世界最強の賢者、勇者パーティーを追放される~いまさら帰ってこいと言われてももう遅い俺は拾ってくれた最強のお姫様と幸せに過ごす~

aoi

文字の大きさ
30 / 45

賢者とお姫様、魔法の新しい一面を知る

しおりを挟む
 旅の途中宿屋で朝ごはんをノアさんと食べていた。
「そういえばマギは将来どんな家が欲しいですか?」
「どんな家ですか」
「ええ。将来城を出るのであれば家も必要でしょう?」
「まあそうですが。やけに唐突ですね」
「いえ、前にそういうお話になった時に結局聞けず仕舞いでしたから」
「そういえばそうでした。うーん、そもそも俺はきちんとした家に住んだことがないんですよね」
「どういうことですか?」
「こんなこと言ったらノアさんは離れてしまうかもしれませんが俺、孤児なんですよ。村が魔族に襲われ、両親を亡くしそこからずっと」
「そうだったんですね....。それはさぞ辛かったでしょう」
 ノアさんが俺の頭を撫でてくる。思っていた反応と違う。俺の知り合いの聖女よりこの人の方が聖女なんじゃないか?そんな考えすら浮かんでくる。


「何か思っていた反応と違いますね」
「マギ、私はその人の生い立ちで人を選びません。大切なのはその人の今ではないですか?」
「それは確かにそうですね」
「残念ながらそういう考えをできる貴族や王族、皇族が少ないのも事実です。私はいつかそれを変えたいとも思いますが」
「流石ノアさんですね....」
「いえ、そんなことは。それでどんな家に住んでみたいですか?城みたいなお屋敷とかですか?」
「そうですねぇ。強いて言うなら普通の家ですね。屋敷でも城でもなんでもなくただの民家に住んでみたいです」
「それはいいですね。私もそんな家に住んでみたいです。生まれてこの方、城と宿屋でしか過ごしことありませんから」
「そう考えるとノアさんと俺は少し似ているのかもしれませんね」


 俺達はそんな話をした後、買い物に来ていた。
「今日は何を買いに行くんですか?」
「ノアさんの2本目の刀とかはどうです?」
「そうですね。ここの町には腕利きのドワーフの方がいるという噂も耳にしましたし、丁度いいかもしれません」
「後は防具ですかね」
「確かにマギのローブはそろそろ買い換えた方がいいかもしれません。私はダメージを喰らわないので別にいいのですが....」
「いえ、俺はノアさんの防具も修復をした方がいいと思いますよ。目に見えないダメージがありますし」
「言われてみるとそうですね。失念していました....。これから戦闘も続きますしこれを機にきちんと整備しましょう」


 俺とノアさんは腕利きのドワーフの工房に来ていた。
「ここみたいですね」
「ええ。とても工房には見えませんが」
 どう見てもただの一軒家だ。
「ごめんください。どなたか居ますか?」
「なんじゃ?お主ら....って嬢ちゃんその刀見せてくれないか?」
「ええ、いいですけど」
 そういいノアさんが刀を差し出す。
「嬢ちゃんこれをどこで手に入れた?」
「帝都のとある武器屋で」
「帝都....。ああそういうことか。通りでいい刀だと思ったぜ」
 そう言って刀を返すドワーフ。
「実はこれと同じぐらいのものを一振り作って欲しいんだ」
「兄ちゃん悪いがそれは難しい。それはドワーフ1の腕利きが作ったものだ。俺は町では1番かもしれないがそいつには追いつけない。そいつに頼むんだ」
「そうだったんですか....。じゃあ防具だけでも整備をお願いしていいですか?」
「まあそれなら....ってこれも聖剣なにのしろもんじゃねぇか。無理だ無理!すまないが帰ってくれ」
 俺達は半ば追い出される形で工房を出る。


「マギ、そんないいものを私にプレゼントしてくださっていたんですね」
「いえ俺も知りませんでした。今度帝都に戻った時にドワーフのおじさんに聞いてみます....。それとノアさんの防具そんなにすごいものだったんですね」
「元はただのオリハルコンですよ。ただ聖属性は武器や防具を育てる性質もあるのでそれのせいでしょう」
「そんな効果もあったんですね....」
「まあいまの今までただの伝説だと思っていましたが」
「俺もそう思っていましたよ....。もしかしてその刀もゆくゆくはそうなっていくんですかね」
「恐らくは。早めに2本目を作った方がいいかもしれません」
「そうですね。では一回程度に戻りますか」
「そうしましょう」
 こうして俺とノアさんは2本目の刀を作る為に帝都に戻ることにした。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

