55 / 233
第三章 学園生活の始まり
51 聖者の予言
しおりを挟む
迎えの騎士は、僕の前に跪き僕の手を取った
「お初にお目にかかります。ラスティ様。我が名は、ロイス・ヘリオトロープ。本日より御身の護衛騎士としてお仕えいたします。」
そこまで言うと顔を上げた。
綺麗なハシバミ色の瞳が僕の瞳を見ている。
「本当に金色なんだな…。綺麗だ…。」
彼は小さく呟いて、しまったと顔をゆがめる。
僕は、彼の手の上に置いていた手をゆっくりと外して微笑む。
「騎士ロイス様、お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。」
僕の言葉に、ロイスは頷いた。
「あと、僕は普段は普通に話してほしいので…ご無理でなければ敬語はやめてほしいです。」
少し考えてからロイスは頷く。
「それは…助かる…俺は下級の出でな…まだマナーなどは勉強中なんだ…。もちろん公的の場ではキチンっとするつもりだが…ラスティ様が、気分を害されないならマナーを習得するまでは大目に見てもらえると助かる…。」
僕のはいという返事にロイスが、ほっとしている。
そんなロイスにリオンが、にこにこと話しかけてきた。
「はじめまして、僕はリオン。ラスティ様とお友達になりたい同級生。教会で聖者やってるんだ。」
ロイスは、どうしたらいいかと僕を見る。
それはそうだろう。
同級生は正解。
まだ、友達ではない。
ここも正解。
なら、追い払う対象なのかとロイスは思っただろうが、聖者だ。
しかし、軽い。
この子扱いはどうしたら…、真面目そうなロイスの視線が言っている。
「まぁ…リオン様とはこれから仲良くなれたらなという感じです……。」
僕の複雑な表情を読み取ったのだろう、ロイスは、はぁ…と困惑を含んだ声色の返事をした。
「お待たせしました。」
マールが走って戻ってきた。
先生に怒られたと肩を落とすマールに僕は苦笑する。
「では、帰りましょうか。馬車は少し離れたところに待たせています。お買い物を希望しているとの連絡をジークハルトから聞いていますが、いかがいたしますか?」
ロイスは、聖者の前だからと口調を改めたようだ。
昼休みにジークハルトは彼に連絡を入れていたらしい。
できれば、止めてくれと。
ロイスは、少しジークハルトが苦手なのだとマールが耳打ちしてくれた。
ジークハルトからのロイスへのあたりが強いらしく、他の者も首をかしげているという。
基本的に紳士なジークハルトがそうなるのは、ロイスをライバル視でもしているのかもしれない。
優秀な聖騎士だというから。
リオンが、それを聞いて、そういえばと首を傾げた。
「ねぇ…ロイスさん。色は見えてるの?ラスティ様の金の瞳を綺麗って言ってたけど。」
ロイスが首をかしげる。
変な質問だなと思う。
「え?はい…見えているが…。」
リオンは、紙をカバンから引っ張り出すと何色かのインクをたらしてロイスに見せた。
「これ!何色?」
ロイスは、不思議そうに答える。
特に問題ないようだ。
リオンはその結果に、ふむ…と首を傾げた。
「あのさ…ロイスさんは、目を気を付けて。何かで戦う時に目の組織がやられて色がわからなくなって…大変なことを起こしてしまうかもしれないから。あと、ラスティ様のお顔は絶対に覚えておくこと。」
よい?とリオンは首をかしげた。
ロイスは、少し考えたが、これが聖者の予言なのか??とぽつりとつぶやき、必ず…と頷く。
「はい。分かりました。」
マールが、ぽかんと口を開けていたが、少し興奮気味に僕の腕をつかんだ。
「すごいです。初めて見ました。聖者の予言。」
予言?と僕は首をかしげる。
リオンは、うんと頷いた。
「予言っていうことではないんだけど…ぼくね、夢で見ることが正夢になることがあるんだ。くりかえし、いろいろなことで…世界が終わってしまう夢。」
僕の心臓がどくりと音を立てた。
リオンは、繰り返しの世界を夢で見て知っている?
ロイスの眼の色が判別できるかどうかの確認を行ったのは…以前の生で僕を殺した時の状況だ。
僕は一目見て王家のものだとわかる色を持っている。
なのに、冒険者の時のロイスにはわからなかった。
それは…冒険者になったロイスの眼が色を見る力を失っていたからだ。
リオンは、やはりこの世界が繰り返していることを知っている?
僕は、リオンを見た。
彼はとても…不安そうな表情をしていた。
「夢だって…笑わないでね?でも…僕はその夢で世界が終わるのは…神様が怒った所為って知ってる。」
リオンは、ぎゅうと僕の手を握ってきた。
まっすぐに僕の眼を見つめて微笑む。
「その夢で、神様が怒った理由も知ってる。僕が今も聖者だって言うなら、この夢は神様が注意しなさいって見せてくれてるものだと思う。だから…僕の見た夢の範囲のことは原因をつぶそうって思ってるんだ。ねぇ、ラスティ様。ラスティ様の瞳は本物の神様の窓なんだ。ラスティ様が幸せだと神様も幸せなんだ。だから…だからだよ。陛下との婚姻が嫌だったら言って?ぼくが攫ってあげる。教会で守ってあげる。紋章は消せないけど…絶対に幸せにするから。本当に嫌だったら絶対に言って…絶対だよ。ラスティ様は、知らないだろけど……。」
リオンは僕にだけ聞こえるような小さな声でつぶやいた。
「陛下は…とても…おそろしい人だから……。」
僕は、リオンの言葉に首を傾げつつ微笑む。
まぁ…陛下はラスボスだものな…。
彼にとっては恐ろしいだろう。
あの強さは敵であるなら、怖くないわけはない。
「お初にお目にかかります。ラスティ様。我が名は、ロイス・ヘリオトロープ。本日より御身の護衛騎士としてお仕えいたします。」
そこまで言うと顔を上げた。
綺麗なハシバミ色の瞳が僕の瞳を見ている。
「本当に金色なんだな…。綺麗だ…。」
彼は小さく呟いて、しまったと顔をゆがめる。
僕は、彼の手の上に置いていた手をゆっくりと外して微笑む。
「騎士ロイス様、お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。」
僕の言葉に、ロイスは頷いた。
「あと、僕は普段は普通に話してほしいので…ご無理でなければ敬語はやめてほしいです。」
少し考えてからロイスは頷く。
「それは…助かる…俺は下級の出でな…まだマナーなどは勉強中なんだ…。もちろん公的の場ではキチンっとするつもりだが…ラスティ様が、気分を害されないならマナーを習得するまでは大目に見てもらえると助かる…。」
僕のはいという返事にロイスが、ほっとしている。
そんなロイスにリオンが、にこにこと話しかけてきた。
「はじめまして、僕はリオン。ラスティ様とお友達になりたい同級生。教会で聖者やってるんだ。」
ロイスは、どうしたらいいかと僕を見る。
それはそうだろう。
同級生は正解。
まだ、友達ではない。
ここも正解。
なら、追い払う対象なのかとロイスは思っただろうが、聖者だ。
しかし、軽い。
この子扱いはどうしたら…、真面目そうなロイスの視線が言っている。
「まぁ…リオン様とはこれから仲良くなれたらなという感じです……。」
僕の複雑な表情を読み取ったのだろう、ロイスは、はぁ…と困惑を含んだ声色の返事をした。
「お待たせしました。」
マールが走って戻ってきた。
先生に怒られたと肩を落とすマールに僕は苦笑する。
「では、帰りましょうか。馬車は少し離れたところに待たせています。お買い物を希望しているとの連絡をジークハルトから聞いていますが、いかがいたしますか?」
ロイスは、聖者の前だからと口調を改めたようだ。
昼休みにジークハルトは彼に連絡を入れていたらしい。
できれば、止めてくれと。
ロイスは、少しジークハルトが苦手なのだとマールが耳打ちしてくれた。
ジークハルトからのロイスへのあたりが強いらしく、他の者も首をかしげているという。
基本的に紳士なジークハルトがそうなるのは、ロイスをライバル視でもしているのかもしれない。
優秀な聖騎士だというから。
リオンが、それを聞いて、そういえばと首を傾げた。
