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第2章 後編
最終話 ~永久と凛音の戦い・決戦の中間テスト~ その⑩
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最終話 その⑩
四教科目。中間テスト最終科目の国語のテストが終わりを告げるチャイムが鳴り響いた。
「そこまで。筆記用具を置いてください」
先生のその言葉を受けて、教室の全員が筆記用具を机の上に置いた。
俺もそれに漏れずにシャーペンを机の上に置いた。
そして、先生は生徒から答案用紙を回収して教室を後にした。
「はぁ……疲れた……」
「ふふふ。お疲れ様でした霧都」
全ての教科を終えた俺は、かなり大きく息を吐いたあとに机の上に突っ伏した。
その様子を見た永久が頬笑みを浮かべていた。
「ここまで本気で勉強をしたのは、受験の時以来だったからね。疲れたよ……」
「ですがやりきった感じがありますね。手応えも良かったのでは無いですか?」
「そうだね。目標にしていた一桁順位も見えそうな感じかな」
「私も取りこぼしたとは思えませんので、満点の確信がありますね」
「ははは。それは頼もしいな」
そして二人でそんな会話をしていると、教室の扉が開いて根岸先生がやって来た。
「皆。お疲れ。高校生活最初の中間テストはこれで終わりだ。毎年のことだが、この後開放感から放課後に問題行動を起こす人間が少なからず居る」
教壇に立った根岸先生は、クラスメイトにそう言葉を投げかけた。
確かに。今はテストから解放されて物凄い気持ちが昂っている。
「放課後に遊びに行くなとは言わない。だが、せっかく高得点をとっても、それを問題行動で台無しにしないように注意しなさい」
先生はそう言うと、教室の扉の方を見て言葉を続けた。
「それと、南野の家族の方が来ている。どうやら迎えに来たようだな」
「え?」
し、静流さんが来てるのか!?
少しだけざわつく教室。視線を向けると凛音も驚いたような表情をしている。
そこまでするとは思ってなかった。
そんな表情だ。
「静粛に」
先生がそう言うと、ざわついていた教室が静かになった。
「SHRはこれで終わりにする。南野の家族の方には教室の外でお待ちしてもらっている。失礼の無いようにしなさい」
「はい」
クラスメイトのその声に、先生は一つ首を縦に振ってから「では解散」と言って教室を後にした。
そして、先生の居なくなった教室の扉がガラリと開く。
「皆さんこんにちは。南野凛音の母親の静流と申します。突然こうしてやって来てしまい申し訳ございません」
スーツ姿の静流さんが教室の入り口で一礼をしながらそう言った。
『うわぁ……若けぇ……』
『めちゃくちゃ美人じゃん……』
『南野さんとは全く似てないけど、やべぇくらい綺麗だな……』
なんて声が聞こえてきた。
確かに凛音とは似ても似つかないけど、かなりの美人だからな……
「お母さん……なんでここに居るのよ……」
「凛音ちゃんが心配だったからに決まってるでしょ?さぁ帰りましょう」
「み、みんなの前で凛音ちゃんなんて言わないでよ……」
恥ずかしそうに顔を赤くする凛音。
静流さんは特に気にした様子もなく言葉を返す。
「歩くのも大変なのにだから無理しないの。あと、霧都くんも一緒に来て貰えないかしら?私一人だと凛音ちゃんを運ぶのが大変だわ」
「肩でも貸せば良いですか?」
俺が静流さんにそう言うと、彼女は少しだけ笑いながら返事をする。
「そうしてくれると嬉しいわ。それと霧都くん用のご飯も用意してるから、そのままうちで食べて行って貰って構わないわよ」
「そうですか。でしたらお言葉に甘えます」
ははは……全くもって『断れない雰囲気』だな。
ここまで外堀を固められると笑いたくもなる。
「それじゃあ永久。俺はちょっと凛音の家に行くことにするよ」
「えぇ構いませんよ。『体調不良の幼馴染をお見舞いに行くのは幼馴染として当然』ですからね」
永久はそう言うと、椅子から立ち上がって静流さんの所へと向かい一礼をした。
「霧都の彼女の北島永久と申します。彼が大切な幼馴染のお見舞いに向かうのは当然だと思いますので特に反対はしません」
「ふふふ。ありがとう北島さん。器の大きい彼女さんで良かったわ」
静流さんはそう言うと教室の外へと出て行った。
そして、帰りの支度を済ませた俺は凛音の元へ向かう。
凛音も同じように支度を済ませていた。
「ほら、帰るぞ凛音。肩くらいは貸してやるよ」
「ありがとう霧都。助かるわ」
俺と凛音はクラスメイトたちが見守る中、教室の外へと歩いて行った。
「お待たせしました静流さん」
「そんなに待ってないから平気よ霧都くん」
教室の外に出た俺は、待っていた静流さんに謝罪をいれた。
微笑みながらそう言葉を返した静流さんに俺は言う。
「凛音に『こんなことをさせた理由』車の中で聞かせてもらいますからね?」
