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第九章 王都公認 案内人適性試験 最終試験 準決勝編
96.準決勝に向けて④
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ケビンとナターシャがダンジョンでの特訓に励んでいるころ、ナヴィ、ハンナ、サテラの三人も壁外の人気のない森で特訓を開始していた。
「やぁぁぁ!」
「おっと危ない!」
サテラちゃんの今の身のこなし方、この子のリーチがあともう少し長ければ普通に僕に当たっていた。
「ふー頭を使う子は厄介だね……さぁサテラちゃん。もう一段階上げていこうか!」
「もう一段階……?」
「ほら行くよ!」
「ハンナさんのスピード、まだ上がるの……? ガードしなきゃ!」
サテラに超スピードで切りかかろうとするハンナの攻撃を迎撃しようと二本の剣を構える。
「って、魔法陣!?」
サテラの足元に茶色の魔法陣が展開された。
<ストーンランス!>
「きゃ!」
地面から土でできた数本のつららのようなものがサテラの周りを囲った。
「ちょっとハンナ。ビビらせすぎ」
ナヴィがハンナに拳骨を食らわせた。
「いった! そうやってやれって言ったのはナヴィじゃん!」
「まぁそうなんだけど……」
「あのナヴィさん。ハンナさん。今のは……」
「急にごめんねサテラちゃん。あたし昨日の試合を見てて思ったんだけど、あなた達アカデミー生って武器での戦闘の訓練も魔法の訓練もしてるわよね?」
「は、はい、一応どちらも一通りには扱えますね……属性付きの必殺技とかも」
「じゃあそれを組み合わせながら戦う訓練はしてきたかしら?」
「あ……確かにそれはしてないです。戦闘の時は魔法は禁止されてるし、魔法の訓練の時は武器は持たないので……」
ナヴィは得意げに笑った。
「ふふ、やっぱりね。昨日の戦闘では武器を持つ子は武器での戦闘。魔法の子は魔法のみでの戦闘だったからね。だからサテラちゃんの頭の中にもハンナから魔法が来るって選択肢が自動的に排除されちゃってたのよ……」
「なるほど、つまり双剣の攻撃に魔法を組み込むことによって戦い方の幅を広げることになるってことですね?」
「うん。物分かりが良くて助かるわサテラちゃん。だから今日からは魔法を扱いながらの特訓をしていくわよ!」
「はい! なんかがぜんやる気が出てきました!」
「あ、そういえばサテラちゃんって魔法は得意なの? 適性属性は?」
「魔法の方が断然得意です! 適性は風属性です」
ふむ。儲けだ。戦闘が他の子よりも劣っている分魔法に関しては自信ありそう出し、何より汎用性抜群の風属性。これは見えた。
「うん素晴らしい! この後の自主練でも生かせるようにレクチャーしていくね!」
こうして三人の特訓は夕方まで続けられた。
「うん、じゃああたし達との特訓は今日はここまでにしようかな」
「はぁはぁ、あ、ありがとうございます。確かに戦いの幅は広がりましたがその分気を回さなきゃいけないところが増えてすごく大変ですね」
膝に手を着き呼吸を整えながら話すサテラ。
「あはは。僕も最初はそうだったからさ、初日にしてはよくできてたよ。それに何より魔法の筋がいいね。動きによく合っていたよ」
「じゃあここから先は自主練だね。あたし達の特訓で何かヒントになりそうなことあった……?」
「あ、はい! 魔法を使いながら試してみたいことがいくつかできました」
「うん、じゃああたし達は近くにいるから何かあったら呼んでね! じゃあまた後で夜ご飯の時に」
「分かりました! では!」
サテラを残し森から出るナヴィとハンナにエンフィーが合流した。
「お姉ちゃーん帰ったよー!」
「お、おかえりエンフィー。とりあえずここらへんでお茶しましょうか」
サテラの特訓している森の近くにシートを引いて三人はそれぞれの近況を報告した。
「魔法と武器を組み合わせた戦闘ね……そういえば確かになかったね」
「えぇ、サテラちゃんの筋もよくて明日には何とか形になりそう」
「そっか……それは良かった……」
エンフィーの声のトーンが少しずつ下がり始め、それに気づいたハンナが声を掛けた。
「エンフィーどうしたんだい?」
「いや……それが」
「あ、そういえばエンフィーの話を詳しく聞いてなかったね、ブランとダリウス君のペア、どんな感じだったんだい?」
「うん、それなんだけど私がダリウス君を見つけたときは一人だったの。ずーっと昨日のサテラちゃんの動きに合わせて一人で拳を振り続けてたよ」
ナヴィがエンフィーの話し方に違和感を覚えた。
「ずーっとって?」
「私はお姉ちゃん達よりも先に出たのは知ってるよね? ダリウス君を見つけたのは早朝の六時。そこから彼は飲まず食わずで文字通り無心で練習してたよ。まるで何か恐ろしいものに取り憑かれているかのように……」
「まぁ、昨日のフィールドでの様子を見てれば何となくは想像できるわ」
「うん。私もそう思ってたんだけど、ブランがそこから帰ってきたのが午後二時」
「え! 八時間も一人で!?」
エンフィーは無言で頷いた。
