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第十一章 王都公認案内人 ナヴィ・マクレガン編
179.武器屋との再会
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「はぁ、あたしなにやってんだろ……」
ナヴィは王都の中心部にある巨大な噴水の縁で小さく膝を抱えて座っていた。
「なんだろう、さっきのあの子たちの言葉普段は素直に受け取れてるはずなのに……」
「あーんもう! むしゃくしゃするー!!」
ナヴィは頭をわしゃわしゃと掻き始めた。
「あれ……もしかしてあなた、ナヴィ様ですか?」
「ん……? エミルとサミル!?」
そういえば武器屋全然行ってなかったから一瞬誰かと思ったわ。
「えへへ、ご無沙汰しております……ってあれ? ねぇサミル」
「エミル、どうしたの?」
エミルの耳がぴくぴくと動いているのにサミルが気づいた。
「ナヴィ様の杖……」
「あら、これはまずい! ナヴィさん、今お時間ありますでしょうか!?」
「へ? ど、どうしたの? あたしの杖何か問題あるのかしら?」
「もしお時間あるようでしたら私達の店まで来ていただけると幸いです! ご無沙汰しておりましたがナヴィさんはお得意様ですので!」
うーん定期報告は今日の夕方からだし。
「ま、まぁ夕方までなら……って早っ!」
ナヴィの言葉を聞いた瞬間に二人は体を武器屋の方に向けすたすたと歩き始めた。
「「それでは早速参りましょう!!」」
「ちょっと! 待ってよー!」
そのままナヴィは二人の経営している武器屋に入店した。
「うわ、久しぶりねこの感じ」
「そうですよ、ナヴィ様はあまりいらっしゃらないので寂しかったんですよ」
「僕はローブをもらうだけもらってもう顔を出さないつもりなのかと……」
「あはは、そんなことはしないわ。中々忙しくてどうしても杖もローブも買い替える暇もなくてね」
「そうですよね、ナヴィ様の活躍は王都でも有名ですよ!」
「あ……うん」
少し顔が俯いたナヴィの様子を見てサミルがエミルの耳元に話しかける。
「ねぇ、エミル、私何か悪いこと言っちゃったかな?」
「いや、僕は特にそんなことは……」
サミルは首を傾げながらもナヴィに問いかけた。
「あの、ナヴィさん……何かありましたか……?」
「あーうん、実はね……すごく簡単に言うと、最近あたしの目の前にとんでもない強敵が現れてあたしの力じゃそれをどうすることもできなくてね。王都に来てから二人のようにたくさん期待してくれてる人がいるし頑張りたいんだけど、どうもそういう気持ちになれなくて……あれエミル、サミル? どうかした」
「「……あ、はい、すすみません!」」
「え、どうして二人が謝るの? 別に武器が悪いなんて一言も、それにあたしの実力の問題で」
二人肩を落とす姿を見たナヴィが慌ててフォローをしようと言葉を並べる。
「いえ、私達のせいなんです……」
「……? そういえばさっきあたしの杖を見て こりゃまずいって」
「はい、そのことなんですが……ナヴィさんこの杖持ってみてください」
エミルは売り物として置いてあった銀色の杖をナヴィに手渡す。
「え? これあたしの杖じゃないわよね?」
「はい、とりあえずこの杖に今まで通り魔力を込めてみてください」
「あ、うん」
ナヴィは目を瞑り魔力を杖に込め始めた。
「え!? あれ、あれれ?」
「「……やっぱり」」
「すごく魔力が込めやすいというか、今まで練るときに感じていた窮屈で重い枷みたいなものが外れた感覚……どういうこと?」
ナヴィはきらきらと目を輝かせながらエミルとサミルに視線を向けた。
「あはは、簡単に言うと杖の持つ魔力の許容量をナヴィ様の魔力が完全に超えていたということです」
「エミルの言った通りです。ナヴィ様に最初に渡したエメラルドロッドはあくまでも魔法をこれから使っていく冒険者や案内人ではガイドの方向けの杖でしたので」
「な、なるほど、つまりあたしはその初心者用の杖で勝手に魔力を制限されながら今まで同行してきたってことね……よくあたし死ななかったわね……」
「あはは、こちらのセリフですよ!」
「サミル、笑っちゃだめだよ。それにそれだけナヴィ様が上手に魔力の量と質をコントロールしながら戦えていたということですから、自信持ってください!」
「なるほどね……」
そうか、そういうことならあの杖じゃなければあのミモザとだって互角以上にわたり合えていたはず。
「ねぇ、エミルサミル、この杖買ってもいいかしら?」
「「え?」」
エミルとサミルはキョトンとした顔でナヴィを見つめる。
「え? あれ、だめだった?」
「いえ、てっきりオーダーメイドで発注されるものだと……」
「あ、そうか、その手があったのか! ちなみにそのオーダーメイドっていつ頃出来上がるのかしら」
「早くて半年ですね、ナヴィ様の場合ですとかなり高度なものになりますのでそれ以上になるかなと……」
「う、な、なるほど結構掛かるわね」
「そしたらその間、今ご購入を考えていたその『銀翼の杖』は差し上げますよ! オーダーメイドの手数料を少しだけ上乗せさせていただければ!」
「そうね……ならそうしてもらおうかしら。ねぇ、その原理でいくと、もしかしてローブもそういうことよね」
「さすがお察しがいいですねナヴィ様。今のローブもナヴィ様の魔力量には適合していません」
「ふふ、こちらもオーダーメイドでいかがでしょうか? その間は杖同様同等なローブを差し上げますよ」
「サ、サミルは商売上手ね……恐ろしいわ」
まぁ最近案内所の売り上げも好調だし、このくらい奮発してもいいわよね……。
「よし、じゃ両方ともオーダーメイドでお願いします!」
「「かしこまりました! ありがとうございます!」」
これなら勝てるかもしれない……ミモザにも、それにあのディノールってやつにも!
ナヴィの口元が少しだけ上がった。
「お会計こちらになります!」
「はーい、えーと、一、十、百、千、万、十万………たっか!!」
「ローン払いも受け付けておりますよ、ナヴィ様!」
にやにやと笑うサミルにナヴィは泣く泣くローン払いにし、オーダーメイドで杖とローブを発注した。
ナヴィは王都の中心部にある巨大な噴水の縁で小さく膝を抱えて座っていた。
「なんだろう、さっきのあの子たちの言葉普段は素直に受け取れてるはずなのに……」
「あーんもう! むしゃくしゃするー!!」
ナヴィは頭をわしゃわしゃと掻き始めた。
「あれ……もしかしてあなた、ナヴィ様ですか?」
「ん……? エミルとサミル!?」
そういえば武器屋全然行ってなかったから一瞬誰かと思ったわ。
「えへへ、ご無沙汰しております……ってあれ? ねぇサミル」
「エミル、どうしたの?」
エミルの耳がぴくぴくと動いているのにサミルが気づいた。
「ナヴィ様の杖……」
「あら、これはまずい! ナヴィさん、今お時間ありますでしょうか!?」
「へ? ど、どうしたの? あたしの杖何か問題あるのかしら?」
「もしお時間あるようでしたら私達の店まで来ていただけると幸いです! ご無沙汰しておりましたがナヴィさんはお得意様ですので!」
うーん定期報告は今日の夕方からだし。
「ま、まぁ夕方までなら……って早っ!」
ナヴィの言葉を聞いた瞬間に二人は体を武器屋の方に向けすたすたと歩き始めた。
「「それでは早速参りましょう!!」」
「ちょっと! 待ってよー!」
そのままナヴィは二人の経営している武器屋に入店した。
「うわ、久しぶりねこの感じ」
「そうですよ、ナヴィ様はあまりいらっしゃらないので寂しかったんですよ」
「僕はローブをもらうだけもらってもう顔を出さないつもりなのかと……」
「あはは、そんなことはしないわ。中々忙しくてどうしても杖もローブも買い替える暇もなくてね」
「そうですよね、ナヴィ様の活躍は王都でも有名ですよ!」
「あ……うん」
少し顔が俯いたナヴィの様子を見てサミルがエミルの耳元に話しかける。
「ねぇ、エミル、私何か悪いこと言っちゃったかな?」
「いや、僕は特にそんなことは……」