俺の言葉に静流さんは、ニヤリと笑った。
そして、「そうね。車の中で話してあげるわよ」と言葉を返した。
四教科目。中間テスト最終科目の国語のテストが終わりを告げるチャイムが鳴り響いた。
「そこまで。筆記用具を置いてください」
先生のその言葉を受けて、教室の全員が筆記用具を机の上に置いた。
俺もそれに漏れずにシャーペンを机の上に置いた。
そして、先生は生徒から答案用紙を回収して教室を後にした。
「はぁ……疲れた……」
「ふふふ。お疲れ様でした霧都」
全ての教科を終えた俺は、かなり大きく息を吐いたあとに机の上に突っ伏した。
その様子を見た永久が頬笑みを浮かべていた。
「ここまで本気で勉強をしたのは、受験の時以来だったからね。疲れたよ……」
「ですがやりきった感じがありますね。手応えも良かったのでは無いですか?」
「そうだね。目標にしていた一桁順位も見えそうな感じかな」
「私も取りこぼしたとは思えませんので、満点の確信がありますね」
「ははは。それは頼もしいな」
そして二人でそんな会話をしていると、教室の扉が開いて根岸先生がやって来た。
「皆。お疲れ。高校生活最初の中間テストはこれで終わりだ。毎年のことだが、この後開放感から放課後に問題行動を起こす人間が少なからず居る」
教壇に立った根岸先生は、クラスメイトにそう言葉を投げかけた。
確かに。今はテストから解放されて物凄い気持ちが昂っている。
「放課後に遊びに行くなとは言わない。だが、せっかく高得点をとっても、それを問題行動で台無しにしないように注意しなさい」
先生はそう言うと、教室の扉の方を見て言葉を続けた。
「それと、南野の家族の方が来ている。どうやら迎えに来たようだな」
「え?」
し、静流さんが来てるのか!?
少しだけざわつく教室。視線を向けると凛音も驚いたような表情をしている。
そこまでするとは思ってなかった。
そんな表情だ。
「静粛に」
先生がそう言うと、ざわついていた教室が静かになった。
「SHRはこれで終わりにする。南野の家族の方には教室の外でお待ちしてもらっている。失礼の無いようにしなさい」
「はい」
クラスメイトのその声に、先生は一つ首を縦に振ってから「では解散」と言って教室を後にした。
そして、先生の居なくなった教室の扉がガラリと開く。
「皆さんこんにちは。南野凛音の母親の静流と申します。突然こうしてやって来てしまい申し訳ございません」
スーツ姿の静流さんが教室の入り口で一礼をしながらそう言った。
『うわぁ……若けぇ……』
『めちゃくちゃ美人じゃん……』
『南野さんとは全く似てないけど、やべぇくらい綺麗だな……』
なんて声が聞こえてきた。
確かに凛音とは似ても似つかないけど、かなりの美人だからな……
「お母さん……なんでここに居るのよ……」
「凛音ちゃんが心配だったからに決まってるでしょ?さぁ帰りましょう」
「み、みんなの前で凛音ちゃんなんて言わないでよ……」
恥ずかしそうに顔を赤くする凛音。
静流さんは特に気にした様子もなく言葉を返す。
「歩くのも大変なのにだから無理しないの。あと、霧都くんも一緒に来て貰えないかしら?私一人だと凛音ちゃんを運ぶのが大変だわ」
「肩でも貸せば良いですか?」
俺が静流さんにそう言うと、彼女は少しだけ笑いながら返事をする。
「そうしてくれると嬉しいわ。それと霧都くん用のご飯も用意してるから、そのままうちで食べて行って貰って構わないわよ」
「そうですか。でしたらお言葉に甘えます」
ははは……全くもって『断れない雰囲気』だな。
ここまで外堀を固められると笑いたくもなる。
「それじゃあ永久。俺はちょっと凛音の家に行くことにするよ」
「えぇ構いませんよ。『体調不良の幼馴染をお見舞いに行くのは幼馴染として当然』ですからね」
永久はそう言うと、椅子から立ち上がって静流さんの所へと向かい一礼をした。
「霧都の彼女の北島永久と申します。彼が大切な幼馴染のお見舞いに向かうのは当然だと思いますので特に反対はしません」
「ふふふ。ありがとう北島さん。器の大きい彼女さんで良かったわ」
静流さんはそう言うと教室の外へと出て行った。
そして、帰りの支度を済ませた俺は凛音の元へ向かう。
凛音も同じように支度を済ませていた。
「ほら、帰るぞ凛音。肩くらいは貸してやるよ」
「ありがとう霧都。助かるわ」
俺と凛音はクラスメイトたちが見守る中、教室の外へと歩いて行った。
「お待たせしました静流さん」
「そんなに待ってないから平気よ霧都くん」
教室の外に出た俺は、待っていた静流さんに謝罪をいれた。
微笑みながらそう言葉を返した静流さんに俺は言う。
「凛音に『こんなことをさせた理由』車の中で聞かせてもらいますからね?」
俺の言葉に静流さんは、ニヤリと笑った。
そして、「そうね。車の中で話してあげるわよ」と言葉を返した。
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