19 / 42
19.乙女ゲーム部
しおりを挟む
連休明けたよ!
「あ、い、いのり、おはよ。」
「あ、だ、だいきくん、おはよー。」
なんでこのふたりこんなに気まずそうなの!?本を借りただけじゃないのかな……?そしてそして、やっと、佐和田くんの連絡先をゲットしました!連休様様だね。
「乃希。宿題見せて。」
「怜、それは出来ない。自分でやりやがれ。」
「……ちっ。」
み、見せてあげたいけど……ダメだよね。
「成績は悪くないんだし、宿題くらいちゃんとしろよな。」
あぁ、八神くんがモテる理由が、最近よく分かる。しっかり者で、イケメンで、運動も勉強も出来て、優しくて、お茶目で。そりゃ、みんな好きになりますよ。それでも私は、佐和田くんが不意に魅せる微笑みが大好き。いつもは、他人事には興味なしみたいな顔してるのに、笑った時は、どこかの国の王子様みたい。なんだろう、なんて言うんだろう……ふわって笑うんだよね。それがすごく、魅力的で。
「紗華~、購買部行こ~。」
「はーい。」
私と茉琴は教室と比べて3倍くらいの気温の廊下を歩いた。
「暑~!」
「暑いね。」
「……ねぇねぇ紗華。いのりと八神くん、何かあったのかな??」
す、すごく嬉しそうに……。
「あ、あったんじゃない?気まずそうだったよね。」
「うんうん!……好きって言ったのかなぁ。」
「えっ。」
「八神くんが紗華のこと好きで、紗華には言いにくかったみたいだけど、いのりは八神くんのことが好きなんだよ。」
「あぁ、まぁ。そうだろうねぇ。」
「ねー。あ!てかさ、聞いて!元カレとまだ連絡取り合ってるんだけどさ」
「うん。それはどうかと思うな。」
「えへへ。あ、で、大翔、吹奏楽部なんだけどね、部員の写真を送ってもらったんだけど、イケメンしかいないから見てほしい!」
「マジか。見たいね。」
「教室に携帯あるから、ちょいと待ってね。マジでね、乙女ゲーム部って呼ばれてるだけある!」
「お、乙女ゲーム部?」
「うん。部員全員が男の子かつイケメンだからだって。自分で言うあたり、はっ!」
「やめてやめて怖いわ。」
茉琴は購買部でシャー芯を買って、私はノートなんかを眺めて、教室に戻った。
「ほらほら見て見て!!」
楽しそうに私に携帯画面を見せた。
「……うわうわすごいすごい!クオリティ高い!」
たしかにどの男子もイケメンだった。
「あ、この人好き。」
「あ!この人ね、この人と超絶仲良しなんだって!」
「ほう。あなたの好物ね。」
「うんうんうんうん。ほらだって見て、肩を組んでらっしゃる。」
「良かったねぇ。」
「うむうむむ。」
茉琴は嬉しそうに自分の元カレをどアップにして見せつけた。
「でも一番イケメンでしょ。」
「うん。否定できない。」
「ね。この後輩さん私たちと同い年らしいんだけど、189cmなんだって。超デカイ!」
「それはでっかい!」
それから茉琴に、この吹部のここが沼深い!みたいな話を割と長くされた。
乃希が小鳥遊さんと目を合わせて照れてる。なんだろうこれは。どういうことだろう。
「乃希。」
「ん?」
「……いや。なんでもない。」
乃希って、けっこう飽き性なのかな。長く一緒に居ても分からないことは結構ある。僕のことをどう思っているのかとか、案外分からない。
「なぁ、怜。」
「ん。」
「見てこれ。」
カバンからごそごそと何かを取り出した。本?
