40 / 43
37.生贄
しおりを挟む
王都を目指して移動する避難民の群れ。
俺は男の指示で怪我人。老人ばかりの集団と合流。
隊列の後ろに付き、共に王都を目指して移動する。
「癒せ。薄幸する光。シャイニング・ヒール」
その道中。
心優しい俺は、治療魔法で傷病者の怪我を癒してやっていた。
「ありがたやー」
「礼は不要。1万ゴールドだ」
同時に、せこせこと小銭を稼いでいく。
「こんの……アンタには慈悲の心ってもんがないノ!」
当然ある。
あるからこそ治療するのだ。
俺が極悪人なら、このような傷病者。
小指1本で始末。所持品を根こそぎ奪うことも可能。
しかし、彼らは同じ魔族と戦う者。いわば同士。
慈愛の精神で治療を施しているのだ。
だからといって無償で治療するのも、また異なる。
奉仕には相応の対価が必要。
それが社会の常識であり礼儀というもの。
貴族たる俺が社会の礼儀を守らないような真似。
出来ようはずもない。
そもそもがグールであるお前に言われたくはない。
「ア、アタシだって……好きでこうなったんじゃないわヨ」
文句があるなら、お前が無償で治療すれば良い。
「バカなの? グールに治療魔法が使えるわけないでしょ」
何も治療するだけが助けではない。
お前にも出来ることがあるはずだ。
例えば──
「ナンマイダー」
チーン
「って、なんでアタシがこんな……」
俺の治療魔法では重症者の治療は出来ない。
辛い逃避行の最中。
旅の途中において、無念にも生涯を終える者も多い。
死者を弔うのは、僧侶の領分。
虚無僧であるミーシャの仕事である。
「ありがたやー。どうかこれを」
「チョット! アタシ、こんなのいらないわヨ」
「受け取っておけ。彼らの気持ちを無下にするなよ」
困難を乗り越えるため。
それぞれが、それぞれに出来る事で助け合う。
俺にとっては治療魔法であり、彼らにとってはそれが金銭。
方法に違いはあれど、誰かの助けになりたい気持ちは同じ。
俺は彼らを助けると同時に、彼らもまた俺を助ける。
どちらが偉いではない。お互いが五分の立場。
それこそが、本当の仲間というものだ。
「フーン……で、本音は?」
王都。その響きから、おそらくは栄華に満ちた華やかな都市。
田舎村だったトータス村とは異なり、都会で遊ぶにはお金がかかるもの。
贅沢するにも、今から貯蓄しておかねばならないのだ。
「……やっぱりネ」
何がやっぱりなのか?
失礼な奴である。
「マサキさん。こちらへ。ささやかですがお礼の宴を開きますぞ」
知力20のミーシャに分からずとも、分かる人には分かるもの。
俺の偉大さ。高潔さが。
すでに金銭を受け取った身。
これ以上の礼など不要ではあるが、是非にというのであれば、固辞するのも失礼な話。
俺は老人の誘いに乗り、宴へと参加する。
「ふぉっふぉっふぉ。わしの若い頃はなあ──」
なぜ俺が老人に取り囲まれ、過去の自慢話を聞かされねばならないのか?
これでは拷問。世の中、理不尽である。
「わしも昔は槍のマタキチと呼ばれておってな──」
────────────────────────────────────
名前:マタキチ
LV:80
体力:30
魔力:80
────────────────────────────────────
LV80。
確かに過去は強かったのかもしれない。
だが、年齢と共に体力が衰えるのは、逃れようもない事実。
いかにLVが高かろうが、今やピザデブニートにすら劣る体力。
ただのヨボヨボの爺さんである。
「わしは武術を極めたのじゃ。あのベアーマン。熊男と1対1で戦った時など──」
────────────────────────────────────
名前:タツオ
LV:99
体力:20
魔力:99
────────────────────────────────────
LV99。
赤子にすら捻られそうな身体。
この数値……本当は年齢の間違いではないのか?
まあ。誰しも過去は美化して語るもの。
聞き流しておくくらいがちょうど良い。
────────────────────────────────────
体力:1075 ↑300
魔力:570 ↑100
────────────────────────────────────
避難民と合流して5日。
そんなこんなで旅は順調に進む。
だが、その日の夜。
避難民が集団となって移動する。
その理由が判明した。
「おらー俺ら泣く子も黙る山賊団じゃー」
「金を寄こせやー」
集団で移動するのは、何も魔族から身を守るだけではない。
山賊。野盗。
いつの時代も悪い奴は存在するもの。
それらに対抗するため、避難民もまた集団となり移動するのだ。
「ぎゃー」
「うわー」
「しんだー」
山賊の夜襲で次々と倒れる避難民たち。
無理もない。
魔族から逃れる際。
大なり小なり怪我を負っている者が多いのだ。
だからといって、一方的にやられるわけではない。
「返り討ちやー」
「やったれー」
「冒険者をなめんなー」
傷ついているとはいえ、兵士も冒険者もいる。
夜襲を受けた混乱もそこそこに、反撃に転じていた。
「やっべ。強いやん」
「こら。あかん」
「たいしょー。頼んます」
ドカーン
山賊と剣を合わせる兵士が吹き飛んでいた。
のそり姿を現したのは、身の丈5メートルはある巨人。
────────────────────────────────────
名前:サイクロプスマン
体力:2000
魔力:1000
────────────────────────────────────
どう見てもモンスター。
なぜ山賊の大将がモンスターなのか?
連中。モンスターと通じているのか?
ともあれ、これは想定外の事態。
共倒れすれば良いものを、厄介な連中が手を組んだというわけだ。
ドカーン
サイクロプスマンが振るう巨槌。
その一叩きで馬車が吹き飛び、人体が破裂する。
とんでもないパワー。
山賊を相手に押していた冒険者パーティが、粉々に打ち砕かれる。
「こいつ強すぎる」
「駄目や。逃げろー」
「撤退やー撤退ー」
馬車を走らせて。
ある者は徒歩で。
避難民たちは、我先に逃げ始めていた。
「逃がすかよー」
逃げる獲物をやすやす見逃す山賊ではない。
山賊刀を振り回して、その後を追いかける。
「コノっ! アンタ。いつまで寝てるのよ!」
ポカリ俺を蹴とばすミーシャ。
そのまま外に飛び出し、襲い来る山賊を蹴り飛ばす。
負傷者たちの馬車に留まる俺。
別に眠っているわけではない。
すでに起きて状況は把握している。
俺が動かない理由。
それは……
「やむをえん……」
ポツリ呟くのは避難民のリーダー格。
アヤシーン。
ヒヒーン
馬のいななき。悲鳴。
同時に負傷者の乗る馬車が、動きを止める。
馬車を引くべき馬が、2頭ともにその首を断たれていた。
「許せ。どうせ先の短い命。せめて我らのために時間を稼いでくれ」
馬を両断したのはアヤシーン。
馬を失い足を止める負傷者の馬車。
それは、老人たちの馬車も同様だ。
「お? なんや?」
「よう分からんが、あの馬車を狙うぜ!」
俺たちの馬車を残して。
他の馬車は、避難民たちは一斉に走り去る。
置き去り。
捨て石。
見捨てられたのだ。
生贄にされたのだ。
これこそが、重症者ばかりを。
老人ばかりを集めたその理由。
「……ふむ。どうやら他の者は行ったようじゃな」
「そうじゃなあ。無事に王都まで着ければ良いが」
だというのに、一向に驚く様子もなく老人たちは喋り続ける。
「どうせ老い先短い身じゃ。せめて最期くらいは皆の役に立たんとのう」
「もっともわしらもかつては腕を鳴らした身。そうやすやすと死にはせんぞ」
分かっていたのだ。
自分たちが1つの馬車に押し込まれた。
その理由。
「ふおー槍のマタキチ。いざ参るぞよー!」
山賊に取り囲まれる馬車。
老人たちが武器を手に立ち向かう。
ズバーン
転がる首。
「おお? ジジイが生意気こきやがって」
山賊の一刀に切り捨てられ、踏みつぶされる。
槍のマタキチ。即死である。
「マサキさん。逃げてください」
「俺らは重症。もう動けない。でもマサキさんは違う」
「その魔法で。避難する他の者たちを癒してあげてください」
分かっていたのだ。
いざとなれば見捨てられる。
そのことを。
ズバーン
「うぜー。怪我人が調子こいてんじゃねーぞ」
抵抗する負傷者が切り裂かれ、倒れ散る。
アヤシーン。
確かにお前の判断は正しい。
集団を生かすため、弱者を切り捨てる。
見事な作戦。
弱者の知恵。
感情に流され、大局を見失うようでは。
冷徹な判断を下せなくては、リーダーは務まらない。
いざその時になれば、俺であってもそうするだろう。
だが、アヤシーンは決定的な間違いを犯している。
それは──俺を切り捨てたこと。
天才軍師である俺を。片腕だと。
使い物にならないクズだと見限ったこと。
有能な人材を見分け、取り立てる。
それが出来ないようでは。
アヤシーンは決定的に無能である。
「加速する。風の力。ウインド・ブースト!」
馬車を飛び出した俺は一気に加速。
先を逃げる避難民の集団。
その背後を追従するアヤシーンの元まで。
「なっ? うわっ!」
その首根っこを捕まえ、馬上から引きずり下ろした。
俺は男の指示で怪我人。老人ばかりの集団と合流。
隊列の後ろに付き、共に王都を目指して移動する。
「癒せ。薄幸する光。シャイニング・ヒール」
その道中。
心優しい俺は、治療魔法で傷病者の怪我を癒してやっていた。
「ありがたやー」
「礼は不要。1万ゴールドだ」
同時に、せこせこと小銭を稼いでいく。
「こんの……アンタには慈悲の心ってもんがないノ!」
当然ある。
あるからこそ治療するのだ。
俺が極悪人なら、このような傷病者。
小指1本で始末。所持品を根こそぎ奪うことも可能。
しかし、彼らは同じ魔族と戦う者。いわば同士。
慈愛の精神で治療を施しているのだ。
だからといって無償で治療するのも、また異なる。
奉仕には相応の対価が必要。
それが社会の常識であり礼儀というもの。
貴族たる俺が社会の礼儀を守らないような真似。
出来ようはずもない。
そもそもがグールであるお前に言われたくはない。
「ア、アタシだって……好きでこうなったんじゃないわヨ」
文句があるなら、お前が無償で治療すれば良い。
「バカなの? グールに治療魔法が使えるわけないでしょ」
何も治療するだけが助けではない。
お前にも出来ることがあるはずだ。
例えば──
「ナンマイダー」
チーン
「って、なんでアタシがこんな……」
俺の治療魔法では重症者の治療は出来ない。
辛い逃避行の最中。
旅の途中において、無念にも生涯を終える者も多い。
死者を弔うのは、僧侶の領分。
虚無僧であるミーシャの仕事である。
「ありがたやー。どうかこれを」
「チョット! アタシ、こんなのいらないわヨ」
「受け取っておけ。彼らの気持ちを無下にするなよ」
困難を乗り越えるため。
それぞれが、それぞれに出来る事で助け合う。
俺にとっては治療魔法であり、彼らにとってはそれが金銭。
方法に違いはあれど、誰かの助けになりたい気持ちは同じ。
俺は彼らを助けると同時に、彼らもまた俺を助ける。
どちらが偉いではない。お互いが五分の立場。
それこそが、本当の仲間というものだ。
「フーン……で、本音は?」
王都。その響きから、おそらくは栄華に満ちた華やかな都市。
田舎村だったトータス村とは異なり、都会で遊ぶにはお金がかかるもの。
贅沢するにも、今から貯蓄しておかねばならないのだ。
「……やっぱりネ」
何がやっぱりなのか?
失礼な奴である。
「マサキさん。こちらへ。ささやかですがお礼の宴を開きますぞ」
知力20のミーシャに分からずとも、分かる人には分かるもの。
俺の偉大さ。高潔さが。
すでに金銭を受け取った身。
これ以上の礼など不要ではあるが、是非にというのであれば、固辞するのも失礼な話。
俺は老人の誘いに乗り、宴へと参加する。
「ふぉっふぉっふぉ。わしの若い頃はなあ──」
なぜ俺が老人に取り囲まれ、過去の自慢話を聞かされねばならないのか?
これでは拷問。世の中、理不尽である。
「わしも昔は槍のマタキチと呼ばれておってな──」
────────────────────────────────────
名前:マタキチ
LV:80
体力:30
魔力:80
────────────────────────────────────
LV80。
確かに過去は強かったのかもしれない。
だが、年齢と共に体力が衰えるのは、逃れようもない事実。
いかにLVが高かろうが、今やピザデブニートにすら劣る体力。
ただのヨボヨボの爺さんである。
「わしは武術を極めたのじゃ。あのベアーマン。熊男と1対1で戦った時など──」
────────────────────────────────────
名前:タツオ
LV:99
体力:20
魔力:99
────────────────────────────────────
LV99。
赤子にすら捻られそうな身体。
この数値……本当は年齢の間違いではないのか?
まあ。誰しも過去は美化して語るもの。
聞き流しておくくらいがちょうど良い。
────────────────────────────────────
体力:1075 ↑300
魔力:570 ↑100
────────────────────────────────────
避難民と合流して5日。
そんなこんなで旅は順調に進む。
だが、その日の夜。
避難民が集団となって移動する。
その理由が判明した。
「おらー俺ら泣く子も黙る山賊団じゃー」
「金を寄こせやー」
集団で移動するのは、何も魔族から身を守るだけではない。
山賊。野盗。
いつの時代も悪い奴は存在するもの。
それらに対抗するため、避難民もまた集団となり移動するのだ。
「ぎゃー」
「うわー」
「しんだー」
山賊の夜襲で次々と倒れる避難民たち。
無理もない。
魔族から逃れる際。
大なり小なり怪我を負っている者が多いのだ。
だからといって、一方的にやられるわけではない。
「返り討ちやー」
「やったれー」
「冒険者をなめんなー」
傷ついているとはいえ、兵士も冒険者もいる。
夜襲を受けた混乱もそこそこに、反撃に転じていた。
「やっべ。強いやん」
「こら。あかん」
「たいしょー。頼んます」
ドカーン
山賊と剣を合わせる兵士が吹き飛んでいた。
のそり姿を現したのは、身の丈5メートルはある巨人。
────────────────────────────────────
名前:サイクロプスマン
体力:2000
魔力:1000
────────────────────────────────────
どう見てもモンスター。
なぜ山賊の大将がモンスターなのか?
連中。モンスターと通じているのか?
ともあれ、これは想定外の事態。
共倒れすれば良いものを、厄介な連中が手を組んだというわけだ。
ドカーン
サイクロプスマンが振るう巨槌。
その一叩きで馬車が吹き飛び、人体が破裂する。
とんでもないパワー。
山賊を相手に押していた冒険者パーティが、粉々に打ち砕かれる。
「こいつ強すぎる」
「駄目や。逃げろー」
「撤退やー撤退ー」
馬車を走らせて。
ある者は徒歩で。
避難民たちは、我先に逃げ始めていた。
「逃がすかよー」
逃げる獲物をやすやす見逃す山賊ではない。
山賊刀を振り回して、その後を追いかける。
「コノっ! アンタ。いつまで寝てるのよ!」
ポカリ俺を蹴とばすミーシャ。
そのまま外に飛び出し、襲い来る山賊を蹴り飛ばす。
負傷者たちの馬車に留まる俺。
別に眠っているわけではない。
すでに起きて状況は把握している。
俺が動かない理由。
それは……
「やむをえん……」
ポツリ呟くのは避難民のリーダー格。
アヤシーン。
ヒヒーン
馬のいななき。悲鳴。
同時に負傷者の乗る馬車が、動きを止める。
馬車を引くべき馬が、2頭ともにその首を断たれていた。
「許せ。どうせ先の短い命。せめて我らのために時間を稼いでくれ」
馬を両断したのはアヤシーン。
馬を失い足を止める負傷者の馬車。
それは、老人たちの馬車も同様だ。
「お? なんや?」
「よう分からんが、あの馬車を狙うぜ!」
俺たちの馬車を残して。
他の馬車は、避難民たちは一斉に走り去る。
置き去り。
捨て石。
