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22.あいまいもこ
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ここは佐和田家。特に理由もなく乃希は僕の家に来る。他に遊びに行くとこないの、と聞いても、だいたいは、怜が行かないなら行かない、と帰ってくる。
「乃希。見て。この僕がちょっとだけ宿題した。」
「え、すげぇじゃ……いや、2問かい!」
「"わ、『展開』きた、やりー"って思ってた間が2問分だけだった。3問目を見た瞬間"宿題だりー"って。」
「びっくりするくらい飽きるの早いなぁ。」
僕の数学のテキストをパラパラめくりながら笑ってる。……眠たくなってきた。
「ねぇねぇ乃希。熱中症ってゆっくり言って。」
「ねっ……ちゅー……しょー。」
「いやおっそ。」
「何なんだよ急に!じゃあ怜言ってよ。」
「ね、チューしよ。」
「……!?そういうこと!?」
「うん。そういうこと。」
「ち、チューしたいの!?」
「いや。別に。したかったらしてもいいけど。」
「いやいやいや大丈夫です遠慮します。」
意外と純真なんだよなぁ。最近、こうやって乃希を弄ぶのが僕の中で流行ってる。乃希は僕の膝に登ってきた。
「なになに。暑いよ。」
「よっしょ。」
「よいしょじゃねぇ。聞いてた?暑いってば。」
「……宿題でもしよーかなー。」
何だこの人……まぁいいや。言うほど暑くもないし。あったかいな、むしろ。
かなり無意味に座りに行ってしまったけど、怜の太もも折れそうだぜ。
「……。えー、浴衣かぁ。」
「ん?」
「ねー、乃希。お祭りに行く時って、浴衣?」
「そうでしょ。」
「あ、そう。」
怜は俺の背中にもたれて誰かにメールを返した。誰とお祭り行くんだろ。俺以外に一緒に行くような友達いたっけ。
「……ふわぁ。」
「眠いんですか。」
「うん。乃希が宿題するなら、僕は寝るね。」
「なんでだよう。起きてくれい。」
「嫌だ。」
怜は俺の腹に手を回して、俺の背中を枕にして眠りについた。しばらくして、いのりから『だいきくん、今度のお祭り一緒に行こうよ!』ってきた。Oh!マジか!俺はいつの間にか、瑞木さんを本当に諦めてしまった。ちょっとだけ自分に嘘をついて応援してるうちに、本当に応援できるようになった。瑞木さんは怜と喋ってる時がダントツで可愛い。だから、もういいかなって。俺じゃなくていいよなって。俺はいのりに"おー、いいよー。"と送っておいた。……あれ、待て。これは、みんなでって流れじゃないよな?え、確認しとこ。"ふたりで、でいいんだよな?"っと、送信。俺は背中のくっつき虫に気を取られつつ、宿題を再開した。古典のテキストを解き進める。ふと、お腹のあたりがくすぐったいなと思ったら、怜が俺の服を握ってた。あ、出た、弟属性。……なんだかなぁ。俺って、自分が好きになってもらえないと、強引に好きって気持ちを抑えつけて、曖昧にずっと引きずる節があるのかなぁ。俺はまた、しばらく無の感情でテキストを解き進めた。
「……だいき。」
「何?」
「……おりて。」
「あ、ごめん。」
なんだよ。俺は怜の太ももから降りた。
「……しびれた。」
「えいっ。」
きっと痺れているんであろう太ももを攻撃すると、目を見開いて、口をへの字に曲げた。
「……いたいよ。」
瞬きを繰り返す。寝起きの怜って、冷静沈着っていう大切な個性のひとつを失ってるんだよなぁ。
「……わ、宿題めっちゃ進んでる……。」
眠そうな顔してんなぁ。
「怜みたいに飽きたりしねぇもん。」
「……えいっ。」
俺の頬を叩く。
「痛いなぁ!」
「……あはは。」
笑ったぞ、酷ぇ!
「アイス。」
「……!?今度は何だよ!?」
「アイス食べたい。取ってくる。食べる?」
「あ、うん。」
じ、自由だ。怜はふらふらと部屋を出ていった。ってか、さらっと返事したけど、俺、いのりと祭り行くのか……。それまでに返事出したいな……どうしよう……。とか言いつつ、俺の中ではもう固まりつつある。いのりを彼女にする覚悟が。一度好きになれば、嫌いになることなんか無いのは、俺のいいところだ。と思ってる。
To be continued…
「乃希。見て。この僕がちょっとだけ宿題した。」
「え、すげぇじゃ……いや、2問かい!」
「"わ、『展開』きた、やりー"って思ってた間が2問分だけだった。3問目を見た瞬間"宿題だりー"って。」
「びっくりするくらい飽きるの早いなぁ。」
僕の数学のテキストをパラパラめくりながら笑ってる。……眠たくなってきた。
「ねぇねぇ乃希。熱中症ってゆっくり言って。」
「ねっ……ちゅー……しょー。」
「いやおっそ。」
「何なんだよ急に!じゃあ怜言ってよ。」
「ね、チューしよ。」
「……!?そういうこと!?」
「うん。そういうこと。」
「ち、チューしたいの!?」
「いや。別に。したかったらしてもいいけど。」
「いやいやいや大丈夫です遠慮します。」
意外と純真なんだよなぁ。最近、こうやって乃希を弄ぶのが僕の中で流行ってる。乃希は僕の膝に登ってきた。
「なになに。暑いよ。」
「よっしょ。」
「よいしょじゃねぇ。聞いてた?暑いってば。」
「……宿題でもしよーかなー。」
何だこの人……まぁいいや。言うほど暑くもないし。あったかいな、むしろ。
かなり無意味に座りに行ってしまったけど、怜の太もも折れそうだぜ。
「……。えー、浴衣かぁ。」
「ん?」
「ねー、乃希。お祭りに行く時って、浴衣?」
「そうでしょ。」
「あ、そう。」
怜は俺の背中にもたれて誰かにメールを返した。誰とお祭り行くんだろ。俺以外に一緒に行くような友達いたっけ。
「……ふわぁ。」
「眠いんですか。」
「うん。乃希が宿題するなら、僕は寝るね。」
「なんでだよう。起きてくれい。」
「嫌だ。」
怜は俺の腹に手を回して、俺の背中を枕にして眠りについた。しばらくして、いのりから『だいきくん、今度のお祭り一緒に行こうよ!』ってきた。Oh!マジか!俺はいつの間にか、瑞木さんを本当に諦めてしまった。ちょっとだけ自分に嘘をついて応援してるうちに、本当に応援できるようになった。瑞木さんは怜と喋ってる時がダントツで可愛い。だから、もういいかなって。俺じゃなくていいよなって。俺はいのりに"おー、いいよー。"と送っておいた。……あれ、待て。これは、みんなでって流れじゃないよな?え、確認しとこ。"ふたりで、でいいんだよな?"っと、送信。俺は背中のくっつき虫に気を取られつつ、宿題を再開した。古典のテキストを解き進める。ふと、お腹のあたりがくすぐったいなと思ったら、怜が俺の服を握ってた。あ、出た、弟属性。……なんだかなぁ。俺って、自分が好きになってもらえないと、強引に好きって気持ちを抑えつけて、曖昧にずっと引きずる節があるのかなぁ。俺はまた、しばらく無の感情でテキストを解き進めた。
「……だいき。」
「何?」
「……おりて。」
「あ、ごめん。」
なんだよ。俺は怜の太ももから降りた。
「……しびれた。」
「えいっ。」
きっと痺れているんであろう太ももを攻撃すると、目を見開いて、口をへの字に曲げた。
「……いたいよ。」
瞬きを繰り返す。寝起きの怜って、冷静沈着っていう大切な個性のひとつを失ってるんだよなぁ。
「……わ、宿題めっちゃ進んでる……。」
眠そうな顔してんなぁ。
「怜みたいに飽きたりしねぇもん。」
「……えいっ。」
俺の頬を叩く。
「痛いなぁ!」
「……あはは。」
笑ったぞ、酷ぇ!
「アイス。」
「……!?今度は何だよ!?」
「アイス食べたい。取ってくる。食べる?」
「あ、うん。」
じ、自由だ。怜はふらふらと部屋を出ていった。ってか、さらっと返事したけど、俺、いのりと祭り行くのか……。それまでに返事出したいな……どうしよう……。とか言いつつ、俺の中ではもう固まりつつある。いのりを彼女にする覚悟が。一度好きになれば、嫌いになることなんか無いのは、俺のいいところだ。と思ってる。
To be continued…
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