『濁』なる俺は『清』なる幼馴染と決別する

はにわ

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忍者スミレ

覚悟

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「勝利を確信して油断したな。本当に詰めが甘いのぅスミレ」


倒れていた状態から起き上がったのは、十勇士の一人70代の老人であるイガノだった。
イガノはクナイを取り出し、それをスミレの体に突き立てる。


ザクッ


「ぐっ・・・!」


スミレは苦痛に顔を歪めるが、瞬時に自分の体に異変が起きたことを察する。



(やべ・・・体が・・・)


スミレにの体に回ったのは、痺れの毒である。
イガノのクナイの刃に塗ってあった毒が、スミレの体の自由を奪っていく。

スミレは己の迂闊さを呪った。
毒を使って敵を全員行動不能にせしめたと確信してしまったがために、自分の防御がおろそかになってしまったことを恥じる。

忍者は騙すが常。
勝利に焦り目の曇ったスミレは、毒に倒れたフリをして糸の罠を張られていたことに気が付かなかった。


「スミレよ忘れたか?ワシぁ毒の専門家じゃぞ?毒でワシに抜け駆けしようとは間抜けよのう」


イガノは以前スミレとクレアが戦ったときも現場で監視をしていた。
そのときにスミレが使った毒霧を一部採取し、分析していたのである。イガノはスミレ捕獲時にそれが使用されることを警戒し、予め耐性のつく薬を飲んでいた。


「ギリギリの修羅に身を投じてなければ、勘はどんどん鈍っていく。ワシらが口を酸っぱくて教えていたであろうスミレよ?お前は平穏に身を委ねているうちに、すっかり忍者のしての勘を忘れてしまっていたようだな」


糸と毒で動けなくなったスミレを傍目にしながら、イガノは倒れた他の仲間を自分の作った薬で介抱した。


「とはいえ、イガノさんがいなければ我々は全滅だった可能性がある。スミレ、君なりに大分よくやってくれたね」


動けるようになったサスケは言葉こそ落ち着いているが、その表情には隠せない苛立ちの色があった。
スミレによっていっぱい食わされ仲間を失ったどころか、自分まで命の危険に晒されたからである。


「少しばかり痛い目に遭わせる程度で済まそうと最初は考えていたが、気が変わった。これはもう少しきついおしおきをしないといけないみたいだね。でないと、僕の沽券に関わる話だから」


糸にくくられ毒の効いたスミレは、サスケ達に抗う術を持たない。
スミレはこの後自分に何が起こるのか想像し、覚悟を決めた。
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