「あのね、この小説にあれが出てきたんだよ。えっと……。」
ページをペラペラとめくる。
「あ!ほら!カトレア!」
「あぁ。10月14日の花。」
「そうそう!あ!俺の日のやつって!」
「よく覚えてたね。」
「怜が教えてくれたもんな~!」
カトレア。そうそう。誕生花なんてのにハマってた時期もあって。周りの人の誕生花をたくさん調べては自慢してた。ちなみに僕は、ハナキリンってやつ。乃希は小説の続きを読み始めた。自由なやつだ。飽き性だと思わせたら今度は、そんなに昔のことを覚えてる。まぁ、そんなとこが好きなんだけどさ。乃希には、幸せになって欲しいと思う。
To be continued…
「あ、い、いのり、おはよ。」
「あ、だ、だいきくん、おはよー。」
なんでこのふたりこんなに気まずそうなの!?本を借りただけじゃないのかな……?そしてそして、やっと、佐和田くんの連絡先をゲットしました!連休様様だね。
「乃希。宿題見せて。」
「怜、それは出来ない。自分でやりやがれ。」
「……ちっ。」
み、見せてあげたいけど……ダメだよね。
「成績は悪くないんだし、宿題くらいちゃんとしろよな。」
あぁ、八神くんがモテる理由が、最近よく分かる。しっかり者で、イケメンで、運動も勉強も出来て、優しくて、お茶目で。そりゃ、みんな好きになりますよ。それでも私は、佐和田くんが不意に魅せる微笑みが大好き。いつもは、他人事には興味なしみたいな顔してるのに、笑った時は、どこかの国の王子様みたい。なんだろう、なんて言うんだろう……ふわって笑うんだよね。それがすごく、魅力的で。
「紗華~、購買部行こ~。」
「はーい。」
私と茉琴は教室と比べて3倍くらいの気温の廊下を歩いた。
「暑~!」
「暑いね。」
「……ねぇねぇ紗華。いのりと八神くん、何かあったのかな??」
す、すごく嬉しそうに……。
「あ、あったんじゃない?気まずそうだったよね。」
「うんうん!……好きって言ったのかなぁ。」
「えっ。」
「八神くんが紗華のこと好きで、紗華には言いにくかったみたいだけど、いのりは八神くんのことが好きなんだよ。」
「あぁ、まぁ。そうだろうねぇ。」
「ねー。あ!てかさ、聞いて!元カレとまだ連絡取り合ってるんだけどさ」
「うん。それはどうかと思うな。」
「えへへ。あ、で、大翔、吹奏楽部なんだけどね、部員の写真を送ってもらったんだけど、イケメンしかいないから見てほしい!」
「マジか。見たいね。」
「教室に携帯あるから、ちょいと待ってね。マジでね、乙女ゲーム部って呼ばれてるだけある!」
「お、乙女ゲーム部?」
「うん。部員全員が男の子かつイケメンだからだって。自分で言うあたり、はっ!」
「やめてやめて怖いわ。」
茉琴は購買部でシャー芯を買って、私はノートなんかを眺めて、教室に戻った。
「ほらほら見て見て!!」
楽しそうに私に携帯画面を見せた。
「……うわうわすごいすごい!クオリティ高い!」
たしかにどの男子もイケメンだった。
「あ、この人好き。」
「あ!この人ね、この人と超絶仲良しなんだって!」
「ほう。あなたの好物ね。」
「うんうんうんうん。ほらだって見て、肩を組んでらっしゃる。」
「良かったねぇ。」
「うむうむむ。」
茉琴は嬉しそうに自分の元カレをどアップにして見せつけた。
「でも一番イケメンでしょ。」
「うん。否定できない。」
「ね。この後輩さん私たちと同い年らしいんだけど、189cmなんだって。超デカイ!」
「それはでっかい!」
それから茉琴に、この吹部のここが沼深い!みたいな話を割と長くされた。
乃希が小鳥遊さんと目を合わせて照れてる。なんだろうこれは。どういうことだろう。
「乃希。」
「ん?」
「……いや。なんでもない。」
乃希って、けっこう飽き性なのかな。長く一緒に居ても分からないことは結構ある。僕のことをどう思っているのかとか、案外分からない。
「なぁ、怜。」
「ん。」
「見てこれ。」
カバンからごそごそと何かを取り出した。本?