サミルは首を傾げながらもナヴィに問いかけた。
「あの、ナヴィさん……何かありましたか……?」
「あーうん、実はね……すごく簡単に言うと、最近あたしの目の前にとんでもない強敵が現れてあたしの力じゃそれをどうすることもできなくてね。王都に来てから二人のようにたくさん期待してくれてる人がいるし頑張りたいんだけど、どうもそういう気持ちになれなくて……あれエミル、サミル? どうかした」
「「……あ、はい、すすみません!」」
「え、どうして二人が謝るの? 別に武器が悪いなんて一言も、それにあたしの実力の問題で」
二人肩を落とす姿を見たナヴィが慌ててフォローをしようと言葉を並べる。
「いえ、私達のせいなんです……」
「……? そういえばさっきあたしの杖を見て こりゃまずいって」
「はい、そのことなんですが……ナヴィさんこの杖持ってみてください」
エミルは売り物として置いてあった銀色の杖をナヴィに手渡す。
「え? これあたしの杖じゃないわよね?」
「はい、とりあえずこの杖に今まで通り魔力を込めてみてください」
「あ、うん」
ナヴィは目を瞑り魔力を杖に込め始めた。
「え!? あれ、あれれ?」
「「……やっぱり」」
「すごく魔力が込めやすいというか、今まで練るときに感じていた窮屈で重い枷みたいなものが外れた感覚……どういうこと?」
ナヴィはきらきらと目を輝かせながらエミルとサミルに視線を向けた。
「あはは、簡単に言うと杖の持つ魔力の許容量をナヴィ様の魔力が完全に超えていたということです」
「エミルの言った通りです。ナヴィ様に最初に渡したエメラルドロッドはあくまでも魔法をこれから使っていく冒険者や案内人ではガイドの方向けの杖でしたので」
「な、なるほど、つまりあたしはその初心者用の杖で勝手に魔力を制限されながら今まで同行してきたってことね……よくあたし死ななかったわね……」
「あはは、こちらのセリフですよ!」
「サミル、笑っちゃだめだよ。それにそれだけナヴィ様が上手に魔力の量と質をコントロールしながら戦えていたということですから、自信持ってください!」
「なるほどね……」
そうか、そういうことならあの杖じゃなければあのミモザとだって互角以上にわたり合えていたはず。
「ねぇ、エミルサミル、この杖買ってもいいかしら?」
「「え?」」
エミルとサミルはキョトンとした顔でナヴィを見つめる。
「え? あれ、だめだった?」
「いえ、てっきりオーダーメイドで発注されるものだと……」
「あ、そうか、その手があったのか! ちなみにそのオーダーメイドっていつ頃出来上がるのかしら」
「早くて半年ですね、ナヴィ様の場合ですとかなり高度なものになりますのでそれ以上になるかなと……」
「う、な、なるほど結構掛かるわね」
「そしたらその間、今ご購入を考えていたその『銀翼の杖』は差し上げますよ! オーダーメイドの手数料を少しだけ上乗せさせていただければ!」
「そうね……ならそうしてもらおうかしら。ねぇ、その原理でいくと、もしかしてローブもそういうことよね」
「さすがお察しがいいですねナヴィ様。今のローブもナヴィ様の魔力量には適合していません」
「ふふ、こちらもオーダーメイドでいかがでしょうか? その間は杖同様同等なローブを差し上げますよ」
「サ、サミルは商売上手ね……恐ろしいわ」
まぁ最近案内所の売り上げも好調だし、このくらい奮発してもいいわよね……。
「よし、じゃ両方ともオーダーメイドでお願いします!」
「「かしこまりました! ありがとうございます!」」
これなら勝てるかもしれない……ミモザにも、それにあのディノールってやつにも!
ナヴィの口元が少しだけ上がった。
「お会計こちらになります!」
「はーい、えーと、一、十、百、千、万、十万………たっか!!」
「ローン払いも受け付けておりますよ、ナヴィ様!」
にやにやと笑うサミルにナヴィは泣く泣くローン払いにし、オーダーメイドで杖とローブを発注した。
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