学園の聖女様と俺の彼女が修羅場ってる。

味のないお茶

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第1章

第五話 ① ~少しの早起きと雫の生きがい~

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 第五話  ①





『明日から部活の朝練が始まるんだけど、悠斗くんが平気なら朝に少し話がしたいな』


 ゲームセンターで遊んだ後、夕飯とお風呂を終えて朱里さんとRAINをしている時、彼女はそう切り出してきた。

 俺も彼女に話したいことがあったため、その提案を快諾。
 いつもより二時間ほど早く身支度を済ませていた。

 朱里さんの所属するバスケ部の朝練は七時から。
 話をすることを考え、駅に六時集合と決めた。

 朝五時。まだ寝ている親父を起こさないように気をつけながら洗面台の前で身支度を整えていると、雫が目を擦りながら近寄ってきた。

「おにぃ……おはよ。早いね」
「おはよう、雫。ごめんな、うるさくちゃったか」
「うぅん。大丈夫。いつもこの位には起きてるから」

 女の子はやること多いんだよー

 と雫が続けた。

「おにぃ、朝ごはんはどうする?」
「大丈夫。軽くシリアルを食べたから」
「おっけー」

 俺は洗面台から少し離れる。
 雫が冷水で顔をパシャパシャと洗う。
 少し目が覚めたのか、しゃっきりとした目で雫が言う。

「朱里ちゃんが朝練で早いからおにぃもこの時間に出る感じ?」
「そうだね。まぁ、早起きは苦じゃないから。今日だけじゃなくて今後もこの時間かもしれない」
「そっかー……じゃあ私がいつも用意してた朝ごはんとお弁当は今後どうする?」
「雫に無理させたくないから、俺の分は当分無しでいいよ。ちょっと寂しいけど、昼は学食で食べるよ」

 俺がそう言うと、雫は少し思案したあと、

「んー……いや。起きるよ」

 と言う。

「え?」
「今日はいきなりだったからあれだけど、私にとっておにぃの食事を用意することが生きがいのひとつだから」
「そ、そうか」
「私の生きがいを奪わないでね」

 雫はそう言うと、ニコリと笑う。

「ありがとう雫。じゃあそろそろ家出るよ」

 俺はそう言うと、制服の上着とカバンを手にする。
 玄関へと向かうと雫が着いてくる。

「じゃあ、いってきます」
「行ってらっしゃいおにぃ」

 パジャマ姿の雫に別れを告げ、玄関の扉を開ける。

 外に出ると少し曇り空だった。

 少しだけ憂鬱な気分になりながら、愛車のポチへと歩いて行った。
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