156 / 508
ゴウキ・ファミリー
騎士団の新たな問題 その2
しおりを挟む
王都の治安はアンドレの逮捕を機に改善するかと思われたが、実際はやや悪化した。元締めのアンドレがいなくなるということは、犯罪者の掲げる看板が無くなったと同時に、抑止力の喪失も意味する。
アンドレのの逮捕・・・正確には実質的な元締めであったゴルドーとその仲間が行方不明になったことにより、半グレ達の統制が失われた。
テリトリー関係なく彼らが犯罪を行い治安が悪化し、群れと群れが衝突して事件が起き、ただでさえ人員不足にあえぐ憲兵は更に激務に追われることになる。結果、十分な見回りも出来なくなり、更にそれが治安の悪化を招く。
逮捕者も多く出たが、一向に犯罪が減る様子がない。
これに関しては現状、このまま取り締まりを徹底するしかないだろう。
だが、より大きな問題は内部調査によって発覚した騎士団の汚職の実態だ。
セントラルギルドの一件により諜報部を動員して内部調査を徹底したところ、謹慎程度では済まされないほどの汚職に手を染めた騎士が多くいることが発覚したのだ。
邸の警備巡回を強化するという約束の代わりに貴族から報酬を貰っていた者、不正な売春の斡旋業者から賄賂を貰うことで彼らの商いに目を瞑っていた者、犯罪者からの押収品をちょろまかした者、任務中知りえた情報を使い、恐喝を行っていた者、騎士という立場を使って女性に無理矢理関係を迫っていた者、とにかく例を挙げればキリが無かった。
王都の治安が悪いということの理由に冒険者が集まるから、というのは最大の理由であるかもしれないが、秩序を守るべき騎士団がこの体たらくでは治安の改善など望めるまいとラルグスは恥じる。
まだ調査中ではあるが、暫定分だけでも免職させることになるだろう騎士の数は三桁に到達する。これによりまた治安維持に回せるだけの騎士が数を減らす。
ラルグスは人員の再配置をこれから考えねばならぬと思うと、頭が痛くなった。まずい珈琲を一気に飲み干すと、深い溜め息をつく。
悪化した治安、犯罪者を取り締まる騎士の大量免職、行きつく先は地獄だが、しかし犯罪に手を染めた騎士を厳しく処分しないと、騎士団の腐敗が止まることはない。
このままではいけない、抜本から変えなければならない。ラルグスはこれを緊急の課題とした。
外敵など勇者や冒険者にでも任せておけば良い。だが、今王都を転覆させかねない脅威は内敵にあり、それを排除できるのは自分だけだとラルグスは危機感を感じていた。
アンドレのの逮捕・・・正確には実質的な元締めであったゴルドーとその仲間が行方不明になったことにより、半グレ達の統制が失われた。
テリトリー関係なく彼らが犯罪を行い治安が悪化し、群れと群れが衝突して事件が起き、ただでさえ人員不足にあえぐ憲兵は更に激務に追われることになる。結果、十分な見回りも出来なくなり、更にそれが治安の悪化を招く。
逮捕者も多く出たが、一向に犯罪が減る様子がない。
これに関しては現状、このまま取り締まりを徹底するしかないだろう。
だが、より大きな問題は内部調査によって発覚した騎士団の汚職の実態だ。
セントラルギルドの一件により諜報部を動員して内部調査を徹底したところ、謹慎程度では済まされないほどの汚職に手を染めた騎士が多くいることが発覚したのだ。
邸の警備巡回を強化するという約束の代わりに貴族から報酬を貰っていた者、不正な売春の斡旋業者から賄賂を貰うことで彼らの商いに目を瞑っていた者、犯罪者からの押収品をちょろまかした者、任務中知りえた情報を使い、恐喝を行っていた者、騎士という立場を使って女性に無理矢理関係を迫っていた者、とにかく例を挙げればキリが無かった。
王都の治安が悪いということの理由に冒険者が集まるから、というのは最大の理由であるかもしれないが、秩序を守るべき騎士団がこの体たらくでは治安の改善など望めるまいとラルグスは恥じる。
まだ調査中ではあるが、暫定分だけでも免職させることになるだろう騎士の数は三桁に到達する。これによりまた治安維持に回せるだけの騎士が数を減らす。
ラルグスは人員の再配置をこれから考えねばならぬと思うと、頭が痛くなった。まずい珈琲を一気に飲み干すと、深い溜め息をつく。
悪化した治安、犯罪者を取り締まる騎士の大量免職、行きつく先は地獄だが、しかし犯罪に手を染めた騎士を厳しく処分しないと、騎士団の腐敗が止まることはない。
このままではいけない、抜本から変えなければならない。ラルグスはこれを緊急の課題とした。
外敵など勇者や冒険者にでも任せておけば良い。だが、今王都を転覆させかねない脅威は内敵にあり、それを排除できるのは自分だけだとラルグスは危機感を感じていた。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
友達の妹が、入浴してる。
つきのはい
恋愛
「交換してみない?」
冴えない高校生の藤堂夏弥は、親友のオシャレでモテまくり同級生、鈴川洋平にバカげた話を持ちかけられる。
それは、お互い現在同居中の妹達、藤堂秋乃と鈴川美咲を交換して生活しようというものだった。
鈴川美咲は、美男子の洋平に勝るとも劣らない美少女なのだけれど、男子に嫌悪感を示し、夏弥とも形式的な会話しかしなかった。
冴えない男子と冷めがちな女子の距離感が、二人暮らしのなかで徐々に変わっていく。
そんなラブコメディです。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
陰キャの俺が学園のアイドルがびしょびしょに濡れているのを見てしまった件
暁ノ鳥
キャラ文芸
陰キャの俺は見てしまった。雨の日、校舎裏で制服を濡らし恍惚とする学園アイドルの姿を。「見ちゃったのね」――その日から俺は彼女の“秘密の共犯者”に!? 特殊な性癖を持つ彼女の無茶な「実験」に振り回され、身も心も支配される日々の始まり。二人の禁断の関係の行方は?。二人の禁断の関係が今、始まる!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる