17 / 22
レトナーク編
第16話 しっぽは引っ張っちゃダメ
しおりを挟む
翌日の朝、レトナークの冒険者ギルドは以来の受注する冒険者たちでにぎわっている。これから出立するミアの視界に嫌なヤツが入った。冒険者ギルドの出口に向かう動線にあるベンチにジャレグが座っている。
ミアは、ガイ達の後方に隠れるように付いて歩く癖があって、気が付いた時には失敗したと思った。三人の前を歩いていれば良かった。
(いつものようにやり過ごそう……)
ジャレグの前を間合いをとって通り過ぎたつもりだった。ふいに予想外の衝撃が走った。
「痛っ!! 」
しっぽの先を掴まれて、危うく後ろに倒れるところだった。痛くて目に涙がにじむ。いつもならしっぽを蹴られるくらいだったのに。
思わずジャレグの方に顔を向けてしまった。ジャレグはニヤッとミアの顔を見てきた。怖くなって目を背けた。同じランクのジャレグの不意打ちは予測できなかった。
(やっぱり、ガイさんのパーティーにいるのが気に障ってるんだ……)
直ぐ先にギルドの外に出ていたギルが振り向いていた。目が合って苦笑いした。
「ミア、どうかした? 」
「ううん、なんでもない」
慣れない顔でこわばってしまう。
(ギルに余計なところを見られたかも。気が付かれたかな……い、痛い……しっぽの付け根……ジンジンする)
ミアは、足早にロゼを追った。
ギルは、振り返ったまま立ち止まったが、ミアが追い越すと直ぐに外に出た。
この日のクエストは、馬に乗る事になっていた。ハワゼット家の馬を借り遠出の予定だったが、ミアは不安を抱えることになった。
ギルドの裏にある馬留でガイたちと一緒になるが、馬になかなか乗らないミアに、ロゼが声をかける。
「ミア、どうしたの? いつもなら喜ぶのに……」
ロゼが、ミアの強張った笑顔を疑った。ミアはロゼにお尻の痛みを隠している。
「何でもないよ、嬉しいよ!ロジーに乗れるの久しぶりだもん」
「そう? 」
ミアがなかなか鐙に足をかけない。乗らないので馬(ロジー)が心配そうに鼻を鳴らす。
「……あれ? 」
急に痛みが引いて振り向くと、ギルが後ろでかがんでいる。
「う"にゃぁ!」変な声が出た。
「あ、ごめん」と、ギルは言いながら、「うーん? 」と首を捻って考え込んでいる顔をしている。
「あ、ありがとう……」
「うん、ああ、いいよ別に」
ギルがスッと立って、自分の馬に乗って先に進んだ。ミアも痛みが引いて馬(ロジー)に乗ることが出来た。
ミアのこのパーティーにいる不安がハッキリとしてきた。
(ジャレグからの嫌がらせ、もしかしたら酷くなるかも……やっぱり、このパーティーに参加してちゃダメなんだよ……)
ミアは、どうしたらこのパーティーから抜けられるか真剣に考えるが、良い案が思いつかない。
(ギルは挙動不審で気配は分からないし、回復魔法使うなんて聞いてないんだけど!! )
ミアは、腑に落ちないながらも前に進む三人の後を追った。
ミアは、ガイ達の後方に隠れるように付いて歩く癖があって、気が付いた時には失敗したと思った。三人の前を歩いていれば良かった。
(いつものようにやり過ごそう……)
ジャレグの前を間合いをとって通り過ぎたつもりだった。ふいに予想外の衝撃が走った。
「痛っ!! 」
しっぽの先を掴まれて、危うく後ろに倒れるところだった。痛くて目に涙がにじむ。いつもならしっぽを蹴られるくらいだったのに。
思わずジャレグの方に顔を向けてしまった。ジャレグはニヤッとミアの顔を見てきた。怖くなって目を背けた。同じランクのジャレグの不意打ちは予測できなかった。
(やっぱり、ガイさんのパーティーにいるのが気に障ってるんだ……)
直ぐ先にギルドの外に出ていたギルが振り向いていた。目が合って苦笑いした。
「ミア、どうかした? 」
「ううん、なんでもない」
慣れない顔でこわばってしまう。
(ギルに余計なところを見られたかも。気が付かれたかな……い、痛い……しっぽの付け根……ジンジンする)
ミアは、足早にロゼを追った。
ギルは、振り返ったまま立ち止まったが、ミアが追い越すと直ぐに外に出た。
この日のクエストは、馬に乗る事になっていた。ハワゼット家の馬を借り遠出の予定だったが、ミアは不安を抱えることになった。
ギルドの裏にある馬留でガイたちと一緒になるが、馬になかなか乗らないミアに、ロゼが声をかける。
「ミア、どうしたの? いつもなら喜ぶのに……」
ロゼが、ミアの強張った笑顔を疑った。ミアはロゼにお尻の痛みを隠している。
「何でもないよ、嬉しいよ!ロジーに乗れるの久しぶりだもん」
「そう? 」
ミアがなかなか鐙に足をかけない。乗らないので馬(ロジー)が心配そうに鼻を鳴らす。
「……あれ? 」
急に痛みが引いて振り向くと、ギルが後ろでかがんでいる。
「う"にゃぁ!」変な声が出た。
「あ、ごめん」と、ギルは言いながら、「うーん? 」と首を捻って考え込んでいる顔をしている。
「あ、ありがとう……」
「うん、ああ、いいよ別に」
ギルがスッと立って、自分の馬に乗って先に進んだ。ミアも痛みが引いて馬(ロジー)に乗ることが出来た。
ミアのこのパーティーにいる不安がハッキリとしてきた。
(ジャレグからの嫌がらせ、もしかしたら酷くなるかも……やっぱり、このパーティーに参加してちゃダメなんだよ……)
ミアは、どうしたらこのパーティーから抜けられるか真剣に考えるが、良い案が思いつかない。
(ギルは挙動不審で気配は分からないし、回復魔法使うなんて聞いてないんだけど!! )
ミアは、腑に落ちないながらも前に進む三人の後を追った。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
愛しているなら拘束してほしい
守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
触手エイリアンの交配実験〜研究者、被験体になる〜
桜井ベアトリクス
恋愛
異星で触手エイリアンを研究する科学者アヴァ。 唯一観察できていなかったのは、彼らの交配儀式。
上司の制止を振り切り、禁断の儀式を覗き見たアヴァは―― 交わる触手に、抑えきれない欲望を覚える。
「私も……私も交配したい」
太く長い触手が、体の奥深くまで侵入してくる。 研究者が、快楽の実験体になる夜。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる