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忍者スミレ
年長者達の油断
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「次期若旦那。冷静になりなされ」
怒りに震えるサスケの肩を、十勇士の一人がポンと叩いた。
「やられた奴らは揃いも揃って十勇士の中でも未熟なゴミばかり。十勇士と名乗らせるのも抵抗があったくらいでさぁ。残った我らは奴らとは違う。落ち着いてやれば、スミレ嬢なんぞ恐れるもんじゃありませんわ。堂々としなせぇ」
怒りで内心荒れ狂っているサスケと違い、残った十勇士達は皆余裕の笑みを浮かべてさえいた。
残りの十勇士は皆が40以上の歳を重ねているベテラン忍者だ。
これに対して先に死んだ4人の十勇士は皆が20代と、まだまだ若い忍者だった。
才には溢れていたが、残るベテラン十勇士からすると粗削りも粗削りの未熟者でしかない。
むしろサスケですら、彼らからすれば半人前。
それだけ懐が深く、頼りになる存在だけにサスケはシンゾウに無理を言ってまで十勇士をバルジ王国まで連れてきたのだ。スミレがどれだけ抵抗をしようと、彼らに任せれば必ず力づくでも連れて帰ることが出来ると確信していた。
そう考えていた時だった。
パシュッ
突然、拳大のボールのようなものがサスケ達の元に投げ込まれる。
それは小型の爆弾であった。
更なるスミレの攻撃である。
ドォォォォン
大きさのわりに大きな爆炎を放ち、サスケ達がそれまでいたところは一瞬にして火の海になった。
だが人影はない。
瞬時に危険を察知した彼らは、またもすぐさま飛びのいて爆炎を回避していた。
スミレが彼らに投げたのは、忍者が好んで使う道具ではなく、王都で培った技術を応用した新型の物である。
姿形は忍者が使う爆弾にも似ていたが、その爆炎の大きさは倍以上もあった。
「むぅっ!?」
サスケ達は爆弾に気付き回避したことで、爆炎にこそ巻き込まれなかったが、彼らは自分の体に異変が起きていることに気付く。
「体の動きが・・・鈍い!?」
サスケ達はすぐにこれがスミレの仕業であると察する。
痺れ薬のようなものが辺り一帯にばら蒔かれ、自分達はそれを吸い込んでしまったと気付いた。
「ぐっ・・・」
サスケ達は体の自由が奪われ、這うように動いていたが、やがて力尽きて地面に突っ伏す。手足が麻痺し、満足に動くことが出来なかった。
それを建物の上から見下ろす影が一つ。スミレだった。
「結局あんたらも油断してるだろ。ま、悪く思うなよ」
魔術の符を組み込んだ、特別強力な爆弾を手に持っている。サスケ達を一網打尽にするべく、スミレはそれを彼らの元へ放り投げた。
怒りに震えるサスケの肩を、十勇士の一人がポンと叩いた。
「やられた奴らは揃いも揃って十勇士の中でも未熟なゴミばかり。十勇士と名乗らせるのも抵抗があったくらいでさぁ。残った我らは奴らとは違う。落ち着いてやれば、スミレ嬢なんぞ恐れるもんじゃありませんわ。堂々としなせぇ」
怒りで内心荒れ狂っているサスケと違い、残った十勇士達は皆余裕の笑みを浮かべてさえいた。
残りの十勇士は皆が40以上の歳を重ねているベテラン忍者だ。
これに対して先に死んだ4人の十勇士は皆が20代と、まだまだ若い忍者だった。
才には溢れていたが、残るベテラン十勇士からすると粗削りも粗削りの未熟者でしかない。
むしろサスケですら、彼らからすれば半人前。
それだけ懐が深く、頼りになる存在だけにサスケはシンゾウに無理を言ってまで十勇士をバルジ王国まで連れてきたのだ。スミレがどれだけ抵抗をしようと、彼らに任せれば必ず力づくでも連れて帰ることが出来ると確信していた。
そう考えていた時だった。
パシュッ
突然、拳大のボールのようなものがサスケ達の元に投げ込まれる。
それは小型の爆弾であった。
更なるスミレの攻撃である。
ドォォォォン
大きさのわりに大きな爆炎を放ち、サスケ達がそれまでいたところは一瞬にして火の海になった。
だが人影はない。
瞬時に危険を察知した彼らは、またもすぐさま飛びのいて爆炎を回避していた。
スミレが彼らに投げたのは、忍者が好んで使う道具ではなく、王都で培った技術を応用した新型の物である。
姿形は忍者が使う爆弾にも似ていたが、その爆炎の大きさは倍以上もあった。
「むぅっ!?」
サスケ達は爆弾に気付き回避したことで、爆炎にこそ巻き込まれなかったが、彼らは自分の体に異変が起きていることに気付く。
「体の動きが・・・鈍い!?」
サスケ達はすぐにこれがスミレの仕業であると察する。
痺れ薬のようなものが辺り一帯にばら蒔かれ、自分達はそれを吸い込んでしまったと気付いた。
「ぐっ・・・」
サスケ達は体の自由が奪われ、這うように動いていたが、やがて力尽きて地面に突っ伏す。手足が麻痺し、満足に動くことが出来なかった。
それを建物の上から見下ろす影が一つ。スミレだった。
「結局あんたらも油断してるだろ。ま、悪く思うなよ」
魔術の符を組み込んだ、特別強力な爆弾を手に持っている。サスケ達を一網打尽にするべく、スミレはそれを彼らの元へ放り投げた。
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