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第十二章 ナヴィとグローリア案内所
188.ナヴィとレミア
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「……いい加減にしてください!!」
ナヴィの怒鳴り声がエントランス中に響き渡った。
そしてその声でその場所に居合わせた全員の行動が止まった。
「ナ、ナヴィさん?」
「おい……ナヴィ。客がいる前だぞ」
「関係ありません」
「何がしてぇんだ」
「こっちのセリフです。ヴィオネさんはあたしをどうしたいんですか」
「は?」
「毎日毎日同じ作業の繰り返し。フィードバックも紙面上に書くだけで特に何もサポートしてもらえない。あげくの果てには案内人なのに案内人としての仕事すらさせてもらえない。そのうち、とか、いつかはって言って変な期待だけ持たせて先送りにする。あたしにどうなって欲しいんですか……」
店内にいた冒険者がざわつき始めた。
「やっぱりあれって最近王都の方で公認になったナヴィ・マクレガンだよな?」
「あぁ間違いねぇ、最初来たときは事務処理っぽい仕事ばかりでただ似てるだけだと思ってみていたけど……」
「じゃあどうしてあの子があんなことになってるんだ?」
「さ、さぁ、いびられてたのか……?」
その様子を見たヴィオネットが店内にいる全員に行き渡るほどの声でアナウンスし始めた。
「店内にいる冒険者ども、今日の営業時間はここまでだ」
「「「え!?」」」
ヴィオネットの突然の閉店宣言に慌てふためく冒険者たち。
「い、いや、でも今日行きたいダンジョンが……」
「予約してから来たんだけど」
「明日じゃ間に合わないよー」
「ここにいるお前らは明日の朝優先的に受け付けてやる」
「とはいっても……」
「ねぇ……」
「やっぱり今日じゃ」
「話が分からねぇのか、サルども……」
「「「ひっ!」」」
「いいからさっさと店から出やがれー!!」
ヴィオネットの怒鳴り声で店内にいた全ての冒険者がそそくさと逃げていった。
「ふん、腰抜けどもが」
「さて、今日の仕事は終わりだ」
ナヴィの方に体を向けたヴィオネット。
「一時間後、装備を整えた状態で店の外にこい」
「え……? あの」
「遅れるなよ」
ヴィオネットはそう言い切りその場を離れようとする。
「ちょ、話はまだ……」
「そこで話してやる。そして改めて今後のお前の方針も決めてやる」
「言いましたね」
「あぁ、俺に二言はねぇ」
「分かりました」
二人はその後は何も言わず自室へと早々に帰っていった。
「姉さま! ナヴィさん! 二人ともちょっと待ってください!」
「レミア。ちょっとこっちこい。話をしよう」
「え……?」
ナヴィは自室へ戻るとすぐに装備を整え始めた。
「あれは流石に反省ね。あそこまで言っちゃって……」
でも、もう後には戻れない。仕事ができないなら自分から掴みにいかないと。
「そーだよ。もとはと言えばヴィオネさんの不遇な扱いのせいでこうなったんだからあたしは悪くない!」
ナヴィはローブを羽織り杖を持った。
「ヴィオネさん店の外でって言っていたけれど何をするのかしら」
きっとあたしの戦闘の実力を見極めるための試験的なところかしらね。
考えられるのは二つ。
一つはダンジョン探索。冒険者のいない状態でどこまでできるかを見ること。
そしてもう一つはヴィオネさんと勝ったら仕事をさせてもらえる的な賭け事を兼ねての一騎打ち。
でもそれは明らかに実力が離れすぎていて、それをやるならもう勤務初日に実力差を見せつけているはず。そしたらあたしのコントロールもしやすくなると思うし。
トゥエルブスシートのミモザにぼろ負けのあたしがテンスシートに無傷で勝ったあの人に勝てるわけがない……。
あんな喧嘩っ早そうな人が今までそれをしてこなかったことも考えるとやっぱり考えられるのは前者ね。
「でもこの杖は最近新調してもらったばかりだしうまく使いこなせるか……」
あ、そういえば確かエミルが……。
『あはは、簡単に言うと杖の持つ魔力の許容量をナヴィ様の魔力が完全に超えていたということです』
そんなことを言っていたわね。
「ということはこの杖で使う魔法が本来の実力……前までのは枷を付けていた状態ということよね」
「よし、これならどんな試験でも……っとそろそろ時間ね」
ナヴィは自室の鏡の前に立った。
大丈夫よ。あたしはスーパーアドバイザー、トニーマクレガンの孫、そして王都公認の『若き天才上級ガイド』の一人。ナヴィ・マクレガンよ。こんなところで止まってられないの。
「あ……」
窓の外をふと見つめたナヴィ。
「雨、降りそうね。嫌な雲だわ」
そういうとナヴィは自室をでてゆっくりと店の外へと向かっていった。
「ヴィオネさん……」
店の外ではすでにヴィオネが待ち構えていた。
ん? 軽装備……武器も持っていないところを見るとやはり前者の内容か。
「時間ぴったりとはいい度胸だな。俺と戦うのが怖くて逃げ出したかと思ったぜ」
「今の見た目を見てあなたと戦うという内容じゃなくて少し安心しました」
「ふ、ふふ。あめーなお前」
「……?」
「戦うって選択肢が頭の中にすでにイメージされてはいたんだな」
「……どういうことですか?」
「ならこういう選択肢は頭の中にあったか?」
ヴィオネはいつも以上の不敵な笑みを浮かべナヴィの後ろを指さした。
「姉さま、ナヴィさん。お待たせいたしました」