「ねぇ…ロイスさん。色は見えてるの?ラスティ様の金の瞳を綺麗って言ってたけど。」
ロイスが首をかしげる。
変な質問だなと思う。
「え?はい…見えているが…。」
リオンは、紙をカバンから引っ張り出すと何色かのインクをたらしてロイスに見せた。
「これ!何色?」
ロイスは、不思議そうに答える。
特に問題ないようだ。
リオンはその結果に、ふむ…と首を傾げた。
「あのさ…ロイスさんは、目を気を付けて。何かで戦う時に目の組織がやられて色がわからなくなって…大変なことを起こしてしまうかもしれないから。あと、ラスティ様のお顔は絶対に覚えておくこと。」
よい?とリオンは首をかしげた。
ロイスは、少し考えたが、これが聖者の予言なのか??とぽつりとつぶやき、必ず…と頷く。
「はい。分かりました。」
マールが、ぽかんと口を開けていたが、少し興奮気味に僕の腕をつかんだ。
「すごいです。初めて見ました。聖者の予言。」
予言?と僕は首をかしげる。
リオンは、うんと頷いた。
「予言っていうことではないんだけど…ぼくね、夢で見ることが正夢になることがあるんだ。くりかえし、いろいろなことで…世界が終わってしまう夢。」
僕の心臓がどくりと音を立てた。
リオンは、繰り返しの世界を夢で見て知っている?
ロイスの眼の色が判別できるかどうかの確認を行ったのは…以前の生で僕を殺した時の状況だ。
僕は一目見て王家のものだとわかる色を持っている。
なのに、冒険者の時のロイスにはわからなかった。
それは…冒険者になったロイスの眼が色を見る力を失っていたからだ。
リオンは、やはりこの世界が繰り返していることを知っている?
僕は、リオンを見た。
彼はとても…不安そうな表情をしていた。
「夢だって…笑わないでね?でも…僕はその夢で世界が終わるのは…神様が怒った所為って知ってる。」
リオンは、ぎゅうと僕の手を握ってきた。
まっすぐに僕の眼を見つめて微笑む。
「その夢で、神様が怒った理由も知ってる。僕が今も聖者だって言うなら、この夢は神様が注意しなさいって見せてくれてるものだと思う。だから…僕の見た夢の範囲のことは原因をつぶそうって思ってるんだ。ねぇ、ラスティ様。ラスティ様の瞳は本物の神様の窓なんだ。ラスティ様が幸せだと神様も幸せなんだ。だから…だからだよ。陛下との婚姻が嫌だったら言って?ぼくが攫ってあげる。教会で守ってあげる。紋章は消せないけど…絶対に幸せにするから。本当に嫌だったら絶対に言って…絶対だよ。ラスティ様は、知らないだろけど……。」
リオンは僕にだけ聞こえるような小さな声でつぶやいた。
「陛下は…とても…おそろしい人だから……。」
僕は、リオンの言葉に首を傾げつつ微笑む。
まぁ…陛下はラスボスだものな…。
彼にとっては恐ろしいだろう。
あの強さは敵であるなら、怖くないわけはない。
0
あなたにおすすめの小説
俺、転生したら社畜メンタルのまま超絶イケメンになってた件~転生したのに、恋愛難易度はなぜかハードモード
中岡 始
BL
ブラック企業の激務で過労死した40歳の社畜・藤堂悠真。
目を覚ますと、高校2年生の自分に転生していた。
しかも、鏡に映ったのは芸能人レベルの超絶イケメン。
転入初日から女子たちに囲まれ、学園中の話題の的に。
だが、社畜思考が抜けず**「これはマーケティング施策か?」**と疑うばかり。
そして、モテすぎて業務過多状態に陥る。
弁当争奪戦、放課後のデート攻勢…悠真の平穏は完全に崩壊。
そんな中、唯一冷静な男・藤崎颯斗の存在に救われる。
颯斗はやたらと落ち着いていて、悠真をさりげなくフォローする。
「お前といると、楽だ」
次第に悠真の中で、彼の存在が大きくなっていき――。
「お前、俺から逃げるな」
颯斗の言葉に、悠真の心は大きく揺れ動く。
転生×学園ラブコメ×じわじわ迫る恋。
これは、悠真が「本当に選ぶべきもの」を見つける物語。
続編『元社畜の俺、大学生になってまたモテすぎてるけど、今度は恋人がいるので無理です』
かつてブラック企業で心を擦り減らし、過労死した元社畜の男・藤堂悠真は、
