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第二十五章
朝の日課と弁当
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次の日の朝、僕はいつも通り朝食を作ろうとしてキッチンに向かっていたらそこには楓がいた。料理かな?
「おはよう涼平君!」
「おはよう。楓何してるの?」
「何って、朝食作りだけと?」
「それは分かってる!なんで楓が作ってるの?」
「なんでって、涼平君にお世話になるんだから、これくらいはやらないと。だから涼平君は稽古してきたら?」
「だったら僕は、弁当のおかずを作ろうかな?楓一人で三人分のおかずは辛いだろうし」
「いいよ、私一人で作るから!」
「無茶はいけない。誰が言ったんだっけ?」
「じゃあ、お願いします」
「素直でよろしい!」
もし、このまま楓が僕の家にいるって事も無くなるんだから、朝の日課は怠けてちゃいけない。
これが終わったら稽古を始めよう。
「これで、オッケーかな?ご苦労様。楓」
「それは、お互い様、でしょ?」
「そうだね。まだ時間があるから、楓は制服に着替えてきたら?七時になったら紀伊名を起こしてきて。僕は庭にいるから」
「オッケー!」
さぁ、今日も稽古を始めようかな。
昨日は急に楓が来たからびっくりしたけど、今はちょっとだけ慣れたかな?
そうだ。楓に一言言うの忘れてた。紀伊名の癖の事。
「ちょ、ちょっと涼平君!」
「紀伊名の事?」
「そう。どうして分かったの?」
「僕も初めはパニックになったよ。でも慣れたら簡単だよ?」
そう言って、僕は紀伊名の部屋に向かった。
「紀伊名!早く服着て、顔を洗ってきて!」
「んーー。もう少しだけ……」
「じゃあ、紀伊名の弁当のおかず、ハンバーグを抜いて紀伊名の苦手なピーマンとブロッコリーにするけど?」
「それだけはやめて!お願いだから!」
「だったら、服を着て顔を洗ってきて!」
「わかりましたー!」
「こんな感じにすれば、良いよ」
楓は口をポカーンと開けて、数秒動かなかったがまた動きだした。
「す、凄いね涼平君」
「昔からの付き合いだからね。これ紀伊名の苦手リスト。さっき僕がやったみたいにそのリストを見ながらやったら紀伊名を起こす事出来るから」
「分かった。ありがとう」
「どういたしまして」
でも、いずれ帰る時が来るんだから必要無いかな?
持ってるだけでも心強いだろう。
「それじゃあ、いただきます」
「いただきます」
朝食を食べている途中、紀伊名がある要求をしてきた。
「ねえ涼ちゃん。今日の学校行く時、お姫様だっこして!」
「なんで今日?今日やったら金曜まで出来なくなるよ」
「そっか、でもやって!」
今考えた時間は何だったんだ!
「分かったよ」
「やったー!」
「お姫様だっこ?」
「えっと、週に二、三回お姫様だっこしながら学校に行く事になったんだ。楓にもやってあげるよ」
「い、いいの?」
「もちろん。紀伊名だけってのは不公平だからね。いいでしょ紀伊名?」
「うん、いいよー」
紀伊名の頭の中、お姫様だっこでいっぱいになってる。
「明日、学校に行く事楓にやってあげるよ」
「ありがとう!」
「ど、どういたしまして……」
そこまで喜ぶとは、なんか今の楓我を忘れて違う人に見えてくる。
おーい!戻ってこーい!
「だから楓、今日は美優と行ってくれないかな?あと美優にはこの事を話さないでくれよ」
「もちろんです!」
そこまで、お姫様だっこしてもらいたいのか。別に美優にバレなかったらいいんだが。
「よし、行くか!紀伊名ー」
「はーい」
「それじゃあ楓、よろしく!」
「うん。また教室でね」
今の状態を美優に見られたら、元も子もないから屋根で行くしかないんだよなー。
楓に今同居してる事を隠す様に言っとくの忘れてた!
大丈夫でしょ。
続く……
「おはよう涼平君!」
「おはよう。楓何してるの?」
「何って、朝食作りだけと?」
「それは分かってる!なんで楓が作ってるの?」
「なんでって、涼平君にお世話になるんだから、これくらいはやらないと。だから涼平君は稽古してきたら?」
「だったら僕は、弁当のおかずを作ろうかな?楓一人で三人分のおかずは辛いだろうし」
「いいよ、私一人で作るから!」
「無茶はいけない。誰が言ったんだっけ?」
「じゃあ、お願いします」
「素直でよろしい!」
もし、このまま楓が僕の家にいるって事も無くなるんだから、朝の日課は怠けてちゃいけない。
これが終わったら稽古を始めよう。
「これで、オッケーかな?ご苦労様。楓」
「それは、お互い様、でしょ?」
「そうだね。まだ時間があるから、楓は制服に着替えてきたら?七時になったら紀伊名を起こしてきて。僕は庭にいるから」
「オッケー!」
さぁ、今日も稽古を始めようかな。
昨日は急に楓が来たからびっくりしたけど、今はちょっとだけ慣れたかな?
そうだ。楓に一言言うの忘れてた。紀伊名の癖の事。
「ちょ、ちょっと涼平君!」
「紀伊名の事?」
「そう。どうして分かったの?」
「僕も初めはパニックになったよ。でも慣れたら簡単だよ?」
そう言って、僕は紀伊名の部屋に向かった。
「紀伊名!早く服着て、顔を洗ってきて!」
「んーー。もう少しだけ……」
「じゃあ、紀伊名の弁当のおかず、ハンバーグを抜いて紀伊名の苦手なピーマンとブロッコリーにするけど?」
「それだけはやめて!お願いだから!」
「だったら、服を着て顔を洗ってきて!」
「わかりましたー!」
「こんな感じにすれば、良いよ」
楓は口をポカーンと開けて、数秒動かなかったがまた動きだした。
「す、凄いね涼平君」
「昔からの付き合いだからね。これ紀伊名の苦手リスト。さっき僕がやったみたいにそのリストを見ながらやったら紀伊名を起こす事出来るから」
「分かった。ありがとう」
「どういたしまして」
でも、いずれ帰る時が来るんだから必要無いかな?
持ってるだけでも心強いだろう。
「それじゃあ、いただきます」
「いただきます」
朝食を食べている途中、紀伊名がある要求をしてきた。
「ねえ涼ちゃん。今日の学校行く時、お姫様だっこして!」
「なんで今日?今日やったら金曜まで出来なくなるよ」
「そっか、でもやって!」
今考えた時間は何だったんだ!
「分かったよ」
「やったー!」
「お姫様だっこ?」
「えっと、週に二、三回お姫様だっこしながら学校に行く事になったんだ。楓にもやってあげるよ」
「い、いいの?」
「もちろん。紀伊名だけってのは不公平だからね。いいでしょ紀伊名?」
「うん、いいよー」
紀伊名の頭の中、お姫様だっこでいっぱいになってる。
「明日、学校に行く事楓にやってあげるよ」
「ありがとう!」
「ど、どういたしまして……」
そこまで喜ぶとは、なんか今の楓我を忘れて違う人に見えてくる。
おーい!戻ってこーい!
「だから楓、今日は美優と行ってくれないかな?あと美優にはこの事を話さないでくれよ」
「もちろんです!」
そこまで、お姫様だっこしてもらいたいのか。別に美優にバレなかったらいいんだが。
「よし、行くか!紀伊名ー」
「はーい」
「それじゃあ楓、よろしく!」
「うん。また教室でね」
今の状態を美優に見られたら、元も子もないから屋根で行くしかないんだよなー。
楓に今同居してる事を隠す様に言っとくの忘れてた!
大丈夫でしょ。
続く……
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