見捨てられたのだ。
生贄にされたのだ。
これこそが、重症者ばかりを。
老人ばかりを集めたその理由。
「……ふむ。どうやら他の者は行ったようじゃな」
「そうじゃなあ。無事に王都まで着ければ良いが」
だというのに、一向に驚く様子もなく老人たちは喋り続ける。
「どうせ老い先短い身じゃ。せめて最期くらいは皆の役に立たんとのう」
「もっともわしらもかつては腕を鳴らした身。そうやすやすと死にはせんぞ」
分かっていたのだ。
自分たちが1つの馬車に押し込まれた。
その理由。
「ふおー槍のマタキチ。いざ参るぞよー!」
山賊に取り囲まれる馬車。
老人たちが武器を手に立ち向かう。
ズバーン
転がる首。
「おお? ジジイが生意気こきやがって」
山賊の一刀に切り捨てられ、踏みつぶされる。
槍のマタキチ。即死である。
「マサキさん。逃げてください」
「俺らは重症。もう動けない。でもマサキさんは違う」
「その魔法で。避難する他の者たちを癒してあげてください」
分かっていたのだ。
いざとなれば見捨てられる。
そのことを。
ズバーン
「うぜー。怪我人が調子こいてんじゃねーぞ」
抵抗する負傷者が切り裂かれ、倒れ散る。
アヤシーン。
確かにお前の判断は正しい。
集団を生かすため、弱者を切り捨てる。
見事な作戦。
弱者の知恵。
感情に流され、大局を見失うようでは。
冷徹な判断を下せなくては、リーダーは務まらない。
いざその時になれば、俺であってもそうするだろう。
だが、アヤシーンは決定的な間違いを犯している。
それは──俺を切り捨てたこと。
天才軍師である俺を。片腕だと。
使い物にならないクズだと見限ったこと。
有能な人材を見分け、取り立てる。
それが出来ないようでは。
アヤシーンは決定的に無能である。
「加速する。風の力。ウインド・ブースト!」
馬車を飛び出した俺は一気に加速。
先を逃げる避難民の集団。
その背後を追従するアヤシーンの元まで。
「なっ? うわっ!」
その首根っこを捕まえ、馬上から引きずり下ろした。
0
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
無能妃候補は辞退したい
水綴(ミツヅリ)
ファンタジー
貴族の嗜み・教養がとにかく身に付かず、社交会にも出してもらえない無能侯爵令嬢メイヴィス・ラングラーは、死んだ姉の代わりに15歳で王太子妃候補として王宮へ迎え入れられる。
しかし王太子サイラスには周囲から正妃最有力候補と囁かれる公爵令嬢クリスタがおり、王太子妃候補とは名ばかりの茶番レース。
帰る場所のないメイヴィスは、サイラスとクリスタが正式に婚約を発表する3年後までひっそりと王宮で過ごすことに。
誰もが不出来な自分を見下す中、誰とも関わりたくないメイヴィスはサイラスとも他の王太子妃候補たちとも距離を取るが……。
果たしてメイヴィスは王宮を出られるのか?
誰にも愛されないひとりぼっちの無気力令嬢が愛を得るまでの話。
この作品は「小説家になろう」「カクヨム」にも掲載しています。
辺境貴族ののんびり三男は魔道具作って自由に暮らします
雪月夜狐
ファンタジー
書籍化決定しました!
(書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~』です)
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。
不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。
14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。
SSSレア・スライムに転生した魚屋さん ~戦うつもりはないけど、どんどん強くなる~
草笛あたる(乱暴)
ファンタジー
転生したらスライムの突然変異だった。
レアらしくて、成長が異常に早いよ。
せっかくだから、自分の特技を活かして、日本の魚屋技術を異世界に広めたいな。
出刃包丁がない世界だったので、スライムの体内で作ったら、名刀に仕上がっちゃった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる