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第十二章 ナヴィとグローリア案内所
194.帰路に立つ
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あの戦いが悪い方向に転んでしまったのは間違いないです……よね。
「レミア、お前が気に病むことじゃねぇんだぞ」
「姉さま……でも」
「レミア、お前ナヴィとの戦闘中はそんなことを考えながら戦っていたのか?」
「あ……私」
あの時は本当にナヴィさんを本気で倒そうとして。
「……」
ヴィオネットの問いに返す言葉もなく黙り込むレミア。
「ばーか、それでいいんだよ」
「え?」
「あんだけやったんだ、あいつも強くなるってそんなに甘いことじゃねぇって伝わったと思うぜ」
確かに私もそういうつもりで戦っていましたけど。
「それでも私はまだナヴィさんはここにいてほしい。いえ、いるべきだと思います」
「でも、あいつは村に戻ることを選んだ」
「村に戻るって……もう帰ってこないんですか!? ってどうして姉さまがそれを?」
「……俺があいつにそういったからだ」
「姉さまから促したんですか?」
「あぁ」
「どうして!!」
「まぁ……な。それでも選んだのはあいつだ。あいつがそうしたいんだったらそれを尊重するべきだ。というか俺はあいつの保護者じゃない、ここが今自分のいるべき場所じゃない。そう思って仕事してもしょうがないだろ」
「それは……ん!」
レミアは急いで階段を降りようと走り出すも、目の前にヴィオネットの腕が割って入ってきた。
「追いかけるなんて野暮な真似はやめとけよ」
ヴィオネットの言葉に体が止まる。
「俺達は案内人だ。お前が気にするのはただの知り合いの案内人か、目の前にいる必要としてくれる冒険者か。どっちなんだ」
「……仕事……です」
「戦闘はお前に頼んだが事後のことは俺に任せろと言ったしそれでお前も納得したはずだ。これ以上口を出すのは禁止だ」
「……はい」
ナヴィさん。本当に帰ってしまったんですね。
私にできるのはもう無事に村に変えれることを祈るだけ……。
「仕事……戻りますか」
レミアは重い足取りで一階へと降りていった。
その頃、ナヴィは愛馬のマーガレットに乗りデンバード山脈をゆっくりと下山していた。
「また長旅になるわね、マーガレット。頼んだわよ」
「ヒヒン」
マーガレットの白い毛皮を優しく摩るナヴィ。
「……これでよかったのかな」
そもそもあたしここで何してたんだろう。
強くなりたいって一心でグローリア案内所に来たけど。
待っていたのはヴィオネさんから押し付けられた大量の雑務とレミアとの戦闘、なんかもうめちゃくちゃだったわ。
「まぁ、そんな日々も帰ったらきっとエンフィー達が……ってあれ」
あたしなんでここに来てたんだっけ。
「おい、そこの嬢ちゃん、もしかして案内人かい」
「はい、そうですが」
中年男性? 武器を持ってる……こういう長くて先端がちょっと変わった形してるやつなんて言うんだっけ……あ、そうそう檄だったかしらってことは冒険者ね。
「ダンジョンを探してるんだが道に迷っちまってなぁ」
「あぁ、名前だけ教えてください。もしかしたら案内できるかもしれないので」
「本当かい? それなら頼むよ、俺はクオードっつーんだよろしくな」
「あ、はい。ナヴィです。ナヴィ・マクレガンです」
「マクレガン……よろしくな」
……まぁいいか。どうせ帰るだけだし。
握手を交わし、ナヴィはクオードの探しているダンジョンへと案内していった。
「おぉもう着いた!」
「こちらですね、確かここのダンジョンは火属性のモンスターが多数出現するダンジョンになってますが装備は……大丈夫そうですね」
「ナヴィちゃんはこの辺詳しいんだな!」
