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第九章 王都公認 案内人適性試験 最終試験 準決勝編
111.攻防戦
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ルナ、ついてこれてるか?
うん。何とか……。けど少しずつだけどナターシャちゃんのスピードが上がってきている。正直これ以上速くなられるとわたくしの反応が追いつかなくなるわ……。
うん。それにパワーもちょっとずつ上がってる。避けるまでの時間がなくて受け流してはいるけど何回か強引にハンマーを弾いてきて、大鎌がおいらに触れる瞬間が増えてきてる。
多分ナターシャちゃんの技は時間が経つにつれて余計に<獣化>が進んでいくんだと思う。
なら、それをし始めた今しか勝機がない! ルナ、多少おいらに攻撃が当たっても大丈夫だから、攻撃の指示を最速でくれ!
ロイ君……それじゃロイ君が。
せっかくここまで来たんだ。絶対に負けられない。
わかった。じゃあもうひと踏ん張り頼むわよロイ君!
おう!
「うらぁぁぁ!」
「ガァァァァ!」
ナターシャの猛攻に対して回避することを止めたロイが反撃を開始する。
「ナターシャもロイも、あれじゃノーガードの殴り合いじゃないですか……」
サテラは眉間にしわを寄せながらナヴィに話す。
「そうね、拮抗してるようには見えるけど苦しいのはロイ君の方ね……回避するのを止めてルナとの意思疎通を取りながら何度か攻撃を当ててるけど……」
「ナターシャがそれを物ともせず攻撃を続けていますよね……」
「うん。スピードとパワーが上がったナターシャちゃんに対して、ロイ君はルナの思考を共有してそれをもとに体を動かしてただけだからスピードもパワーも今までのロイ君のまま」
「確かに……ロイは攻撃を受けたときの受け身をしっかりとして最小限のダメージで押さえてるけど、ナターシャはロイの攻撃を逆に受けに行って強引に次の攻撃に繋げてますね……。あんな戦い方普段のナターシャだったら絶対にしないのに……」
「……」
「……ナヴィさん?」
「そのナターシャちゃんが普段のナターシャちゃんじゃなかったとしたら……?」
「普段のナターシャじゃない? どういうことですか?」
「確かに<獣化>でスピードもパワーも上がったけど果たして<獣化>の能力ってそれだけなのかしら……」
ナヴィとサテラが思考を巡らせている中、ナターシャの雄叫びが何度も会場に響き渡る。
「まさか、ナターシャってもしかして……」
「うん。身体能力だけじゃなくてナターシャちゃんそのものが獣のそれになってるかもね」
「確かにすごいですけど、その分動きもさっきまでのナターシャよりも雑で、大雑把には見えます……」
「そうね。ロイ君もそれを見切って上手く攻撃しているけど……」
そのロイ君の攻撃は今のナターシャちゃんにはほとんど効いてない。そして何よりも今のナターシャちゃんからは人間特有の痛みに対する恐怖や、相手を殺してしまうかもしれないという躊躇が全く感じられない。現にロイ君の攻撃は効いてはないけど、確実に傷の量は増えていっている。
自分がやられるのが先か、敵を倒すのが先か。それに、あの状態じゃケビンの指示もまともに聞こえないでしょ。まさに諸刃の剣ね……。
「あ、ナヴィさんあれは、ナターシャの<ボルティックサイズ>!」
サテラの声に反応したナヴィはナターシャに視線を移した。
ナターシャはロイのハンマーを弾き、大鎌に雷を纏わせた。
「しまった!?」
「グルァァァ!」
「ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ナターシャに<ボルティックサイズ>がロイの胸を切り裂いた。
「ロイ君! <エンパシーオブプリセプション>が切れた!? ロイ君しっかりして!!」
うつ伏せになって倒れたロイ。ナターシャはそれにまた斬りかかろうとロイに向かっていく。
「まずい。ロイ君! ロイ君!」
ロイの耳がピクリと動いた。
「ル、ナ……うおぉぉ!」
ロイは体を起こし近くに落としたハンマーを拾い、向かってきたナターシャの攻撃を受け止める。
「ここで決めてやる! はぁぁぁ!」
ロイは上空に回転しながら跳び、そのまま垂直にナターシャに向かって落下していく。
「くらえ!!」
<ガイアスマッシュ!>
回転することにより威力を増したロイの必殺技がナターシャを襲った。
「ガァァ!」
ナターシャはロイの巨大化したハンマーの側面を叩き、いとも簡単にロイの手からハンマーを吹き飛ばした。
「なっ! あはは、まじか……」
手元にハンマーがなくなったロイがナターシャの大鎌を構える方向に落ちていく。
「そりゃきついよナターシャ」
雷を纏わせ<ボルティクサイズ>の構えをしていたナターシャを見たロイは、笑いながらナターシャの攻撃を受ける体勢をとった。
「グルァァァァ!」
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ナターシャの攻撃を全身で受けたロイがゆっくりと倒れていった。
「「…………」」
会場全体が息を飲み二人の様子を凝視する。
「これは流石に決まったわね」
スーザンはフィールドに近づき左右を確認した。
倒れて動かないロイ君。そしてその目の前でもう一度攻撃をしようと大鎌を構えているナターシャちゃん。
『準決勝第一試合、勝者! ケビン、ナターシャペア!』
うん。何とか……。けど少しずつだけどナターシャちゃんのスピードが上がってきている。正直これ以上速くなられるとわたくしの反応が追いつかなくなるわ……。
うん。それにパワーもちょっとずつ上がってる。避けるまでの時間がなくて受け流してはいるけど何回か強引にハンマーを弾いてきて、大鎌がおいらに触れる瞬間が増えてきてる。
多分ナターシャちゃんの技は時間が経つにつれて余計に<獣化>が進んでいくんだと思う。
なら、それをし始めた今しか勝機がない! ルナ、多少おいらに攻撃が当たっても大丈夫だから、攻撃の指示を最速でくれ!
ロイ君……それじゃロイ君が。
せっかくここまで来たんだ。絶対に負けられない。
わかった。じゃあもうひと踏ん張り頼むわよロイ君!
おう!
「うらぁぁぁ!」
「ガァァァァ!」
ナターシャの猛攻に対して回避することを止めたロイが反撃を開始する。
「ナターシャもロイも、あれじゃノーガードの殴り合いじゃないですか……」
サテラは眉間にしわを寄せながらナヴィに話す。
「そうね、拮抗してるようには見えるけど苦しいのはロイ君の方ね……回避するのを止めてルナとの意思疎通を取りながら何度か攻撃を当ててるけど……」
「ナターシャがそれを物ともせず攻撃を続けていますよね……」
「うん。スピードとパワーが上がったナターシャちゃんに対して、ロイ君はルナの思考を共有してそれをもとに体を動かしてただけだからスピードもパワーも今までのロイ君のまま」
「確かに……ロイは攻撃を受けたときの受け身をしっかりとして最小限のダメージで押さえてるけど、ナターシャはロイの攻撃を逆に受けに行って強引に次の攻撃に繋げてますね……。あんな戦い方普段のナターシャだったら絶対にしないのに……」
「……」
「……ナヴィさん?」
「そのナターシャちゃんが普段のナターシャちゃんじゃなかったとしたら……?」
「普段のナターシャじゃない? どういうことですか?」
「確かに<獣化>でスピードもパワーも上がったけど果たして<獣化>の能力ってそれだけなのかしら……」
ナヴィとサテラが思考を巡らせている中、ナターシャの雄叫びが何度も会場に響き渡る。
「まさか、ナターシャってもしかして……」
「うん。身体能力だけじゃなくてナターシャちゃんそのものが獣のそれになってるかもね」
「確かにすごいですけど、その分動きもさっきまでのナターシャよりも雑で、大雑把には見えます……」
「そうね。ロイ君もそれを見切って上手く攻撃しているけど……」
そのロイ君の攻撃は今のナターシャちゃんにはほとんど効いてない。そして何よりも今のナターシャちゃんからは人間特有の痛みに対する恐怖や、相手を殺してしまうかもしれないという躊躇が全く感じられない。現にロイ君の攻撃は効いてはないけど、確実に傷の量は増えていっている。
自分がやられるのが先か、敵を倒すのが先か。それに、あの状態じゃケビンの指示もまともに聞こえないでしょ。まさに諸刃の剣ね……。
「あ、ナヴィさんあれは、ナターシャの<ボルティックサイズ>!」
サテラの声に反応したナヴィはナターシャに視線を移した。
ナターシャはロイのハンマーを弾き、大鎌に雷を纏わせた。
「しまった!?」
「グルァァァ!」
「ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ナターシャに<ボルティックサイズ>がロイの胸を切り裂いた。
「ロイ君! <エンパシーオブプリセプション>が切れた!? ロイ君しっかりして!!」
うつ伏せになって倒れたロイ。ナターシャはそれにまた斬りかかろうとロイに向かっていく。
「まずい。ロイ君! ロイ君!」
ロイの耳がピクリと動いた。
「ル、ナ……うおぉぉ!」
ロイは体を起こし近くに落としたハンマーを拾い、向かってきたナターシャの攻撃を受け止める。
「ここで決めてやる! はぁぁぁ!」
ロイは上空に回転しながら跳び、そのまま垂直にナターシャに向かって落下していく。
「くらえ!!」
<ガイアスマッシュ!>
回転することにより威力を増したロイの必殺技がナターシャを襲った。
「ガァァ!」
ナターシャはロイの巨大化したハンマーの側面を叩き、いとも簡単にロイの手からハンマーを吹き飛ばした。
「なっ! あはは、まじか……」
手元にハンマーがなくなったロイがナターシャの大鎌を構える方向に落ちていく。
「そりゃきついよナターシャ」
雷を纏わせ<ボルティクサイズ>の構えをしていたナターシャを見たロイは、笑いながらナターシャの攻撃を受ける体勢をとった。
「グルァァァァ!」
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ナターシャの攻撃を全身で受けたロイがゆっくりと倒れていった。
「「…………」」
会場全体が息を飲み二人の様子を凝視する。
「これは流石に決まったわね」
スーザンはフィールドに近づき左右を確認した。
倒れて動かないロイ君。そしてその目の前でもう一度攻撃をしようと大鎌を構えているナターシャちゃん。
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