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     第二十章

昔の幼なじみと同居する事になり

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 さて、昨日僕はとんでもない事を、言ってしまった。
『僕と一緒に住まない?』
我に帰って考えてみると、とんでもない事を、言ってしまった。考えてみると、一つ屋根の下で男と女が暮らすって事は大変な事だ。
 だから僕は、昨日の内に紀伊名と一つ決めた事がある。
風呂に入ってる時は、入浴中の札をかけておく事。
こうしておけば、お互い安心だ。
何が安心かは、考えたくない!
で、今の状況になった。
 
 昨日から二学期が始まったから、弁当がいるのか。
だったら稽古の前に、朝食と弁当のおかずを作っておかないと、それが終わってから稽古かな。
 よしっと。これで完成!
朝食と弁当が終わったから、稽古を始めよう。
十五分後に紀伊名を起こしに行こう。タイマーをセットしてっと。
ピピッピピッ。おっ、もう十五分か。紀伊名を起こしに行こう。

「紀伊名、朝だよ…。ってなんで服着てないの!早く服着てよ!」

「涼ちゃんおはよー」

「おはよーじゃないって!早く制服着て!いつでも出れるように準備してから下に降りてきて、朝ごはんは作ってあるから。あと、僕はシャワー浴びてから食べるから」

「分かったー」

 そういえば昔も、こんな事あったな。あの時も動揺してたっけ。だったら僕、あんまり成長してないんじゃ……
そんな事ない!断じて。
とりあえず、シャワー浴びよう。

「涼ちゃん助けてー!」

僕がシャワーから帰ってくると、どうしてこうなった!
と言いたくなるほどの光景が目の前にあった。

紀伊名は、食べ終わった食器を片付けようとしたらしく持って行ってる途中、何も無いところでコケて食器を割ってしまい、割った食器を片付けようとしてそのまま触れて指を怪我をしたので救急箱を取って絆創膏を貼ろうとしたらなかったので代用で包帯でなんとかしようとしたが、関係ない所まで巻いてしまったらしい。

「はい。これでもう動けるよ」

「助けてくれてありがとう涼ちゃん!」

「とりあえず、顔を洗ってきたら。さっき僕が使ってたから、洗えなかったでしょ?」

「うん。そうする」

えっ?時間がもうない!走ったらなんとか間に合いそうだ。
えっと、二人分の弁当、教科書。オッケー!

「紀伊名!行くよ!」

「ちょっと待ってよー」

そうだ。美優の家にも行かないといけないんだった!
電話して聞いてみよう!

「美優?もう学校にいる?」

「いるけど?アンタが待ってても来ないから、何かあった?」

「説明は学校に着いてからする!それじゃ!」

「あっ、ちょっと!」

これで美優の家に行かなくて済んだ。間に合うかな?

「紀伊名!まだ走れる?」

「もう無理!」

そりゃそうだ。それなら!

「えっ?涼ちゃん何してるの?」

「お姫様だっこ。このまま学校まで行くよ!掴まっといてね」

「えーーー!」

仕方ない。こうでもしないと間に合わない!
今日は疲れる。放課後は紀伊名の家に行って教科書とかいるものを僕の家に運ばないといけないし、後学校に着いたらあの三人に質問されるんだろうなー。
紀伊名が余計な事を言わなかったら回避出来るかもしれない……。多分。

 キーンコーンカーンコーン。
もう鳴り始めた!こうなったら、ショートカットしよう。ここまで、走ってこれたんだ。足なら大丈夫!
確か、教室の位置はここだな。

「涼ちゃん、何する気?」

「あの窓の近くにある棒みたいなの見える?」

「うん。まさか涼ちゃん!」

「その、まさか!」

僕は、窓から落ちない様にする為の棒を使って教室まで登った。幸い、窓は開いていたので割ることなく教室に入れた。

「間に合った」

あーやっぱり、あの二人怒ってるよ。
メールしてる。舞に報告してるのか。
面倒だから、ホームルーム終わったら逃げよ。

「早く座れー。高野、高杉」

「はーい」

今日は、本当に疲れる一日になりそうだ。
                    続く……
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