「いえ、そんなことは。まだここら辺に来て一か月もしてないですし」
「本当かい!? そりゃすごい。的確だし、俺の防具も一目で見て炎耐性がついていることも分かったんだし」
「このくらいは当然で……ん?」
あれ、あたしこのダンジョンの情報なんでこんなに知ってるんだ。ここら辺の地域は疎かったのに……。
この防具も見たことないけど炎耐性があることが一瞬で想像できた……。
「おーい、ナヴィちゃん。何止まってんだ! さっさと入るぞ!」
「あ、はい!」
二人はダンジョンの奥へと進んでいった。
「おらよっと!」
「ギャア!」
「す、すごい。あたし達を囲んでいたファイアーアントを一瞬で……よーしあたしも。きゃ!」
クオードが倒しきれずにいた一匹がナヴィに向かい襲い掛かってきた。
ナヴィは襲い掛かってくるモンスターから避けるすべがなく杖を前に出し目を瞑った。
「く……ってあれ?」
「大丈夫か、ナヴィちゃん」
「クオードさん……」
「最後の一撃ってやつだったな。結局防いだだけで勝手に息絶えちまったな」
「た、助かりました」
「いいってことよ!」
あたしやっぱり足手まといだ。全然役に立ってない……。
「どうかしたかい?」
「あ、すみません。なんか、ダンジョン入ってからあたしクオードさんの足引っ張ってばっかだなって」
「え?」
「全然クオードさんの手助けもできてないで、ただダンジョンの案内をしてるだけ……これじゃあたし」
「何言ってんだ。案内人ってそういうもんだろ?」
「……?」
「と、この話は後だな」
ナヴィとクオードの目の前の地面からマグマが吹きこぼれてきた。
「あ!? あれは……」
「お目当ての相手だぜ!」
マグマで覆った炎熱の鎧。五メートルほどの体格に二本の長い角。そして強靭な爪。
「溶岩鬼。オーガロック……」
あたし達の戦いに反応してここまで来たのか。
「ナヴィちゃん」
後ろで杖を構えていたナヴィに笑いかけるクオード。
「こいつは俺一人でやる! あんたは岩陰に隠れてな」
「え!?」
「レミア、お前が気に病むことじゃねぇんだぞ」
「姉さま……でも」
「レミア、お前ナヴィとの戦闘中はそんなことを考えながら戦っていたのか?」
「あ……私」
あの時は本当にナヴィさんを本気で倒そうとして。
「……」
ヴィオネットの問いに返す言葉もなく黙り込むレミア。
「ばーか、それでいいんだよ」
「え?」
「あんだけやったんだ、あいつも強くなるってそんなに甘いことじゃねぇって伝わったと思うぜ」
確かに私もそういうつもりで戦っていましたけど。
「それでも私はまだナヴィさんはここにいてほしい。いえ、いるべきだと思います」
「でも、あいつは村に戻ることを選んだ」
「村に戻るって……もう帰ってこないんですか!? ってどうして姉さまがそれを?」
「……俺があいつにそういったからだ」
「姉さまから促したんですか?」
「あぁ」
「どうして!!」
「まぁ……な。それでも選んだのはあいつだ。あいつがそうしたいんだったらそれを尊重するべきだ。というか俺はあいつの保護者じゃない、ここが今自分のいるべき場所じゃない。そう思って仕事してもしょうがないだろ」
「それは……ん!」
レミアは急いで階段を降りようと走り出すも、目の前にヴィオネットの腕が割って入ってきた。
「追いかけるなんて野暮な真似はやめとけよ」
ヴィオネットの言葉に体が止まる。
「俺達は案内人だ。お前が気にするのはただの知り合いの案内人か、目の前にいる必要としてくれる冒険者か。どっちなんだ」
「……仕事……です」
「戦闘はお前に頼んだが事後のことは俺に任せろと言ったしそれでお前も納得したはずだ。これ以上口を出すのは禁止だ」
「……はい」
ナヴィさん。本当に帰ってしまったんですね。
私にできるのはもう無事に村に変えれることを祈るだけ……。
「仕事……戻りますか」