転生した高校時代を経て、無事に大学生になった――
恋人である藤崎颯斗と共に。
だが、大学という“自由すぎる”世界は、ふたりの関係を少しずつ揺らがせていく。
「付き合ってるけど、誰にも言っていない」
その選択が、予想以上のすれ違いを生んでいった。
モテ地獄の再来、空気を読み続ける日々、
そして自分で自分を苦しめていた“頑張る癖”。
甘えたくても甘えられない――
そんな悠真の隣で、颯斗はずっと静かに手を差し伸べ続ける。
過去に縛られていた悠真が、未来を見つめ直すまでの
じれ甘・再構築・すれ違いと回復のキャンパス・ラブストーリー。
今度こそ、言葉にする。
「好きだよ」って、ちゃんと。
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
強制悪役劣等生、レベル99の超人達の激重愛に逃げられない
砂糖犬
BL
悪名高い乙女ゲームの悪役令息に生まれ変わった主人公。
自分の未来は自分で変えると強制力に抗う事に。
ただ平穏に暮らしたい、それだけだった。
とあるきっかけフラグのせいで、友情ルートは崩れ去っていく。
恋愛ルートを認めない弱々キャラにわからせ愛を仕掛ける攻略キャラクター達。
ヒロインは?悪役令嬢は?それどころではない。
落第が掛かっている大事な時に、主人公は及第点を取れるのか!?
最強の力を内に憑依する時、その力は目覚める。
12人の攻略キャラクター×強制力に苦しむ悪役劣等生
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします
* ゆるゆ
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!?
しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが、びっくりして憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です!
めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので!
ノィユとヴィルの動画を作ってみました!(笑)
インスタ @yuruyu0
Youtube @BL小説動画 です!
プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったらお話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです!
ヴィル×ノィユのお話です。
本編完結しました!
『もふもふ獣人転生』に遊びにゆく舞踏会編、完結しました!
時々おまけのお話を更新するかもです。
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
ユィリと皆の動画つくりました! お話にあわせて、ちょこちょこあがる予定です。
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
この世界は僕に甘すぎる 〜ちんまい僕(もふもふぬいぐるみ付き)が溺愛される物語〜
COCO
BL
「ミミルがいないの……?」
涙目でそうつぶやいた僕を見て、
騎士団も、魔法団も、王宮も──全員が本気を出した。
前世は政治家の家に生まれたけど、
愛されるどころか、身体目当ての大人ばかり。
最後はストーカーの担任に殺された。
でも今世では……
「ルカは、僕らの宝物だよ」
目を覚ました僕は、
最強の父と美しい母に全力で愛されていた。
全員190cm超えの“男しかいない世界”で、
小柄で可愛い僕(とウサギのぬいぐるみ)は、今日も溺愛されてます。
魔法全属性持ち? 知識チート? でも一番すごいのは──
「ルカ様、可愛すぎて息ができません……!!」
これは、世界一ちんまい天使が、世界一愛されるお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる