『濁』なる俺は『清』なる幼馴染と決別する

はにわ

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プロローグ

待ち人来たる

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「通ってヨシ!なんだい今日は休みだったのかい?」

第1区と第2区を繋ぐ門にて、いつものように通行証代わりのブレスレットを見せたゴウキに門番は訊ねた。


「あぁ、休みだ」


ここでも謹慎中だとは言わない。
だが、門番の反応は今日これまで会った誰とも違っていた。


「嘘つけ。謹慎か何かだろ?」


「ファッ!?し、知ってるのかよ!?」


思わず門番に知られていたものだと思ったゴウキだったが、実際には少し違っていた。


「カマかけたんだけど、まさか本当にそうだとはな~ 普段の休日と違って何か元気なさそうな顔してたからもしかしたらと思ったんだけど」


「・・・ぐ」


カマかけられたと知り、口を噤むゴウキ。ほぼ毎日顔を合わせているというのも考え物だ。ちょっとした変化でいろいろすぐに悟られてしまう。クレアやミリアもそうだ。気づいてほしくないところで気づいてしまう、そんな面倒くささがある。


「まぁ普段からゴウキは働きすぎなんだからさ、少しは休んだほうがいいんだって」


門番たちは知っている。ゴウキが勇者パーティーの中で誰よりも動いていることを。プライベートのときでも、街を巡ってこまめに店に顔を出し、冒険に役に立つ掘り出し物がないか開拓する。


「しばらく休んで、実際にゴウキがいなくなったらどうなるのか思い知ってもらったほうがいいと思うぞ」


「・・・いや、それはいい・・・早めに復帰できるようにするわ」


ゴウキは一瞬だけ門番の言うことを考えたが、実際にその通りにしたとき、リフトやらが予算から何から特に考えずに買い物をして、財務状況が悪化して取り返すのに奔放することになる・・・そんな未来が見えた。
門番と手を振って別れると、ゴウキは自分が住んでいるアパートメントへ帰り着いた。第1区の中では比較的質素な造りだが、大通りや勇者パーティーの拠点に近く、便が良いところなので家賃は王都でも高い部類に入る物件だった。少なくとも3区や4区住みの稼ぎなら到底住むことのできないようなところである。ここをゴウキは学生時代は国の補助で、今は勇者パーティーの一員という特権で、自身は一銭も払うことなく住んでいた。

勇者パーティーは冒険者としてはまだ格別な成果をそれほど上げていないのに、これでいいのかとゴウキは罪悪感を今でも少し感じている。勇者不要論を叫ぶ連中の気持ちもわからなくないなとさえ思っている。
良いわけがない。
やはり謹慎明けにはより難度の高いダンジョンや討伐依頼を積極的に受けるべきだと進言しよう、そう考えて自分の部屋の前まで来たゴウキは、そこで自分を待つ人がいることに気付く。
クレアがそこにいた。
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