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番外編「聖女の巡礼」
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勇者パーティ「神聖なる光刃」は、魔王との戦いが終わった後、静かに解散した。
聖剣の輝きを失ったガイアスは、一人の剣士として、自らの過ちと向き合うための修行の旅に出た。
そして、聖女セラフィナもまた、一人で旅に出ることを決意した。
彼女の旅は、贖罪の旅だった。
自分の弱さのせいでレオンを傷つけ、パーティを崩壊させ、多くの人々を危険に晒してしまった。その罪を償うため、彼女は癒しの力を、名声のためではなく、本当に助けを必要としている人々のために使おうと決めたのだ。
ボロボロのローブをまとい、彼女は各地の貧しい村や、病に苦しむ人々が住む土地を巡った。最初は「元・聖女様」として奇異の目で見られることもあったが、彼女の献身的な癒やしと、心からの祈りは、やがて人々の心を溶かしていった。
数年後。
セラフィナの旅は、ある噂を耳にしたことで、一つの目的地へと向かっていた。
「大陸の東の果てに、どんな病も癒えるという奇跡の街があるらしい」
「ああ、『アティス』とかいう街だ。そこには慈悲深い賢者様がいて、人々は皆、幸せに暮らしているそうだ」
アティス。
その名を聞いた時、セラフィナの心臓は大きく跳ねた。
まさか、と思いながらも、彼女は最後の巡礼地として、その街を目指した。
そして、たどり着いたアティスの光景に、彼女は言葉を失った。
そこは、噂以上の楽園だった。人々は笑顔に満ち、街は活気に溢れ、優しくて温かい空気が流れている。
彼女は、街の診療所へと足を運んだ。そこで、病に苦しむ子供に、優しく薬草の使い方を教えている青年の姿を見つける。
「レオン……さん……」
それは、紛れもなく、彼女がずっと心の中で謝り続けてきた、レオンその人だった。
彼の周りには、美しい女性たちと、愛らしい白銀の子狐がいて、彼は本当に幸せそうに笑っていた。
自分たちが奪った幸せ以上の、何倍も大きな幸せを、彼は自らの手で掴み取っていたのだ。
セラフィナの瞳から、涙が止めどなく溢れた。
彼女は彼の前に進み出て、深く、深く頭を下げた。
「レオンさん……ごめんなさい……!本当に、ごめんなさい……!」
レオンは、驚いた顔をしたが、やがて全てを察したように、静かに微笑んだ。
「もう、いいんだよ、セラフィナさん。君も、苦しんだんだろう」
その許しの言葉は、何よりも温かく、セラフィナの心を救ってくれた。
彼女は、自分の癒しの力をこの街で使わせてほしいと申し出た。
レオンはそれを快く受け入れてくれた。
元・聖女セラフィナは、今、アティスの診療所で、一人のヒーラーとして働いている。
それは、かつての栄光とは比べ物にならない、ささやかな日々。
だが、人々の笑顔に囲まれ、かつての仲間が築いた楽園の一部として生きる毎日は、彼女にとって、何物にも代えがたい、穏やかで幸せな贖罪の日々なのであった。
聖剣の輝きを失ったガイアスは、一人の剣士として、自らの過ちと向き合うための修行の旅に出た。
そして、聖女セラフィナもまた、一人で旅に出ることを決意した。
彼女の旅は、贖罪の旅だった。
自分の弱さのせいでレオンを傷つけ、パーティを崩壊させ、多くの人々を危険に晒してしまった。その罪を償うため、彼女は癒しの力を、名声のためではなく、本当に助けを必要としている人々のために使おうと決めたのだ。
ボロボロのローブをまとい、彼女は各地の貧しい村や、病に苦しむ人々が住む土地を巡った。最初は「元・聖女様」として奇異の目で見られることもあったが、彼女の献身的な癒やしと、心からの祈りは、やがて人々の心を溶かしていった。
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彼女は、街の診療所へと足を運んだ。そこで、病に苦しむ子供に、優しく薬草の使い方を教えている青年の姿を見つける。
「レオン……さん……」
それは、紛れもなく、彼女がずっと心の中で謝り続けてきた、レオンその人だった。
彼の周りには、美しい女性たちと、愛らしい白銀の子狐がいて、彼は本当に幸せそうに笑っていた。
自分たちが奪った幸せ以上の、何倍も大きな幸せを、彼は自らの手で掴み取っていたのだ。
セラフィナの瞳から、涙が止めどなく溢れた。
彼女は彼の前に進み出て、深く、深く頭を下げた。
「レオンさん……ごめんなさい……!本当に、ごめんなさい……!」
レオンは、驚いた顔をしたが、やがて全てを察したように、静かに微笑んだ。
「もう、いいんだよ、セラフィナさん。君も、苦しんだんだろう」
その許しの言葉は、何よりも温かく、セラフィナの心を救ってくれた。
彼女は、自分の癒しの力をこの街で使わせてほしいと申し出た。
レオンはそれを快く受け入れてくれた。
元・聖女セラフィナは、今、アティスの診療所で、一人のヒーラーとして働いている。
それは、かつての栄光とは比べ物にならない、ささやかな日々。
だが、人々の笑顔に囲まれ、かつての仲間が築いた楽園の一部として生きる毎日は、彼女にとって、何物にも代えがたい、穏やかで幸せな贖罪の日々なのであった。
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