232 / 262
第十三章 ブラッディフェスト 序章
230.動き出す闇
しおりを挟む
「エンフィー! エンフィーはいるかーい!?」
明朝、マクレガン案内所にて。
「んー誰だろう朝早くから……まだ朝の六時じゃん、今日はお休みなのに」
ベッドで眠っていたエンフィーは、眠い目を擦りながら起き上がり、クローズの看板が掛けてある玄関の扉を開けた。
「はーい、大変申し訳ないのですが今日はきゅうぎょ……あれ?」
「へへ、久しぶりだね。エンフィー!」
「え、ハンナさん!?」
「うん。僕だよ!」
敬礼をするように手を前に出し、笑顔で挨拶をするハンナ。
「お姉ちゃんがいなくなる前からお店には来ていませんでしたがどうしてたんですか?」
「いやぁ、まぁ修行も兼ねて遠方の方に足を運んで情報収集をしたり冒険者達とのコネクションを作ろうと思ってね」
「は、はぁ」
ふとエンフィーはハンナの足元に目がいった。
ハンナさんの靴、汚れもすごいし皮も剥げてる。
きっと本当に遠くまで行って休みもなくそのままの足でここまで戻ってきたんだ。
でもなんでこのタイミングに?
「あのーエンフィー? どうしたんだい顎に手を当てて固まっちゃってさ」
考え込むエンフィーの顔を下から覗きこむハンナ
「あ、すみません。お疲れでしょうし中に入って下さい。何かお出ししますから」
「おぉ悪いね! それじゃお言葉に甘えて」
「はい、どうぞ。いつものコーヒーですが」
「ありがとう。うーん。やっぱりこのコーヒーはここに帰ってきたことを思わせるような風味で安心するよ」
「褒めてるんですかね、それ」
「もちろん。僕はここのコーヒーが一番好きだ」
「あははは、ありがとうございます」
エンフィーは苦笑いでハンナの感想に応えた。
「それで、ハンナさん。どうして朝早くからここへ?」
「あぁそのことなんだけど、そういえばナヴィはまだ帰っていないのかい?」
ナヴィの名前を聞いた瞬間エンフィーはコップの縁を強く握った。
「……まだですね」
「そっか……いつ戻ってくるんだろうね」
「はい、手紙出してもらいたいものですよね」
「あはは、まぁナヴィらしいっちゃナヴィらしいけどね。こうって決めたことに対して周りが見えなくなるくらい没頭してしまうところ」
「それで困るのはこっちなんですけど……」
ハンナはそれを笑ってごまかし、残っていたコーヒーをグイッと一気に飲んだ。
「さっきの質問なんだけどさ。ナヴィがいるいないどちらにしてもエンフィーにも話に来た、というよりかはこの案内所に話に来た。が正しいかな」
「案内所に?」
「うん。簡単に言うと注意勧告だ」
ハンナの目が真剣で鋭い目つきに変わった。
「注意……勧告?」
「あぁ。実はね。最近一緒に組んだキュリオって人がリーダーの三人組パーティーをに一時的に入れてもらった時に上がった話なんだけど。そうだなちょうど二週間前か」
「その日、お目当てのダンジョンを周り終え、その人たちの住んでいたウィドルシティの宿に戻る時だった」
「ウィドルシティってここから馬で二週間くらいかかるところじゃないですか!? ってことはそのまま直接マクレガン案内所まで?」
その問いに無言で頷くハンナ。
「今日はありがとなハンナ!」
「いーよいーよ。僕も欲しかった素材が手に入って大満足だし」
僕らはダンジョンの出口で今日の功労を称えあっていた。
「オリバービレッジでしたっけ? あんまり聞かない名前だったからパーティーに入れてって言われたときは渋ってしまったけど……」
「いざ入ってみたら俺ら三人よりも全然強くてびっくりしたぜ。流石はレベル四十クラスの実力者だ」