「あのね、この小説にあれが出てきたんだよ。えっと……。」
ページをペラペラとめくる。
「あ!ほら!カトレア!」
「あぁ。10月14日の花。」
「そうそう!あ!俺の日のやつって!」
「よく覚えてたね。」
「怜が教えてくれたもんな~!」
カトレア。そうそう。誕生花なんてのにハマってた時期もあって。周りの人の誕生花をたくさん調べては自慢してた。ちなみに僕は、ハナキリンってやつ。乃希は小説の続きを読み始めた。自由なやつだ。飽き性だと思わせたら今度は、そんなに昔のことを覚えてる。まぁ、そんなとこが好きなんだけどさ。乃希には、幸せになって欲しいと思う。
To be continued…
0
あなたにおすすめの小説
マッチ率100%の二人だが、君は彼女で私は彼だった
naomikoryo
恋愛
【♪♪♪第19回恋愛小説大賞 参加作品♪♪♪ 本編開始しました!!】【♪♪ 毎日、朝5時・昼12時・夕17時 更新予定 ♪♪ 応援、投票よろしくお願いします(^^) ♪♪】
出会いサイトで“理想の異性”を演じた二人。
マッチ率100%の会話は、マッチアプリだけで一か月続いていく。
会ったことも、声を聞いたこともないのに、心だけが先に近づいてしまった。
――でも、君は彼女で、私は彼だった。
嘘から始まったのに、気持ちだけは嘘じゃなかった。
百貨店の喧騒と休憩室の静けさの中で、すれ違いはやがて現実になる。
“会う”じゃなく、“見つける”恋の行方を、あなたも覗いてみませんか。
うわさの行方
下沢翠花(しもざわすいか)
恋愛
まだ十歳で結婚したセシリア。
すぐに戦場へ行ってしまった夫のニールスは優しい人だった。
戦場から帰るまでは。
三年ぶりにあったニールスは、なぜかセシリアを遠ざける。
ニールスの素っ気ない態度に傷つき疲弊していくセシリアは謂れのない酷い噂に追い詰められて行く。
女の子がほとんど産まれない国に転生しました。
さくらもち
恋愛
何番煎じかのお話です。
100人に3~5人しか産まれない女の子は大切にされ一妻多夫制の国に産まれたのは前世の記憶、日本で亭主関白の旦那に嫁いびりと男尊女卑な家に嫁いで挙句栄養失調と過労死と言う令和になってもまだ昭和な家庭!でありえない最後を迎えてしまった清水 理央、享年44歳
そんな彼女を不憫に思った女神が自身の世界の女性至上主義な国に転生させたお話。
当面は2日に1話更新予定!
あざとさを捨てた令嬢は、若き公爵に溺愛される
古紫汐桜
恋愛
婚約者の裏切りを目撃し、命を落とした“私”が目を覚ましたのは、
見知らぬ貴族令嬢の身体の中だった。
そこは、誰かの悪意によって評判を地に落とした世界。
かつて“あざとさ”で生きていた彼女の代わりに、
私はその人生を引き受けることになる。
もう、首を揺らして媚びる生き方はしない。
そう決めた瞬間から、運命は静かに歪み始めた。
冷酷と噂される若公爵ユリエル。
彼もまた、自らの運命に抗い続けてきた男だった。
そんな彼が、私にだけ見せた執着と溺愛。
選び直した生き方の先で待っていたのは、
溺れるほどの愛だった。
あざとさを捨てた令嬢と、運命に翻弄される若公爵。
これは、“やり直し”では終わらない、致命的な恋の物語。
月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~
真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
**2026.01.02start~2026.01.17end**
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
あなたの片想いを聞いてしまった夜
柴田はつみ
恋愛
「『好きな人がいる』——その一言で、私の世界は音を失った。」
公爵令嬢リリアーヌの初恋は、隣家の若き公爵アレクシスだった。
政務や領地行事で顔を合わせるたび、言葉少なな彼の沈黙さえ、彼女には優しさに聞こえた。——毎日会える。それだけで十分幸せだと信じていた。
しかしある日、回廊の陰で聞いてしまう。
「好きな人がいる。……片想いなんだ」
名前は出ない。だから、リリアーヌの胸は残酷に結論を作る。自分ではないのだ、と。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる