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第三章 学園生活の始まり
57 雑貨屋
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午後の授業の最中にリオンの言った陛下と「陛下とどこまでいったのか」の意味にふと思い当たり、一瞬固まり、鈍いと自分にあきれ返りつつ授業を終えた。
マールに、魔道具を使ってもらい髪と瞳の色が茶色になった。
迎えにきたロイスは、そんな僕をみて満面の笑みで似合います!!と笑った。
そのロイスは今日は騎士の恰好ではなく、平民がよく来ている布のみの服になっていた。
雑貨屋によるというノルンからの連絡で、騎士の鎧で店に入ったら僕らがゆっくり買い物出来ないだろうと考えてくれたらしい。
僕も髪と瞳の色を変えると連絡があったので、聖騎士が付いて行ったらおかしいだろうと。
ロイスは、まじまじと僕をみて楽しそうだ。
「可愛いですねぇ。」
ロイスがやたらと可愛いというので首をかしげる。
「いつもが可愛くないみたいだ。」
僕の言葉にロイスは、苦笑した。
「いつものラスティ可愛らしいですが…今のラスティ様はとても身近な存在に感じます。」
感情豊かなロイスは、実は少し不思議な感じがする。
僕を殺した冒険者だった時の彼は、感情を失ったかのようだったから。
ロイスが、このまま騎士だったら彼に殺されるルートもなくなるのだろうか。
リオンが先導する形で、4人で近いということで雑貨屋まで歩く。
馬車は、雑貨屋の近くで待っているとのこと。
あと一時間授業のあるノルンは雑貨屋で合流することになっている。
雑貨屋に、こんにちはと声をかけながら入る。
中には、若い店員がにこやかに笑っていた。
「あれ?おじさんは?」
リオンが首をかしげる。
いつもはおじさんの店員さんらしい。
若い店員さんは、買い出しですと笑った。
リオンはふーんと少し残念そうだった。
どうやらリオンはそのおじさんを紹介したかったらしい。
まぁ、今日はいいかとノートを探し始めた。
僕は、リオンはロイスの眼の色を確かめた時に使っていた色のインクを探すことにした。
とても、綺麗だったから。
マールは、リオンについていっている。
彼から目を離せないからだろう。
ロイスは、僕の方について歩くようだ。
「こちらは?」
小声でロイスに囁かれて彼の手にあるインクを見る。
リオンが持っているものと同じだ。
「うーん…迷うなぁ…。」
思っていた以上に色の種類が多い。
学生の買える手ごろな値段なので、いくつか買おうと青と赤と緑と紫を選ぶ。
青と赤はよく使うから。
紫は、陛下の瞳の色にしていたから。
紫は使う予定はないけども。
「オレンジ色もきれいだなぁ。」
今度はオレンジを買おうかなと思いつつ、店員に渡して会計を済ませて包んでもらう。
ロイスに、いい買い物ができたというと微笑まれた。
リオンはどうしているかなと、彼を見る。
若い店員が、リオンの方へと言って話しかけ始めた。
楽しそうに店員と話すリオンに、マールがリオンから離れた。
リオンの様子から大丈夫そうだと僕の方へとマールが来た。
「マールは何か買わないの?」
ノルンが来たらとマールは笑った。
「僕はノルンからのお小遣い制なんです。」
どうやら財布をノルンが持っているらしくノルンはお目当てのものを買うお金が足りないらしい。
そうなんだと笑ってから、僕が出そうか?と提案しようとした時だった。
軽い悲鳴が上がった。
「うごくなよ?聖者様がどうなってもいいのか?」
若い店員が、リオンにナイフを突きつけて彼を拘束している。
数人の男たちが奥から出てきて僕らを取り囲んだ。
「聖者がよくここに来るって言うから張っていて正解だったな。」
おそらくリーダー格の男がにやにやと笑っている。
彼は、僕らを見ると少し考えていたが、にやりと笑う。
「なかなか美人ぞろいだ。ついでに売っちまおう。」
ロイスは、僕とマールを守るように立っているが剣を突きつけられている状態。
逆らえば、リオンを殺すと言われて動けない。
大人しく捕まることにした。
縛られて口を布で覆われて、裏口まで連れて行かれる。
店の奥で、男の人が一人倒れていた。
同じように、縛られて口を布で覆われたリオンが、倒れている男の人を見て暴れた。
どうやら彼が、この店の本当の店員のようだ。
弱弱しく息をしているのが見えた。
「聖者様が攫われたって言う証言者が必要だからな。辛うじて生かしてやってるぜ?」
暴れるなら殺すといわれリオンが暴れるのをやめる。
裏口に待っていた荷馬車に詰め込まれた。
どうやらリオンを誘拐して身代金を教会に請求するつもりらしい。
がたがたと揺れる荷馬車の荷台に転がされたまま馬車は動き出す。
揺れるので、体がこすれる。
大きく揺れる度に床に打ち付けられていたい。
痣になっているなぁと思う。
マールとロイスを見ると同じような状態だが、ロイスはあたりを注意深く観察しているようだった。
