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最終章
第309話 パーティメンバー 其の三
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「──というわけなんだけど、二人に声をかけようと思うんだ」
俺は騎士団の寮に直接行って、エミルと話をしていた。手紙を出すよりも自分の足で行った方が速いというのもあるが、エミルに直接会って本当にジャンとパーティを組んでいいのかを見極めたかった。
出来ることならジャンと直接会いたかったが、領主の息子だと手続きがいろいろと要りそうで面倒だし、とりあえずエミルからさくっと話を聞こうと思った。
「えっと──アドレアは今魔法学校にいて、マリーはルミーヴィアで修行してるって聞いたけど……」
「アクスウィル──アドレアのいる魔法学校はちょうど長期休暇が始まったところだし、マリーの方は学校と違ってある程度融通が利きそうだから、里帰りがてら少しだけなら大丈夫かなって。ずっとって訳にはいかないけどさ」
「なるほど……ヴィレアの冒険者が現実的に無理ならこの方法しかないし、僕は二人に会えるから嬉しいけど……二人がどう思うか、だよね」
エミルの眉尻が下がり、不安げな表情になる。
「ジャンは──手紙に書かれてた通り、人が変わったようだっていうのは本当?」
「うん、僕たちが知ってた我が儘なジャンはもういないみたい。周りの人に訊いたら三年前から変わったって言うから、もしかするとあれがきっかけだったのかもね……まあ三年もあれば人は変わるよね、特に子どもはさ」
突然大人ぶったセリフをエミルが言う。周りの人が口を揃えて以前からそうだったと言うのなら買収を疑ったが、三年前まではそうでなかったと言うのなら本当に彼は変わったのだろう。
「ジャンのことは信用してよさそうだね。俺から二人に手紙を送ってみるよ」
「よろしく頼むよ。それと──ちょうどさっきまでジャンと話してたところで、実はジャンがそこにいるんだ」
俺たちがいる談話スペースの陰からジャンと思しき少年が顔を出す。ラムハの収穫祭で会ったときから二年経って、顔つきがだいぶ変わっている。実際の歳よりも上に見えるほど
表情が大人びていて、しっかりしている印象を受ける。
「コ、コルネ様──」
俺は騎士団の寮に直接行って、エミルと話をしていた。手紙を出すよりも自分の足で行った方が速いというのもあるが、エミルに直接会って本当にジャンとパーティを組んでいいのかを見極めたかった。
出来ることならジャンと直接会いたかったが、領主の息子だと手続きがいろいろと要りそうで面倒だし、とりあえずエミルからさくっと話を聞こうと思った。
「えっと──アドレアは今魔法学校にいて、マリーはルミーヴィアで修行してるって聞いたけど……」
「アクスウィル──アドレアのいる魔法学校はちょうど長期休暇が始まったところだし、マリーの方は学校と違ってある程度融通が利きそうだから、里帰りがてら少しだけなら大丈夫かなって。ずっとって訳にはいかないけどさ」
「なるほど……ヴィレアの冒険者が現実的に無理ならこの方法しかないし、僕は二人に会えるから嬉しいけど……二人がどう思うか、だよね」
エミルの眉尻が下がり、不安げな表情になる。
「ジャンは──手紙に書かれてた通り、人が変わったようだっていうのは本当?」
「うん、僕たちが知ってた我が儘なジャンはもういないみたい。周りの人に訊いたら三年前から変わったって言うから、もしかするとあれがきっかけだったのかもね……まあ三年もあれば人は変わるよね、特に子どもはさ」
突然大人ぶったセリフをエミルが言う。周りの人が口を揃えて以前からそうだったと言うのなら買収を疑ったが、三年前まではそうでなかったと言うのなら本当に彼は変わったのだろう。
「ジャンのことは信用してよさそうだね。俺から二人に手紙を送ってみるよ」
「よろしく頼むよ。それと──ちょうどさっきまでジャンと話してたところで、実はジャンがそこにいるんだ」
俺たちがいる談話スペースの陰からジャンと思しき少年が顔を出す。ラムハの収穫祭で会ったときから二年経って、顔つきがだいぶ変わっている。実際の歳よりも上に見えるほど
表情が大人びていて、しっかりしている印象を受ける。
「コ、コルネ様──」
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