「それも確かに問題だったんだけどブランが帰ってきてからが問題だったんだ」
そう、私は彼のやり方が上級ガイドを名乗る案内人には到底見えなかった。
「やぁぁぁ!」
「おっと危ない!」
サテラちゃんの今の身のこなし方、この子のリーチがあともう少し長ければ普通に僕に当たっていた。
「ふー頭を使う子は厄介だね……さぁサテラちゃん。もう一段階上げていこうか!」
「もう一段階……?」
「ほら行くよ!」
「ハンナさんのスピード、まだ上がるの……? ガードしなきゃ!」
サテラに超スピードで切りかかろうとするハンナの攻撃を迎撃しようと二本の剣を構える。
「って、魔法陣!?」
サテラの足元に茶色の魔法陣が展開された。
<ストーンランス!>
「きゃ!」
地面から土でできた数本のつららのようなものがサテラの周りを囲った。
「ちょっとハンナ。ビビらせすぎ」
ナヴィがハンナに拳骨を食らわせた。
「いった! そうやってやれって言ったのはナヴィじゃん!」
「まぁそうなんだけど……」
「あのナヴィさん。ハンナさん。今のは……」
「急にごめんねサテラちゃん。あたし昨日の試合を見てて思ったんだけど、あなた達アカデミー生って武器での戦闘の訓練も魔法の訓練もしてるわよね?」
「は、はい、一応どちらも一通りには扱えますね……属性付きの必殺技とかも」
「じゃあそれを組み合わせながら戦う訓練はしてきたかしら?」
「あ……確かにそれはしてないです。戦闘の時は魔法は禁止されてるし、魔法の訓練の時は武器は持たないので……」
ナヴィは得意げに笑った。
「ふふ、やっぱりね。昨日の戦闘では武器を持つ子は武器での戦闘。魔法の子は魔法のみでの戦闘だったからね。だからサテラちゃんの頭の中にもハンナから魔法が来るって選択肢が自動的に排除されちゃってたのよ……」
「なるほど、つまり双剣の攻撃に魔法を組み込むことによって戦い方の幅を広げることになるってことですね?」
「うん。物分かりが良くて助かるわサテラちゃん。だから今日からは魔法を扱いながらの特訓をしていくわよ!」
「はい! なんかがぜんやる気が出てきました!」
「あ、そういえばサテラちゃんって魔法は得意なの? 適性属性は?」
「魔法の方が断然得意です! 適性は風属性です」
ふむ。儲けだ。戦闘が他の子よりも劣っている分魔法に関しては自信ありそう出し、何より汎用性抜群の風属性。これは見えた。
「うん素晴らしい! この後の自主練でも生かせるようにレクチャーしていくね!」
こうして三人の特訓は夕方まで続けられた。
「うん、じゃああたし達との特訓は今日はここまでにしようかな」
「はぁはぁ、あ、ありがとうございます。確かに戦いの幅は広がりましたがその分気を回さなきゃいけないところが増えてすごく大変ですね」
膝に手を着き呼吸を整えながら話すサテラ。
「あはは。僕も最初はそうだったからさ、初日にしてはよくできてたよ。それに何より魔法の筋がいいね。動きによく合っていたよ」
「じゃあここから先は自主練だね。あたし達の特訓で何かヒントになりそうなことあった……?」
「あ、はい! 魔法を使いながら試してみたいことがいくつかできました」
「うん、じゃああたし達は近くにいるから何かあったら呼んでね! じゃあまた後で夜ご飯の時に」
「分かりました! では!」
サテラを残し森から出るナヴィとハンナにエンフィーが合流した。
「お姉ちゃーん帰ったよー!」
「お、おかえりエンフィー。とりあえずここらへんでお茶しましょうか」
サテラの特訓している森の近くにシートを引いて三人はそれぞれの近況を報告した。
「魔法と武器を組み合わせた戦闘ね……そういえば確かになかったね」
「えぇ、サテラちゃんの筋もよくて明日には何とか形になりそう」
「そっか……それは良かった……」
エンフィーの声のトーンが少しずつ下がり始め、それに気づいたハンナが声を掛けた。
「エンフィーどうしたんだい?」
「いや……それが」
「あ、そういえばエンフィーの話を詳しく聞いてなかったね、ブランとダリウス君のペア、どんな感じだったんだい?」
「うん、それなんだけど私がダリウス君を見つけたときは一人だったの。ずーっと昨日のサテラちゃんの動きに合わせて一人で拳を振り続けてたよ」
ナヴィがエンフィーの話し方に違和感を覚えた。
「ずーっとって?」
「私はお姉ちゃん達よりも先に出たのは知ってるよね? ダリウス君を見つけたのは早朝の六時。そこから彼は飲まず食わずで文字通り無心で練習してたよ。まるで何か恐ろしいものに取り憑かれているかのように……」
「まぁ、昨日のフィールドでの様子を見てれば何となくは想像できるわ」
「うん。私もそう思ってたんだけど、ブランがそこから帰ってきたのが午後二時」
「え! 八時間も一人で!?」
エンフィーは無言で頷いた。
「それも確かに問題だったんだけどブランが帰ってきてからが問題だったんだ」
そう、私は彼のやり方が上級ガイドを名乗る案内人には到底見えなかった。
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