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第三章 学園生活の始まり
56 聖者と昼ごはん
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ジークハルトとトリスティがいない日。
想像通りリオンはずっとくっついてきた。
もちろんお昼休みも。
逆に、二人がいなくてよかったかなと思うくらい。
ジークハルトはきっと怒るだろうなというくらいリオンは僕にべったりくっついている。
教会の用意したお弁当は、確かに質素だった。
麦パンのサンドイッチ一個。
サンドイッチの中は、レタスとハム。
それだけだった。
ノルンが、僕らのお弁当からリオンにお弁当を分けた。
ちょっと引く。
特に、禁止されている食べ物などはないはずなのに。
昨日、陛下に聞いたことが頭によぎる。
「教会のご飯って本当に質素なんだね。」
リオンは、うんと頷く。
「朝ごはんはしっかりあるけど野菜が中心かな。昼と夜は、このサンドイッチ。」
リオンは、美味しそうに前世で言えばトルティーヤだろうか?を頬張った。
おいしぃ~~と涙を出さんばかりだ。
これにはマールとノルンも少し同情的な視線をリオンに送った。
確かに、リオンは同年代に比べたら小柄だ。
痩せているし、あまり筋肉もついていない。
僕も比較的小柄な方だけど、筋肉はしっかりついてきてる…と思いたい。
陛下とジークハルト、トリスティ…バルハルト公とジェン公が頭に浮かんだ。
あの辺は、細くても筋肉だよなぁ…。
ちらりとマールとノルンを見る。
彼らも、なんだかんだと言ってムキムキではないが余分な脂肪がない。
…まわりが筋肉だからわかんないよ!!!
僕は、まだぷにっているとことがあるからなぁ…。
もっと鍛えようと思いながらもくもくと食べていると、リオンがそうだと笑った。
「今日は雑貨屋さんに寄ろうと思っているんだ。ラスティ様達もどうかな?」
ノルンが、どこのですか?と質問するとリオンは、場所を教えている。
おそらく護衛のことだろう。
マールも知っている店だったので大丈夫だろうということになった。
おそらく、食事のことで二人は少しリオンに同情的になっているのだろう。
僕もだけど。
ノルンが、魔法でロイスと陛下にそのことを知らせてくれるようだ。
先生に申告してからになるけども。
「雑貨って何があるんだろう?」
首をかしげる僕にマールがそうだとにっこりと笑う。
「ラスティ様は髪と瞳の色を変えましょう。」
リオンもそうだねと頷く。
まぁこの色だとばればれだものな。
一応準備しているという魔法の道具で出来るらしい。
ノルンがフード付きのマントを準備してくれていた。
皆に迷惑をかけているなぁっと思いつつも少し楽しみだなと思う。
ふと、リオンが僕を見た。
「そういえばラスティ様は、陛下とどこまでいったの?」
僕は首をかしげる。
「お出かけは…あまりしてないよ?」
はぁ…とリオンはため息をついた。
「いや…おでかけではなくて~ラスティ様はお妃さまなんだから陛下と~その…えーっと…。」
ノルンとマールも首をかしげる。
「ラスティ様は、ずっと後宮におられますからねぇ。」
にこにことノルンが微笑みながら僕に言うと彼はくるりとリオンの方を見た。
リオンの顔が青くなっていく。
「え…リオン何か青くなっていない?体調悪いの?」
リオンがぶんぶんと勢いよく顔を横に振った。
「ううん…な…なんでもないよ、なんでもない…ちょっと…色々考えなおしてただけ。」
リオンが、おろおろと慌てている。
マールが細い目でため息をついた。
「よくわかんないけど…リオンはノルンを怒らせたみたいだね。」
僕が首をかしげるとマールが肩をすくめた。
「普段おとなしい人ほど、怒らせたら怖いんだよ。」
やれやれとマールは、肩をすくめる。
ノルンがふーとため息をついた。
「リオン様は、俗世に染まりすぎなのでは?」
リオンは、苦笑する。
「まぁ…ぼくってば、夢で人生いろいろ見てるから…でも正直言うと、マールくんとノルンくんのことはわからないんだ。」
二人が首をかしげる。
「僕がわかるのはその夢の中で出てくる人たちだけ。ノルンくんとマールくんは出てこなかった。いままで夢で逢っていなかったから。だから…ぼくにはわからない。」
僕は、今までの生を思い浮かべる。
使用人は、違うことも多いから、ノルンとマールが今回は初めてでも特に気にしていなかった。
リオンはそこが気になっているみたいだ。
「いいことだと思いたいけどね。二人とも好きだし…でも、あの人たちにばかり気を付けていたらその役割が他の人にってことも考えられるし…どうやったら世界が滅びないかって考えると……」
リオンは、僕を見る。
「ラスティ様を守るのが一番だと思うんだ。」
