『濁』なる俺は『清』なる幼馴染と決別する

はにわ

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ゴウキ・ファミリー

セントラルギルドの変化 その2

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「あー、ウチはいいよ。余所でお願いしたから」


「間に合ってるね」


「余所じゃこの価格でやってくれてるけど、おたくら安くしてくれるの?」



ギルド職員ラッツは、営業しにいった先々でこれまでと違った反応が返ってきたことに驚愕した。
どこもセントラルギルドによる巡回警備の依頼の営業を歓迎することはなく、既に他に仕事を頼んで間に合っているという。
「適当なところに頼んだところで、雑な仕事をされますよ。ウチのように信頼と実績のあるところじゃないと」と言うと「実際にうちは何度か世話になって効果が出ている」と返され、価格で勝負しようとすると競合相手はセントラルギルドの相場の半額以下の金額でやっていると言われ、全く取り付く島のない有様であった。
そして何より競合相手というのはこれまでライバルらしいライバルとすら認識していなかったフォースギルドであるというのも、またラッツを一層焦らせる。
そう、ゴウキ・ファミリーのことである。


(まずいぞ・・・営業に出ておいて、手ぶらどころかフォースギルドとの競合で負けたなんて言ったら・・・)


ここ最近、自分のところのボスであるセントラルギルドのギルドマスターが、フォースギルドに対して並みならぬ対抗心を燃やしていることを知っているラッツは、このままギルドに帰ったときのことを想定して青ざめる。果たして叱責で済むのだろうか?地方に左遷なんてことにもなりかねない。


「あわわわわ・・・」


なんとしても警備の仕事を取って来ねばならない!ラッツはとにかく歩き回り、顧客になりそうなところをひたすらに回った。これまでは自分を歓迎してくれた飲食店の数々が、今はあしらうような態度で接してくることに戸惑いをラッツは感じていた。今まで黙っていても仕事が舞い込んできている状態だったのが、急に貪欲に取りに行かねばならないようになったことで、時間の経過とともにラッツは焦りに焦った。

そして、ラッツはついに数件の依頼を取り付ける。


「フォースギルドに頼もうかどうするか迷っていたけど、まぁそこまで安くしてくれるなら・・・」


「いま丁度キャンペーンをやっておりまして。安心して我々にお任せください」


ラッツは採算ラインを割った不当な割引でどうにか依頼をもぎ取った。
今は赤字でも、こうしていくつも競合相手より安い金額で依頼をもぎ取り、ライバルを潰してから値上げをして元を取るーー 古典的な手法だが、現段階ではこれより他に方法が無かった。結果さえ出せば今回の赤字は大目に見てくれるだろう・・・ ラッツはそのように楽観的に考えていた。
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