学園の聖女様と俺の彼女が修羅場ってる。

味のないお茶

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第2章

第八話 ⑤ ~星くんのクラスに顔を出して合同練習の依頼をしました~

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 第八話  ⑤



 二時間目の休み時間。
 この時間は通常の休み時間と違い、二十分と少し長めだ。俺はその時間を使い、三組の教室へと向かう。

『二年三組』

 一組と二組は文系のクラス。
 三組と四組は理系のクラス。

 そういう組み分けをされている。

 俺は教室の扉を開けると、中の生徒たちに声をかける。

「二年一組の桐崎悠斗です。星明(ほしあきら)くんはいらっしゃいますか?」

「どうしたんだい、桐崎くん。君がこのクラスに来るなんて初めてじゃないかい?」

 その声に反応したのは、強豪のサッカー部に所属し、フォワードのレギュラーポジションを一年次から獲得し、エースストライカーとして活躍していながら、学力は詩織さんと俺に次いでの学年三位。

 文武両道。さらには甘いマスクに熱狂的なファンにも真摯に対応するその姿から『学園の王子様』と呼ばれている。

 星明くんだ。

 俺の前まで歩いて来てくれた彼に、俺は言葉を返す。

「そうだね。まぁ君から俺の教室に来たことはあったよね」
「あはは。その件では君に今もお世話になってるけどさ」
「まぁ、今日こうして来たのはその件では無いんだ」
「へぇ、そうなんだ。どんな用かな?」

 首を傾げる星くんに俺は言う。

「今日のLHRの時間なんだけど、体育祭の練習に充てられてるじゃないか。だから一組と三組で合同練習をしないか?」

「合同練習?」

「そう。奇数のクラスの一組と三組は赤組。偶数の二組と四組は白組。そういうチーム分けをされるからね。君は俺と同じで学級委員と体育祭実行委員を兼ねているだろ?だからこうした案を君に投げている」

 そこまで言ったあと、俺は彼の耳元で言う。

 愛しの首藤さんとは敵同士になってしまって残念だったね?

 俺がそう言うと、彼は顔を赤くする。

「そ、それは言わなくても良いんじゃないか!?」

「あはは。で、どうだい?具体的には綱引きを対戦形式で何戦かしたいんだ。勝負をするにあたってクラスメイトと息を合わせる練習をしたいからね。それに、お互い勝ち負けが絡めば真剣になるだろ?」
「それは良いね。綱引きは練習しようにも相手が居ないと出来ないからね」

 星くんはそう言うと、俺の案に理解を示してくれた。

「良い返事は貰えそうかな?」
「あぁ。よろしく頼むよ桐崎くん。クラスメイトには俺から説明しておく」

 俺と星くんはそう言って握手をした。

「じゃあLHRの時間になったらまた来るよ。綱引きに使う綱と練習場所の確保はこっちでしておくよ」
「良いのかい?」

 少しだけ申し訳なさそうな星くんに俺は言う。

「これでも生徒会の副会長だからね。それなりにコネはあるのさ。少しばかりの『借り』とでも思ってくれれば良いよ」
「あはは。君にはたくさんの『借り』があって、返しきれそうにないな」
「うちのクラスの健なんか酷いぞ?あいつはもうどうにもならない債務者だからな」
「そうはならないように気を付けるよ。何か困ったことがあったらなんでも言ってくれ。力になるよ」
「ありがとう。君にそう言って貰えるなんてとても心強いよ」

 そこまで話したところで、予鈴が鳴ったので自分の教室へと帰ることにする。 



 正直な話。こうして合同練習に付き合ってくれてる時点で、大きな力になってるんだけどな。


 そんなことを思いながら、俺は星くんの教室を後にした。
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