そういって、にこにこと笑っている。
とりあえず、僕は頷きつつ首をかしげる。
「ところで…なんでノルンはおこったの?」
想像通りリオンはずっとくっついてきた。
もちろんお昼休みも。
逆に、二人がいなくてよかったかなと思うくらい。
ジークハルトはきっと怒るだろうなというくらいリオンは僕にべったりくっついている。
教会の用意したお弁当は、確かに質素だった。
麦パンのサンドイッチ一個。
サンドイッチの中は、レタスとハム。
それだけだった。
ノルンが、僕らのお弁当からリオンにお弁当を分けた。
ちょっと引く。
特に、禁止されている食べ物などはないはずなのに。
昨日、陛下に聞いたことが頭によぎる。
「教会のご飯って本当に質素なんだね。」
リオンは、うんと頷く。
「朝ごはんはしっかりあるけど野菜が中心かな。昼と夜は、このサンドイッチ。」
リオンは、美味しそうに前世で言えばトルティーヤだろうか?を頬張った。
おいしぃ~~と涙を出さんばかりだ。
これにはマールとノルンも少し同情的な視線をリオンに送った。
確かに、リオンは同年代に比べたら小柄だ。
痩せているし、あまり筋肉もついていない。
僕も比較的小柄な方だけど、筋肉はしっかりついてきてる…と思いたい。
陛下とジークハルト、トリスティ…バルハルト公とジェン公が頭に浮かんだ。
あの辺は、細くても筋肉だよなぁ…。
ちらりとマールとノルンを見る。
彼らも、なんだかんだと言ってムキムキではないが余分な脂肪がない。
…まわりが筋肉だからわかんないよ!!!
僕は、まだぷにっているとことがあるからなぁ…。
もっと鍛えようと思いながらもくもくと食べていると、リオンがそうだと笑った。
「今日は雑貨屋さんに寄ろうと思っているんだ。ラスティ様達もどうかな?」
ノルンが、どこのですか?と質問するとリオンは、場所を教えている。
おそらく護衛のことだろう。
マールも知っている店だったので大丈夫だろうということになった。
おそらく、食事のことで二人は少しリオンに同情的になっているのだろう。
僕もだけど。
ノルンが、魔法でロイスと陛下にそのことを知らせてくれるようだ。
先生に申告してからになるけども。
「雑貨って何があるんだろう?」
首をかしげる僕にマールがそうだとにっこりと笑う。
「ラスティ様は髪と瞳の色を変えましょう。」
リオンもそうだねと頷く。
まぁこの色だとばればれだものな。
一応準備しているという魔法の道具で出来るらしい。
ノルンがフード付きのマントを準備してくれていた。
皆に迷惑をかけているなぁっと思いつつも少し楽しみだなと思う。
ふと、リオンが僕を見た。
「そういえばラスティ様は、陛下とどこまでいったの?」
僕は首をかしげる。
「お出かけは…あまりしてないよ?」
はぁ…とリオンはため息をついた。
「いや…おでかけではなくて~ラスティ様はお妃さまなんだから陛下と~その…えーっと…。」
ノルンとマールも首をかしげる。
「ラスティ様は、ずっと後宮におられますからねぇ。」
にこにことノルンが微笑みながら僕に言うと彼はくるりとリオンの方を見た。
リオンの顔が青くなっていく。
「え…リオン何か青くなっていない?体調悪いの?」
リオンがぶんぶんと勢いよく顔を横に振った。
「ううん…な…なんでもないよ、なんでもない…ちょっと…色々考えなおしてただけ。」
リオンが、おろおろと慌てている。
マールが細い目でため息をついた。
「よくわかんないけど…リオンはノルンを怒らせたみたいだね。」
僕が首をかしげるとマールが肩をすくめた。
「普段おとなしい人ほど、怒らせたら怖いんだよ。」
やれやれとマールは、肩をすくめる。
ノルンがふーとため息をついた。
「リオン様は、俗世に染まりすぎなのでは?」
リオンは、苦笑する。
「まぁ…ぼくってば、夢で人生いろいろ見てるから…でも正直言うと、マールくんとノルンくんのことはわからないんだ。」
二人が首をかしげる。
「僕がわかるのはその夢の中で出てくる人たちだけ。ノルンくんとマールくんは出てこなかった。いままで夢で逢っていなかったから。だから…ぼくにはわからない。」
僕は、今までの生を思い浮かべる。
使用人は、違うことも多いから、ノルンとマールが今回は初めてでも特に気にしていなかった。
リオンはそこが気になっているみたいだ。
「いいことだと思いたいけどね。二人とも好きだし…でも、あの人たちにばかり気を付けていたらその役割が他の人にってことも考えられるし…どうやったら世界が滅びないかって考えると……」
リオンは、僕を見る。
「ラスティ様を守るのが一番だと思うんだ。」
そういって、にこにこと笑っている。
とりあえず、僕は頷きつつ首をかしげる。
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