僕の周りはいつも騒がしい!

White・snow

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     第十二章

本はあるのに…

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 どうやって、取ろう。難易度高いなこれ。
前に本でこんな展開あった気がする。
こういう時は、どこか違うところに気をそらして楓が動いた瞬間を狙うだったかな。
よし、これでいこう。

ただ、問題は舞だな。
見られてたら、無駄になる。ならば!
「楓、ちょっと本の整理してくれないかな?固まってるところあるだろう?」
「いいけど、基準は?」
「推理小説とか、そんな感じでまとめてる」
「分かった」

よし!これで、楓は目をそらした!
僕は舞を小声で呼びつけ、頬にキスをして舞の動きを数秒止めた。行ける!
あれ?さっきまでここにあったのに。
「探しものは、これ?」
「そうそう、これこれ…え?か、楓さん?」
なんで、楓がこの本を持ってるんだ?
いや、それよりどうして僕がこの本を取ろうとした事がバレたんだ?
「どうして?って顔をしてるわね。答えは簡単、知ってたから。あなたが私達を守ろうとして何かをやろうとした事」
だからって、なんでその本に辿り着くんだ?いやまぁ、正解なんだけど。

怒られる、とかいうレベルじゃないかも。
また、あの時みたいに心配させて悲しませるのかな。
「はい。この本必要何でしょう?」
「怒らないのか?また、無茶するかもしれないんだよ?」
これは無謀な賭けにすぎないのに…
「話は、美優から聞いてたから」
「美優から?じゃあ舞も聞いてたのか?」
舞は今、我に戻り僕の質問に答えてくれた。
「はい!もちろん」

 そうか、昨日僕は美優に包み隠さず話した。きっとその話を、楓や舞に連絡したんだ。それで今日僕の家に来たんだ。
「でも、どうして楓がその本を持ってるんだ?」
「それは…その」
何か隠してるな、大体見当はつく。
「舞は知ってる?」
「いえ、全然全く知りません!」
ポーカーフェイスがなってる。
ここは、一つ賭けに出るか。
「そうか。知らないのか…でもこの家の掃除美優一人でやってくれたんだな。これは、ご褒美あげなくちゃな」
楓はゴクリと唾を飲んだ。
「ご褒美?どんな?」

分かりやすい。もうちょっと我慢したらいいのに。舞の方もポーカーが崩れてきたな。
掛けるなら今だな。
「そうだな。直接は無理だから、頬にキスかな?」
「私、この家の掃除手伝いました!」
「私もです!」
早っ!二人共、こんな嘘かかっちゃダメだろ?こんな嘘ついたからには後には引けない。
「隠し事を全部言ってくれたら、更にもう一つ何かしようかな。ここで出来る事なら」
「分かりました!」

えらいあっさり。まぁいいか。
「えっと、この家の掃除を三人でやってる時に一人で入ろうとしたら、二人に止められて三人で入る事にしたんです」
やっぱり、入ったのか。
「それで?」
「それで、押入れを開けたら、凄い量の本が落ちてきたので、見なかった事にしようと三人で決めて仕切りなおししようとしたら、一冊本が残ってたんです」
あの本の量、見なかった事にされたんだ。
「それが、その本ってわけか」
「お察しの通り。この本を三人で見てとりあえず、誰が持つかどうかで喧嘩になりジャンケンで決めて私になりました」

だからあの時、楓の真下にあったか。
僕は、からかわれていたのか。
まぁ、言ってくれたから、約束守るしかない。
「二人共、何してほしい?約束は守るから」
「まず、頬にキスしてから、抱いてほしい!」
「私は、抱かれた時に『好きだよ、舞』って言ってもらって頬にキスがいいです」

楓のは簡単だけど、舞のは難易度高過ぎじゃないか?
「分かった。じゃあ舞から」
恥ずかしかったのもあるがやってる時、楓からの視線が痛かった。
「次は、楓だな」
楓にも、やってやるか。
僕は、楓の頬にキスをしてから、抱いて耳元で「好きだよ」と囁きかけた。
無論、楓は顔を赤くし、手で顔を隠した。
今日は、何か疲れた。    
「そういえば、二人はまだ帰らなくていいの?」
「帰らないよ?涼平君の誕生会が終わるまで」
「誕生会?」
そういえば、今日僕の誕生日だった。完全に忘れてた。
「楓さん!言ったらダメじゃないですか」
「そうか!今の無し!」

いや、遅いって。もう気付いて…そうか、だから僕を部屋に行かせたのか。
下にいると美優がセット出来ない。
そういうことか。
二人は時間稼ぎってわけね。
もう、三人に明かそうかな?僕の過去を。
何で今回の様な事をしたのかを。
               続く…                 
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