ロイスの向こうで、マールも何とか周りを確認しようとしている。
心配かけちゃうけど…陛下に連絡しよう…。
僕は、目を閉じて陛下がくれた小鳥のディーに呼びかけていた。
マールに、魔道具を使ってもらい髪と瞳の色が茶色になった。
迎えにきたロイスは、そんな僕をみて満面の笑みで似合います!!と笑った。
そのロイスは今日は騎士の恰好ではなく、平民がよく来ている布のみの服になっていた。
雑貨屋によるというノルンからの連絡で、騎士の鎧で店に入ったら僕らがゆっくり買い物出来ないだろうと考えてくれたらしい。
僕も髪と瞳の色を変えると連絡があったので、聖騎士が付いて行ったらおかしいだろうと。
ロイスは、まじまじと僕をみて楽しそうだ。
「可愛いですねぇ。」
ロイスがやたらと可愛いというので首をかしげる。
「いつもが可愛くないみたいだ。」
僕の言葉にロイスは、苦笑した。
「いつものラスティ可愛らしいですが…今のラスティ様はとても身近な存在に感じます。」
感情豊かなロイスは、実は少し不思議な感じがする。
僕を殺した冒険者だった時の彼は、感情を失ったかのようだったから。
ロイスが、このまま騎士だったら彼に殺されるルートもなくなるのだろうか。
リオンが先導する形で、4人で近いということで雑貨屋まで歩く。
馬車は、雑貨屋の近くで待っているとのこと。
あと一時間授業のあるノルンは雑貨屋で合流することになっている。
雑貨屋に、こんにちはと声をかけながら入る。
中には、若い店員がにこやかに笑っていた。
「あれ?おじさんは?」
リオンが首をかしげる。
いつもはおじさんの店員さんらしい。
若い店員さんは、買い出しですと笑った。
リオンはふーんと少し残念そうだった。
どうやらリオンはそのおじさんを紹介したかったらしい。
まぁ、今日はいいかとノートを探し始めた。
僕は、リオンはロイスの眼の色を確かめた時に使っていた色のインクを探すことにした。
とても、綺麗だったから。
マールは、リオンについていっている。
彼から目を離せないからだろう。
ロイスは、僕の方について歩くようだ。
「こちらは?」
小声でロイスに囁かれて彼の手にあるインクを見る。
リオンが持っているものと同じだ。
「うーん…迷うなぁ…。」
思っていた以上に色の種類が多い。
学生の買える手ごろな値段なので、いくつか買おうと青と赤と緑と紫を選ぶ。
青と赤はよく使うから。
紫は、陛下の瞳の色にしていたから。
紫は使う予定はないけども。
「オレンジ色もきれいだなぁ。」
今度はオレンジを買おうかなと思いつつ、店員に渡して会計を済ませて包んでもらう。
ロイスに、いい買い物ができたというと微笑まれた。
リオンはどうしているかなと、彼を見る。
若い店員が、リオンの方へと言って話しかけ始めた。
楽しそうに店員と話すリオンに、マールがリオンから離れた。
リオンの様子から大丈夫そうだと僕の方へとマールが来た。
「マールは何か買わないの?」
ノルンが来たらとマールは笑った。
「僕はノルンからのお小遣い制なんです。」
どうやら財布をノルンが持っているらしくノルンはお目当てのものを買うお金が足りないらしい。
そうなんだと笑ってから、僕が出そうか?と提案しようとした時だった。
軽い悲鳴が上がった。
「うごくなよ?聖者様がどうなってもいいのか?」
若い店員が、リオンにナイフを突きつけて彼を拘束している。
数人の男たちが奥から出てきて僕らを取り囲んだ。
「聖者がよくここに来るって言うから張っていて正解だったな。」
おそらくリーダー格の男がにやにやと笑っている。
彼は、僕らを見ると少し考えていたが、にやりと笑う。
「なかなか美人ぞろいだ。ついでに売っちまおう。」
ロイスは、僕とマールを守るように立っているが剣を突きつけられている状態。
逆らえば、リオンを殺すと言われて動けない。
大人しく捕まることにした。
縛られて口を布で覆われて、裏口まで連れて行かれる。
店の奥で、男の人が一人倒れていた。
同じように、縛られて口を布で覆われたリオンが、倒れている男の人を見て暴れた。
どうやら彼が、この店の本当の店員のようだ。
弱弱しく息をしているのが見えた。
「聖者様が攫われたって言う証言者が必要だからな。辛うじて生かしてやってるぜ?」
暴れるなら殺すといわれリオンが暴れるのをやめる。
裏口に待っていた荷馬車に詰め込まれた。
どうやらリオンを誘拐して身代金を教会に請求するつもりらしい。
がたがたと揺れる荷馬車の荷台に転がされたまま馬車は動き出す。
揺れるので、体がこすれる。
大きく揺れる度に床に打ち付けられていたい。
痣になっているなぁと思う。
マールとロイスを見ると同じような状態だが、ロイスはあたりを注意深く観察しているようだった。
ロイスの向こうで、マールも何とか周りを確認しようとしている。
心配かけちゃうけど…陛下に連絡しよう…。
僕は、目を閉じて陛下がくれた小鳥のディーに呼びかけていた。
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