レミアは重い足取りで一階へと降りていった。
その頃、ナヴィは愛馬のマーガレットに乗りデンバード山脈をゆっくりと下山していた。
「また長旅になるわね、マーガレット。頼んだわよ」
「ヒヒン」
マーガレットの白い毛皮を優しく摩るナヴィ。
「……これでよかったのかな」
そもそもあたしここで何してたんだろう。
強くなりたいって一心でグローリア案内所に来たけど。
待っていたのはヴィオネさんから押し付けられた大量の雑務とレミアとの戦闘、なんかもうめちゃくちゃだったわ。
「まぁ、そんな日々も帰ったらきっとエンフィー達が……ってあれ」
あたしなんでここに来てたんだっけ。
「おい、そこの嬢ちゃん、もしかして案内人かい」
「はい、そうですが」
中年男性? 武器を持ってる……こういう長くて先端がちょっと変わった形してるやつなんて言うんだっけ……あ、そうそう檄だったかしらってことは冒険者ね。
「ダンジョンを探してるんだが道に迷っちまってなぁ」
「あぁ、名前だけ教えてください。もしかしたら案内できるかもしれないので」
「本当かい? それなら頼むよ、俺はクオードっつーんだよろしくな」
「あ、はい。ナヴィです。ナヴィ・マクレガンです」
「マクレガン……よろしくな」
……まぁいいか。どうせ帰るだけだし。
握手を交わし、ナヴィはクオードの探しているダンジョンへと案内していった。
「おぉもう着いた!」
「こちらですね、確かここのダンジョンは火属性のモンスターが多数出現するダンジョンになってますが装備は……大丈夫そうですね」
「ナヴィちゃんはこの辺詳しいんだな!」
「いえ、そんなことは。まだここら辺に来て一か月もしてないですし」
「本当かい!? そりゃすごい。的確だし、俺の防具も一目で見て炎耐性がついていることも分かったんだし」
「このくらいは当然で……ん?」
あれ、あたしこのダンジョンの情報なんでこんなに知ってるんだ。ここら辺の地域は疎かったのに……。
この防具も見たことないけど炎耐性があることが一瞬で想像できた……。
「おーい、ナヴィちゃん。何止まってんだ! さっさと入るぞ!」
「あ、はい!」
二人はダンジョンの奥へと進んでいった。
「おらよっと!」
「ギャア!」
「す、すごい。あたし達を囲んでいたファイアーアントを一瞬で……よーしあたしも。きゃ!」
クオードが倒しきれずにいた一匹がナヴィに向かい襲い掛かってきた。
ナヴィは襲い掛かってくるモンスターから避けるすべがなく杖を前に出し目を瞑った。
「く……ってあれ?」
「大丈夫か、ナヴィちゃん」
「クオードさん……」
「最後の一撃ってやつだったな。結局防いだだけで勝手に息絶えちまったな」
「た、助かりました」
「いいってことよ!」
あたしやっぱり足手まといだ。全然役に立ってない……。
「どうかしたかい?」
「あ、すみません。なんか、ダンジョン入ってからあたしクオードさんの足引っ張ってばっかだなって」
「え?」
「全然クオードさんの手助けもできてないで、ただダンジョンの案内をしてるだけ……これじゃあたし」
「何言ってんだ。案内人ってそういうもんだろ?」
「……?」
「と、この話は後だな」
ナヴィとクオードの目の前の地面からマグマが吹きこぼれてきた。
「あ!? あれは……」
「お目当ての相手だぜ!」
マグマで覆った炎熱の鎧。五メートルほどの体格に二本の長い角。そして強靭な爪。
「溶岩鬼。オーガロック……」
あたし達の戦いに反応してここまで来たのか。
「ナヴィちゃん」
後ろで杖を構えていたナヴィに笑いかけるクオード。
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「え!?」
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