学園の聖女様と俺の彼女が修羅場ってる。

味のないお茶

文字の大きさ
19 / 292
第1章

第三話 ③ ~新学期・朝の通学路にアイドルが居ました~

しおりを挟む
 第三話  ③




「おはよう、悠斗くん!!」

 聖女様と別れ、駅前の有料駐輪場から自転車を取り出すと、制服に身を包んだ朱里さんが居た。

「おはよう、朱里さん」

 俺はにこりと笑いながら挨拶を返す。

 あぁ、今日も可愛いな。
 聖女様も美少女だとは思うけど、俺はやっぱり彼女の笑顔が好きだ。

「今日から二年生だね。一緒のクラスになれるかなぁ.....」

 自転車を漕ぎながら学校へと向かう途中。彼女が不安そうに言う。

「まぁ、文系二クラス、理系二クラスの配分だから、単純に五割だね。五割なら引きたい所だよね」

「ゆーこちゃんとも一緒にはなりたいし、あーあ.....好きな人と自由にクラスを組めるようにしてくれないかなぁ.....」
「まぁでも聞いた話だし、信ぴょう性があるかは分からないけど、先生から見て仲の良い人とかはクラスを一緒にしたりするらしいから、完全にランダムではないみたいだよ」
「わー!!それなら少し期待持てそうかな!!」

 先程より少しだけ表情が明るくなった彼女を見て、俺は少しだけ安堵する。

「ねぇねぇ悠斗くん、私達が付き合ってることって誰かに話した?」

 もう少しで学校に着くかな?という所で彼女がそう聞いてきた。

「うん。友達の健(けん)には話したよ。あいつには色々と相談もしてたし」

「武藤(むとう)くんか!!悠斗くんとかなり仲良いもんね。良く勉強教えてたよね」
「うん。あいつ馬鹿だから.....」

 仲が良くなった一因でもあるが、健が赤点を連発した時には、留年を免れるために追試に向けた勉強を教えたり、授業中爆睡してるあいつにノート写させてやったりした記憶が蘇ってくる。

「あはは、まぁその分野球部で頑張ってるから.....」

 まぁそうだな。あいつ野球部のエースだし。

「朱里さんは誰かに話したの?」

 俺は彼女にそう切り出すと、

「うん。ゆーこちゃんには話したよー」

 と返事が。

 ゆーこちゃん。
 彼女がそう呼ぶのは佐藤優子(さとう ゆうこ)さん。
 朱里さんと同じバスケ部で身長が170より少し高いくらいの.....

「同じバスケ部だし、朱里さんと仲良いよね。もしかして格闘ゲームが好きってのも佐藤さん?」
「そうそう!!ゆーこちゃんにその話したら『絶対戦いたい!!』って言ってたよ」
「ははは、機会があったらお手柔らかに.....」

 そんな話をしてると、もう学校が見えてきた。

「別に付き合ってるのを隠すつもりは無いけど、あまりおおっぴろにするのもどうかなって思ってるんだ」
「それは同感かな」
「悠斗くんを自慢したい気持ちはあるけど、なんか騒ぎになりそうだし.....聞かれたら答える感じで行こうか!!」

 騒ぎになる。そうだよな。朱里さんめちゃくちゃ人気あるし、俺なんか.....なんて言うつもりはもう無いけど、そんな人に彼氏が出来たなんてなったら軽い騒ぎだよな。
 てか、俺を自慢したいとか嬉しいんだけど!!

「俺も朱里さんを自慢したいけど我慢するね」

 そう言いながら自転車を駐輪スペースに停め、鍵をかける。

 少しだけ恥ずかしそうに頬を染める彼女を見ながら、同じクラスになれたらいいなと本気で思った。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

妻の遺品を整理していたら

家紋武範
恋愛
妻の遺品整理。 片づけていくとそこには彼女の名前が記入済みの離婚届があった。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

友達の妹が、入浴してる。

つきのはい
恋愛
 「交換してみない?」  冴えない高校生の藤堂夏弥は、親友のオシャレでモテまくり同級生、鈴川洋平にバカげた話を持ちかけられる。  それは、お互い現在同居中の妹達、藤堂秋乃と鈴川美咲を交換して生活しようというものだった。  鈴川美咲は、美男子の洋平に勝るとも劣らない美少女なのだけれど、男子に嫌悪感を示し、夏弥とも形式的な会話しかしなかった。  冴えない男子と冷めがちな女子の距離感が、二人暮らしのなかで徐々に変わっていく。  そんなラブコメディです。

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

処理中です...