「うそ、何でレミアが完全武装なの……?」
「言わなくてもわかってんだろ」
こんなのって……。そんな。
「今からお前に戦ってもらうのは俺の実の妹、レミア・グローリアだ」
ナヴィの怒鳴り声がエントランス中に響き渡った。
そしてその声でその場所に居合わせた全員の行動が止まった。
「ナ、ナヴィさん?」
「おい……ナヴィ。客がいる前だぞ」
「関係ありません」
「何がしてぇんだ」
「こっちのセリフです。ヴィオネさんはあたしをどうしたいんですか」
「は?」
「毎日毎日同じ作業の繰り返し。フィードバックも紙面上に書くだけで特に何もサポートしてもらえない。あげくの果てには案内人なのに案内人としての仕事すらさせてもらえない。そのうち、とか、いつかはって言って変な期待だけ持たせて先送りにする。あたしにどうなって欲しいんですか……」
店内にいた冒険者がざわつき始めた。
「やっぱりあれって最近王都の方で公認になったナヴィ・マクレガンだよな?」
「あぁ間違いねぇ、最初来たときは事務処理っぽい仕事ばかりでただ似てるだけだと思ってみていたけど……」
「じゃあどうしてあの子があんなことになってるんだ?」
「さ、さぁ、いびられてたのか……?」
その様子を見たヴィオネットが店内にいる全員に行き渡るほどの声でアナウンスし始めた。
「店内にいる冒険者ども、今日の営業時間はここまでだ」
「「「え!?」」」
ヴィオネットの突然の閉店宣言に慌てふためく冒険者たち。
「い、いや、でも今日行きたいダンジョンが……」
「予約してから来たんだけど」
「明日じゃ間に合わないよー」
「ここにいるお前らは明日の朝優先的に受け付けてやる」
「とはいっても……」
「ねぇ……」
「やっぱり今日じゃ」
「話が分からねぇのか、サルども……」
「「「ひっ!」」」
「いいからさっさと店から出やがれー!!」
ヴィオネットの怒鳴り声で店内にいた全ての冒険者がそそくさと逃げていった。
「ふん、腰抜けどもが」
「さて、今日の仕事は終わりだ」
ナヴィの方に体を向けたヴィオネット。
「一時間後、装備を整えた状態で店の外にこい」
「え……? あの」
「遅れるなよ」
ヴィオネットはそう言い切りその場を離れようとする。
「ちょ、話はまだ……」
「そこで話してやる。そして改めて今後のお前の方針も決めてやる」
「言いましたね」
「あぁ、俺に二言はねぇ」
「分かりました」
二人はその後は何も言わず自室へと早々に帰っていった。
「姉さま! ナヴィさん! 二人ともちょっと待ってください!」
「レミア。ちょっとこっちこい。話をしよう」
「え……?」
ナヴィは自室へ戻るとすぐに装備を整え始めた。
「あれは流石に反省ね。あそこまで言っちゃって……」
でも、もう後には戻れない。仕事ができないなら自分から掴みにいかないと。
「そーだよ。もとはと言えばヴィオネさんの不遇な扱いのせいでこうなったんだからあたしは悪くない!」
ナヴィはローブを羽織り杖を持った。
「ヴィオネさん店の外でって言っていたけれど何をするのかしら」
きっとあたしの戦闘の実力を見極めるための試験的なところかしらね。
考えられるのは二つ。
一つはダンジョン探索。冒険者のいない状態でどこまでできるかを見ること。
そしてもう一つはヴィオネさんと勝ったら仕事をさせてもらえる的な賭け事を兼ねての一騎打ち。
でもそれは明らかに実力が離れすぎていて、それをやるならもう勤務初日に実力差を見せつけているはず。そしたらあたしのコントロールもしやすくなると思うし。
トゥエルブスシートのミモザにぼろ負けのあたしがテンスシートに無傷で勝ったあの人に勝てるわけがない……。
あんな喧嘩っ早そうな人が今までそれをしてこなかったことも考えるとやっぱり考えられるのは前者ね。
「でもこの杖は最近新調してもらったばかりだしうまく使いこなせるか……」
あ、そういえば確かエミルが……。
『あはは、簡単に言うと杖の持つ魔力の許容量をナヴィ様の魔力が完全に超えていたということです』
そんなことを言っていたわね。
「ということはこの杖で使う魔法が本来の実力……前までのは枷を付けていた状態ということよね」
「よし、これならどんな試験でも……っとそろそろ時間ね」
ナヴィは自室の鏡の前に立った。
大丈夫よ。あたしはスーパーアドバイザー、トニーマクレガンの孫、そして王都公認の『若き天才上級ガイド』の一人。ナヴィ・マクレガンよ。こんなところで止まってられないの。
「あ……」
窓の外をふと見つめたナヴィ。
「雨、降りそうね。嫌な雲だわ」
そういうとナヴィは自室をでてゆっくりと店の外へと向かっていった。
「ヴィオネさん……」
店の外ではすでにヴィオネが待ち構えていた。
ん? 軽装備……武器も持っていないところを見るとやはり前者の内容か。
「時間ぴったりとはいい度胸だな。俺と戦うのが怖くて逃げ出したかと思ったぜ」
「今の見た目を見てあなたと戦うという内容じゃなくて少し安心しました」
「ふ、ふふ。あめーなお前」
「……?」
「戦うって選択肢が頭の中にすでにイメージされてはいたんだな」
「……どういうことですか?」
「ならこういう選択肢は頭の中にあったか?」
ヴィオネはいつも以上の不敵な笑みを浮かべナヴィの後ろを指さした。
「姉さま、ナヴィさん。お待たせいたしました」
「うそ、何でレミアが完全武装なの……?」
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