「うーうん。君らが援護に徹してくれてたから好きなだけ暴れられたんだよ! それに君らも相当腕利きなパーティーだったしね」
「まぁ、そういえばハンナさん。さっきの技すごかったけどあの技って」
「あーあれはね」
僕がその技について話し込もうとしていた瞬間だった。
「ん? 何か来ないか?」
「いいえ、キュリオ。あれは!」
「キュリオさーん!!」
一人の案内人が泣きながら僕らの元へとやってきた。
「ちょ、どうしたんだザック。しがみつくな! そして泣くな。男だろ!」
「うーぐすっ。ウィドルシティが大変なんです。やっぱり僕の言っていた通りになったじゃないですか!」
「僕の言っていた通り?」
「あれ、あなたはここらじゃ見ない人ですね……? ってそんなことどうでもよくて!」
「落ち着いてくださいキュリオさん! とりあえず要件をお聞かせ願いますか?」
キュリオパーティーの弓使いの女の子がザックさんに優しく話しかけたんだ。
「うぅ実は、出たんです!」
「「「でた?」」」
「はい、サーティーンプリンスターが!」
「は!?」
「え!?」
「うそ!?」
「……」
僕らはあっけにとられて言葉が出なかった。
「とにかく戻ってきてください! 今他の手練れの冒険者も戦って食い止めてくれています! キュリオさんたちがいればなんとかなりそうなんです!」
「あの……キュリオさん。さっきザックさんが言ってた『僕の言った通り』って……」
キュリオは唾を飲みハンナの肩を持った。
「実はな、最近魔王城の近くにある村や町が奴らに襲われていると聞いていてな」
「まさか」
「あぁ、俺も信じられんがウィドルシティもあんたのオリバービレッジや王都に比べれば魔王城とうちの街との距離はそう遠くはない」
「それじゃ本当に奴らが動き出した……?」
「あぁ、それもザックが言った通り。そして今回その侵攻を指揮してるのはどの軍もサーティーンプリンスターらしい」
「うそ……」
「と、まあ現状こんな感じだ。とりあえず急いで戻るぞ。まだ間に合うかもしれん」
「「はい!」」
「そ、そしたら僕も!」
「いや、ハンナ。お前は自分の村に戻れ!」
「え?」
「今は一刻も早く自分の身の周りの安全を確保するのが最優先だ」
「キュリオさん……」
「それに、こう見えても俺らの街だってそんなやわじゃないぜ」
「そうよ、だてに『魔王城に近い街、レベル上げにぴったり』って謳って宣伝してるだけのことがあるとこ見せなくちゃね」
「おう、心配すんな。俺らだけでも何とかなるからよ」
「みんな……」
こうしてザックさんはキュリオパーティーを引き連れてウィドルシティへと戻っていった。
そして僕が彼らを見たのはその後ろ姿が最後だった。
明朝、マクレガン案内所にて。
「んー誰だろう朝早くから……まだ朝の六時じゃん、今日はお休みなのに」
ベッドで眠っていたエンフィーは、眠い目を擦りながら起き上がり、クローズの看板が掛けてある玄関の扉を開けた。
「はーい、大変申し訳ないのですが今日はきゅうぎょ……あれ?」
「へへ、久しぶりだね。エンフィー!」
「え、ハンナさん!?」
「うん。僕だよ!」
敬礼をするように手を前に出し、笑顔で挨拶をするハンナ。
「お姉ちゃんがいなくなる前からお店には来ていませんでしたがどうしてたんですか?」
「いやぁ、まぁ修行も兼ねて遠方の方に足を運んで情報収集をしたり冒険者達とのコネクションを作ろうと思ってね」
「は、はぁ」
ふとエンフィーはハンナの足元に目がいった。
ハンナさんの靴、汚れもすごいし皮も剥げてる。
きっと本当に遠くまで行って休みもなくそのままの足でここまで戻ってきたんだ。
でもなんでこのタイミングに?
