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33.スキンシップ
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熱中症の少年を木陰に運んだ。友達が飲み物を買いに行ってくれているらしい。あたしは彼の手を握りしめた。
「大丈夫?意識ある?」
少年はまた微かに頷いた。お友達~、早く帰ってきて……!その時、男の子が走り寄ってきた。
「あや!!……ま、茉琴さん!?」
「爽亮くん!?」
「あやを運んでくれたの?」
「うん。早くそれを飲ませてあげな。」
ちゃんと経口補水液を買ってきたのね、偉い……。爽亮くんはキャップを開けてペットボトルを"あや"に渡した。あたしは彼の首と頭を支えて、飲みやすいようにした。
「じ、自分で飲めたら救急車って呼ばなくていいんだよね?」
「たしか……。」
"あや"は少しずつだけどしっかりと飲み込んだ。
「の、飲めた?」
「……うん。」
再び寝かせる。爽亮くんが持っていたうちわでその身体へ風を送った。
「爽亮くんのお友達?」
「うん。茉琴さん、力持ちだね。僕じゃ運べなくて。」
「まぁ、爽亮くんよりはねぇ。」
「彪人、具合は?」
「……飲み物を飲んだら、だいぶいい。」
「そう、良かった……。風邪なのに無理するからじゃん。」
「人、足りないって……。」
「そうだけど。」
爽亮くんは困ったように眉尻を下げた。
「何があったの?」
「今日、地域の小学生がやる清掃活動があって、でも、もともとちょっとしか人が来れない予定で、風邪引いたのにあやは参加しに来たの。」
「あら。」
「で、ちょっと無理して、帰りにそのへんで急に座り込んで。超焦った。」
「そうだったんだ。きつかったね?」
「うん……でも、街が、綺麗になったよ。」
そう言って彪人くんは微笑んだ。え……素敵な笑顔。胸がきゅうってなった。
「もう、あやはまず自分を心配しなさい!」
「ごめんごめん……。」
彪人くんはゆっくりと起き上がった。
「あ、だ、大丈夫?」
「うん……あの、ありがとうございます。」
「いいえ。通りすがりのお姉さんでごめんね。」
彪人くんはあたしの胸にもたれた。……!?
「だ、大丈夫?きつい?」
「ううん……ありがとうって……思って……。」
爽亮くんがあわあわした。
「ご、ごめんね茉琴さん。ちょっとね、あやはスキンシップがあれなの。」
「そうなんだね。大丈夫だよ。」
あたしは彪人くんの頭を撫でた。あたしもよく言われる。スキンシップが激しいって。
「……茉琴って名前なの?」
「うん。そうだよ。早乙女茉琴。」
「……おれは、御手洗彪人。」
「うん。よろしくね、彪人くん。」
彪人くんはあたしの服をきゅっと掴んだ。母性本能がぶしゃーってなる。
「……お姉ちゃんみたい。」
「お姉さんがいるの?」
「ううん……欲しかったなぁ。」
彪人くんはそう呟いて、上目遣いにあたしを見た。ドキッとした。久々のこの感じ。胸が高鳴って、心がふわふわする。
「あ、あや。帰ろ。」
「あぁ、うん。」
彪人くんはそっとあたしから離れた。爽亮くんは苦笑い。彪人くんは靴下と靴を履き、立ち上がった。私も立ち上がる。
「ありがとう、茉琴ちゃん。」
「うん。具合は?」
「もう割と元気。」
「それは良かった。じゃあ、またね。」
「うん。」
彪人くんも爽亮くんは手を振って帰っていった。あ……彪人くん、帽子を忘れて帰っちゃった。な、何この、少女漫画的な展開。
近所のカフェ。
「お買い物、終わるの早かったね?」
「な!俺も、もっと時間かかると思ったんだけど、案外短くて嬉しかった!」
「うふふ、良かったね。」
いのりは俺の耳元に手を伸ばした。えっ、何!?
「……虫さんが付いてた。」
「っ……!?」
声にならない声が漏れる。
「取れた。」
「……良かったです。」
「相変わらず虫さん嫌いなんだ。」
「は、はい。」
「さわだくんのお友達なのに?」
いのりちゃんは楽しそうに笑った。やっぱり可愛いなぁ。思い出される、唇の感触。もっと、雰囲気のある意味のあるキスをしたかった。
「だいきくん~。」
「ん、ど、どうした?」
「いやぁ、目が遠かったから。何か考え事?」
「ま、まぁ。」
「えぇ、珍しい。」
「失礼な!」
まぁ、いいか。いのりと居る時は、楽しんで楽しませることを考えよう。
To be continued…
「大丈夫?意識ある?」
少年はまた微かに頷いた。お友達~、早く帰ってきて……!その時、男の子が走り寄ってきた。
「あや!!……ま、茉琴さん!?」
「爽亮くん!?」
「あやを運んでくれたの?」
「うん。早くそれを飲ませてあげな。」
ちゃんと経口補水液を買ってきたのね、偉い……。爽亮くんはキャップを開けてペットボトルを"あや"に渡した。あたしは彼の首と頭を支えて、飲みやすいようにした。
「じ、自分で飲めたら救急車って呼ばなくていいんだよね?」
「たしか……。」
"あや"は少しずつだけどしっかりと飲み込んだ。
「の、飲めた?」
「……うん。」
再び寝かせる。爽亮くんが持っていたうちわでその身体へ風を送った。
「爽亮くんのお友達?」
「うん。茉琴さん、力持ちだね。僕じゃ運べなくて。」
「まぁ、爽亮くんよりはねぇ。」
「彪人、具合は?」
「……飲み物を飲んだら、だいぶいい。」
「そう、良かった……。風邪なのに無理するからじゃん。」
「人、足りないって……。」
「そうだけど。」
爽亮くんは困ったように眉尻を下げた。
「何があったの?」
「今日、地域の小学生がやる清掃活動があって、でも、もともとちょっとしか人が来れない予定で、風邪引いたのにあやは参加しに来たの。」
「あら。」
「で、ちょっと無理して、帰りにそのへんで急に座り込んで。超焦った。」
「そうだったんだ。きつかったね?」
「うん……でも、街が、綺麗になったよ。」
そう言って彪人くんは微笑んだ。え……素敵な笑顔。胸がきゅうってなった。
「もう、あやはまず自分を心配しなさい!」
「ごめんごめん……。」
彪人くんはゆっくりと起き上がった。
「あ、だ、大丈夫?」
「うん……あの、ありがとうございます。」
「いいえ。通りすがりのお姉さんでごめんね。」
彪人くんはあたしの胸にもたれた。……!?
「だ、大丈夫?きつい?」
「ううん……ありがとうって……思って……。」
爽亮くんがあわあわした。
「ご、ごめんね茉琴さん。ちょっとね、あやはスキンシップがあれなの。」
「そうなんだね。大丈夫だよ。」
あたしは彪人くんの頭を撫でた。あたしもよく言われる。スキンシップが激しいって。
「……茉琴って名前なの?」
「うん。そうだよ。早乙女茉琴。」
「……おれは、御手洗彪人。」
「うん。よろしくね、彪人くん。」
彪人くんはあたしの服をきゅっと掴んだ。母性本能がぶしゃーってなる。
「……お姉ちゃんみたい。」
「お姉さんがいるの?」
「ううん……欲しかったなぁ。」
彪人くんはそう呟いて、上目遣いにあたしを見た。ドキッとした。久々のこの感じ。胸が高鳴って、心がふわふわする。
「あ、あや。帰ろ。」
「あぁ、うん。」
彪人くんはそっとあたしから離れた。爽亮くんは苦笑い。彪人くんは靴下と靴を履き、立ち上がった。私も立ち上がる。
「ありがとう、茉琴ちゃん。」
「うん。具合は?」
「もう割と元気。」
「それは良かった。じゃあ、またね。」
「うん。」
彪人くんも爽亮くんは手を振って帰っていった。あ……彪人くん、帽子を忘れて帰っちゃった。な、何この、少女漫画的な展開。
近所のカフェ。
「お買い物、終わるの早かったね?」
「な!俺も、もっと時間かかると思ったんだけど、案外短くて嬉しかった!」
「うふふ、良かったね。」
いのりは俺の耳元に手を伸ばした。えっ、何!?
「……虫さんが付いてた。」
「っ……!?」
声にならない声が漏れる。
「取れた。」
「……良かったです。」
「相変わらず虫さん嫌いなんだ。」
「は、はい。」
「さわだくんのお友達なのに?」
いのりちゃんは楽しそうに笑った。やっぱり可愛いなぁ。思い出される、唇の感触。もっと、雰囲気のある意味のあるキスをしたかった。
「だいきくん~。」
「ん、ど、どうした?」
「いやぁ、目が遠かったから。何か考え事?」
「ま、まぁ。」
「えぇ、珍しい。」
「失礼な!」
まぁ、いいか。いのりと居る時は、楽しんで楽しませることを考えよう。
To be continued…
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