妹が聖女の再来と呼ばれているようです

田尾風香
ファンタジー
ダンジョンのある辺境の地で回復術士として働いていたけど、父に呼び戻されてモンテリーノ学校に入学した。そこには、私の婚約者であるファルター殿下と、腹違いの妹であるピーアがいたんだけど。 「マレン・メクレンブルク! 貴様とは婚約破棄する!」  どうやらファルター殿下は、"低能"と呼ばれている私じゃなく、"聖女の再来"とまで呼ばれるくらいに成績の良い妹と婚約したいらしい。 それは別に構わない。国王陛下の裁定で無事に婚約破棄が成った直後、私に婚約を申し込んできたのは、辺境の地で一緒だったハインリヒ様だった。 戸惑う日々を送る私を余所に、事件が起こる。――学校に、ダンジョンが出現したのだった。 更新は不定期です。

無能な勇者はいらないと辺境へ追放されたのでチートアイテム【ミストルティン】を使って辺境をゆるりと開拓しようと思います

長尾 隆生
ファンタジー
仕事帰りに怪しげな占い師に『この先不幸に見舞われるが、これを持っていれば幸せになれる』と、小枝を500円で押し売りされた直後、異世界へ召喚されてしまうリュウジ。 しかし勇者として召喚されたのに、彼にはチート能力も何もないことが鑑定によって判明する。 途端に手のひらを返され『無能勇者』というレッテルを貼られずさんな扱いを受けた上に、一方的にリュウジは凶悪な魔物が住む地へ追放されてしまう。 しかしリュウジは知る。あの胡散臭い占い師に押し売りされた小枝が【ミストルティン】という様々なアイテムを吸収し、その力を自由自在に振るうことが可能で、更に経験を積めばレベルアップしてさらなる強力な能力を手に入れることが出来るチートアイテムだったことに。 「ミストルティン。アブソープション!」 『了解しましたマスター。レベルアップして新しいスキルを覚えました』 「やった! これでまた便利になるな」   これはワンコインで押し売りされた小枝を手に異世界へ突然召喚され無能とレッテルを貼られた男が幸せを掴む物語。 ~ワンコインで買った万能アイテムで幸せな人生を目指します~

お荷物認定を受けてSSS級PTを追放されました。でも実は俺がいたからSSS級になれていたようです。

幌須 慶治
ファンタジー
S級冒険者PT『疾風の英雄』 電光石火の攻撃で凶悪なモンスターを次々討伐して瞬く間に最上級ランクまで上がった冒険者の夢を体現するPTである。 龍狩りの一閃ゲラートを筆頭に極炎のバーバラ、岩盤砕きガイル、地竜射抜くローラの4人の圧倒的な火力を以って凶悪モンスターを次々と打ち倒していく姿は冒険者どころか庶民の憧れを一身に集めていた。 そんな中で俺、ロイドはただの盾持ち兼荷物運びとして見られている。 盾持ちなのだからと他の4人が動く前に現地で相手の注意を引き、模擬戦の時は2対1での攻撃を受ける。 当然地味な役割なのだから居ても居なくても気にも留められずに居ないものとして扱われる。 今日もそうして地竜を討伐して、俺は1人後処理をしてからギルドに戻る。 ようやく帰り着いた頃には日も沈み酒場で祝杯を挙げる仲間たちに報酬を私に近づいた時にそれは起こる。 ニヤついた目をしたゲラートが言い放つ 「ロイド、お前役にたたなすぎるからクビな!」 全員の目と口が弧を描いたのが見えた。 一応毎日更新目指して、15話位で終わる予定です。 作品紹介に出てる人物、主人公以外重要じゃないのはご愛嬌() 15話で終わる気がしないので終わるまで延長します、脱線多くてごめんなさい 2020/7/26

【完結】偽物聖女として追放される予定ですが、続編の知識を活かして仕返しします

ユユ
ファンタジー
聖女と認定され 王子妃になったのに 11年後、もう一人 聖女認定された。 王子は同じ聖女なら美人がいいと 元の聖女を偽物として追放した。 後に二人に天罰が降る。 これが この体に入る前の世界で読んだ Web小説の本編。 だけど、読者からの激しいクレームに遭い 救済続編が書かれた。 その激しいクレームを入れた 読者の一人が私だった。 異世界の追放予定の聖女の中に 入り込んだ私は小説の知識を 活用して対策をした。 大人しく追放なんてさせない! * 作り話です。 * 長くはしないつもりなのでサクサクいきます。 * 短編にしましたが、うっかり長くなったらごめんなさい。 * 掲載は3日に一度。

婚約破棄されたので四大精霊と国を出ます

今川幸乃
ファンタジー
公爵令嬢である私シルア・アリュシオンはアドラント王国第一王子クリストフと政略婚約していたが、私だけが精霊と会話をすることが出来るのを、あろうことか悪魔と話しているという言いがかりをつけられて婚約破棄される。 しかもクリストフはアイリスという女にデレデレしている。 王宮を追い出された私だったが、地水火風を司る四大精霊も私についてきてくれたので、精霊の力を借りた私は強力な魔法を使えるようになった。 そして隣国マナライト王国の王子アルツリヒトの招待を受けた。 一方、精霊の加護を失った王国には次々と災厄が訪れるのだった。 ※「小説家になろう」「カクヨム」から転載 ※3/8~ 改稿中

元皇子の寄り道だらけの逃避行 ~幽閉されたので国を捨てて辺境でゆっくりします~

下昴しん
ファンタジー
武力で領土を拡大するベギラス帝国に二人の皇子がいた。魔法研究に腐心する兄と、武力に優れ軍を指揮する弟。 二人の父である皇帝は、軍略会議を軽んじた兄のフェアを断罪する。 帝国は武力を求めていたのだ。 フェアに一方的に告げられた罪状は、敵前逃亡。皇帝の第一継承権を持つ皇子の座から一転して、罪人になってしまう。 帝都の片隅にある独房に幽閉されるフェア。 「ここから逃げて、田舎に籠るか」 給仕しか来ないような牢獄で、フェアは脱出を考えていた。 帝都においてフェアを超える魔法使いはいない。そのことを知っているのはごく限られた人物だけだった。 鍵をあけて牢を出ると、給仕に化けた義妹のマトビアが現れる。 「私も連れて行ってください、お兄様」 「いやだ」 止めるフェアに、強引なマトビア。 なんだかんだでベギラス帝国の元皇子と皇女の、ゆるすぎる逃亡劇が始まった──。 ※カクヨム様、小説家になろう様でも投稿中。

微妙なバフなどもういらないと追放された補助魔法使い、バフ3000倍で敵の肉体を内部から破壊して無双する

こげ丸
ファンタジー
「微妙なバフなどもういらないんだよ!」 そう言われて冒険者パーティーを追放されたフォーレスト。 だが、仲間だと思っていたパーティーメンバーからの仕打ちは、それだけに留まらなかった。 「もうちょっと抵抗頑張んないと……妹を酷い目にあわせちゃうわよ?」 窮地に追い込まれたフォーレスト。 だが、バフの新たな可能性に気付いたその時、復讐はなされた。 こいつら……壊しちゃえば良いだけじゃないか。 これは、絶望の淵からバフの新たな可能性を見いだし、高みを目指すに至った補助魔法使いフォーレストが最強に至るまでの物語。

自分が作ったSSSランクパーティから追放されたおっさんは、自分の幸せを求めて彷徨い歩く。〜十数年酷使した体は最強になっていたようです〜

ねっとり
ファンタジー
世界一強いと言われているSSSランクの冒険者パーティ。 その一員であるケイド。 スーパーサブとしてずっと同行していたが、パーティメンバーからはただのパシリとして使われていた。 戦闘は役立たず。荷物持ちにしかならないお荷物だと。 それでも彼はこのパーティでやって来ていた。 彼がスカウトしたメンバーと一緒に冒険をしたかったからだ。 ある日仲間のミスをケイドのせいにされ、そのままパーティを追い出される。 途方にくれ、なんの目的も持たずにふらふらする日々。 だが、彼自身が気付いていない能力があった。 ずっと荷物持ちやパシリをして来たケイドは、筋力も敏捷も凄まじく成長していた。 その事実をとあるきっかけで知り、喜んだ。 自分は戦闘もできる。 もう荷物持ちだけではないのだと。 見捨てられたパーティがどうなろうと知ったこっちゃない。 むしろもう自分を卑下する必要もない。 我慢しなくていいのだ。 ケイドは自分の幸せを探すために旅へと出る。 ※小説家になろう様でも連載中

処理中です...