「あのーエンフィー? どうしたんだい顎に手を当てて固まっちゃってさ」
考え込むエンフィーの顔を下から覗きこむハンナ
「あ、すみません。お疲れでしょうし中に入って下さい。何かお出ししますから」
「おぉ悪いね! それじゃお言葉に甘えて」
「はい、どうぞ。いつものコーヒーですが」
「ありがとう。うーん。やっぱりこのコーヒーはここに帰ってきたことを思わせるような風味で安心するよ」
「褒めてるんですかね、それ」
「もちろん。僕はここのコーヒーが一番好きだ」
「あははは、ありがとうございます」
エンフィーは苦笑いでハンナの感想に応えた。
「それで、ハンナさん。どうして朝早くからここへ?」
「あぁそのことなんだけど、そういえばナヴィはまだ帰っていないのかい?」
ナヴィの名前を聞いた瞬間エンフィーはコップの縁を強く握った。
「……まだですね」
「そっか……いつ戻ってくるんだろうね」
「はい、手紙出してもらいたいものですよね」
「あはは、まぁナヴィらしいっちゃナヴィらしいけどね。こうって決めたことに対して周りが見えなくなるくらい没頭してしまうところ」
「それで困るのはこっちなんですけど……」
ハンナはそれを笑ってごまかし、残っていたコーヒーをグイッと一気に飲んだ。
「さっきの質問なんだけどさ。ナヴィがいるいないどちらにしてもエンフィーにも話に来た、というよりかはこの案内所に話に来た。が正しいかな」
「案内所に?」
「うん。簡単に言うと注意勧告だ」
ハンナの目が真剣で鋭い目つきに変わった。
「注意……勧告?」
「あぁ。実はね。最近一緒に組んだキュリオって人がリーダーの三人組パーティーをに一時的に入れてもらった時に上がった話なんだけど。そうだなちょうど二週間前か」
「その日、お目当てのダンジョンを周り終え、その人たちの住んでいたウィドルシティの宿に戻る時だった」
「ウィドルシティってここから馬で二週間くらいかかるところじゃないですか!? ってことはそのまま直接マクレガン案内所まで?」
その問いに無言で頷くハンナ。
「今日はありがとなハンナ!」
「いーよいーよ。僕も欲しかった素材が手に入って大満足だし」
僕らはダンジョンの出口で今日の功労を称えあっていた。
「オリバービレッジでしたっけ? あんまり聞かない名前だったからパーティーに入れてって言われたときは渋ってしまったけど……」
「いざ入ってみたら俺ら三人よりも全然強くてびっくりしたぜ。流石はレベル四十クラスの実力者だ」
「うーうん。君らが援護に徹してくれてたから好きなだけ暴れられたんだよ! それに君らも相当腕利きなパーティーだったしね」
「まぁ、そういえばハンナさん。さっきの技すごかったけどあの技って」
「あーあれはね」
僕がその技について話し込もうとしていた瞬間だった。
「ん? 何か来ないか?」
「いいえ、キュリオ。あれは!」
「キュリオさーん!!」
一人の案内人が泣きながら僕らの元へとやってきた。
「ちょ、どうしたんだザック。しがみつくな! そして泣くな。男だろ!」
「うーぐすっ。ウィドルシティが大変なんです。やっぱり僕の言っていた通りになったじゃないですか!」
「僕の言っていた通り?」
「あれ、あなたはここらじゃ見ない人ですね……? ってそんなことどうでもよくて!」
「落ち着いてくださいキュリオさん! とりあえず要件をお聞かせ願いますか?」
キュリオパーティーの弓使いの女の子がザックさんに優しく話しかけたんだ。
「うぅ実は、出たんです!」
「「「でた?」」」
「はい、サーティーンプリンスターが!」
「は!?」
「え!?」
「うそ!?」
「……」
僕らはあっけにとられて言葉が出なかった。
「とにかく戻ってきてください! 今他の手練れの冒険者も戦って食い止めてくれています! キュリオさんたちがいればなんとかなりそうなんです!」
「あの……キュリオさん。さっきザックさんが言ってた『僕の言った通り』って……」
キュリオは唾を飲みハンナの肩を持った。
「実はな、最近魔王城の近くにある村や町が奴らに襲われていると聞いていてな」
「まさか」
「あぁ、俺も信じられんがウィドルシティもあんたのオリバービレッジや王都に比べれば魔王城とうちの街との距離はそう遠くはない」
「それじゃ本当に奴らが動き出した……?」
「あぁ、それもザックが言った通り。そして今回その侵攻を指揮してるのはどの軍もサーティーンプリンスターらしい」
「うそ……」
「と、まあ現状こんな感じだ。とりあえず急いで戻るぞ。まだ間に合うかもしれん」
「「はい!」」
「そ、そしたら僕も!」
「いや、ハンナ。お前は自分の村に戻れ!」
「え?」
「今は一刻も早く自分の身の周りの安全を確保するのが最優先だ」
「キュリオさん……」
「それに、こう見えても俺らの街だってそんなやわじゃないぜ」
「そうよ、だてに『魔王城に近い街、レベル上げにぴったり』って謳って宣伝してるだけのことがあるとこ見せなくちゃね」
「おう、心配すんな。俺らだけでも何とかなるからよ」
「みんな……」
こうしてザックさんはキュリオパーティーを引き連れてウィドルシティへと戻っていった。
そして僕が彼らを見たのはその後ろ姿が最後だった。
0
あなたにおすすめの小説
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
出来損ないと追放された俺、神様から貰った『絶対農域』スキルで農業始めたら、奇跡の作物が育ちすぎて聖女様や女騎士、王族まで押しかけてきた
黒崎隼人
ファンタジー
★☆★完結保証★☆☆
毎日朝7時更新!
「お前のような魔力無しの出来損ないは、もはや我が家の者ではない!」
過労死した俺が転生したのは、魔力が全ての貴族社会で『出来損ない』と蔑まれる三男、カイ。実家から追放され、与えられたのは魔物も寄り付かない不毛の荒れ地だった。
絶望の淵で手にしたのは、神様からの贈り物『絶対農域(ゴッド・フィールド)』というチートスキル! どんな作物も一瞬で育ち、その実は奇跡の効果を発揮する!?
伝説のもふもふ聖獣を相棒に、気ままな農業スローライフを始めようとしただけなのに…「このトマト、聖水以上の治癒効果が!?」「彼の作る小麦を食べたらレベルが上がった!」なんて噂が広まって、聖女様や女騎士、果ては王族までが俺の畑に押しかけてきて――!?
追放した実家が手のひらを返してきても、もう遅い! 最強農業スキルで辺境から世界を救う!? 爽快成り上がりファンタジー、ここに開幕!
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
無能な勇者はいらないと辺境へ追放されたのでチートアイテム【ミストルティン】を使って辺境をゆるりと開拓しようと思います
長尾 隆生
ファンタジー
仕事帰りに怪しげな占い師に『この先不幸に見舞われるが、これを持っていれば幸せになれる』と、小枝を500円で押し売りされた直後、異世界へ召喚されてしまうリュウジ。
しかし勇者として召喚されたのに、彼にはチート能力も何もないことが鑑定によって判明する。
途端に手のひらを返され『無能勇者』というレッテルを貼られずさんな扱いを受けた上に、一方的にリュウジは凶悪な魔物が住む地へ追放されてしまう。
しかしリュウジは知る。あの胡散臭い占い師に押し売りされた小枝が【ミストルティン】という様々なアイテムを吸収し、その力を自由自在に振るうことが可能で、更に経験を積めばレベルアップしてさらなる強力な能力を手に入れることが出来るチートアイテムだったことに。
「ミストルティン。アブソープション!」
『了解しましたマスター。レベルアップして新しいスキルを覚えました』
「やった! これでまた便利になるな」
これはワンコインで押し売りされた小枝を手に異世界へ突然召喚され無能とレッテルを貼られた男が幸せを掴む物語。
~ワンコインで買った万能アイテムで幸せな人生を目指します~
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる