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第四章 求道
第四章 求道 36
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西村――
一方、多くの人々が行き交う街の中心部には、平屋建ての大きな町屋が建っていた。
広い土間には複数の机と椅子、棚が並べられており、様々な色のスリーピース・スーツに身を包んだ男たちが事務をしている。
そんな部屋の奥には、黒髪の若い男と鮫島、康裕の3人が立っていた。
「鮫島代表、港から入った情報によりますと、今朝から沖のほうで海賊が出没しているそうです。今のところ、輸送船が襲われたという情報は入っていませんが、警戒が必要かと……」
「ふむ、そうだな。わたしもこれから港へ行って、詳しい話を聞いてこよう。摩文仁君、君は港に着いたら、応援として船の護衛に加わりたまえ。わたしも今日1日、外出の予定はない。何かあれば、すぐここへ戻ってくるように」
「わかりました」
「よし、行こう」
鮫島は部屋の出入り口の引き戸を開け、康裕と共に外へ出ると、目の前を横切る道を右に曲がって歩き出した。
康裕は鮫島と共に歩きながら鋭い眼差しを見せ、左手に持った拵袋を握り締める。
多くの人々が通りを行き交う中、鮫島と康裕は道の彼方へと歩き去っていった。
一方、多くの人々が行き交う街の中心部には、平屋建ての大きな町屋が建っていた。
広い土間には複数の机と椅子、棚が並べられており、様々な色のスリーピース・スーツに身を包んだ男たちが事務をしている。
そんな部屋の奥には、黒髪の若い男と鮫島、康裕の3人が立っていた。
「鮫島代表、港から入った情報によりますと、今朝から沖のほうで海賊が出没しているそうです。今のところ、輸送船が襲われたという情報は入っていませんが、警戒が必要かと……」
「ふむ、そうだな。わたしもこれから港へ行って、詳しい話を聞いてこよう。摩文仁君、君は港に着いたら、応援として船の護衛に加わりたまえ。わたしも今日1日、外出の予定はない。何かあれば、すぐここへ戻ってくるように」
「わかりました」
「よし、行こう」
鮫島は部屋の出入り口の引き戸を開け、康裕と共に外へ出ると、目の前を横切る道を右に曲がって歩き出した。
康裕は鮫島と共に歩きながら鋭い眼差しを見せ、左手に持った拵袋を握り締める。
多くの人々が通りを行き交う中、鮫島と康裕は道の彼方へと歩き去っていった。
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