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第八章 王都公認 案内人適性試験 最終試験編
88.七位VS首席
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ケビンとナターシャは入場口へ向かっていた。
「ケビンさんケビンさん! ナヴィさん驚いてましたかね」
パタパタと短い尻尾を振るナターシャ。
「ふ、まぁそりゃ驚くだろ、俺ですら驚いたんだから」
そんな細い腕で自分の二倍はある大鎌を振るうなんて誰も思わねぇよ。驚いたを通り越して笑ったよ。
「まぁでもアカデミー生からしたら見慣れた光景なんですけどね」
「だが、アカデミー生は俺が大鎌使いの案内人ってのはあまり知られてないんだよな」
「はい。ケビンさん名前は有名なんですけど、それ以上はって感じですからね」
「ふ、なら全力で驚かせてやろう。お前の力を」
「はい! ケビンさん!」
ナターシャはにかっと笑いケビンの腕に巻き付いた。
「だからくっつくな!」
「随分と余裕なんだな。七位のナターシャ」
「……ザクレー」
「ザクレー? お前が首席の」
「おや、案内人の名で私を呼び捨てか。身の程をわきまえろ」
こいつがザクレーか。でかいな、百八十、いや百九十センチくらいあるか? しかも王宮騎士の装備だぞこれ。
「あなたこそ身の程をわきまえなさい」
「……なんだとナターシャ」
「この方はあの『天才上級ガイド』の一人ケビン様よ!」
「それがどうした」
「はぁ!? あんた今なんて」
「私はアカデミー首席、代々王宮第一騎士団団長を継ぐ家系として名高いアナストス家の長男ザクレー・アナストスだぞ」
「さすがザクレーさま!」
ザクレーの背後からサルミラが現れた。
「そんな獣臭い女にわたくしのザクレー様が負けるはずありませんわ。おーっほほほほ」
サルミラお前そんなキャラじゃないだろ。前はあたいって言ってたぞ。
廊下ではサルミラの笑い声が響き渡っていた。
「「ふ、ふふふふ」」
「ふ、どうしたナターシャ、それに案内人ケビン。怖気づいて声も出ないか?」
ケビンは笑いをこらえながら話し出した。
「こんな絵にかいたような、鼻が伸びきったおぼっちゃまが首席か。お前らのアカデミーは大丈夫かナターシャ」
「な! ケビンさん! それは言わないでください! あたしだって恥ずかしいんですから」
ザクレーは顔を真っ赤にし、怒鳴りつけた。
「何だと! 私を侮辱するのか!」
その瞬間ケビンは一瞬でザクレーの脇につき肩を持った。
「な……」
「まぁ、落ち着けよ首席ザクレー君。名前だけだったらいくらでも強がれるもんだぞ」
ザクレーは口を開けたまま数秒硬直した。
「ザ、ザクレー様!」
「離せ!」
サルミラの声に反応し意識を取り戻したザクレーが肩を振りケビンの手を払った。
「い、いいだろう。名実ともに私が首席にふさわしい男だということをフィールドで知らしめてやる。獣人族なんぞに負けるはずがない。それを証明してやる!」
「いい心意気だザクレー。それでこそ主席の男だ。だが忘れるな、知らしめてやるということはお前自身にもそれが返ってくるということを」
「ふん、今のうちほざいてるんだな」
こうしてそれぞれのペアは入場口に到着した。
「さぁ、本日の最終試合になりました。一回戦第四試合まもなく開始したいと思います! 選手入場です!」
「第四試合はケビン、ナターシャペア対、サルミラ、ザクレーペアになります!」
「おぉついに主席の登場かぁ!」
「王宮騎士団団長の長男の力を見せてやれ!」
「きゃーケビン様ー!」
「これもまた面白いカードだぞ!」
「獣人族に人間様の力を見せつけてやれ!」
観客席ではサテラ、ハンナ、エンフィーが観客の声援に腹を立てていた。
「王都の観客なのに……種族が違うだけであんなに言うなんて私許せません」
「サテラちゃん。僕もその気持ちはすごく分かるけどナターシャちゃんを見てごらん」
入場口で手を振りながらフィールドに向かうナターシャの姿が見えた。
「え、笑ってる……?」
「たぶん本人も気にしてない。というよりかは見返してやろうって気持ちが強いんだと思う。それにあの武器……嘘だろ。エンフィーちゃんあれ反則だよね……?」
「はい、私も見た瞬間思いました……このペアの組まれ方ってさっきのルナさん然りで仕組まれてるのサテラちゃん?」
「え? ナターシャの武器は前からあの大鎌ですけど……」
「「ま、まじかぁ」」
「三人ともお待たせ!」
三人が横を向くとそこにはナヴィとルナ、ロイのペアがいた。
「ちょっとナヴィどこ行ってたの? って、その子たち」
「あぁ、たまたま階段であってね! どうせだったら一緒に見ようって誘ったの!」
腰を低くしながらハンナに話しかけるルナ。
「あのーわたくしも一緒でもよろしいでしょうか?」
「も、もちろん僕は大歓迎だよ! 二人もいいよね!?」
「もちろんです! ロイ君こっちで見よ!」
「お、サテラじゃん! ルナおいらあっち側座るね!」
「え、えぇ」
「さぁそれでは準備が整ったようです! 両者フィールドに上がってきてください!」
ナターシャとザクレーがゆっくりとフィールドに登る。
「ナヴィさん。次のわたくしたちの相手はやはりケビンさんたちなのでしょうか……」
「うーん相手も首席だから何ともねぇ。今回は大鎌と大剣の重量級の対決って感じだし……まぁそれでもケビン達が負ける姿は考えられないわね」
「あはは、ですよね……はぁ二回戦ケビンさんだったらやだなぁ……」
大きなため息をつきながら手で顔を覆うルナ。
「腹をくくるしかないわねルナ、ほら始まるわよ!」
うん? 待ってあの主席の子……
「ちょーっとナターシャちゃんたちやばいかもね……」
「……?」
「それでは一回戦第四試合。試合開始!」
その合図と同時にザクレーは練り上げられた魔力とともに大剣を振り下ろした。
<疾風斬!>
「ケビンさんケビンさん! ナヴィさん驚いてましたかね」
パタパタと短い尻尾を振るナターシャ。
「ふ、まぁそりゃ驚くだろ、俺ですら驚いたんだから」
そんな細い腕で自分の二倍はある大鎌を振るうなんて誰も思わねぇよ。驚いたを通り越して笑ったよ。
「まぁでもアカデミー生からしたら見慣れた光景なんですけどね」
「だが、アカデミー生は俺が大鎌使いの案内人ってのはあまり知られてないんだよな」
「はい。ケビンさん名前は有名なんですけど、それ以上はって感じですからね」
「ふ、なら全力で驚かせてやろう。お前の力を」
「はい! ケビンさん!」
ナターシャはにかっと笑いケビンの腕に巻き付いた。
「だからくっつくな!」
「随分と余裕なんだな。七位のナターシャ」
「……ザクレー」
「ザクレー? お前が首席の」
「おや、案内人の名で私を呼び捨てか。身の程をわきまえろ」
こいつがザクレーか。でかいな、百八十、いや百九十センチくらいあるか? しかも王宮騎士の装備だぞこれ。
「あなたこそ身の程をわきまえなさい」
「……なんだとナターシャ」
「この方はあの『天才上級ガイド』の一人ケビン様よ!」
「それがどうした」
「はぁ!? あんた今なんて」
「私はアカデミー首席、代々王宮第一騎士団団長を継ぐ家系として名高いアナストス家の長男ザクレー・アナストスだぞ」
「さすがザクレーさま!」
ザクレーの背後からサルミラが現れた。
「そんな獣臭い女にわたくしのザクレー様が負けるはずありませんわ。おーっほほほほ」
サルミラお前そんなキャラじゃないだろ。前はあたいって言ってたぞ。
廊下ではサルミラの笑い声が響き渡っていた。
「「ふ、ふふふふ」」
「ふ、どうしたナターシャ、それに案内人ケビン。怖気づいて声も出ないか?」
ケビンは笑いをこらえながら話し出した。
「こんな絵にかいたような、鼻が伸びきったおぼっちゃまが首席か。お前らのアカデミーは大丈夫かナターシャ」
「な! ケビンさん! それは言わないでください! あたしだって恥ずかしいんですから」
ザクレーは顔を真っ赤にし、怒鳴りつけた。
「何だと! 私を侮辱するのか!」
その瞬間ケビンは一瞬でザクレーの脇につき肩を持った。
「な……」
「まぁ、落ち着けよ首席ザクレー君。名前だけだったらいくらでも強がれるもんだぞ」
ザクレーは口を開けたまま数秒硬直した。
「ザ、ザクレー様!」
「離せ!」
サルミラの声に反応し意識を取り戻したザクレーが肩を振りケビンの手を払った。
「い、いいだろう。名実ともに私が首席にふさわしい男だということをフィールドで知らしめてやる。獣人族なんぞに負けるはずがない。それを証明してやる!」
「いい心意気だザクレー。それでこそ主席の男だ。だが忘れるな、知らしめてやるということはお前自身にもそれが返ってくるということを」
「ふん、今のうちほざいてるんだな」
こうしてそれぞれのペアは入場口に到着した。
「さぁ、本日の最終試合になりました。一回戦第四試合まもなく開始したいと思います! 選手入場です!」
「第四試合はケビン、ナターシャペア対、サルミラ、ザクレーペアになります!」
「おぉついに主席の登場かぁ!」
「王宮騎士団団長の長男の力を見せてやれ!」
「きゃーケビン様ー!」
「これもまた面白いカードだぞ!」
「獣人族に人間様の力を見せつけてやれ!」
観客席ではサテラ、ハンナ、エンフィーが観客の声援に腹を立てていた。
「王都の観客なのに……種族が違うだけであんなに言うなんて私許せません」
「サテラちゃん。僕もその気持ちはすごく分かるけどナターシャちゃんを見てごらん」
入場口で手を振りながらフィールドに向かうナターシャの姿が見えた。
「え、笑ってる……?」
「たぶん本人も気にしてない。というよりかは見返してやろうって気持ちが強いんだと思う。それにあの武器……嘘だろ。エンフィーちゃんあれ反則だよね……?」
「はい、私も見た瞬間思いました……このペアの組まれ方ってさっきのルナさん然りで仕組まれてるのサテラちゃん?」
「え? ナターシャの武器は前からあの大鎌ですけど……」
「「ま、まじかぁ」」
「三人ともお待たせ!」
三人が横を向くとそこにはナヴィとルナ、ロイのペアがいた。
「ちょっとナヴィどこ行ってたの? って、その子たち」
「あぁ、たまたま階段であってね! どうせだったら一緒に見ようって誘ったの!」
腰を低くしながらハンナに話しかけるルナ。
「あのーわたくしも一緒でもよろしいでしょうか?」
「も、もちろん僕は大歓迎だよ! 二人もいいよね!?」
「もちろんです! ロイ君こっちで見よ!」
「お、サテラじゃん! ルナおいらあっち側座るね!」
「え、えぇ」
「さぁそれでは準備が整ったようです! 両者フィールドに上がってきてください!」
ナターシャとザクレーがゆっくりとフィールドに登る。
「ナヴィさん。次のわたくしたちの相手はやはりケビンさんたちなのでしょうか……」
「うーん相手も首席だから何ともねぇ。今回は大鎌と大剣の重量級の対決って感じだし……まぁそれでもケビン達が負ける姿は考えられないわね」
「あはは、ですよね……はぁ二回戦ケビンさんだったらやだなぁ……」
大きなため息をつきながら手で顔を覆うルナ。
「腹をくくるしかないわねルナ、ほら始まるわよ!」
うん? 待ってあの主席の子……
「ちょーっとナターシャちゃんたちやばいかもね……」
「……?」
「それでは一回戦第四試合。試合開始!」
その合図と同時にザクレーは練り上げられた魔力とともに大剣を振り下ろした。
<疾風斬!>
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