十年間片思いしていた幼馴染に告白したら、完膚なきまでに振られた俺が、昔イジメから助けた美少女にアプローチを受けてる。

味のないお茶

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第1章 前編

第二十四話 ~好きだった女の子に、まさか三日連続で振られるとは思いもよらなかった……~

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 第二十四話




『霧都!!話したいことがあるわ!!外に出なさい!!』


 星くんとライオンで遊ぼうと思っていたところを凛音に邪魔をされた形になった俺は、少しだけ不機嫌になる。

 はぁ……なんだよ、マジで……

 俺は、チャットで

『わりぃ、スター。ちょっと野暮用が出来ちまった。抜けるわ』

 と送った。

『気にすんなよ、ブラザー!!相談に乗ってくれてありがとうな!!さっきのセリフは良くわかんないけど、よろしくな!!』

 なんて返信が直ぐに返ってきた。

 俺は少しだけホッとしながらライオンをログアウトさせる。

 そして、俺は窓を開けて外を覗くと、自転車の横に制服姿で立ってる凛音が見えた。

 俺はため息混じりで、

「今から行くからそこで待ってろ」

 と、言ってやった。

 下へと降りると美鈴が居たので、

「少し凛音と話してくるわ」

 と言うと、美鈴は少しだけ不機嫌そうな顔をした。

「わかった。これ以上お兄ちゃんにまた何かするなら、私は本当に凛音ちゃんを許さないから」
「あはは……そんなことにはならないことを祈るよ」

 なんて言ってから、俺は靴を履いて玄関の扉を開けた。

「何だよ、凛音。こんな時間に呼び出して」

 流石にちょっとだけ言葉に不機嫌さが混じってしまったけど仕方ないよな。俺は凛音の所に歩きながらそう言った。

 そして、彼女の前に立つと、凛音は薄い胸を反らせながら自信満々に俺を呼んだ。

「ねぇ、霧都!!」
「なんだよ、凛音」

 はぁ……こういう時のこいつって、大抵ろくな事言わねぇんだよなぁ

 なんて思ってると、確かにろくでもないことを言われた。





「アンタの恋人に、私がなってあげるわ!!」






「…………は?」

 い、今俺は何を言われた?

 凛音は少しだけ不機嫌そうにもう一度言ってきた。

「恋人になってあげるわ。と言ったのよ」
「な、なんで?」

 俺のその言葉に、凛音は「ふん」と鼻を鳴らすと、話を始めた。

「さっき。藤崎先輩に言われたわ。家族になる一つの方法として市役所に婚姻届を届けるものがある。とね」
「あ、あぁ……そうだな」

 こ、こいつは何を言ってるんだ……

「私とアンタは家族だけど、日本の法律では家族では無いわ」
「はい?」

 い、意味がわからない……

「この国に住む以上は、国の法律に従わなければならないわ。さすがの私もそこには従うわよ。そこで、聡明な私は気が付いたわ!!」
「…………」

 ビシッと俺を指さして凛音は言った。

「恋人になれば日本の国が認めた家族になれるわ。最強のバックが着く形になるわね!!まぁ、個人的にはあんな紙切れ一枚で。とは思うけどね。まあそれに、可愛い『弟』のわがままを聞くのは『姉』の務めよ。アンタが望んだ『恋人』になってあげるわ!!」
「…………は?」

 こ、こんな意味不明な告白は初めてだ……

「昨日。アンタの欲望を聞いて思ったわ。まぁキスくらいならしても構わないわね」
「な、なぁ……凛音。聞いてもいいか?」
「ふん。なにかしら?今の私は機嫌が良いわ。なんでも答えてあげるわよ」

 俺は震える声を押さえ付けながら、言う。

「お前は、俺の事好きか?」
「当たり前じゃない!!『家族』として好きよ!!」

 …………。

 な、なんで俺は……同じ女に……三日連続で……振られなきゃならねぇんだよ……

 流石にちょっとだけ……いや、かなりイラッとした。

「なぁ……凛音」
「あら。もうお姉ちゃんとは呼んでくれないのかしら?」

 ははは……もうお前は俺にとっては、『姉』でも、『好きな女』でもなんでもない。

『他人』だ。





「もう俺には話しかけないでくれないか?」






「……え?」



 キョトンとした顔をするツインテールの女子高生に俺は言う。


「お前が自分の間違いに気が付くまで話しかけんな」

 俺はそう言うと、背中を向けて家へと向かう。

「ちょ……ちょっと待ちなさいよ!!」

 引き留めようとする声を無視して、俺は家へと入り、

 バタン

 と玄関の扉を閉めた。


 ガチャリ

 と玄関の扉の鍵を閉めたところで、美鈴が来てくれた。

「早かったね、お兄ちゃん。凛音ちゃんになんて……」
「……凛音?誰だそれは」
「……え?」

 俺は美鈴にそう言うと、笑って続けた。

「もうアイツは俺にとっては『他人』だ。幼馴染でも家族でも姉でも好きな女でも何でもない」
「な、何があったの……」

 不安気な表情の美鈴に俺は言う。

「流石にイラッとしただけだよ。こんなに怒りを覚えたのは初めてだ。貴重な経験をさせてくれたアイツには感謝しなきゃな!!」


 俺は笑いながら自分の部屋へと戻る。




 そして、スマホに登録してるあの女の電話番号は着信拒否に、さらにメッセージアプリのアカウントも忘れない内にブロックしておいた。
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