもが共存する、甘美な香りに満ちたハーレムを築き上げていくのだ。
 世界が、俺の香りの前にひれ伏す日は、もうすぐそこまで来ていた。
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