29 / 45
聖女と暗殺者、失敗する
感動の再会を分かち合っている横で聖女と暗殺者は虎視眈々と勇者の手から聖剣が落ちる瞬間を狙っていた。
「ゲイラン、私貴方に伝えたかったことがありましてよ!」
「ああ、俺もだ!」
「私貴方のことがずっと好きでしたわ。出会った頃から」
「俺も好きだった。なのにお前は俺が気持ちを伝える前に....」
「変なゲイランですわね」
そういい聖騎士が勇者を抱きしめる。その瞬間、勇者の手から聖剣が転がり落ちた。
聖女がその聖剣拾う。それが合図だった。
「ゲイランはずっと私のものですからね」
抱きついて離れない聖騎士を横目に暗殺者が短剣を勇者の首筋に突きたてる。
探検が弾かれるような感覚が襲ってくる。
「ラナさん?何をしてるんだ?」
あと一撃これを外せばもうここで殺すことはできない。私は勇者の言葉を一旦無視して、もう一度短剣を同じ首筋に刺しにいく。
だが何故か刺さらない。
「ラナさん本当にどうしたんだ?」
勇者が困った顔をしている。まさか仲間が自分を殺そうとしているだなんて思っていない顔だ。
「いえ、勇者様から嫌な雰囲気を感じまして....」
「嫌な雰囲気?ティーナ感じた?」
「少しだけ感じた。ラナはまだ勇者パーティーに入ってから日が浅いし、仕方ないと思う」
「そうだよな。結構に頻繁にいることだし。ラナさん次からそんなに気にしないでくれ」
「わかりました......」
私は内心冷や汗が止まらなかった。言い訳としてはかなり苦しかったはずだ。
「ところでミラいつまで抱きついてるの?」
勇者が聖騎士に声をかける。だがそこに居たのは聖騎士だったもの。
グールへと変貌を遂げていた。
「なんでミラがグールに!?」
驚いた勇者が聖騎士だったものを振り払おうとするが離れない。
「ティーナ!なんとかしてくれ」
「わかった。【ホーリーレイ】」
光属性中級魔法【ホーリーレイ】をグールに放ち、消滅させる。
消滅の間際に何か喋っていたが聞き取れることはなかった。
「色々あって疲れたな....」
「まさかグールが魔法を使うなんて思いませんでした。あの時感じた嫌な予感はそれだったのですね」
白々しく、暗殺者が言う。
「そうかもしれないね」
「とりあえず私がいる限りは大丈夫」
「そうだな。いつもありがとう」
そう言って今日自分を殺そうとしてた人間の頭を撫でる勇者。それはとても歪な光景にみえた。
聖女と暗殺者は聖女の部屋で反省会をしていた。
「失敗しましたね」
「ええ、ものの見事に」
「聖剣はなんとか勇者から引き剥がし、私が管理することになりましたがあの斬撃防いだ武具も特定しなければなりません」
「あれは防具によるものだと思いますが回数がわかりません。もしかしたら無限にということもあり得ます」
「そうなると脱がせるしかありませんが中々難しいですよね。いっそどちらかが夜這いにいって殺すというのも視野に入れておきましょうか」
「それはいい案かもしれません」
「なんにせよ、もう聖騎士は使えません。次はどうやって隙を作るかです。勇者の家族を人質に取るのも面白いかもしれませんね」
聖女の微笑みはやはり闇が深い。
「ゲイラン、私貴方に伝えたかったことがありましてよ!」
「ああ、俺もだ!」
「私貴方のことがずっと好きでしたわ。出会った頃から」
「俺も好きだった。なのにお前は俺が気持ちを伝える前に....」
「変なゲイランですわね」
そういい聖騎士が勇者を抱きしめる。その瞬間、勇者の手から聖剣が転がり落ちた。
聖女がその聖剣拾う。それが合図だった。
「ゲイランはずっと私のものですからね」
抱きついて離れない聖騎士を横目に暗殺者が短剣を勇者の首筋に突きたてる。
探検が弾かれるような感覚が襲ってくる。
「ラナさん?何をしてるんだ?」
あと一撃これを外せばもうここで殺すことはできない。私は勇者の言葉を一旦無視して、もう一度短剣を同じ首筋に刺しにいく。
だが何故か刺さらない。
「ラナさん本当にどうしたんだ?」
勇者が困った顔をしている。まさか仲間が自分を殺そうとしているだなんて思っていない顔だ。
「いえ、勇者様から嫌な雰囲気を感じまして....」
「嫌な雰囲気?ティーナ感じた?」
「少しだけ感じた。ラナはまだ勇者パーティーに入ってから日が浅いし、仕方ないと思う」
「そうだよな。結構に頻繁にいることだし。ラナさん次からそんなに気にしないでくれ」
「わかりました......」
私は内心冷や汗が止まらなかった。言い訳としてはかなり苦しかったはずだ。
「ところでミラいつまで抱きついてるの?」
勇者が聖騎士に声をかける。だがそこに居たのは聖騎士だったもの。
グールへと変貌を遂げていた。
「なんでミラがグールに!?」
驚いた勇者が聖騎士だったものを振り払おうとするが離れない。
「ティーナ!なんとかしてくれ」
「わかった。【ホーリーレイ】」
光属性中級魔法【ホーリーレイ】をグールに放ち、消滅させる。
消滅の間際に何か喋っていたが聞き取れることはなかった。
「色々あって疲れたな....」
「まさかグールが魔法を使うなんて思いませんでした。あの時感じた嫌な予感はそれだったのですね」
白々しく、暗殺者が言う。
「そうかもしれないね」
「とりあえず私がいる限りは大丈夫」
「そうだな。いつもありがとう」
そう言って今日自分を殺そうとしてた人間の頭を撫でる勇者。それはとても歪な光景にみえた。
聖女と暗殺者は聖女の部屋で反省会をしていた。
「失敗しましたね」
「ええ、ものの見事に」
「聖剣はなんとか勇者から引き剥がし、私が管理することになりましたがあの斬撃防いだ武具も特定しなければなりません」
「あれは防具によるものだと思いますが回数がわかりません。もしかしたら無限にということもあり得ます」
「そうなると脱がせるしかありませんが中々難しいですよね。いっそどちらかが夜這いにいって殺すというのも視野に入れておきましょうか」
「それはいい案かもしれません」
「なんにせよ、もう聖騎士は使えません。次はどうやって隙を作るかです。勇者の家族を人質に取るのも面白いかもしれませんね」
聖女の微笑みはやはり闇が深い。
あなたにおすすめの小説
神々に見捨てられし者、自力で最強へ
九頭七尾
ファンタジー
三大貴族の一角、アルベール家の長子として生まれた少年、ライズ。だが「祝福の儀」で何の天職も授かることができなかった彼は、『神々に見捨てられた者』と蔑まれ、一族を追放されてしまう。
「天職なし。最高じゃないか」
しかし彼は逆にこの状況を喜んだ。というのも、実はこの世界は、前世で彼がやり込んでいたゲーム【グランドワールド】にそっくりだったのだ。
天職を取得せずにゲームを始める「超ハードモード」こそが最強になれる道だと知るライズは、前世の知識を活かして成り上がっていく。
【完結】魅了の魔法にかけられて全てを失った俺は、最強の魔法剣士になり時を巻き戻す
金峯蓮華
ファンタジー
戦に負け、国が滅び、俺ひとりだけ生き残った。愛する女を失い、俺は死に場所を求め、傭兵となり各地を漂っていた。そんな時、ある男に声をかけられた。
「よぉ、にいちゃん。お前、魅了魔法がかかってるぜ。それも強烈に強いヤツだ。解いてやろうか?」
魅了魔法? なんだそれは?
その男との出会いが俺の人生を変えた。俺は時間をもどし、未来を変える。
R15は死のシーンがあるための保険です。
独自の異世界の物語です。
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
妹が聖女に選ばれました。姉が闇魔法使いだと周囲に知られない方が良いと思って家を出たのに、何故か王子様が追いかけて来ます。
向原 行人
ファンタジー
私、アルマには二つ下の可愛い妹がいます。
幼い頃から要領の良い妹は聖女に選ばれ、王子様と婚約したので……私は遠く離れた地で、大好きな魔法の研究に専念したいと思います。
最近は異空間へ自由に物を出し入れしたり、部分的に時間を戻したり出来るようになったんです!
勿論、この魔法の効果は街の皆さんにも活用を……いえ、無限に収納出来るので、安い時に小麦を買っていただけで、先見の明とかはありませんし、怪我をされた箇所の時間を戻しただけなので、治癒魔法とは違います。
だから私は聖女ではなくて、妹が……って、どうして王子様がこの地に来ているんですかっ!?
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
外れスキル《コピー》を授かったけど「無能」と言われて家を追放された~ だけど発動条件を満たせば"魔族のスキル"を発動することができるようだ~
空月そらら
ファンタジー
「鑑定ミスではありません。この子のスキルは《コピー》です。正直、稀に見る外れスキルですね、何せ発動条件が今だ未解明なのですから」
「何てことなの……」
「全く期待はずれだ」
私の名前はラゼル、十五歳になったんだけども、人生最悪のピンチに立たされている。
このファンタジックな世界では、15歳になった際、スキル鑑定を医者に受けさせられるんだが、困ったことに私は外れスキル《コピー》を当ててしまったらしい。
そして数年が経ち……案の定、私は家族から疎ましく感じられてーーついに追放されてしまう。
だけど私のスキルは発動条件を満たすことで、魔族のスキルをコピーできるようだ。
そして、私の能力が《外れスキル》ではなく、恐ろしい能力だということに気づく。
そんでこの能力を使いこなしていると、知らないうちに英雄と呼ばれていたんだけど?
私を追放した家族が戻ってきてほしいって泣きついてきたんだけど、もう戻らん。
私は最高の仲間と最強を目指すから。
追放された私の代わりに入った女、三日で国を滅ぼしたらしいですよ?
タマ マコト
ファンタジー
王国直属の宮廷魔導師・セレス・アルトレイン。
白銀の髪に琥珀の瞳を持つ、稀代の天才。
しかし、その才能はあまりに“美しすぎた”。
王妃リディアの嫉妬。
王太子レオンの盲信。
そして、セレスを庇うはずだった上官の沈黙。
「あなたの魔法は冷たい。心がこもっていないわ」
そう言われ、セレスは**『無能』の烙印**を押され、王国から追放される。
彼女はただ一言だけ残した。
「――この国の炎は、三日で尽きるでしょう。」
誰もそれを脅しとは受け取らなかった。
だがそれは、彼女が未来を見通す“預言魔法”の言葉だったのだ。
パーティーを追放されるどころか殺されかけたので、俺はあらゆる物をスキルに変える能力でやり返す
名無し
ファンタジー
パーティー内で逆境に立たされていたセクトは、固有能力取得による逆転劇を信じていたが、信頼していた仲間に裏切られた上に崖から突き落とされてしまう。近隣で活動していたパーティーのおかげで奇跡的に一命をとりとめたセクトは、かつての仲間たちへの復讐とともに、助けてくれた者たちへの恩返しを誓うのだった。
竜騎士の俺は勇者達によって無能者とされて王国から追放されました、俺にこんな事をしてきた勇者達はしっかりお返しをしてやります
しまうま弁当
ファンタジー
ホルキス王家に仕えていた竜騎士のジャンはある日大勇者クレシーと大賢者ラズバーによって追放を言い渡されたのだった。
納得できないジャンは必死に勇者クレシーに訴えたが、ジャンの意見は聞き入れられずにそのまま国外追放となってしまう。
ジャンは必ずクレシーとラズバーにこのお返しをすると誓ったのだった。
そしてジャンは国外にでるために国境の町カリーナに向かったのだが、国境の町カリーナが攻撃されてジャンも巻き込まれてしまったのだった。
竜騎士ジャンの無双活劇が今始まります。